実施日:2025年7月5日(土)
実施団体:「富士山の森づくり」推進協議会合同
(KDDI株式会社、ロクシタンジャポン株式会社、住友重機械工業株式会社、セコム株式会社、公益財団法人オイスカ)
活動:シカ害対策ネット補修、除伐
富士山の山開きを迎えた7月、「富士山の森づくり」推進協議会の参画企業であるKDDI株式会社、セコム株式会社、住友重機械工業株式会社、ロクシタンジャポン株式会社、そして公益財団法人オイスカの関係者による合同での「富士山の森づくり」ボランティア活動が行われました。
この日は毎年、全国から参加者が活動地に集まっていますが、今年も北は福島県から、南は香川県から参加いただき、オイスカが国際協力活動で連携している、スリランカ、ウズベキスタン、メキシコの3か国の大使、大使館関係者も含めて参加人数は150名以上となりました。
■開会式
開会式では、オイスカの中野悦子理事長、山梨県を代表して森林環境部 技監 英賀慶彦様よりご挨拶をいただき、「富士山の森づくり」推進協議会で活動地の調査・研究に携わる山梨県森林総合研究所 長池様より、本日の作業と今の状況についてのお話をしていただきました。
オイスカ 中野悦子理事長
森林環境部技監 英賀様
山梨県森林総合研究所 長池様
オイスカの中野悦子理事長からは、「森の再生には時間がかかりますが、森は私たちが生きていくうえで必要不可欠な水、空気、さらには万物をはぐくむ豊かな土壌を提供してくれます。持続可能な自然、世界を目指して、微力ながらも努力し、少しでも良い環境にして次の世代につなぐ必要があります。」と挨拶いただきました。
山梨県森林環境部 技監 英賀様からは、「100年を見据えた、生物多様性に富む森づくりをオイスカ様と続けています。皆様を含めた企業様の協力、オイスカ様の主導によって成り立っているこの活動です」と挨拶いただきました。
山梨県森林総合研究所 長池様からは、「みなさんのおかげで、ずいぶん森に近づいてきました。植えられた木の多くはよく育っていますが、シカに食べられてしまえば、木が育って森を形作ることは難しいです。今日はシカから木を守る作業していただくとともに、植えられた木が100年後どうなるのか、想像していただきたいです」とお話しいただきました。
■活動
この日は晴れでしたが雲も多く、作業には最適な日でした。標高1600mの活動地は都内よりも涼しいらしく、バスを降りて作業場所までの移動中も、「空気が澄んでいて気持ちいい!」「この木はカエデですね。これはなんという木ですか?」と指導者に質問したりしながら、森の中を進んでいました。

スリランカ大使は、「とても楽しく、意義のあることだと思います。自然を守ることができるのはもちろん、ソーシャルキャピタルをはぐくむような活動であり、地域の人と一緒に活動ができ、コミュニケーションが取れることがよい点だと思います。たくさんの人と関わることができるのも良いところだと思います」と作業の合間のインタビューに答えてくださいました。

「富士山の森づくり」推進協議会メンバーのKDDI株式会社から参加のお二人は、初参加と3回目のリピーターの方でした。
初参加の方からは、「作業はすこし難しいけれど、楽しいです。普段は自然を感じることが少ないので、森の新鮮な空気も吸えてうれしいです。こういった機会でないと来られない場所に来られたことも良かったです。」との感想をいただきました。
3回目のリピーターの方からは、「また来ることができよかったです。以前見た木が成長しているのを見ることができ、うれしい気持ちになりました。CSR事業の一環でほかの活動にも参加していますが、富士山は特に長く参加しているもののひとつです」とお話しくださいました。ぜひ来年もお待ちしています。

四国研修センター、中部日本研修センターで学んでいる海外からの研修生も参加し、作業を行いました。普段から農作業の研修をしている研修生は手際よくシカ害対策ネットの支柱の交換作業を行っていました。 ミャンマー出身のミンさんは、「大勢で作業ができて楽しいです。故郷は降水量が少なく木を育てることが難しいです。森づくりに興味を持つ地域の方も少ないです。オイスカ・ミャンマーセンターでは植林に取り組んでいますが、今回のような育林作業は初めてです」とお話ししてくださいました。今回の経験が帰国後のミャンマーセンターの活動に役立てていただけたら、私たちもうれしいです。
■閉会式
閉会式では、参加者から、「富士山の周りをきれいにする活動に参加できてよかったです」「木は植えただけでは育たず、人の力を加えて、守っていく必要があると学びました。それも一人ではできず、誰かと協力しながらやっていく。人とつながり、自然と共生していくことを体験できる機会をいただき感謝しています。」などの感想をいただき、最後にオイスカ山梨県支部 宮嶋会長の挨拶でボランティア活動が終了しました。
ウズベキスタン大使 様
KDDI株式会社 様
ロクシタンジャポン株式会社 様
オイスカ中部日本研修センター
甲府第一高校 様
所属する組織・団体ごとにすべての参加者をご紹介
閉会挨拶をするオイスカの宮島 山梨県支部会長