2016年に事業開始から25年を迎えた「子供の森」計画(以下、CFP)。年を追うごとに活動は充実し多様なものとなっています。子ども親善大使招聘事業では11月16~26日、インドネシアとフィジーから代表児童生徒およびコーディネーター計7名を招聘。東京では支援企業への表敬訪問や活動報告会、瑞穂町での交流会やホームステイ、杉並区立西田小学校での交流授業などを実施しました。
沖縄の久米島では、町立大岳小学校で互いの文化や環境保全活動を紹介。具志川農村環境改善センターでは同校児童やオイスカの技能実習生、みよし推進協議会一行と、それぞれのふるさとが緑豊かになることを願いながら白く美しい花をつけるクメノサクラの苗木38本を植えました。また、ネイチャーゲームなどを通じ人々の暮らしとバランスを取りながら生態系の保全を進める取り組みについて理解を深め、親善大使の子どもたちにとっては、気候や風土が自国と重なる同県で島ならではの環境や伝統文化の保全について学ぶことができました。
12月2~7日には首都圏支部の企画による「子どもたちと森を守るカンボジア植林ボランティア」ツアーが開催され、9名が現地を訪れました。オイスカは09年よりカンボジアでCFPをスタート、当時コンポンチャム県の参加校に植えた木々は大きく成長していることが確認されました。新規に活動が始まった首都プノンペンのプニート小学校では、その運営母体である韓国
NGOの関係者も参加して記念植樹を実施。三豊推進協議会が植林を進めてきたアンコールワット周辺の〝オイスカパーク〞で在来種を1500本植え、岐阜県支部が支援をスタートした参加校も訪れました。内戦終結後は経済成長を見せるカンボジアも、隣り合わせに環境破壊やゴミ問題が発生。美しいふるさとを取り戻そうと、学校関係者や地域住民からはCFPへの期待の高まりがうかがえました。
ミャンマー農村開発研修センターでは12月25~29日にエコキャンプを開催、CFP参加校から59名が集まりました。子ども親善大使として訪日経験のある6名をリーダーに、グループごとにセンターでの農業や畜産、食品加工を体験。動物の立場で身の回りの環境問題を考えるワークショップや、近くの山で動植物を探索し森と生物の多様性に深い関わりがあることを学習しました。リーダーとなった6名は日本で学んだゴミの分別などを帰国後に実践。家族や友達と一緒に環境問題に向き合っている様子が見られました。
今後も世界にCFPを広めるとともに、さまざまな取り組みを展開する各国での活動を後押ししていきます。