松ぼっくりの不思議

2019年6月9日( カテゴリー: 現場レポート )

こんにちは、浅野です
この前、植栽地を歩ていたら松ぼっくりを見つけました。
マツ林ですから松ぼっくりが落ちているのは当たり前なのですが…。
今回見つけたのはこれ。
D
松ぼっくりは開いている印象が強いと思います。
中には「なんのために開くんだろう?」「どうやって開くんだろう?」と
疑問に思った方もいるかもしれません。
調べてみると、
【松ぼっくりは、湿度によって開閉する】
ということが分かりました。
湿気が多いと松ぼっくりの「かさ」は閉じ、湿度が低ければ開く。
松ぼっくりは、【種】を1番いいタイミングで飛ばす仕組みをちゃんと備えているようです。
湿気を含んで重くなった種は遠くには飛びませんし、雨にも流されてしまいます。
松ぼっくりは種を遠くに飛ばせる湿気のない時にだけ、「かさ」を開きます。
太陽が照って湿度が下がり、「かさ」が開きはじめると、
間に挟まれていた羽のついた松の種子が外に顔を出し、風に乗って羽根は舞い地面にヒラヒラと落ちていく。
これが天気のいい、湿度の低い、1番いいタイミングで起こるようです。
自然の仕組みはすごいですね。

6月8日はボランティアの日。
前日に天気予報を見ていると「東北南部 梅雨入り」の文字。
まだ九州北部・四国・中国・近畿は梅雨入りしていないのに…。
雨雲レーダーを見ると夜中から明け方にかけて土砂降り。
次の日も雨はしとしとと降り続いていましたが、続々集まる参加者の皆さん。
カッパに長靴という完全装備で約90名のボランティアの皆さんが集まりました。
この日の作業はつぼ刈りと溝切の予定でしたが、
雨で足元がぐちゃぐちゃだったことと、ツルマメが結構出てきていたため、
つぼ刈りとツルマメの抜き取りとなりました。

皆さん、手にツルマメを握っています

皆さん、手にツルマメを握っています


完全にマツが隠れているところもあります

完全にマツが隠れているところもあります


もう1つ珍しい作業は雑草の抜き取り。
まだ名前がわからないので、分かったら報告しますが
今年はこの雑草が繁茂していて森林組合の方たちと相談した結果、
ボランティアの手でできる限り抜き取ることが決まったのです。
根がしっかり張っていたため、抜くのは大変でしたが皆さんに頑張っていただきました。
抜き取り後

抜き取り後


抜き取り中

抜き取り中


今回は1日で約2haのお世話をしていただきました。
次回のボランティアは6月14日、化学総連・全積連の皆さんが来てくれます。
その後に京セラ労組、凸版印刷労組、バイエルクロップサイエンス㈱、ボランティアの日と続き、
今月だけで約300名のボランティアが全国から来てくれる予定です。
皆さん、よろしくお願いします!

広報室倉本です。
 
昨年に続き、6月3日~5日、パプアニューギニアとスリランカから「子供の森」計画の子供親善大使(各国それぞれ子ども2名、通訳・引率大人2名の計8名)が宮城県を訪問しました。
特に3日には、メイプル館にて震災当時の名取市の様子を映像で学んだ後、海岸林再生プロジェクトの苗場や現場を視察。
苗場では、苗が再生の会によってどのように育てられ、生長していくかについて説明を受け、子どもたちは苗に触れたり、コンテナを持ち上げてみたりなどしながら説明に耳を傾けていました。
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その後現場では、メイプル館で見た震災時の映像を思い出しつつ、大きく生長したマツが、防風、防潮、防砂、また防災など面などにおいて、どのような役割を果たすかなどについて学びました。
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通訳・引率で訪れたパプアニューギニアのオイスカスタッフ、パトリックさん、ディーさんから、海岸防災林の考え方やマングローブとの違い、なぜクロマツか?という点などについても質問が出る中、子どもたちの関心が高かったのは、やはり植栽地上空を飛び交う飛行機。
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IBEXさん(5日に訪問させていただきました)の飛行機を見つけて、大きく手を振りつつ意識はすっかり空へ。嬉しそうに仙台空港へ降りていく飛行機を見送っていました。
DSCN6281そして、締めはやっぱり海。離岸流が発生するため、震災以前から遊泳が禁止されていたという説明を聞き、スリランカの引率で来日したオイスカランカの事務局長コーンさんからは「確かに波がちょっと荒いですね」という感想も聞かれる中、子どもたちやその他大人たちも大はしゃぎ。走り回ったり、海辺に友達の名前を書いたり、ウミガメの骨を見つけてはしげしげと眺めたりしていました。
 
