広報室の林です。
先日のボランティアの日の前日、
広葉樹の施肥をオイスカスタッフで行いました。
(吉田もブログで紹介していました)
伸びの悪い苗を囲むように3カ所、穴を掘って肥料を入れます。
草が繁茂していたり、土が硬かったりして掘りにくい場所もありました。
今回が初の現場入りとなった新人Iさんは、
こうした作業に慣れていないため
道具の使い方を浅野から教わりながら作業を体験。
翌日もIさんはボランティアさんにスコップの使い方を教えてもらっていました。
東京で仕事をしていたらスコップで穴を掘る作業なんて
そうそう体験しませんからね。
後日、写真を見て、吉田と意見が一致したのは、
倉本の作業姿がずいぶん様になっていること。
慣れてきたんだね~と。
初めてのボランティアさんの中には鎌を使ったことがないという方も。
私は田舎に育ったこと、さらには専門的にではないにしても
2年間農業を体験したことから、比較的こうした道具に
親しんできているはずですが、ついつい簡単な方に流れてしまいます。
これ、お隣の現場で拾ったかわいいスコップ。
柄が長いより、手元に近い方が使いやすくて……。
下を向いて、いじけているように見えますが、
ちゃんと穴を掘っています!
こんなお遊びのような道具では、100haの
海岸林のお世話はとてもできないことも分かっています。
拾った現場に返してきましたが、翌日また拝借し、
うっかり持ち帰ってしまいました。また返しに行かないと……。
広報室の林です。
現場に行くと本当にたくさんの動植物を目にしますが、
名前を知らないものの多いこと、多いこと……。
田舎に住んでいた私にとって、子どもの頃からよく見ていた
なじみのある草も多いけれど、勝手につけた名前で呼んでいたりして
正しい名前を知らないことがほとんど。
これもそのひとつ。
緑の草の中に赤茶色の草があるのが分かりますか?
拡大するとこんな感じ。
よく見るんですけどね。
名前を知りませんでした……が、ふとした時に
テレビでその名前が紹介され、ネットで検索してみました。
テレビで紹介されていたものは「ナガバギシギシ」。
おもしろい名前。
「ギシギシ」には「ナガバ」のほか「アレチ」など
いくつか種類があるようで、現場にあるのが何かは不明。
でも「ナガバ」ほど葉が長くなかったような……。
調べているとスカンポと呼ばれることもある「スイバ」も
同じタデ科のギシギシ属の植物だと分かりました。
ある程度「これはタデの仲間だね」とか「これはカタバミかな」
とか予想がつくようになったら植物図鑑で調べるのも
楽しいかもしれませんが、今の状態はローマ字も分からずに
英語辞典を手にするようなものかもしれません。
こんにちは、浅野です。
虫が嫌いと公言しているのに虫のブログを書くことになってしまいました…。
すでにブログで紹介されていますが、今年はマツカレハがたくさんです。
マツカレハだけでなく、マツツマアカシンムシやマツアワフキもたくさん。
とりあえず、名前に【マツ】とついているのでマツに付く虫だということは分かるかと思いますが、
1種類ずつ説明しますね。(※下に写真があるので嫌いな方は見ない方がいいです)
【マツカレハ】
通称マツケムシ。
老齢幼虫は6~8㎝の大きさになります。
体を覆っている毛(黒い部分)には毒があり、刺されると強い痛みがあるそうです。
人によっては大きく腫れあがり、かゆみが1~3週間続くこともあるので注意しなければなりません。
ちなみに成虫は羽を広げると9㎝にもなる大きな蛾ですが、無害です。
今ぐらいの時期から10月ごろまでに成虫となりマツ葉に卵を大量に産み付けます。
卵から孵り、マツの下の方で越冬した幼虫は春になるとまたマツに登り葉っぱを食べます。
庭木などで発生した場合、葉っぱをほとんど食べ尽くして枯らしてしまうこともあるそうですが、
海岸林はマツがたくさんあり、1本のマツに大量につくことはないので枯れるほどの害は出ないと思います。
薬剤散布などの防除法もあるのですが、あまり神経質にならずに見つけたら駆除をしていくことにしました。
【マツツマアカシンムシ】
アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツなどの新梢(新しく出た芽)に食い入り、内部を食害して褐変枯死させます。
海岸クロマツ林の植栽年~5年目くらいまでの被害が多いようです。
新梢だけを食べるので、マツ全体が枯れることはないようですが今後の成長に影響があります。
未熟な松ぼっくりにも入って種子が出来るのを阻害したりもするそうです。
5~9月に発生し、若齢木には大きな影響をあたえるということなので
再生の会の皆さんが駆除作業にあたっています。
【マツアワフキ】
名前の通り、泡を出しその中に棲んでいる虫です。成虫は泡を出しません。
1つの泡の中に少なくとも5匹以上の幼虫が棲んでいるそうです。
この泡の防御力はかなり高く、泡の中にいるときに他の虫に襲われることはほとんどないようです。
幼虫は植物の汁を吸って成長するので、幼虫の間の生存率は棲みついた植物によって変わります。
ちなみに大きさは1㎝以下で、植物の汁を吸うといっても大したことないので
放っておかれることがほとんどのようです。ちなみに名取でも放っておきます。
他にも見つけたらまた書きますね。
名取に行けない日々が続きますが、ムシがあまり悪さをしないことを祈ります…
昨日、先日のボランティアの日に初参加の方がいらしたと紹介しました。
実はもう一人初参加で大活躍をしてくださった方が!
