裏面

裏面

表面

表面


震災前に一歩近づいた。
私はそう感じました。これが出るってことは健全な森林の証拠でしょう。
嬉しいですね。
今年はキノコにも注目し、岩手大学の研究者の方にレポートすることになっています。
今日は短く、以上です!!

三重苦

2019年6月19日( カテゴリー: いきもの, 現場レポート )

3月から溝切りに取り組んできた最多湿ゾーン。
化学総連と全積水化学労連の皆さんと一緒に溝切りをしていると、
多湿、スス病に加え、何者かに「かじられた」2018年植栽の幼苗が。
プロの鈴木純子さん曰く「ネズミかな~」。
いずれも珍しくありませんが、「三重苦」というのは初めて見ました。
酷ですね。
ですが、多湿は人力で改善しますし、スス病は1・2年すると自然治癒します。
ネズミも致命的なまでは、かじっていない。
私は生き延びると思いました。
2018年植樹祭で植えてもらった海側最前列、防風垣を大きく越えて成長し、
その分、潮風に直接晒されている2014・15年植栽地など、よく見ると、文字通り「犠牲木」として、
苦しんでいるクロマツをたくさん見かけるようになりました。
少しづつ、世の役に立とうとしているように見えます。
そもそも、潮風を入れれば四重苦ですね。

真っ黒なアブラムシの糞に巻かれる「スス病」

真っ黒なアブラムシの糞に巻かれる「スス病」


 
これも軽いスス病。2本とも根元をよく見ると・・・

これも軽いスス病。2本とも根元をよく見ると・・・


かなり派手にかじられている

かなり派手にかじられている

6月15日、化学総連の皆さんは昨日も仕事したし、
昼過ぎに帰らねばならない彼らは、ホテルに帰って風呂に入れるわけでもなく、
濡れるのが分かっているので、作業はご辞退いただきました。
今日から来る京セラ労組22名と凸版印刷労組45名には午前中だけと
していただいて、雨天決行で葦の下刈りに入っていただきました。
損保ジャパン日本興亜環境財団からの海岸林インターン3代目、
県立名取北高校出身で東北福祉大学3年生の森さんは今日が初日。
そういえば、初代の内川さんは9月から、一般参加の申し込みを
送ってくれました。2代目の大和田さんは元気かな?
凸版印刷労働組合 執行委員の嵯峨さんから
メールをいただきましたので紹介いたします。
先日は海岸林再生プロジェクトに参加させていただきありがとうございました。
雨天で厳しい状況でしたが、クロマツの森を取り戻す大きな仕事に携われた喜びと、
大きく育った未来のクロマツを想像する楽しみを感じています。
今回の研修でも改めて震災を知り、
その時自分ならどうするか想像し考え、
復興に携わり、文化に触れる等を学習できました。
中でもクロマツの作業は大変貴重な時間になりました。
微力ながらも貢献ができましたし、自然のこと、震災のことも教えていただきました。
そして、昨年より大きくなったクロマツに我々は元気をいただきました。
DSC_1175
夜の懇親会では個人でリピートするぞとの声も多くありました。
短い時間の作業でしたが、密度の濃い時間だったと思います。
吉田さん、浅野さん、佐々木さんを含め対応いただいた皆様には大変感謝です。
本当にありがとうございました。
今後もいろいろな形で海岸林再生に関わっていきたいと思います。
よろしくお願いします。
*実働約2時間半で、凸版労組は少なくとも約800本のクロマツを葦などから救出。
京セラ労組は、葦に加え、芽を出したばかりのツルマメ抜き取りも含め
約500本のクロマツを直接的に世話してくれました。

凸版印刷労組の皆さん

凸版印刷労組の皆さん

ボランティア10,000人と安全

2019年6月17日( カテゴリー: 現場レポート )

