10ヵ年計画で行われている「富士山の森づくり」は今年で6年目を迎えました。昨年で全ての植栽が終了し、今後は苗木を育てる育林活動が中心となり、今年7月と9月にはシカ害対策のネット付け作業を行いました。
植栽時には、シカ害対策として約5年で土に還るように作られた生分解性プラスチックのウッドガードを取りつけましたが、富士山特有の風雨によりすでに分解し始めているものもあり、その割れ目などから出ている苗木がシカの食害に遭っています。山梨県が対策を講じているものの、現在も活動地周辺には適正数以上のシカが生息しており、さらに長期的なシカ害対策が欠かせないと判断し、新たにネットを設置することを決めて実施したものです。
企業の参加者の中には、家族と共に作業をする姿も見られました。また、9月1日の活動日にはパプアニューギニア、バングラデシュ、アメリカ各国大使館からの参加もあり、パプアニューギニアのジョン・クレロ・ドゥサバ大使は閉会式で「日本人の心意気を見た」と語り、富士山の世界遺産登録への期待も述べられました。参加者らは「管理作業の大変さが分かった」「動物との共生についても考えさせられた」といった感想を互いに共有していました。
今年度の「富士山の森づくり活動」ボランティア実施団体は次のとおりです。
7月21日 昭和シェル石油㈱
9月1日 いすゞ自動車㈱、KDDI㈱、㈱ニコン、オイスカ(以上4団体合同)
日本鉄道労働組合連合会
9月22日 豊田通商㈱、オルビス㈱