2月9日、イトーキ東京イノベーションセンターSYNQAで、「水源林から考える、地域振興と木材利用の出口戦略」と題したシンポジウムが開催されました。主催したやまなし水源地ブランド推進協議会は、水源地域である山梨県の早川町、丹波山村の活性化と国産材の利用推進を目指した産・官・民の協働事業で、事務局をオイスカが務めています。
当日は林野庁の沖修司長官、森屋宏参議院議員らを来賓に迎え、102名が参加しました。第一部では、三菱自動車工業㈱、ライオン㈱、㈱イトキが、企業活動における積極的な国産材活用の事例を紹 介。平井嘉朗イトーキ代表取締役社長は、「社会課題の解決は一社でできる話ではなく、もはや自前主義の時代ではない。多様なセクターが一緒にイノベーションを起こす時代」と述べ、協働の重要性について強調しました。また、第二部の基調講演では「木が高める生活の質」をテーマに、千 葉大学の宮崎良文教授、森林総合研究所の池井晴美研究員より、森林や木材との接触で得られる生理的リラックス効果などが紹介されました。頭に脳の活動を計測する装置を装着し、緊張状態を可視化するなど臨場感あふれる講演に、会場からは「木材活用はメンタルヘルス対策にも有効か」といった質問が寄せられ、関心の高さがうかがえました。
今後もオイスカは、協働のコーディネートを担うことで、国内の森づくりや木材利用の促進などに貢献していきます。