地元で働いているNさん。
初参加とは思えないほどガシガシと動き、
汗だくになって作業に取り組んでくださいました。
このNさん、ボランティア参加のきっかけは……
なんと前日の夜、吉田と居酒屋で意気投合し、
居酒屋の大将の勧めもあり、「じゃあ明日いきます!」と。
ほら、やっぱり類友。
Nさん、また一緒に飲みましょうね……そして活動にもご参加ください!
広報室の林です。
先日のボランティアの日、リピーターさんの参加が多かった中、
ウェブからのお申し込みの中に初参加のOさんがいらっしゃいました。
前日、電話でお話をした浅野に、吉田が「どんな感じの方?」と聞くと
浅野は「えっと、Eさんみたいな感じです」と。
Eさんは、もう何年もボランティアに通ってくださっているベテランで
いつもニコニコおだやかなジェントルマン。
そして当日、初参加のOさんがいらして、吉田がお話を聞くと
Eさんと同じ職場だったことが判明。
さっそくEさんを紹介しようと近くまで連れて行くと、
なんとお二人はお知り合いでした。
ただ、Oさんが気がついて「ああ、Eさん!」と声をかけるも
「誰?マスクしてっから分からない」……。
マスクを外すとEさんも「ああ、Oさん!」と。
お二人は同じ部署で仕事をしたこともあったのだそう。
この日、私は現場への移動は、EさんとOさんと同じ車でしたが
マスクをしてお話をしていると、どちらが話をしているのか
分からなくなってしまうほど話し方が似ていて、
前日、浅野が電話で話して「似ている」と感じたのも納得!
ここの現場ではこれまでもいろいろな再会がありましたが、
( 例えばいとこ同士 そして同級生 )
同じ職場にいた、ちょっと雰囲気の似たお二人が、
こうしてボランティア先として選んでここに来てくれるというのは、
ちょっとおもしろいなぁと。
類は友を呼んでしまうんですね~。
Oさん、これからもよろしくお願いいたします!
楽天が勝ちまくっているので、2013年以来の優勝が楽しみですが、今日はほんの一瞬だけ、20年に1度の「暗い気分」になりました(笑) オイスカ東京本部は、再び出勤人数を減らす措置を取ることになりました。こんなことがなければ、昨日から10日間名取の現場だったのに・・・
徒歩圏内に住んでいる職員が相当いるのですが、私は遠距離の部類なので、できるだけ在宅勤務に戻ろうと思っています。年間120日宮城に行き、他に行くことも多い所謂「出張族」なので、どこででも仕事ができるのが自慢にならない取り柄です。と言っても、お盆までに愛知と大阪で活動報告をせねばならず、在宅勤務というより、出張が大半かもしれません。人に迷惑かけないように、余計に注意しなければならない立場です。
3月から6月まででボランティア約670人をお断りし、さらにその後も、化学総連、UAゼンセン、ホーチキ、第一三共、仙台トヨペット、角川学園花壇自動車大学校・・・・・・奈良から年何度も来てくださる巽さんを始め、県内外の多くの個人の方は、私などよりもさらに残念な思いをしていると思います。心苦しい思いでいっぱいです。
名取の現場とは日々情報交換し、日々の状況はほぼ把握しています。宮城中央森林組合の現場代理人の佐々木君からは「下刈は順調。来週には終わる見込み。ツルマメの伸びが始まった」と。松島森林総合の佐々木代表からは、「こっちも順調。葛薬剤枯殺のための現状把握調査をした。猛烈に伸びてきてる。作業員の女性陣にモンペみたいな作業服を買ってあげた」と。気象庁長官が記者会見で「記憶にないほどの梅雨前線の長期停滞」と述べたとの報道がありました。再生の会の事務局の菅野さんからは「寒い。今日も寒い」と。「やませ」でもあるでしょうね。農家の方は日照不足を心配してることでしょう。クロマツにとっては、雑草の伸びが遅い。
お盆明けからが本当の勝負と思って、いまは我慢!
