アデルバイ大使(前列右から3番目)、ヴィクター農業大臣(前列左から3番目)と
1月14日〜20日、オイスカ・インターナショナルの中野悦子総裁をはじめ、オイスカ会員ら総勢7名が、パラオ共和国を訪問しました。今回の渡航は、同国のスランゲル・S・ウィップス・Jr大統領より2期目の就任式への招待を中野総裁が受けたことにより実現したもので、式典への出席のほか、スティーブン・ヴィクター農業大臣との面会や、オイスカパラオ総局のカリスタス会長およびメンバーとの協議の機会も設けられました。
15日のヴィクター農業大臣との面会は、オイスカの農業研修への期待が強いピーター・アデルバイ在日パラオ大使の調整で実現、その中でヴィクター農業大臣は、「パラオで特に産業が発展したのは日本の統治時代。日本人は一緒に働き、一緒に成長してくれる」と述べ、かつてオイスカが同地に研修センターを開設し、青年への農業指導を進めていたことに触れ、再び若者育成の機会を模索したい意向を示しました。これに対し、パラオ政府が研修生の選考や帰国後の活動のサポートに責任を持ち、一部費用負担などをすることで、訪日研修生として受け入れられるのではないかとして、今後協約書締結を視野に入れた協議を進めていくことが決まりました。
また、同日行われたパラオ総局との協議には、1990年にオイスカ中部日本研修センターで学び、現在は同国の農業省で働くトレブクル・テレイ氏も参加。新しい農家育成を推進する政府と、総局との連携の可能性について話し合われました。
翌16日、一行は、大統領就任式典に出席。大統領の就任演説の中では、日本との関係性にも触れられました。また、17日には、オイスカパラオ研修センターを訪問。総局のカリスタス会長らによって施設が管理され、農業の取り組みを続けてきたこと、同地の活動を支援してきたオイスカ西日本支部が1980年代に建てた日本人戦没者の慰霊碑を、カリスタス会長が守り、管理を続けてきたことなどに対して、中野総裁から感謝の言葉が伝えられました。日本人不在の中でも「オイスカ精神」を維持し、活動を進めるカリスタス会長をはじめ、かつて日本の研修センターで学んだ現地のOBとともに、今後、パラオにおける協力の活性化にむけて検討を進めていきます。
ウィップス大統領(右)の就任祝賀会にて
18日には、オイスカ総局や関係者も参加し、慰霊祭が行われた