10 月 21 日、マレーシアのク アラルンプール大学で学位授 与式が行われ、オイスカ・イ ンターナショナルの中野良子総裁が、同大学の総長を務めるパハン州のスルタン(王様)から名誉博士号を授与されま した。
これは、人材育成事業 や世界中で展開している環境 保全活動などが評価され、そ れらの取り組みをオイスカの 総裁として 40 年以上もリード し続けてきた中野総裁に贈ら れたものです。オイスカは1 967年に同国政府機関であ るマラ公団と人材育成分野で の協力に関する協約を結び、 技術研修生・実習生を日本に 受け入れてきました。日本で その指導に当たったのは、全 国のオイスカ会員企業です。 建築や土木、機械製造といった分野の技術習得にとどまらず、日本人の考え方や働き方 を身につけて帰国したOBた ちは現在、各分野で活躍し、 母国の発展に寄与しています。
中野総裁は、この日の授与 式に参加した2千人以上の卒 業生(同大学では、卒業生約 8千人の学位授与式を4日に 分けて開催)やその父兄、学 校関係者を前に「世界を見渡 すと、多くの人々が〝英知〞 を誤解して母なる地球を汚し 傷つけ続け、生命体が住めな い地球を出現させる方向に進 んでいる。その危機を回避す る行動を続けるのがオイスカ の使命。名誉博士号の授与は、 私たちの取り組みへの評価と 捉え、今後も活動に邁進して きたい」と挨拶しました。
23 日にオイスカの研修セン ターがあるサバ州を訪れた中野総裁は、同州政府農業・食 料産業大臣兼副主席大臣やオイスカのカウンターパートで ある農業公社(KPD)の理事長および会長と面会。州内の農業技術の普及に加え、「子供の森」計画の展開による環境教育分野での連携についても有意義な意見交換の場となりました。さらに 24 日にはKPD|オイスカ青年研修センターを訪問し、農場視察や記念植樹を行いました。また、センター設立の立役者でもあるタンスリ・ソフィアン・コロ元農務大臣や国際通商産業省の大臣でオイスカ・マレーシア総局の元会長のダト・ムスタファ氏らとも面会。積極 的な対話を通じ、両国の友好と発展のためにオイスカが果 たすべき役割の大きさを再認識した中野総裁は、同国政府機関やオイスカの総局などと連携しながら、さらなる貢献を目指していくという決意を新たにし、 26 日に帰国の途につきました。