じつは、6月14日の化学総連と全積水化学労連98人の中に、
いつのまにか、2013年に開始した公募ボランティア10,000人目の方がいました。
では、ボランティア一人目は誰?というと、公募前に遡り、
2011年津波直後からプロジェクト立案に向けた情報収集を
無償でしてくれた、プロ中のプロ、佐々木勝義さんです。

化学総連&全積水化学労連98名に指導する佐々木さん

化学総連&全積水化学労連98名に指導する佐々木さん


「クロマツ苗木生産の資格を持ち、経験実力があるのは何人?」
「林業種苗法とは我々にとってどういうこと?」
たくさんの「一級情報」を私に授けてくれました。
5月24日の初陸上調査隊はもちろん、プロジェクト案件形成一切に関わってくれました。
2012年は、ボランティア受入の試験的実施を、何度か育苗場で行っています。
2013年は、育苗場の除草作業のみ。はぐれ白鳥が近寄ってきて、女性のお尻を突っついた。
2014年は、植栽地16haの下刈をボランティアのみ、プロ抜きで完了出来ました。
2015年は、植栽地が27haになり、プロとボランティア併用の下刈を始めました。
2016年は、県立名取北高校の生徒が、初めて来てくれました。宮城県民率も4割に。
2017年は、リピーターで普通救命講習受講。20歳前後の若い宮城県民が増加。
2018年は、年間ボランティア約2,300人。
育苗場に一匹でよく来た、はぐれ白鳥

育苗場に一匹でよく来た、はぐれ白鳥


昨日、98人と別れたあと、佐々木勝義さんに言われました。
「10,000人も安全に受け入れ続けていることを労働監督署が知ったら、絶対に表彰される」
涙が出そうになるほど、たぶん忘れられない一言となりました。表彰されなくていいですが。
名取事務所の佐々木廣一統括も、安全に対する釘を刺し続けてくれています。
勤めていた神奈川の林業会社、サトウ草木の佐藤社長は、雨の日を出勤扱いにして
実践的「安全衛生講習」をしてくれたことを思い出し、ちょっと寝れなくなりました。
名取に来るプロも、ケガも事故もしていません。
ボランティアリピーター育成を重視する戦略を立て、2012年から受け入れをはじめ、
リピート率4割に達しているいま、リピーターが円滑な運営のみならず、
全体の安全にも目を配ってくれていることにも感謝しています。
重視する理由は「安全配慮義務」の一環なのです。
それにしても、こんなに大勢来ていただけるなどとは、まったく考えていませんでした。
私たちにとってはうれしい日でした。プレスリリースとか、記念品とか一応考えました。
この中で私が一人だけ選んでいいなら、この人と思う人もいます。
ですが敢えて、そういうパフォーマンスはすべて止めました。
まだ道半ば。単なる通過点ですし。
こうやって、無事にみんなで終われるように頑張ります

こうやって、無事にみんなで終われるように頑張ります

6月14日、化学総連&全積水化学労組連合会の計98名が、
例年通り来てくれました。
次の日は雨。男性が多い。リピーター多数。
草刈りか?溝切りか?どちらを先にするかと言えば、答えは簡単。
2018年植栽からまだ1年、決して強くない苗木を、一刻も早く多湿から解放したい。
「名取の海岸林では、降った雨の8割を、即、根元の外に排水する」これが我々の目標です。
3月以降のボランティア450名の手を借りてきた、2018年植栽地の多湿地約4haの溝切りに。
このうち我々の力で解決できるのは約2ha。残る2haはサイクリング道で囲まれていて
手出しが出来ません。

