2025年11月末、スリランカに上陸したサイクロン・ディトゥワは、各地に大規模な洪水や土砂崩れをもたらしました。スリランカ当局によれば、12月2日の時点で被災者は155万人を超えるなど、現地では依然として厳しい状況が続いています。
オイスカの活動地であるキャンディ県およびクルネーガラ県でも、深刻な被害が報告されています。現地スタッフや関係者の安全は確認できておりますが、周辺地域では河川の氾濫による浸水が広がり、村全体が避難を余儀なくされる状況も報告されています。
また、通信障害や道路の寸断により、被害の全容はまだ把握しきれていませんが、一部の「子供の森」計画参加校からは、子どもたちの家が流されたり浸水したりしているとの知らせも届いています。すでに学校側から支援要請も上がっており、現地では他機関と協力しながら、必要な支援を届けたいとの声が寄せられています。
スリランカにおいては、オイスカは1972年に開発団員を派遣して以来、農業人材の育成や技術普及に取り組んできました。1992年からは、学校単位での緑化と環境教育に取り組む「子供の森」計画を開始。現在は、日本で研修を受けたOBがコーディネーターとして活動を支え、子どもたちを中心に地域の未来を育む取り組みを続けています。子どもたちと共に緑を育て、地域の未来をつくる活動を続けてきたからこそ、今回の災害で不安や困難に直面している子どもたちに寄り添うことが、今の私たちに求められている役割だと感じています。
オイスカでは現在、冬募金を展開しております。今回の豪雨災害を受け、冬募金の中で、スリランカで被災した地域の復旧や、子どもたちの生活再建にもご支援を呼びかけることにしました。お寄せいただいたご寄付は、被災した子どもやその家族の生活支援、災害復旧に必要な物資の提供など、現地のニーズに応じて大切に使わせていただきます。
オイスカ20205冬募金特設ページ
厳しい状況の中で不安を抱える子どもたちと地域に、少しでも早く必要な支えを届けられるよう、皆さまの温かいご協力を心よりお願い申し上げます。