吉田です。オイスカは「公益財団法人」という冠から、「財がある」「多額の基本財産で運営」という印象を持たれますが、いまから約50年前、いまでいう国際協力NGOとしての草分けとして応援しようという運動を国会議員、財界人、有識者の方々がしてくださり、(今もわずかな財しかないのに)会員制度がある財団法人として極めて特別な認可を受けた経緯があります。

 全国に13の支部がありますが、いまから約40年前、東京の財界人の働きかけに応じてくださった亀井文蔵様(第3代カメイ㈱代表取締役社長)が、東北電力や七十七銀行などに声掛けし、オイスカ宮城県支部を発会しました。以来、約100名の会員の手により、フィリピンのパラワン島などの農業支援や、台湾農村青年との交流を重ね、年2回の活動報告会が続けられてきました。

 2011年3月11日のその時は、オイスカ宮城県支部の亀井昭伍支部会長(第4代カメイ㈱代表取締役社長)を団長とする北部タイ・チェンライ県の植林ツアーの帰路、バンコクの空港で迎え、極めて困難な状況の中、それぞれがご自宅に帰ったと聞いています。

 私にとっての宮城県支部デビューは、その年の6月。今回のような活動報告会で約1時間、お時間をいただきました。オイスカ本部からは私一人。約100人の会員を前に、このプロジェクトを立ち上げたことを報告させていただきました。私の記憶では途中からはマイクなしで、近い将来の募金開始の際はぜひとも協力をと、本気の地声で呼びかけました。話が終わったあと、ものすごく励まされたことを覚えています。この時から宮城はアウエーではなくなりました。この会員さんたちのおかげで、私は後ろ盾を得たと今も思っています。

 2016年に現在の亀井文行支部会長(第5代カメイ㈱代表取締役社長)が就任。会員数は倍増し、会員からの会費から、オイスカタイに加えてミャンマーの運営費支援を開始し、加えて、岩手・宮城のロータリークラブ2,000人に、ミャンマー「子供の森」計画への支援を呼びかけ、緑化のみならず、校舎・井戸・トイレなどの新築・改築を推し進めてくださりました。工事は計画通り進み、完成したところでコロナ禍、そして内戦を迎えました。村の中心はお寺と学校です。教育・衛生面の受益者は子どもたちのみではなく、住民全体数千人です。寄付者の皆様の現地視察は当面叶いそうもありませんが、絶妙なタイミングのご支援でした。先日私から亀井会長にご相談し、今年度に限り、フィリピン北部のオイスカアブラ研修センターのご支援も加えていただきました。

 報告会当日は、ご厚意でカメイ㈱本社9階会議室をお借りします。海岸林のみならず、このタイ、ミャンマー、フィリピンを含むオイスカ全体の活動報告をと考えております。宮城県支部は法人会員も多く、今回は平日開催(今回だけは懇親会なし)とさせていただきますが、どなたでもご参加いただけます。私が授業をしている名取北高校などの高校生や、大学生にも来てもらえたら嬉しいです。

 目下、私の東京本部部署では、「夏募金」(~8月22日)を実施しております。私の仲間たち、私たちの各国各地の現場に力を貸していただきたい。その前にまず状況を知ってほしい。オイスカは海岸林だけではないんです。そういう気持ちで報告会を開催します。作業着ではない私の、海外現場の発表も聞いていただけたら嬉しいです。司会は浅野さん!です。

■日 時:8月2日(金) 14:30~16:00 *オンラインなし

■場 所:カメイ本社9階 大会議室(宮城県仙台市青葉区国分町3丁目1-18)

■内 容:●オイスカ10ヵ年計画など全体報告(専務理事 永石安明)
     ●宮城県支部支援先 タイ・ミャンマー・フィリピン報告 (専務理事 永石安明・啓発普及部 吉田)
     ●海岸林再生プロジェクトのいま(名取事務所統括 佐々木廣一・啓発普及部 吉田)

■お申込み:7月19日(金)までに専用フォームもしくはFAX( 03-3324-7111 )、e-mail( kaiganrin@oisca.org )からお申込みください。申込フォームなど詳しくは下記より。

