昨2011年は国連が定めた国際森林年であり、日本国内でも多くの関連行事が行われました。林野庁はその推進に顕著な貢献をした企業や団体を表彰するとし、オイスカにも皆川芳嗣長官から感謝状が贈られました。これは、昨年7月にオイスカ主催による国際森林年を冠する記念シンポジウムを開催したことや、国内での各種森づくり活動が評価されてのことです。贈呈式は3月2日に農林水産省で開催され、中野利弘理事長が感謝状を受け取りました。
15日には、(財)国際緑化推進センターの招聘で来日したオイスカ・タイのスタッフと役員が同センター主催の国際ワークショップ「企業とNGOの連携による海外の森林保全・造成活動の促進」(於:国立オリンピック記念青少年総合センター)で事例報告を行いました。外国人のプレゼンテーターはオイスカから参加した2名のみ。タイ・ラノーン県で行われているマングローブ植林プロジェクトの責任者カヤイ・トングノイ氏(タイ・天然資源環境省沿岸海洋資源局マングローブ開発部10区所長)は、オイスカの役員も務めていますが、政府のマングローブ専門官としてプロジェクトに関わっている立場からその概要を紹介しました。オイスカ・タイのスタッフであり、研修生OBのヤット・サバンスークは「草の根の力」と題した発表を流暢な日本語で行いました。企業関係者らが毎年現地を継続的に訪問して植林ボランティアに取り組むことで、地域住民と確かな絆で結ばれ、そのことがプロジェクトの推進に大きな役割を果たしているという現場からの報告は説得力があり、参加者の関心を集めました。また、彼のようなオイスカの研修生OBが世界中で森林保全プロジェクトを推進していることを知った参加者からは、
人材育成活動の重要性を再認識したとの声も聞かれました。
さらに、同5日には神奈川県庁本庁舎にて、神奈川県森林再生パートナー制度への寄附に対する感謝状の贈呈式が行われ、神奈川県の黒岩祐治知事からオイスカ神奈川推進協議会・大久保敏治会長に感謝状が手渡されました。同推進協議会は、本制度への参画において(社)神奈川経済同友会、東京大学同窓会神奈川銀杏会と協定を結んでいます。また、同時に参画を表明しているオイスカの特別法人会員である日本発条(株)、エバラ食品工業(株)とともに、今後5年間で合計30 の森林整備(神奈川県の宮ヶ瀬ダム湖畔)を行う予定です。この活動には県民の参加も計画されており、地元の期待も高まっています。