来るべき時が来たら、また一緒に頑張りましょう!
海岸林で鳥見ing「野鳥情報 コアジサシのその後」(2020/7/17)
地元のボランティアの三浦隆です。
結果を先に言いますと、この地では繁殖を放棄してしまいました.
7/4のボランティアの日にどうしているか見れると楽しみに、さらには望遠鏡をセットして、皆さんに作業の合間に陰ながら見ていただこうと思っていました。6/20のボランティアの日には20羽以上乱舞し、知人情報では一部孵化まで確認されていたそうなのですが、1週間後の6/27には1羽も見ることができませんでした。何かの原因で繁殖放棄した模様です。
6/30繁殖現場に入って見てきましたが、決め手になる原因は見つかりませんでした。確認できたことと放棄原因を推測してみます。
鳥がいた6/20と鳥がいない6/27の現地の港湾工事盛土の状態を比較した結果・・・
→盛土の状態は写真の比較で6/20と6/27で変化なし。現地の輪郭にあたる周辺に工事の為の目印か杭が数本打ち込まれていました。作業時の足跡も杭周りについていました。
→杭打ちの現地への立ち入りも影響はあるかもしれませんが、現地の端の部分、一時的なものなので決め手ではなさそう。いつの物かはわかりませんが、現地には車の轍が数か所にありました。
→推測:卵のかけら(写真)は数個ありましたが、踏みつぶされた形跡なしの為決め手ではなさそう。付近にはキツネがいますが。
→推測:足跡らしきものが見当たらない為決め手ではなさそう。但し現地は固目の地盤の為キツネの足跡が付くか疑問。付近にはカラスも多数います。鳥が巣を襲うことは十分考えられますが未確認。観察者も現地に入って近接から写真を撮っているのを見ています。危害を加えるつもりはないことはわかるのですが、繰り返しすると鳥にとってはストレスになると思います。他にはシロチドリは継続し数羽繁殖している様です。人との距離が近い場所もありかなりの警戒感を感じます。
はっきりとした原因はわかりませんが、世界レベルで絶滅危惧種に指定されている種だけに、繁殖環境に非常に敏感な所があるのではと思っています。昨今は海岸線等は恒久的な安住の地は、ほとんどないも同然です。以前東京などで成功した事例も聞いていますが、人の手で繁殖地を確保し保護する方策も必要なのかと思う所です。この地から離れたコアジサシが他の地で繁殖成功をすることを願います。

なんでボランティアに来るの? ~東北放送ラジオの放送ご案内~
広報室の林です。
今週末、県外からもボランティアさんを受け入れる予定でしたが
東京都内をはじめ、各地で新型コロナウイルスの感染者数が増えており
残念ながら中止せざるを得なくなりました。
いつも来てくださる皆さん、久しぶりのみなさんに
お会いできず、本当に残念です。
先日のボランティアの日、ラジオ番組の取材が入りました。
新人アナウンサーさんが自分もボランティアの一員として
活動を体験しながらボランティアさんたちにインタビュー。
ボランティアさんたちのインタビューを近くで聞いていた私。
「どうして継続してボランティアに参加されているんですか?」の
質問に皆さんがどう答えるのか楽しみでした。
常連ボランティアMさんは、
「ここに来ればいろんな人と会ってお話できるから。
それが楽しいっていうかね~」と。
こちらも常連ボランティアMさん。
「吉田さんも含め、やっぱり人の魅力っていうかね。
鳥や植物を見るのも楽しいし」
取材が入った時、私は思いっきりボランティアさん自慢をします。
「女性のMさんは、いつも軽トラで来てくれて、
現場までスコップなどの道具を積んで運んでくれたり、
昨年なんて1年の終わりに「芋煮しよう!」って
軽トラックにガスコンロから鍋から野菜から食器から全部準備して、
何十人分もの鍋を準備してくれたんですよ~」
「男性のMさんは、台風の後とか、コロナで東京から私たちが
現場に来られない時とか、現場の様子を見にきて、
写真とともに報告してくれるんですよ~」等々
その自慢のおふたりが、「人」と「楽しい」という
同じ言葉でボランティアに来る理由を語っていたのが予想通りで(笑)
うれしかったし、とっても印象的でした。
そして、活動を終えたアナウンサーさん。
「これまでのボランティアってもくもくと作業に没頭するものだったけど
ここではいろんな人が話しかけてくれて、いろんなお話が聞けた」と
おっしゃってくださり、きっとボランティアの両Mさんの楽しさを
ご自身でも体感することができたのではないかなぁと思います。
放送日が決まったとの連絡が入りました。
編集、大変だったのではないかなぁと。
楽しみにしています!