子どもたちにとってこれらの体験は楽しいものだったかと思いますが、環境や防災への取り組みという視点から、震災時の映像、マツの特徴、植栽地、海の様子など一つひとつの学びを繋げて考えられるようになった時、どんな感想を持つのだろうととても楽しみです。特に今回の最年少は6歳(スリランカのサユミさん)とすぐに理解するのは難しいところもあるかと思いますが、帰国して、家族や友達に体験を話す中で、彼・彼女たちの中で何か発見が持てるのではないかと思います。
 
 

6月8日のボランティアの日は、公募130名に加え、名取市区長会連合会72名は別動隊、8:30~12:00の行程という全体像です。
予報で見る限り、雨の可能性は高そうですね。ですが、山が迫っている仙台では降っても、山から離れた仙台空港付近では降らないことは珍しくありません。私たちも天気予報と睨めっこ。空港の知人から情報を入手するなどしますが、基本的に、予定通り実施するとお考え下さい。
予定変更や中止の場合があれば、明日の17時までにHPインフォメーションに告知します。ご不明なことなど、070-5550-7394(吉田)まで、遠慮なくお電話ください。遅い時間、早い時間でも結構です。
なによりお伝えしたいのは、名取の海沿いは「涼しい」こと。20℃を下回るでしょう。「雨具」はもちろん、「着替え」をお持ちください。                                                                                                                                  
風邪ひかないように。
「やませ」が吹いています。いつもの「濃霧」注意報の季節です。
公募130名の皆さんの仕事の中身は、溝切り・つぼ刈りとなると思います。区長会の皆さんは、これまで5回の植樹祭の場所の見学が中心ですが、作業も少々お願いすると思います。
細かなことは、天候などの都合がありますので、最終的には当日とさせてください。

濃霧で遠くが全く見えない時も、珍しくありません

濃霧で遠くが全く見えない時も、珍しくありません


 

広報室倉本です。
6月1日、住友化学と同社労働組合の方々の活動に同行し、下草刈り、溝切作業等々行って参りました。
私はこの日だけの作業でしたが、皆さんにとっては5月31日に続き活動2日目。
特に午前の後半に行った溝切では、前日に雨が降ったこともあり、水分を含んだ土が若干重いことと、20cm程掘ったところに出てくる粘土質の青っぽい土が硬く、一層力のいる作業となり、少しだけ疲れた表情の方もちらほら……
一方で、日頃農場で働いているという社員の方は、とてもお元気そう。私たちが暑くなるとツルマメ草などと闘っているように、その方も野生の朝顔やクズ等と格闘されているのだとか。
また、今回ボランティア初参加というある女性は、普段あまり鎌とか持って作業することないですよね、とお話しつつも、宮城でボランティアをしてみたかったと笑顔でこたえてくださるなど、意欲たっぷりの皆さんのご活躍で、一日の活動をスムーズに終えることができました。
 
そして気持ちよく皆さんを見送った後、植栽地を車でまわっていると、前方をキツネが1匹駆け抜けていきました。そしてすぐ後にもう一度。
かなり長い間姿を見せていてくれていました。
じっくり観察できて満足していると、今度は兄弟なのか、すぐ近くのポイントで、先程より少し小さめの2匹がうろうろ。
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カメラを構える吉田担当部長と、キツネとかなり距離があるにもかかわらず小声ではしゃぎながら、2匹がじゃれながら走ったり、各々自由にのんびりしたり、こちらをじっと伺う様子を観察しました。

