8月1日、タイのチェンライ県チェンコン郡タムボンリムコン地区において、地域住民や学生など約700名が参加して植林が行われました。複数の山岳民族が住むこの北部タイ地域は、もともとチークを中心とした森が広がっていましたが、違法伐採や無計画な焼き畑などのために森林が急激に失われ、大雨が降ると洪水や土砂崩れが起き、乾季には山火事を誘発するなどの被害が出ています。また、化学肥料を用いた単一作物栽培のために土壌の劣化も進んでいます。昨年起きたアユタヤやバンコク周辺の洪水も、この地域の森林が減少し保水能力が低下したことが原因の一つといわれています。オイスカでは以前から同地区で植林を実施してきましたが、今年度からは花王㈱の支援を得て、植林と住民のエンパワーメントを通じた持続可能な社会づくりを目指す「タイ北部 FURUSATO〞環境保全プロジェクト」を開始しました。
雨季の晴れ間となったこの日、参加者は急斜面や足場の悪さをものともせず、約4000本の苗を植樹。オイスカのスタッフが何度も現地に足を運び、地元住民との関係づくりに努めてきたかいあって、環境保全の重要性に対する意識の高さがうかがえました。また、花王㈱と花王タイランドからも担当部署の社員が出席し、今後の協力関係の強化に向けてオイスカ関係者らと共に植林に参加しました。