 

ANA労連62名 作業レポート

2024年6月24日( カテゴリー: 現場レポート )

 吉田です。今回も地元助っ人が5人も来てくれました。海岸林熟練の林久美子さんが海外事業部に部長職で異動し、いきなり難易度の高いインドネシア、ウズベキスタン案件のど真ん中で即戦力として対応し、フィジー出張も目前。浅野さんと二人で切り盛りするシンドイ台所事情が続きます。名取海岸林の財産はセミプロリピーターの皆さん。腕利きの目は、多ければ多いほど安全と確実性につながりますから。どの企業・団体もリピーターが一定数います。この存在は本当に助かります。落ち着いて手本を見せてくれます。

 参加者の皆さんにはお伝えしましたが、私にとってANAさんは20年来のご縁。これまでの職歴で最もタフな仕事Best3のうち、2つでビックサポートをいただきました。ANA総研の季刊誌「ていくおふ」2016年144号に掲載いただきました(ネットでは公開されてないようです)。https://www.anahd.co.jp/group/ari/publishing/takeoff/index.html

 6月22日(土)、北海道、福岡、沖縄を含め、全国から62名が集まってくださり、大きく2チームに分けて作業に当たりました。先週の毛虫オンパレードの現場から1㎞南あたり、アースジェットの出番はほとんどない安心の場所。浜風もしっかりあって、仙台市内より2度も涼しい。2016年と2017年植栽地の葛刈りに専念。慣れるのに時間がかかるのは当然ですが、終盤の1時間は葛の見落としは一気に減り、仕事っぷりが豪快になり、大物の根の発見の声があちらこちらから聞こえました。計算を大きく上回る広範囲の仕事、面積にして約1.5ha(プロ野球のフィールド平均面積が約1.3ha),クロマツ4,950本を葛から守る仕事が出来ました。いつも今回はどの「ANAすか」メンバーが来てくれるのかな?と楽しみにしてますが、年代的に家庭でも忙しいはず。彼らには何度も言いましたが、ゆとりができたときに来ればいいんだよ、いつか・・・。今もそう思ってます。今回は(も)荻原秀年さんが総代表。リピート10回以上かと。Facebookでみんなに報告してくれるでしょう。

 今日も大過はなかったことでホッとしてますが、浅野さんとリピーターの1人が、後片付け中にいつもと違う症状の痒みを報告してくれました。開始直後すでに症状を感じ、17時には全身に発心が出て、熱も持ってると。かぶれる草があったのか?ダニか?・・・ANAの皆さんに異変がないか心配してます。森林整備は危険生物と隣り合わせです。騒ぎ過ぎてはいけないのですが、場所は特定できているので次の金曜日午前中調べます。

cf. 今日は「除草剤ない?」の声が飛び交ってました。100円ショップで買った除草剤を入れるスプレーが、たった4回目の使用ですべて壊れて、不便をかけました。皆さんが帰った後、「花王」製のタフそうなスプレーを買い占めました。まだ数が足らないので、来週もう一度買いに行きます。

 吉田です。巡視・実踏でやはり気になるのは作業のその後。出来栄えの確認です。いつも物凄く気になります。これまで10数年で、これはダメだ!出来が悪い!という記憶はありませんが。現場入りしてすぐ、翌日以降の下調べと併せて隈なく歩いてみました。(ちなみに6月2日のブログには、1年後の結果を書きました。1年で壊滅するのは困難ですが、徐々に尽きているという実感は、私や佐々木統括、林業会社のプロたちにはあります。)

 結論は極めて上出来でした。毛虫の残党は若干いましたが、葛の見落としがほとんどなく。カネボウ労連、化学総連、全積水グループ労連、京セラ労組と地元助っ人の皆さん、お見事!本当にありがとうございます。論より証拠で写真レポートします。

 この場所は、7月中にもう一度葛刈りに来ます。

 その後、佐々木統括と我々で広範囲に調べた結果、自己負担ではありますが抜本的毛虫駆除に踏み切ることにしました。緊急事態という認識です。やり方を勉強したいし、珍しく佐々木統括から「見に来な!」ニュアンスがあったし、私も急遽出張します。またブログに書きますね。