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ベストショット


 
2匹がいなくなった後、近くを通ると鳥の死骸がありました。
ごはんがおいしかったのでしょうか……そんな鳥を前に、とても元気に飛び跳ねていた兄弟の余韻がしばらく抜けませんでした。吉田担当部長がばっちり動画も撮影しているので、どこかのタイミングで公開できたらなと思います。
 
そういえば。
思い起こせば1年前、私が初めて現場を訪れた際にもキツネの兄弟を見ました。
その時も写真が撮れるくらいじっくり見ることができたのですが、今回はその倍以上の時間でした。子どもだとやっぱり警戒心も薄いのでしょうか
 
一年越しに、作業を通してのマツの成長を確認するとともに、キツネをはじめとする動物たちの住処としての松林を意識する一日となりました。

5月31日・6月1日、住友化学と同社労働組合26名が例年通り来訪。労使協働の先例。
コンパクトな人数という特徴と、1.5日という優位性を活かそうと考えます。
勝手ながら、私たちにとっての受け入れテーマも例年通り、
「Touch & Go」というか、「Hit & Away」というイメージ。
100haのうち、南部50haに散在する小さな懸案、いま解決したい課題を一気に。
ボランティアにお願いしているフルメニューを担っていただきました。
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5月30日~6月8日は「海ゴミゼロ週間」(主催:環境省・日本財団ほか)
常にごみを投棄され続ける北釜地区ゲート周辺で約20分ゴミ拾い。
翌日も、別のごみ投棄定点ポイントをサクっと解決。
まばらに散乱していた可燃ごみ9袋、不燃ごみ2袋分を回収。
名取市クリーン対策課とは常に連携。即報告、即収集の段取り。
造林地の保育初日は国有林
・2014~16年広葉樹10種 下刈&施肥345本 0.2ha
*雷が鳴りはじめ、雨も降り出し、慌てて撤収。
作業道は盛土より低く、逃げるのに助かります。
2日目は市有林
・2018年クロマツ  下刈840本 0.168ha
・2018年クロマツ  溝切り 40m×2本 直接的改善120本 0.024ha
・2015~16年広葉樹6種 下刈&施肥 205本 0.08ha
・2015年未成長クロマツ  施肥70本 0.014ha
・2015年クロマツ 下刈120本 0.024ha
合計1,700本、0.51ha。
というと、少なく感じます。でも、課題は解決。
みなさんと同様、私も疲れましたが、やり切ったので、ものすごくスッキリしました。

広葉樹の下刈り

広葉樹の下刈り


広葉樹への施肥

広葉樹への施肥


皆さんの来訪のころ、タイ南部ラノーン県では「住友化学の森」、
2008年植林地の保育作業を、オイスカタイと政府、村人たちが頑張っていました。
オイスカタイ駐在員のブログ(5月30日をご覧ください)
私も12月に現場に行き、実情がわかりましたが、10年たっても保育を続ける理由のある、
苦労の多い場所の一端です。名取とタイをはじめとする海外は、
お互いを励みに頑張っています。
みんなが帰ったあと、点検に行ったら、キツネ親子と遭遇。カラスを食べ終わってご機嫌。
動画・静止画ともバッチリ。後日、ブログに書きます。
私の翌日は、ポスト海岸林のテーマ、ECO-DRRの勉強に。
水害多発地帯の大元を解決する「土木遺産」の「福島市・水林自然林/水防林と
治水施設」を大いに歩き、土湯にある日本秘湯を守る会の川上温泉で、
ちょっと浸かってきました。

