日本の風景には松が似合う
こんにちは 海岸林担当の鈴木です。
植栽がひと段落して、少し余裕ができてきましたので、今回は博物館ネタを少しばかり。
少し前になりますが、3月末にリニューアルオープンしたばかりの東京都江戸東京博物館に行ってきました。
釜を使った炊飯や洗濯板を使っての洗濯など、昔の道具とくらしについて勉強したばかりの4年生の娘と、江戸時代の武士や城などに興味のある1年生の息子が楽しめることを期待して行きました。
(大きな声では言えませんが、主人の興味は、近くにあるイノシシ料理屋さん、私の興味は隅田川の水上バス。家族の興味がひとつ所に集中していたのも博物館に行った理由です)
展示物だけでなく、博物館の建物自体もかなり見ごたえのある楽しい内容でしたが、展示内容の感想はさておき、マツにまつわる展示を見つけたので紹介します。
特別公開 広重「名所江戸百景展」
展示されていた160年ほど前の江戸の風景を描いた歌川広重の作品です。
江戸の風景と松、広重の描く色彩や構図と松、どの絵もうっとりするような美しさにしばし見入ってしまいました。
日本では、暮らしの身近なところで、ずっと松が人々を見守ってきているのを感じ、日本の原風景の中の松の存在の大きさを改めて感じました。
もちろん、松が描かれていない絵もありました。
この絵には広葉樹が2本描かれていますが、なんとなくしっくりしないような・・・
毎日クロマツのことばかりを考えているからか、やっぱり松の方がしっくりしているよなぁと思ってしまいます。
そして見つけたこの絵。
今の上野あたりを描いたもののようですが、どこかで見たこの不思議な形の松・・・
そう、イラストレーターico.さんが描いてくださった植樹祭の案内チラシの松に似ている!
(植樹祭は、名取市や宮城県のみなさんを対象にした行事ですので、チラシは宮城県のみの限定配布とさせていただきました。ご了承ください。)
icoさんはもしかして広重の作品をモチーフにしてデザインしてくださったのかな?植樹祭のチラシが急に高貴なものに見えてきた!! icoさん、一度見たら忘れないインパクトのあるすてきな絵をありがとうございました。
とはいえ、こんな形の松なんて見たことないし、あるわけないようなぁ・・・きっと絵の構図からくるんと丸めたのだろうと思い込んでいました。
ところが、びっくりです。本当にくるんと丸まった松がありました。しかも、自宅から20mほどのお宅の庭に!!
これまで何度もそのお宅の前を通っていましたが、まったく気付かず通り過ぎていたのですが、主人が「あそこに枝が丸まっている松があるよ」というので、見上げてみるとありました!本当にくるんと丸まっています。
どうしたら円が描けるのか不思議です。円を描ける枝というのは、もしかして松だけなのかな? 本当に観察しがいのある植物です。