【放送日時】7月27日(月)19:30~20:00
【番組名】TBCラジオ 3.11 みやぎホットライン
小杉辰雄 OISCA ミャンマー国駐在代表/バングラデシュ国後方支援担当
1976年9月~1978年12月:パキスタン国立銀行プロジェクト、他 指導員として
1980年3月~1997年12月:マレーシアKPD/オイスカ研修センター指導員・所長として
1997年12月~2012年2月:オイスカ中部研修センター所長&顧問として
2012年2月~2017年1月:バングラデシュ国駐在代表として
2017年10月~現在迄:ミャンマー国駐在副&代表として
7月2~4日と海岸林再生現場を訪問しました。
植林現場では、初日の半日、再生の会の人達との新喰い虫対策ということで、被害にあった松の新芽のカット作業をさせて貰いました。樹齢の若い樹、広範囲に食害が出て先端松葉が赤変し、中に9mm程度の幼虫が食害していました。6~7月に幼齢木に多く被害がみられるとのこと、今年が初めての被害の様でした。
来年で被災から10年を迎える被害現場にも案内して貰いました。被災され壊され残されたものものからもその当時の状況が想像されるわけですが、何も残っていない多くの荒れ果て見放されている場所も何とも言えない状況を伝え、何とかならないものかと思った次第でした。震災遺構・荒浜小学校、復興伝承館など、当時の人々が暮らす生活が津波により壊滅的な被害を受け、多数の方々が犠牲となった様子を残し伝承を伝える施設や復興への経済活動に向けた新たな動きも始められている商業施設見学しました。一面、過去の様には戻れない大きな傷跡も地元の人達には残しているのだろうと推測した次第です。
最終日、小雨の中、海岸近くの駐車場、ボランティアの人達とのごみ拾い、海岸林を守る為の必要な仕事に、このようなものもあるのかと再認識した次第でした。試験的に植えていると言われていた広葉樹への施肥や水はけの悪い土壌地での排水の為の溝掘りも行ったわけですが、植林され成長したクロマツは、見たところの活着率99.9%と良く根付き、土壌の違いによる成長の違いは多少あるにせよ、全体に良く管理をされているなと感じると共に、専従職員・専門家の力と多くのボランティアの力が生かされて現場プロジェクトの成功となっているのではと感じた次第です。
今迄の植林との関わりから
80年代、いわゆる南洋材と言われるフタバガキ科原木の80%がマレーシア、特にボルネオ島のサバ州から、商業林として日本をはじめ各国へ輸出されていた。多くはオイスカ・サバ農林業研修センターがあった内陸のケニンガウの地を通過、そのお陰で地域・州は材木ブームで財政も潤っていた。熱帯林消失問題も議論され始めていたが、これと言って産業のなかった州の発展と各国の需要により伐採搬出が行われ、ロギングトラックと呼ばれる大型トラックが、熱帯雨林を網の目のように削られた起伏の激しい山路を命がけで原木を担ぎ出し、南シナ海に面した砂浜の港に運んで州財政を潤していた。そのような材木景気の中で、オイスカの植林事業「苗木1本の国際協力」の活動は、毎年、遠い日本から参加の多くのボランティアさん達が、地方の村や町の人達の目に付くところや目には触れない山の中で、現地の人達と共に汗を流し植林活動を行うことで、その活動の必要性や重要性が参加した。あらゆる階層の人達は勿論、新聞・テレビ等のメディアで広報され広く知れ渡るようになり、後に、「「子供の森」計画にも繋がった。その背景は違うにしても、海岸林再生プロジェクトも同様、いろいろな意味でのボランティア的な力に依るところでの発展が大きいのではと感じた次第です。
また、バングラデシュでのマングローブ植林、1991年のサイクロンで13万8千人の人がなくなり、翌年より始まったオイスカ植林は現在迄2,000Ha余りとなったが、その森の傍らには、人々の田畑や村・町での生活があり、それを守るという共通した事業目的は、国内・国外の垣根を超え、共にその事業が発展することを望むばかりでした。