5(ご)・3(み)・0(ゼロ)
5月30日 ごみゼロの日
6月 5日 環境の日
6月 8日 世界海洋デー
これらに関して、環境省と日本財団による「海ごみゼロウィーク」が
呼びかけられているのを知ったので、我々もと思って参加登録しました。
5月31日、住友化学&労組の皆さんも「ぜひ!」と言ってくださったので、
作業の一環で北釜地区の造林協定区内でゴミ拾いをお願いしました。
昨年秋からゴミ拾いも我々の作業として取り組みはじめ、半年で3回目。
26人・20分で、可燃9袋・不燃2袋。あっさり解決。
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名取市クリーン対策課は「すぐやる課」。
市の専用ゴミ袋に分別して即報告すれば、即回収してくれます。
投棄される場所は、一般の人が車を止める5ヵ所と決まっています。
閖上地区だけは広範囲。数十人いても1時間以上かかります。
3月に拾ってからは、ほとんど捨てられていない。(今のところ)
モノはさまざま。Re up10本、リポビタンデー20本、レモン味缶酎ハイ30本、
大五郎5本、車の灰皿のものまとめてとか、工業用オイル10本など、
同じ銘柄まとめ捨ては目立つ。グレープフルーツの皮数十個、長ねぎ切れ端や、
ベッドのばね、1mの発泡スチロール数十本など変わり者も。
防潮堤の向こう側のものは、日本銘柄が大半。国内のどこかから。
本気で拾うなら、その作業に限定して、数百人で何度もする必要があります。
一般ごみも多いですが、目立つのは漁業用の大きなウキなどの漁具。
魚を入れる大きな発砲スチロールは、初夏から秋にかけての海風に吹かれ、
防潮堤をのり越えて造林地に飛んできます。台風などの後はクロマツ林内に。
これを拾うのは、西風に変わる秋が良し。100haの広範囲に点在。
車を数台出して探して回ります。
震災から丸8年、3,000日。
海に来る人も増えましたが、比例してごみが増えるのは残念。
小まめに懲りずに続けて、捨てにくい雰囲気を醸し出すしかないですね。
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災難

2019年6月2日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。
先日花壇自動車大学校の作業後、翌日のボランティア活動の
準備と各エリア視察のため、吉田と現場に戻りました。

ブログ読者の皆さんは、すでにご存じの通り、
吉田は一度現場に行くとなかなか戻りません。
いつまでもどこまでも見たくて仕方がないのです。

こんなふうにゴミが捨てられているのを確認したり、
何ヵ所か樹高を図ってみたり。

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ある程度、作業を終えた帰り道、カラスが何かを食べているのを発見。
それが生きものらしいことを確認すると、吉田は車を飛び降り、
大声をあげながらカラスに向かって走り出し、
驚いたカラスがくわえていた獲物を落として飛び去ると
嬉しそうにその獲物を横取りし、記念撮影。

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獲物はフグだったようです。
カラスが食べているもの、横取りしますか?普通??

カラスにとってはとんだ災難。
こんな吉田の趣味?に付き合わされた私にとっても災難。
いつかカラスの逆襲に遭わないといいのですが。

5月30日の再生の会は、女性2人出勤。
S子さんは、風はあるけど暑いなか、事務所周りの鉄屑や岩など危ないものを取り除き、
昼過ぎからは育苗場の散水。Kさんも加わるようだし、僕も圃場を見るために一緒に。
去年種を蒔き、来年植える苗木が45,000本があります。
つい1ヵ月前まで白かった頂芽から、穂が一斉にすくすく伸びる時期。
伸びたての柔らかい穂が、風になびいて揺れている。
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「ほんとにきれいだね~」思わず3人同じことを思ってウットリ。
しばし、ウットリ。
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育苗場での仕事を8年、主力中の主力として担ってきたS子さんもKさんも、
僕がビデオを撮り出すと、「(私を撮ると)高くつくよ~」と言いながら小走りして畑の中に。
*進んで画の中に入るのは記憶にない。しかも小走り。

S子さん、Vサインしてます。(Vとかするんだ~)

S子さん、Vサインしてます。(Vとかするんだ~)


「(防風柵に)登って撮ったら!」
*映り具合を気にして指示するのは、この前の名取北高校野球部みたい。
これが見れるのも今年が最後。
来月初旬に来る人たちにもできるだけ見せてあげたい。

全国からたくさんのボランティアさんを受け入れていると、
皆さんの作業着のいろいろな工夫に感心することが多々あります。

今回初めて見たのは、これ。
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お風呂掃除の時などに使うブーツですっぽりスニーカーが覆われています。
100円ショップのビニールの靴カバーは何度か目にしていますが、
このアイディアはこれまでなかったなぁ~~~。
そんなに歩きにくそうにもしていないし、アリかも!と思いました。

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