まずはBeforeを。

 次にAfter。1週間後の6月21日。

 吉田です。帰京後、名取事務所の佐々木統括から「現場をしっかり見た結果、再生の会を投入して週末までに薬剤散布して駆除する。市役所も承知済み」と電話がありました。去年よりも広範囲なのは確実。正解だと思います。私の滞在時間が限られていて、広範囲の踏査ができなかった分、再生の会がしっかり見てくれました。今週末のANA労連さん61名には、できるだけ葛に専念してもらいたいと思います。

 2020年も植栽後2年目のクロマツだけ、先端が枯れる「アカシンクイムシ」被害を受け、再生の会が剪定鋏で患部を切り落とし、焼却処分してくれました。去年も内陸防風林の一部で1本の松に30匹ぐらいマツカレハ毛虫がつく被害があり、再生の会で本格的に薬剤散布しました。きっと名取以外でもひどいことになっているでしょう。

 この3日、写真を撮る余裕が全くなく、化学総連・全積水労連さんがたくさん写真を提供くださりました。カネボウ労連・京セラ労組さんの分が少なくて申し訳ないですが、アーズジェット86本を空にしたあの3日の写真報告をします。

 13・14日は毛虫駆除中心。15日は葛刈り中心。

 カネボウ労組→全積水労連・化学総連→京セラ労組+地元リピーター182名の連携で1.75haをやり遂げました。必要な時にしっかりボランティアが来てくれる・・・こんなに愛情が注がれた森林もなかなかないでしょう。名取のクロマツは幸せ。きっと最強の海岸防災林になる。

 吉田です。351回目の名取出張。東京の自宅に帰る新幹線の車中、怒涛の3連戦を振り返っています。いろいろなことがありました。今回も怪我なく無事終わってホッとしています。今回は「毛虫!ブログ読んで!」と各事務局に事前アナウンスをしたので、少しは予習してくれた方がいたかな~?と思います。少しは・・・(笑)なぜ葛刈りするのか、どうやって作業するのか、事細かに繰り返し書いてきました。

 この3日間、カネボウ労連・化学総連・全積水グループ労連・京セラ労組+地元リピーターが182名、作業範囲はおよそ1.75ha(東京ドームグラウンド面積1.3ha)、約5,775本のクロマツの世話(①毛虫駆除1.75ha、②葛刈り0.75ha)をしていただきました。2017年植栽のクロマツ1本に5匹ほどのマツカレハ毛虫。単純計算でどんなに少なくとも28,875匹、一人150匹ほど殺した勘定です。化学総連・全積連は全体的にキャリアと高いリピート率があるので、葛刈りと毛虫駆除の二刀流。空っぽになった「アースジェット」(税込316円/本)は86本。カウンターで調べてみましたが、私は1分間で平均15匹を殺しました。

 現場に着いてすぐ、佐々木統括と毛虫について話し合い。マツ1本にせいぜい5・6匹ぐらいなら、強い殺虫剤ではなく、アースジェットで毎年徐々に殺していこうと決めました。去年は海岸林外の内陸防風林では30匹/本の異常発生。再生の会のプロに頼んで強い殺虫剤で駆除して枯死を免れました。ほかの生き物もたくさん殺してしまうので、あまり使いたくありません。ちなみに、ここでの森林害虫の主な被害は2020年のアカシンクイムシ(2019年植栽木の新芽が狙われ、剪定鋏で患部を切り落として回収焼却)、2023年のマツカレハ(化学総連・全積連100名とプロで対処)。これからは松くい虫病がいつ来てもおかしくありません。森林の権威の太田猛彦先生(東大名誉教授・オイスカ顧問)は「エボラ出血熱」に例えています。その場合は行政の出番です。