荏原美知勝 OISCA PNG駐在代表 プロフィール:
1983年6月から1993年1月まで:オイスカパラオ研修センター指導員
1993年3月から2004年3月まで:オイスカラバウルエコテック研修センター所長
2004年3月から現在まで:同上研修センター 技術顧問及びオイスカパプアニューギニア駐在代表
ぜひ!!ご覧ください。これが海外現場のオイスカ!(by 吉田) 2019年放送「NHK World」(28分)
PNGの村々での農業指導。我々オイスカ職員がなぜオイスカで働くか伝わると思います。

PNGからの「子供の森」計画親善大使を2年前に受け入れてくれたIBEXの社員の谷川君は、子どもからもらった帽子をかぶってきたら、偶然駐在代表が来ていた。帽子をくれた児童にこのことを報告してくれるでしょう
7月2日から4日まで、視察とボランテイアに参加させて頂きました。ただいま、コロナ渦で家族を現地に残し、たまたま一緒に日本に来た次男とともに、赴任できない日々が続いておりまます。「まだ一度も、名取に来る機会がなかったですよね。折角だから(同じく赴任できない)ミャンマー駐在代表の小杉さんや、海外事業部の新人職員たちと一緒に。小杉さんとは何年も会ってないんですよね」と吉田君から声がかかりました。
フィリピン、パラオとパプアニューギニアで何度も植林活動をしてきましたが、今回の名取市での視察とボランティア活動は今まで経験した植林活動との違いをいくつも体験することができました。そして期待していた通り、現在駐在しているパプアニューギニアのラバウルでの植林活動だけでなく農業畜産業にも生かせそうなアイデアももらうことが出来感謝でした。再赴任した際には是非実施してみたい幾つもの考えが沸き起こりワクワクしています。
2011年3月11日、大津波が襲った名取の海岸に沿って100ヘクタール(200m x5km)の面積に整然とクロマツをメインに、そして約600本という数でしたが、広葉樹であるヤマサクラ、ケヤキ、コナラなど10種が植林されていました。冬と夏で反対に吹く強風にさらされる苗を守るため、各種の柵も5m位の間隔で地面に置かれていました。地震と火山の噴火以外に酷い自然災害が殆ど無いラバウル地区の人たちが実施する植林の違いのひとつがここにありました。名取ではこのような経費と労力を惜しまずに掛けないと苗が育たず、松林の再生が難しいのです。厳しい気象条件下でのプロジェクトである点も心に響きました。
今回訪れることが出来た海岸林再生プロジェクトはオイスカの中でも最大規模であり、かつ成功しているプロジェクトであると思います。成功の秘密が何処にあるのかも考えました。
1、土地問題が無い。
2、地元住民の願いに沿ったビジョンであること。
3、官民+企業の協働体制を整備すること。
4、活動資金を積極的に集める人材が確保されていること
5、地元住民を中心にしたボランティアが参加できるプログラムがあること。
6、活動報告が細やかに支援者に届いていること。
7、プロジェクト指導層の情熱!
8、最も大切かつ根本的な点として、例年以上(予想を超えた)の異常気象に見舞われていないこと。
今年2020年で10年目を迎えたこのプロジェクトが、これからも多くの人とサムシング・グレートに支えられて前進できるよう祈っています。
息子の望人(のぞみ)の視察感想:
津波で被害を受けた場所に一緒に行こう、お父さんから誘われた時想像した名取の町と、実際に見た町は全然違っていました。地元の皆さんがオイスカのスタッフと一緒になって100haの松の木を植えるプロジェクトを見て、本当にびっくりでした!そして自分もボランテイアの人たちと“最高の森を造っているプロジェクトに参加できてとても嬉しかったです。
荏原美知勝
以下、Nozomi君の撮影