2020年12月3日

【海外ニュース】フィリピン・ネグロス養蚕普及支援事業オンラインセミナー開催 ほか

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  • フィリピン・ネグロス養蚕普及支援事業オンラインセミナー開催

    日本の外務省のNGO連携無償資金協力を得て進められている「ネグロスシルク事業を基盤とする養蚕普及全国展開支援事業」(以下、支援事業)で、10月29・30日の2日間にわたり、初となるオンラインセミナーが開催されました。

    2年目となる今年は、支援の対象となっている各州に日本の専門家を派遣し、養蚕農家を対象にした技術指導のセミナーや、支援事業の拠点となるバゴ研修センター(以下、センター)での短期研修などが予定されていましたが、コロナ禍により実施が見送られていました。検討の結果、日本とセンター、各州をつないでのオンラインによる技術指導を行うことになったものです。

    各州から多くの参加が得られた

    セミナー初日は、センターの養蚕普及員による蚕のえさとなる桑の苗木づくりや、桑畑の管理方法などの指導がなされました。2日目は、蚕が繭になるまでの過程について説明、指導を実施。 映像で分かりやすく伝えるための写真や動画の準備、ネット環境の確認などに時間はかかったものの、当日は多くの参加者から積極的な質問やコメントが寄せられたほか、各州のこれまでの活動や現在の状況についても互いに情報を共有でき、有意義なセミナーとなりました。

    桑の実物を映像で見せながらの説明

    インドネシアTOTO水環境基金学校にトイレが完成!

    老朽化が進んだ上、満潮時には毎日のように海水が流れ込んで使用ができなくなった古いトイレ(右)を解体。かさ上げをし、個室が5つある明るいトイレに改修した (ブドノ第2小学校)

    9月初旬、コロナ禍により長期の休校措置が取られていたインドネシア・ドゥマック県ブドノ村の小学校では、登校日や授業時間の制限は設けられているものの、対面での授業が再開され、久しぶりに登校した子どもたちの喜びの声があふれました。中でもブドノ第2小学校と第3小学校の子どもたちをさらに笑顔にしたのは、TOTO水環境基金の助成を受けて、 念願だったトイレと手洗い場が完成していたことでした。

    古いトイレの写真

    同地域では、海岸浸食や海面上昇による被害が深刻で、海にほど近い場所にある学校では、満潮時になると教室の中にまで海水が入り込んでいました。政府の支援で校庭の埋め立てや校舎のかさ上げ工事が実施されていましたが、使用ができなくなっていたトイレの補修や、新たな建設にまでは手が回っておらず、衛生面での問題を抱えていました。

    交代で整備工事に参加する保護者ら

    休校期間中に進められた整備工事には、教員や児童の保護者らも勤労奉仕という形で参加し、8月末には両校のトイレが完成。この機会にこれまでなかった手洗い場も新たに設置されました。工事に参加した保護者らは、「これまで子どもたちは村役場や民家のトイレを借りていた」と話し、学校にトイレが完成したことを喜ぶ姿が見られました。 また、教師からは「手洗い場を新設したことで、新型コロナウイルスの感染防止にも役立つのではないか」といった声が聞かれ、設備の充実による衛生環境の改善に期待を寄せている様子がうかがえました。対面授業が始まったこともあり、今後、オイスカでは延期されていたマングローブの植林活動や、水環境保全に向け、教員や児童らを対象にした実践的な環境教育もあわせて進めていく予定です。

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