 前夜はなかなか眠れませんでした。ボランティア受け入れはすでに1万人以上、慣れてますが、何度やっても緊張します。初戦はカネボウ労連、女性が多く、ほぼ全員ここは初めての方・・・毛虫と戦ってもらうことをとても躊躇しました。こういう迷い、ときどきあります。でもいつも、いま最優先でやらねばならないのは何か?と考えます。いまのこの時期はマツカレハ(毛虫)退治。去年に続く大量発生。毒毛針がやたら風で飛散する毛虫ではないし、いま放置すれば葉を食べ尽くしてしまう。葉がなくなるということは、当然防風効果は落ちます。光合成の量が少なくなるわけですから、幹は太らず、根も伸びず、生長が極端に遅れた「もやし状」の林になります。酷ければ枯れます。見くびってはならないと思いました。昼からは浜風が吹くとの予報に従って、頑張ってやってもらおうと腹をくくりました。体験ではなく、戦力として受けるのがここの原則ですから。

 結果、お願いしてよかった!の一言に尽きます。人海戦術は無敵です。風上からのアースジェット一斉射撃は壮観でした。ホームセンターで連日大人買いして、レジのお母さんに「また?」と目で笑われ、恥ずかしかったけど・・・。化学総連・全積連の皆さんは、去年と同じ場所で同じ仕事となりましたが、森林保全に求められる粘り強さを感じてくれたと思います。葛刈りとの見事な二刀流でした。毛虫にばかり気を取られてしまいますが、葛にもしっかりダメージを与えました。「明るくなった!」の声がそこかしこから聞こえました。それでもまた発生してきます。この夏、毛虫がいなくなったころ、もう一度残党狩りします。

 個人的にはマツカレハの広域捜索方法も体得しました。きっと、全体のごく一部の局地発生だと思いますが、浅野さんと手分けし、毛虫捜索範囲を拡大して歩いて、来週末のANA労連、再来週末の公募日を迎えたいと思います。150人ぐらい来てくれると思います。葛がどこにあるかはよくわかっています。本当に皆さんありがとうございました。まだ、乗り切った感はありませんが、まずはお礼まで。私自身もいつも通り楽しんで仕事できました。

 明日は写真報告などをと思っています。

 吉田です。おかげさまで、非常に多くの葛刈り経験者に恵まれ、声掛け・アドバイスのおかげでケガもなく順調ではあります。ですが、現場でも繰り返し説明していることを、あらためて確認したいと思います。

 そもそも、なぜ葛刈りをするのか?

 およそ草刈り、つる切り、除伐対象となる草木というもの、すべてが悪いわけではありません。葛も葛餅、葛根湯で知られているように有用でもあります。しかし、造林の世界から見れば、「Green Monster」、「葛は1回出ると7年駆除できない」というほど厄介です。1年生ではなく、とても強い生命力で生き続け、その場所を占拠し、マツの生長点から日光を奪って、生長を阻害し、最終的には枯死させます。ですから断固戦わねばなりません。また、繁茂した場所は、風雨を避けるようにスズメバチなどが巣をつくることもあります。それでは、本題に入ります。箇条書きにしてみました。

①安全面

軍手、長袖・長ズボン、十分な飲み物必携。毛虫もハチもいます。避けられません。松脂がつくことも覚悟ください。

松葉が目に刺さらない様に!これが一番あり得ます。保護メガネの側面から松葉が入ってくる時があります。作業中も、移動の歩行の際も、互いに近づきすぎぬ様に!移動中は、前の人が振り払った枝が目に飛んでくる時があります。作業中は、ターゲットを見すぎて、目の前、目の横に松の葉が迫っていることもあります。

足場が悪い場所もあります。マツとマツの間にも段差がある場所も。捻挫しない様に。

防風垣は風化して、折れる時があります。2・30mごとに防風垣を越えずに通過できる場所もあります。移動中、休憩時など、防風垣を越える場合は、ボルトの上を進んでください。手足を使って、体重が分散するように。ボルトとボルトの真ん中に体重が集中しない様に。

・「マツカレハ」の毛虫を殺虫剤で殺す場合、風下に人がいないことを確認し、風上から使用のこと。ドクガ類がいたら、周りに声をかけ、(殺虫剤をかけるなら風上から)早々に立ち去る。

