フィリピンのミンダナオ島における海外研修を通じ、オイスカ開発教育専門学校国際協力科の2年生が国際協力のエキスパートを目指して奮闘しています。これは同校が毎年実施しているもので、今年度は2012年10月から約4ヵ月、男子学生7名が参加。日本とは気候も文化も異なる環境の中で、農業研修や「子供の森」計画などのオイスカ活動を体験しています。
学生が滞在しているのは、研修生OBによって運営されているディポログ市のピニアン研修センター。養豚を中心に稲作などの研修が行われている同センターで、学生たちは現地の研修生と寝食を共にしています。手押しポンプの共同井戸で節約しながら水浴びをするのもよい体験となっているようです。参加者の一人である中西佑輔君は、卒業後にオイスカへの就職を希望しており、「日本での農業実習でも大変さを感じていましたが、こちらでの実習は暑い中、土などの環境も悪く、日本以上に大変です。軟弱な気持ちでは現場で通用しないということを実感しています。自分をもっと鍛えて国際協力活動に貢献できるよう頑張りたい」と話しています。
また、11月末からはオイスカ高校の2年生61名が、フィリピンのアブラとネグロス、インドネシアコースの3コースに分かれて2週間の海外研修に赴きました。現地の研修センターで行われている農業を中心とした研修に参加したほか、地域の高校生や大学生とスポーツや互いの文化を紹介するなど交流を図りました。同校では、日頃ベルマークを集めて「子供の森」計画を支援しているため、実際の活動を体験した際には、「自分たちの支援が現地の子どもたちの手によってこのような立派な森に育っていることに感動した」との声も聞かれました。
国際NGOが持つ学校だからこその充実した海外研修プログラムで、国際協力の現場に飛び込んだ若者たちがたくましく成長しています。