11月16日(土)ボランティアの日の作業予告 ~まだ募集中~
11月16日(土)のボランティアの日(目下申込30名弱。引き続き募集中)は、
年1回の成長モニタリング計測作業(24ヵ所)を予定しています。
1ヵ所あたり50本の調査対象の樹高と根元径を計測します。
ただ、機械的に測るのではなく、いろいろ感じながら過ごせるよう、朝ちょっとレクします。
分担して各方面を計測して回りながら、ゴミ拾いもお願いします。
工事関係者やボランティアの方が拾っている形跡があり、今回は少なくて済みそう。
今回の「危険予知」的な注意点は、
1.防風柵が腐っていて、砕けて転落しやすい
対策:①上り降り前に危ない箇所を避ける。ボルトの場所は砕けにくい
②手足を使って重心を分散
*今後のために、柵をどけて通路をつくるのもアリ。
2.根元径を測るときや、密林内を進む際、マツの葉を目に刺さぬように
対策:①メガネ・ゴーグル着用
②急いで進まない
③進む際は背中も使う
3.アシナガバチ少々
いつも見ないタイプも。でも、もう寒いので生気がない(攻撃する気力ない)。
日向ぼっこのためか、防風垣沿いに多い。
そのほか、将来の本数調整伐に向けて、測幹5本フル出動させ、参加者ほぼ全員で
2014年植栽地内の極めて成長が良いいくつかの場所で、樹高と胸高直径を
毎木で計測する可能性もあります。
できるだけ仕事は早めに切り上げ、仕事の成果や今後の課題を「見学」する
時間をとりたいと思っています。
去年あたりから、きのこに出会うことが多少増えてきました。
クロマツの成長、とくに根の充実を何とか助けてもらいたい。
台風被害調査やモニタリング調査で、100haを濃い密度で歩いたので、
名前はわからないのですが、11月2日に見つけたものだけ記録を残してみます。
クロマツが鬱蒼としている場所に多いかというと、必ずしもそうでもない・・・
まったく育ちが悪い場所でも、去年植えた場所でも、ないわけではない。
傾向なるモノは、まだまだ、まったくわかりません。
11月1日、東京本部経理課長の佐藤君に手伝ってもらい、残っていた市有林の
広葉樹モニタリング調査を行いました。調査対象は2016年植栽分50本。
山砂の国有林と違い、よく伸びる場所です。
今年から広葉樹も大きくなりそうだったので、下刈は1回にしました。
頑張ってもう一回やれば、より良かったと思いますが。
7月初めには下刈を済ませたので、最大伸長期は存分に陽を受けました。
海から400mほど離れた最も西側の林縁部です。
なので、植栽木以外の樹木侵入が、とうとうここでも見られました。
良い意味でも、悪い意味でも。
歓迎すべき相手は、まず、「飛んできたな」と思われるヤマハンノキ1本。初物。
防風垣の中で発芽し、気づきませんでしたが、一気に樹高2m。
また、ハンノキ3本以上が追加。これは国有林内に戦後植えられ、その稚樹が
津波後も生き残り、オイスカ広葉樹ゾーンに侵入。一気に2m弱。
撃退すべき相手・・・フジ。
最も西側の防風垣の外のクロマツ数本を、気の毒なほど「緊縛」。
この時、刃物を持っていなかったので、誰かと場所を共有し、一緒に切ります。
松島森林総合さんが、きっちり切ったはずが、お盆明けに一気に伸びたのでしょう。
しぶとい。
モニタリング調査地の写真管理
11月2日、今日は晴天なので、オタクの休日を使い、年1回定期モニタリング
調査地26ヵ所とその他9ヵ所の写真管理を。前日は宮城県支部の会計監査に
立ち会った経理課長の佐藤君が、広葉樹の計測なども手伝ってくれて、助かりました。
台風後は、被害を受けそうな場所をしっかり歩きましたが、今日は定期ルート。
例年以上に、かなり密度の濃い踏査が出来たので、新発見や反省点、
今後の課題や来年の構想が自然と浮かんできます。
台風後の排水溝の吐出具合から考えると、「病的に成長の悪い」粘土質の場所は、
極端に浅い「水みち」でも、細かく作れば有効なのではないかと考えたり。
2016年植栽地の溝切りがまだ効いていない場所への対策にもなるかと。
2014年植栽地内部の葛対策も考えました。今年は葛が私たちに圧勝しました。
ですが、やはり休日。
疲れと甘えで、集中力が持たず、気が散る。脱線する。飽きる。
どこかから車で侵入してきた人に、入口を聞きつつ、注意したり。
何とか実質1日で終えたいと思ってテンションを上げて、いい調子で進んだのですが、
昼飯を食べるのも面倒になって、また、気を取り直したものの、