右側が頑張れば必ず改善できる多湿中の多湿0.6ha。撮影:植付直後の2018年5月

右側が頑張れば必ず改善できる多湿中の多湿0.6ha。撮影:植付直後の2018年5月


「今日は、1stステージが終わるとイイなぁ」と思っていました。
1stとは手出しができる2haのうち0.6haの最多湿ゾーン。
サイクリング道からも水が流れてくる低い場所。
排水先から見ると最上流。「遊水池」から最長500mほど距離があり、排水は難儀。
去年は大雨になると池になり、水鳥がマツの横を泳ぎ、土壌及び根系調査をする
研究者の方は、50㎝穴を試掘しただけで水が湧いて唖然としていました。
濃い水色:最多湿地、水色:多湿地、黄色:遊水池、赤線:3月から550名の成果

濃い水色:最多湿地、水色:多湿地、黄色:遊水池、赤線:3月から550名の成果


完成予想図 今年中の完成を目指します!ほかにも、まだたくさんあるので(笑)

完成予想図 今年中の完成を目指します!ほかにも、まだたくさんあるので(笑)


8班に分かれ、長さ10m~40mのLサイズ「枝溝」を、怒涛のように合計18本(補修を除く)。
少なくとも1,200本以上のクロマツに、直接的環境改善したことになります。
帰るときには、「これ以上無理」という姿、申し訳ないと思うぐらいの表情でした。
黄ビブス:化学総連17労組、青ビブス:全積連のみなさん

黄ビブス:化学総連17労組、青ビブス:全積連のみなさん


3月からのボランティアによる溝切りは、我々にとって当然一連の流れ。
バトンリレーのようなものです。遊水地への応急処置的水路は完成済み。
全体改善は、少なくとも10月までかかるとは思いますが、
今夜の雨で早速、ガンガン水が流れる事でしょう。
懇親会に招いていただきました。
ジンギスカンとビールの飲み放題・食べ放題で、皆さん、別人のよう。
予定通り、さっきと同じ人たち?という感じで。
私もホッとしました。皆さん、本当にありがとうございました!

広報室の林です。
先日、九州のオイスカの会員さんたちがボランティアにきてくださいました。
80歳越えの方もいらっしゃる、シニアメインのグループです。
もう4回目!とおっしゃる方も……。シニアといっても本当にお元気。
特に女性たちは本当にお元気。
雨が降る寒い中、作業に取り組んでいただきました。

全国の会員さんが来られるとき、お世話してくださるのがIさん。
宮城県にお住いのため、いつもボランティアに参加してくださり、
会員さんたちのお世話もあれこれしてくださいます。

左がIさん。溝切りもプロ級の腕前!

左がIさん。溝切りもプロ級の腕前!

福岡県の筑後市から参加された方は、ANAのメンバーの中に
筑後市出身者がいることを知り、大喜び。こんなところでね~と。

その元気なお姉さんたち。
最後に防潮堤の上で撮影をしたのですが、足腰がつらくて
防潮堤に上るのが大変という数名もちゃんと隅に載せてねと。
はい、下にいたお姉さんたちも載せましたよ。
CIMG5008
企画してくださったKさんが「来年は宮城じゃなくて、富士山のボランティアに
行くことにするかも……」と話しているのを聞いた何名かは
「個人でも参加するから。Iさんも手伝ってくれるしね」と。

皆さん毎年ありがとうございます。
来年もお待ちしています!

ボランティアに何度か来ていただいている皆さんにはおなじみの
ツルマメ。とうとう今年も繁茂してきました!

栽培しているのかと思うほど、一面ツルマメエリアになっているところも。
目が慣れている人は小さな時に出もすぐ発見してくれますが、
慣れていない方はほかの雑草の中から見つけるのが難しい様子。

これからボランティアに来られる皆さん、
この葉っぱ、ぜひ覚えておいてくださいね!!
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広報室の林です。

ボランティアの前日、活動地を下見している際、
茶色い毛の何者かが死んでいるのを発見!

