ミャンマー農林業研修センターでは2005年から、国連世界食糧計画(WFP)の協力の下、研修センター周辺の村で地域開発事業に取り組んでいます。村の道路補修や池の造営などの工事、また環境や保健衛生に関する研修などをオイスカ主導で行い、参加した住民たちにはWFPから支給された米が配布されます。これはFood for Work, Food for Trainingと呼ばれる手法で、労働や研修に参加する対価として、食糧を配るというものです。住民参加を促す手法として、現在国際協力の現場で広く用いられています。 この手法の良いところは、オイスカが実施している活動にうまく組み合わせられるということです。「子供の森」計画の参加校で、生徒の母親たちを対象に環境教育や保健衛生の研修を行うなど、これまでの実績を活かして活動を行うことができます。またオイスカ独自で実施している小規模融資プロジェクトと連動させ、初めて融資を受けて養豚を行う農家に対しFood for Trainingで養豚研修を実施しています。ふたつのプログラムの相乗効果により、地域開発を推進する大きな力となっています。WFPによるモニタリング調査でも高い評価を得ており、当初は09年度で終了する予定でしたが、3年間の延長が決まりました。