最後は時間切れというより息切れ。あと4ヵ所だったのに・・・
モニタリングも長い仕事。
林業会社時代、定点写真管理もずいぶん経験しました。
清藤先生とかなり真剣に考えて、最小限の設定かつ効率的な周回コースにしました。
ですが、植えられて数十年の森林での、間伐施工前中後だけの管理と、
みるみる大きくなっていく新植地の管理とでは、まるで勝手が違います。反省ばかり。
日光を計算し、背景・目標物を取り込んだ撮影位置決めが、イマイチ・・・
プロット位置設定のときは、先々を想像して一生懸命考えたのですが、甘かった・・・
いずれは、目標物としても重宝してきた防風垣もなくなります。据え付け型脚立だったのに。荷物増える・・・
そもそも、2014年は植栽直後にプロットを決めるべきだった・・・まあ、もういいか。
報告書は出来れば12月中。遅くとも1月中にHPで公開したいです。
10月は、過去43年で最多月間降水量の555㎜
今年はずっと明らかな少雨が続いていた。
記録がある1976年以降43年間の気象データでは、9月としては2番目に少雨。(2009年が13㎜)
台風19号の前は、全長1㎞の林内作業道兼遊水地の一番奥まで車で行けたほど。
2017・2018年は、11月でも深さ70㎝あまりの「水路」だった場所。
一転して10月は過去43年最多の月間降水量555㎜。
年間降水量の半分が一気に降った状況。
台風19号関連で3日間にわたり304.5㎜。1日あたりの降水量では史上2位。
(1位:2011年9月21日に251.5㎜、2位:2019年10月12日に240㎜)
過去9年の月間降水量(仙台空港)
海岸林チームの鈴木・林が、2・3日前のブログにも書いたように、
イラストレーターのicoさんは、名取のご実家も、いま住む福島の家も
被害を受けています。我々の現場など沿岸部はほぼ変わりない状況ですが。
ボランティアの大槻さんは「少しだけ浸水した。泥の片づけが大変だった」と。
名取事務所から徒歩5分の場所は道路冠水。稲わらが散乱。
名取市議会の現時点の被害確認では、床上浸水44件、床下浸水64件。
土砂崩れ46ヵ所、道路冠水24ヵ所、道路損壊9ヵ所、倒木11ヵ所、越水7ヵ所。
農作物被害は冠水や浸水によりコメ、大豆、セリなど総額3.17億円。(河北新報記事より)
当プロジェクトがお世話になっている、林野庁治山課、仙台森林管理署、
宮城県森林整備課治山班、名取市農林水産課は、その対応の真っ只中。
航空写真などでは限界があり、いまは実踏も出来ず、林野被害の全貌をつかむのが
非常に難しいと聞きました。ボランティア不足という報道を聞いていましたが、
この3連休は、仙台からバスが出て、被災地に続々人が入ったようです。
私自身はたいへん迷ったのですが、オタクがやるべきことに徹して、
モニタリング調査地の写真管理で、丸一日歩き倒しました。
8・9月が少雨だったためか、林内の滞水は少なく、遊水地の水位は20㎝もない。
10月25日に、また119.5㎜降ったにも関わらず。
3週間経ったら、林内に穴を掘って、盛土内部の滞水を調べます。
ホームページ更新完了!
こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
9月から10月上旬にかけては次々に仕事が舞い込み、てんやわんやだったのですが、それもひと段落。
ずっと気になっていたホームページの更新に取り掛かりました。
何がいちばん気になるかというと、ボランティア報告。
何しろ、ボランティアの日は次々やってきて、ありがたいことに企業や団体のグループも続々と現場入りしてくださるのです。
ハードディスクに貼り付けてある私にプレッシャーを与えているこの紙
日にちが経つにつれてやらなければならない報告が増えていく(*_*;
このしばらくせっせと報告をアップしていき、
それが昨日、やっと追いついたのです!(^^)!
とはいうものの、どれだけの方が見てくださっているかなぁ・・・
ブログを見る習慣がある方でも、こちらまで潜り込んできてくださる方は少ないのだろうな・・・
1回分ずつ書きためていき、ずらずらーーっと並んだアコーディオン式の報告を眺めては自己満足・・・
何だかそれも寂しいので、みなさんに見ていただこうとブログに書いてみました。
ボランティアってどんな作業をしているのかな?
どんな企業や団体が参加しているのかな?
服装はどうだろう?
作業の一日の流れはどうなっているのだろう?