CIMG4874

死骸を撮影する吉田

色を見てタヌキ?とも思いましたが、
実はこの現場、キツネの巣穴のすぐ近く。
サイズからすると子ギツネではないかと。

翌日、ボランティアさんたちが「ぎゃあ~~~~!」となっては
いけないので、埋めてあげることにしました。

浅野がお墓用の穴を掘っているすぐ下にも巣穴が見えます。
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お花を手向けます。
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恐らく巣穴から出てくるところを猛禽類か何かが
狙っていたのではないかと……。

しかしここで新疑惑。
手前にある巣穴を覗き、キツネを狙う浅野の姿が!
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ああ、あの子ギツネ、浅野にやられちゃったんだ……。

カラスの獲物を横取りする吉田に、子ギツネを狙う浅野。
浅野はツルマメの種子をまいているのではないかという疑惑も持たれています。

どうでもいい話ですが、子どもの頃に飼っていたうさぎが死んだ日、
家に帰るとすでに埋められていたので私はその姿を見ていなかったのですが
「今日は満月だから、うさぎは月に帰ったんだよ」という祖母の言葉を
翌日学校で話すと「そっか、うさぎ食っちまったのばあさんか……」と
友だちにいわれたのを思い出しました。

あらぬ疑いは、どこで降りかかってくるか分かりませんね。

広報室の林です。

いつもは土曜日のボランティアの日だけ現場に入る私ですが、
今回は翌日の動きが複雑になりそうなこともあり、前日入り。

金曜日の朝からの現場の様子を見ることができました。

少し雨が降っていたため天気の回復を待ち、
お茶を飲みながら打ち合わせをする皆さん。
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前の週に来ていたスリランカの「子供の森」計画子ども親善大使
持ってきたお菓子を皆さんにご賞味いただきました!

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↑こんなふうに何が書いてあるのかよく分からないパッケージ。
どんな味なのかもわからないため、甘いもの大好き千葉くんに
まずは食べてもらい、皆さんはその反応を見てから。

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おいしいと嬉しそうに食べる千葉君を見て、食べてみたベテランさん。
「五家宝をもっと甘くしたみたい」と悪くなさそうな反応。
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チョコレートがおいしいと2つ目を食べようとしていた千葉君の前に
みなさん自分のゴミを集め、彼が一人でいっぱい食べたかのような
絵面をつくろうとしているところをパチリ。

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あんまりにもおいしそうに食べるから、
「CMに使ってもらえるんじゃないか」と撮影したのがコチラ。
いい笑顔!!

CIMG4850

しっかりエネルギー補給をした皆さん、
プロジェクトの北端あたりから下刈り。

お見事!
CIMG4894

ちょっと気になったのが、何人かの足元。
緑色のスプレーをかけたかのよう。

CIMG4890

聞いてみるとナイロンコード(左)を使うとこうなってしまうのだそう。
右が普段私がよく目にしているもの。

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休憩時間も仮払い器のメンテナンスについて
あれこれ意見交換をするみなさん。

右の男性がエプロンのようなものを付けているのは、
この緑の粉が作業着につくのを防ぐためなのだそう。
作業を終え、車に乗る前には、洗車用のブラシで
草の粉を払っている姿も見かけました。
大変だなぁ……

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午前中の作業を終えて撤収していく皆さん。
カッコイイ!
CIMG4903
ボランティアさんによる作業とこうしたプロによる作業で
海岸林のクロマツたちはすくすくと成長していくのです!

皆さんいつもおつかれさまです!

ケガにご注意!

2019年6月10日( カテゴリー: 現場レポート )

こんにちは、浅野です。
植栽地に来たことのある方なら見たことのあるこれ。
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風よけのためのハードルフェンス。
前もブログに書きましたが、植栽当初からあるものは傷みが進んでいます。
なので、見学中や休憩中に乗るときは気を付けて登ってくださいね!
見た目で分からない時は…
D
D
こんな感じで思いっきり蹴って確認するのもいいかもしれません。
ストレス発散にもなりそうですよ!
ただ、劣化が進んでいるものについては思ったよりもバキッ!といきやすいので
その際にケガだけはしないように気を付けてくださいね。

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