2022年8月1日

コロナ禍に負けず組織活動が活発に! 対面での各種会合を再開 海外の現場の今を知る活動報告会も ほか【オイスカ誌ニュース】

  • 国内ニュース
  • ※オイスカ誌2022年8月号に掲載した国内ニュースをまとめてご紹介します


    コロナ禍に負けず組織活動が活発に!
     対面での各種会合を再開 海外の現場の今を知る活動報告会も

     全国に13あるオイスカの支部では、この2年ほど自粛してきた行事の多くが再開しています。オイスカの活動を支える43の支援組織(推進協議会など)においても同様で、本部や研修センターのスタッフを招いた活動報告なども行われています。

     富山県支部では5月31日に活動報告会を開催、約60名の会員らが出席しました。講師に招かれたオイスカカレッジの冨樫智(沙漠緑化専門家)は、支部が10年前に訪問した中国・内モンゴルでの沙漠緑化の報告とあわせ、今後本格的に緑化を始めるウズベキスタンでの取り組みについて紹介。また事務局からは、今年度も海外植林ボランティアの派遣は断念したものの、宮城県で進む「海岸林再生プロジェクト」にボランティアを派遣することが発表されました。

     各地で会合に参加した会員の皆さまからは「久しぶりに仲間と顔を合わせることができた」「活動の様子が分かった」といった声が聞かれました。行事の開催については、今後もオンラインの併用や人数制限をしながら、それぞれの現場で、取り組んでまいります。

    富山県支部活動報告会(5月31日)
    三重推進協議会総会(6月25日)

    オイスカ・オンラインイベント2022
     オイスカを通じて世界につながる! WEB企画をリニューアルし今年も開催

     昨年度、コロナ禍においても工夫しながら、国内外の現場が元気に活動に取り組む様子をお伝えするべく、12回にわたり実施したWEB報告会。今年度は「オイスカとつながる、世界につながる」をテーマに内容を一新、オイスカを初めて知るという層も楽しめる、多様なイベントを企画しています。

     5月28日に実施した第1回では、国内3研修センター(愛知、香川、福岡)を結び、今年度の研修生が登場。入国して間もないながらも、全員が日本語で自己紹介や研修への意気込みを語り、明るく前向きに取り組んでいる様子をお伝えしました。6月30日に開催した第2回では、タイ各地(スリン、ラノーン、チェンライ)の森づくりの現場をつないだバーチャル旅行を実施。3ヵ所の活動地を巡り、取り組みの概要を紹介するとともに、森づくりに携わる住民を交えた各プロジェクトのPRも行われ、参加者からは「実際にタイの森に行きたくなった」といったコメントが多く寄せられました。

     今後も月1回のペースでイベントを開催する予定となっており、より幅広い層にオイスカの魅力を発信する機会として期待が寄せられています。

    イベント情報はこちらのページ(Peatix)からご覧いただけます

    国内の森づくり
     各地でボランティアが活躍 3年ぶりの富士山の森づくりも

    繁茂したクズを刈り取るボランティア
    雲で富士山の姿は隠れていたものの、天候が荒れることなく予定通り作業を実施

     多くのボランティアが参加して実施する森づくり活動は、コロナ禍においては縮小や中止を余儀なくされる状況が続いていましたが、今年度は感染予防対策を講じながら、少しずつ活動を再開しています。

     「海岸林再生プロジェクト」では、3月以降、一般募集したボランティアを毎月1〜2回受け入れて、植栽地の管理作業を実施。6月以降は支援企業・団体やオイスカの支部・支援組織が企画するボランティアも受け入れています。滞水しがちな盛土ではクロマツの生育が難しいため、これまでは排水を促すための溝を作る作業を中心に行ってきましたが、6月末からはツル性の植物の刈り取りや抜き取りを中心に活動しています。

     また、首都圏支部でも3年ぶりにボランティアを募集し、東京都が2025年の開園を目指して整備を進める「海の森公園」での活動を実施しました。40名ほどが集まった6月11日、過去に植樹した木々の周辺に生い茂る下草の刈り取りとオオシマザクラの補植を行いました。

     愛媛県推進協議会では、Mt.LOVE1000と銘打って桜の植樹に取り組んでいる忽那山で、6月13日に下刈り活動を実施。会員企業の社員や地域で学ぶ技能実習生らも参加しての活動となりました。幹事の河合啓さんは「私自身は今回参加できなかったが、松山空港の玄関口である忽那山に何としても桜公園を完成させたいと、会員の皆さんと頑張っている。次世代の幸せのためにもこれからも取り組んでいきたい」と話していました。

     山梨県の各地でも、企業・団体と協働で取り組む森づくり活動が、約3年ぶりに再開。現場でのボランティア活動ができなかった間、企業・団体の皆さまには、最前線で奮闘する医療従事者らへのアロマアルコールスプレーの寄贈といったコロナ禍ならではの、「今できること」に工夫して取り組んでいただきました。

     4月以降は例年通り、支援企業の社員や新入社員研修による現場ボランティアの受け入れができるようになり、大勢のボランティアの力によって、順調に保全・管理作業が進行。また、7月9日には支援企業のほか、中部日本、四国の研修センターの研修生や福島県推進協議会、静岡県支部、四国支部などの会員、支援者総勢140名が集い、「富士山の森づくり」のボランティア活動が行われました。当日は、インド、タイ、 東ティモールから、駐日大使や大使館関係者も参加。サンジェイ・クマール・ヴァルマ駐日インド大使は、閉会式で「今回この活動に参加し、森林を守ることの大切さを再認識した。これからも緑の地球を守るため、この活動を継続してほしい。私たちも一緒に取り組んでいきたい」と語りました。

     こうしたボランティア活動のほか、山梨県の森づくりの現場では、子どもたちの自然体験も行っています。担当スタッフは「今年度からボランティアの活動が再開し、改めて人の力の大きさを感じている。今後も多くの方に現場に足を運んでいただき、作業や自然体験を通じて、森林や自然について知り、感じてほしい」と話し、実地を通じた啓発普及ができることへの期待を寄せています。

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