海岸林再生プロジェクト担当の吉田です。
11月24日、山梨や東京は積雪、コチラは朝からまた地震。
現場に行くと、砂浜に22日の津波の痕跡がありました。
JICAによる海外6ヵ国政府職員の森林等生態系を活用した防災・減災
(ECO-DRR)研修を現場で受け入れました。
外国人の視察はこれまで5年半で約70ヵ国、300名になりました。
JICAは自然環境保全分野で4つの戦略的課題を掲げています。
①持続的森林管理を通じた気候変動対策(REDD+)
②森林等生態系を活用した防災減災 *以上、気候変動枠組み条約
③持続的な自然資源利用による脆弱なコミュニティの生計向上 *砂漠化対処条約
④保護区およびバッファーゾーン管理を通じた生物多様性保全 *生物多様性条約
ミャンマーではマングローブ植林による沿岸の防災機能強化、
マケドニアでは森林火災危機管理能力の向上、
中国四川省では震災後の森林植生の復旧 などなど
日本の治山技術は世界に誇るものです。
海外で奮闘する技術者は、今も昔もたくさんいるのです。
オイスカでもODAの枠組みを活用し、地元住民を巻き込み、フィリピン台風被害地の
海岸防災林造成やタイの山岳地帯での造林に取り組んでおり、これまでも大勢名取に来ています。
フィリピン、マレーシア、パプアニューギニア、ミャンマーは私たちオイスカも現場がある国。
その他、地中海のマケドニア、アフリカの海のない国マラウィから7名。
コーディネートは、海岸林などの分野の第1人者で、次世代のトップの
森林総合研究所の坂本先生。そして、研修を受託した日本森林技術協会の方たち。
JICAの女性職員は担当でないのに「なんとか現場を見たい」と根性で参加。
午前中は、林野庁仙台森林管理署海岸防災林復旧室が受け持ち、仙台市と岩沼市で説明。
われわれも同行。やっぱり新鮮な情報が自然に入ってくる。
海外の方はとにかく質問が多いのですが、今回の皆さんは現場の第一線を担う私と同世代。
ハングリー。寒かろうとなんだろうと、お構いなし。必死なのだ。
現地に行くことだけが国際協力ではない。
かつては現場で海外の方に鍛えていただいた。
今は宮城で可能な限り役に立てれば。