そんなこともわかるように報告してありますので、ぶろぐから少し潜ってぜひ見てみてくださいね
こんにちは
海岸林担当の鈴木です。
またまた久しぶりのブログです。
前日の林のブログ「強くしなやかな人」に書かれていたico.さん
ご自身の絵で綴った2020年のカレンダーが完成しましたというico.さんからのメールが届き、
このメールに
「どこにいても災害と隣り合わせですね」
と書いて返信したところ、わが家も台風の被害で2m浸水して仮住まいです
と返ってきました。
ニュースで被害にあわれた方のことを見聞きするたび、
途方に暮れて大変だろうなと思うものの、
いざ近しい方が被災したのだと知ると、何と声を掛けていいのかもわかりません。
どうしたらいいのかもわかりません。
被災した経験がない私にはその立場で思いめぐらすことができません。
本当に申し訳なくはがゆい気持ちです。
そんなico.さんがブログに掲載していた文章
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『生きていれば、みんなが助けてくれる』という安心を。
先の未来を悲観しない、誰かに頼っていい、
という安心が、皆さんの心に宿ってほしい。
(ico.さんのブログから引用)
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みんなで助け合いながら活動している海岸林のボランティアも災害時の助け合いの素地づくりなのかな?
と思えてきます。
助け合い支え合えながら生活できる社会が誰一人取り残さないことにつながるのかな・・・
台風被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。
実はico.さんに少し前に素敵な絵を描いていただいていました。
私の誕生日に中学2年生の娘がプレゼントしてくれたもの。
私に内緒でico.さんのホームページにある連絡先にメールを送り、プレゼント用に描いてほしいとお願いしたようです。
母にはサプライズにしたいと細々お願い事もしたようです。
ico.さんとは春休みに一緒にクロマツの植栽をしていたので、娘も顔見知りではありましたが、ホームページ掲載のアドレスへの連絡だったので、最初は知らない方からの注文だと思ったそうです。
まだまだ子どもだと思っていた娘が、社会に少し漕ぎ出したように思えます。
ひとりの人として子どもに付き合い、船をそっと押してくれたico.さんにはとてもとても感謝しています。
ico.さんが台風でほとんどの物を失ってしまった今、さらに大事な一枚になりました
広報室の林です。昨日の続きです。
先日、名取市出身のイラストレーターico.さんから、メールが来ました。
彼女はさまざまなグッズを販売し、売上の50%をプロジェクトに寄附してくださっています。
メールは来年のカレンダーの案内状に関する内容だったのですが、
スタッフSが、現在福島にお住まいのico.さんに台風の影響はなかったのかたずねると、
なんと、自宅マンションが2mの浸水をしたと……。
え~~~~! 知りませんでした。
いつも通りのメールでプロジェクト支援のためのカレンダー販売について
話しているico.さんが、まさか、ボートで救出され、仮住まいをしているなんて!!
ブログには、こう綴られていました。
(一部抜粋させていただきました)
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強くしなやかな人。
こういう人が増えていけばレジリエントなまちづくりが実現できるのかなぁ。
ico.さんが伝えてくれる経験、
皆さんにも共有したく、ブログをご覧いただければと思います。
https://ameblo.jp/icollection/
強くしなやかなであること
広報室の林です。
「海岸林再生プロジェクト」は東日本大震災復興支援として
10年計画で取り組んでいるものですが、現在9年目。
この9年、東日本大震災ほどの規模ではなくても、
日本各地で大きな災害(特に大雨による水害)が発生しています。
今年も台風15号、19号で多くの被災者が出ています。
そんな中、考えさせられることがいくつかありました。
ひとつは、オイスカが活動するミャンマーに
長く駐在していたスタッフの言葉。
「ミャンマーでは川が氾濫するとみんな喜ぶんです。土地が肥えるって」
確かに遠い昔、歴史の授業で習った記憶があります。
肥沃な土壌を氾濫する大河がもたらすことを。
それで文明が栄えたということを。
そして彼は言いました。
「それに、いつ氾濫しても困らない程に家財道具は少ないし、
家もすぐに建て直せる簡素なものですよね。日本も全く同じようには
できないけど、学ぶところはあるかもしれない」と。
東日本大震災以降、「レジリエンス」という言葉をよく目にします。
辞書を見ると「resilience」=弾力・跳ね返り・復元力・回復力・元気・逆境力
などの単語が見られます。震災やその復興の現場で使われる場合
「強靭な」という表現をよく見かけます。こちらも辞書では
「しなやかで強いこと。柔軟でねばり強いこと」などと書かれています。
私は「国際協力の日のつどい」で太田猛彦先生がSDGsを解説した際に使った
「打たれ強い」という表現が何ともしっくりくるように思いました。
時々、専門家の書くモノの中にも「自然災害を制する」といった
表現が見られますが、「制すること」ではなく
「倒されても起き上がる打たれ強さ」が求められているはずです。
それは、インフラや建物の強度といったものだけではなく、
被災した後の復旧・復興の段階で、どう人々が協力し合えるかということも
すごく大切な要素として含まれているのだと思います。
人びとに求められる「しなやかな強さ」とはどんなものなのか。
そんなことを考えていた時、
東日本大震災と今回の台風で2度の被災体験をした
あるお助け隊員のブログの中に「しなやかな強さ」を見つけました。
ご本人からは「全然しなやかじゃないですよ」と笑われましたが。
明日、ご紹介させていただきます。