近年インドネシアでは、「子供の森」計画(以下CFP)の活動が盛り上がりをみせています。毎年、6月5日の世界環境デーを中心に、スカブミ県とオイスカOB会研修センターの共催で記念行事を開催しており、オイスカ活動を広げる重要なイベントとなっています。
今年は、街中でさまざまな活動を実施しました。その一つがグリーンスクールコンテストです。この地域では、CFPに参加していない学校も自主的に植林をするなど、CFP活動が地域に大きな影響を与えてきました。このような広がりをとらえて、今年は緑化活動への取り組みを評価するコンテストが実施されることになりました。州レベルで優秀校を選考し「環境推進校賞」を授与しました。受賞した3校の内、1校がCFP参加校、もう2校がCFPで実施する活動にいつも参加する学校でした。
また、ヤマハ㈱、ヤマハ発動機㈱からの支援で植林活動を実施している同県プラブハラントゥの繁華街では通行人に苗木を配布し、環境保全の重要性を訴えるキャンペーンを実施しました。例年は、子どもたちが環境キャンプで植林を実施していましたが、今年は一般の住民に環境保全活動に参加してもらうことを目指し、路上での苗木配布を実施しました。苗木を受け取った人たちは、思わぬプレゼントに喜んでいました。
ジャカルタ事務所の吉永秀喜所長は環境局からの要請を受けて、スカブミ市主催の環境イベントにゲストスピーカーとして招かれました。また、オイスカの研修生らは環境保全活動の重要性を訴えるデモンストレーションを行いました。併行して開催された環境絵画コンクール、リサイクルコンテストの会場などで実施し、子どもだけでなくさまざまな層の人々に環境保全を訴える良い機会となりました。
CFPが始まった当初は、環境保全活動への関心は低いものでしたが、地道に実績を積み重ねて成果を上げてきたこと、環境保全に対する世界的潮流が加わったことなどで、今回のような大きな活動が実施できるようになりました。
今回これらの活動が実施されたスカブミ県にはCFPの担当スタッフが4人しかいませんが、周りを上手く巻き込み続けてきた担当者・関係者の努力が、大きな成果につながっています。