カンボジアのコーコン県ピームクラソップ国立公園内にて、6月11~15日の5日間、マングローブの植林活動が行われました。この活動は、緑の募金事業(譖国土緑化推進機構)の支援を受け、オイスカ・カンボジア総局の協力の下、カンボジア環境省をカウンターパートとして2006年度にスタート、今年が最終年となります。今回は、地域住民や児童生徒ら延べ約500名が参加し、11haに約11万5千本の植栽を完了しました。3年間の植栽面積は合計41haとなり、一部で貝殻虫による被害が見られるものの、多くの場所では活着率が80%以上と生育状況は概ね良好です。
当地域は、住民による不法伐採により、1990年代に多くのマングローブ林が失われ、沿岸部の生態系破壊が進みました。持続可能な保全活動の実現のためには地域住民自身の意識改革が必須と考えたオイスカは、住民主導の管理体制づくりを本プロジェクトの主眼とし、採集、整地作業、パトロールなど地域住民自身が知恵を絞るコミュニティベースの会合を繰り返し開き、作業グループの結成など、その過程を大切に進めてきました。保全活動の重要性に対する住民の意識変化に加え、十分とは言えませんが住民による植林地の管理体制も徐々にでき始め、本プロジェクトの成果が実を結びつつあります。