2010年6月3日

オイスカ・フィジー20周年記念式典開催 フィジーの人々の国づくり・ふるさとづくりの熱い想いがある限り支援を

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  • 研修生による勇壮なメケダンス。手前は女性研修生らが作った20周年記念の巨大ケーキ
    研修生による勇壮なメケダンス。手前は女性研修生らが作った20周年記念の巨大ケーキ

     6月3日、フィジーにおけるオイスカの活動の20周年を記念して、同国シガトカにある国立青年研修センターにて、20周年記念式典が行われました。式典には、同センターの管轄省である教育省から次官が出席したほか、(独)国際協力機構(JICA)フィジー事務所の佐々木十一郎氏も祝福に駆けつけてくださいました。日本からは、本部より国際協力部海外プロジェクト担当部長の長宏行が、そして、北海道支部から杉井恭子同支部副会長を筆頭に18名が参加、さらにはオイスカ四国支部の会員で、オイスカのフィジーでの活動を長年支援してくださっている宮澤兌郎氏が広島から、また、佐賀県からも藤崎博喜氏、中西隆二・和子夫妻の3名が参加しました。

     式典では、来賓の方々の祝辞の後、研修生が迫力あるメケダンス(闘いの模様を表現した現地の伝統的踊り)を披露。そして北海道支部の方々による日本の伝統芸能である南なん京きん玉たま簾すだれの紹介へと続き、その後フィジー側参列者も全員参加して「幸せなら手をたたこう」の歌と踊りを楽しむなど、心温まる交流となりました。フィナーレでは、宮澤氏より耕運機3台が同センターに寄贈されました。これは、宮澤氏と、今回同行できなかった友人の佐藤和由氏の両名から同センターに寄贈されたものです。また、サイドイベントとして、翌4日に「子供の森」計画の参加校で植林を、5日には地域住民らとのマングローブ植林を実施しました。 

    「子供の森」計画参加校でのひとコマ。北海道支部からの参加者と先住民系フィジー人、インド系フィジー人の子どもたちが仲良く植林
    「子供の森」計画参加校でのひとコマ。北海道支部からの参加者と先住民系フィジー人、インド系フィジー人の子どもたちが仲良く植林

     同国政府が運営する同センターにおける農業研修への協力という形で始まった活動は、現在、女性への生活改善研修、そしてセンター外では、マングローブ植林や「子供の森」計画、サンゴ礁保全事業などを実施し、同国全土に活動の場を広げています。1997年にスタートしたマングローブ植林活動は、現在10ヵ所以上で実施し、日本からの支援だけでなく、世界銀行、国連開発計画(UNDP)、国連環境計画(UNEP)が拠出してつくった地球環境ファシリティ(GEF)資金を得て各地で植林活動を行っています。2002年から開始したサンゴ礁保全プロジェクトもすでに29ヵ村に広がり、全国的に注目を浴びるプロジェクトに育ちました。 

     南太平洋に位置するフィジーは、南国らしいおおらかな民族性が日本とは大きく異なっています。そのため、訪問した人は〝フィジーマジック〞にかかり、フィジーのとりこになると言われています。その一方で、民族性の違いは、事務処理上の不備などの問題をもたらし、しばしば、活動の継続を難しくします。そうした業務の難しさも手伝ってか、現在同国に駐在員を置いて活動を続ける日本のNGOはオイスカのみとなっています。それ故に、20年もの長期にわたって活動を続け、広げてきたことは大きな成果であると言ってもよいでしょう。今後も、さまざまな困難が伴うかもしれません。しかし、オイスカは、フィジーの人々の熱い国づくり・ふるさとづくりの想いがある限り、そのお手伝いを続けていこうと考えています。

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