アシナガバチが飛んでいないか注意のこと。たびたび目に入る場合、周りに声掛けを。巣が近くにあり。目の高さから下、とくに地面から数10㎝の高さに、松ぼっくりに似た大きさの巣をつくります。巣を見つけたら、即、周りに声をかけ、殺虫剤を風上から一吹きかけること。

②技術面

葛の根元を探す仕事ですから、作業の基本姿勢は四つん這い。

土ごと切るように鎌の刃を入れるのがコツ(地上部を切るのでなく、土ごと根を狙う)

・根はゆく先々で着地し、分枝します。着地した場所を辿り、途中で止めてしまわず、周囲の方と声を掛け合い協力して、延々と追及してください。刈り残しがないよう、鎌の先で落葉の下の土の表面を探すのがコツ。葛の根があれば手ごたえがあります。

・葛の根の切断面が1㎝前後の太さがあれば、例えば十字状など傷を多く付け、除草剤の浸透面が増えるように。太い根が露出したら、切断面のみならず、皮を削ぎ傷も入れて除草剤を塗布。ただし、除草剤は一吹きで十分(かけすぎ禁物)。

・原則、除草剤は葛刈り経験者が使用のこと。その際、風下に人がいないのを確認して塗布すること。

・刈った葛は、葛がないことを確認してから山積みに。葛がある場所に積めば、元も子もありません。

・マツに絡んだ葛は、根元が切断されているなら自然に(1・2時間後には萎れ始めます)枯れますので、原則構うことはありません。

③作業後

・休憩時などに、肌の露出部分を流水で洗い流すのが最も良いと思います。多少のプツプツが腕などに出て少しだけ痒いときもあります。それは、草に肌が負けたか、松葉が刺さっただけということも多いです。毛虫の場合は、数時間前後から激しい痒みが生じます。

・毛虫は風で毒毛針を飛ばします。痒みが出た場合は、薬局で相談するか、皮膚科の診察を。「PVA配合」と書かれた薬が良いようです。

左:ドクガ類(1~2cm)黒色基調にオレンジ色でとても目立つ。マツ以外の低木に多くいます。とくに毒毛針を風で飛ばします。刺されるとしばらく(1~3週間)痒みが止まりません。

右:マツカレハ(5cm以上)マツの幹・葉にいる。

名取市海岸林にいる代表的なハチ「フタモンアシナガバチ」。巣は(風雨を避けるためか)下のほうの枝につくることが多い。傾向として林縁部で見かけることが多い。6月頃の巣はとても小さい。

 吉田です。今日は、JR連合荻山会長以下15名、仙台トヨペット18名、第一三共16名、宮城倫理法人会40名、労済労連3名など合計101名で、昨日にUAゼンセンさんの葛刈りの続きを。彼らの毛虫チェックが済んでいて安心して作業できました。ひたすら一日。大人数で臨んだだけあって、昨日の午後の点検(100m)を含めると500m×40mをやり遂げました。ボランティア担当ゾーンは順調に進んでいます。

 ほぼ毛虫はいないと思っていたのですが、やはり「痒い!」という悲鳴も聞こえてきました・・・いないと思っていてもいるんですね。

 今日は写真中心で。

 吉田です。野鳥の種類も一番多く、生物多様性を一番感じる季節です。ですが、局地的ながら、今年も毛虫大発生のこの頃。朝、育苗場で苗木の説明をしていたら、ここにも「マツカレハ」が。昼休みに何人かが協力してくれて10匹以上退治。松の葉をものの見事に食べてしまいます。(新芽は好まないようです)。見つけたら殺虫剤で即退治するよう佐々木統括からも指示されています。去年ほどでないですが、今年もたくさんいます。ドクガに比べ、毛を飛ばす悪さはしないと見ています。

 参加者の皆さんには、バス車中でもこのブログを見てもらい、どんな毛虫なのか写真で確認してもらいました。下の写真が一番問題の「ドクガ」類。どうも、風で毛を飛ばすようです。触れてないのに痒くなる。(薬局では「PVA配合」の薬が良いとアドバイスされました)

 午前中は、名取市サイクルセンター南西で、毛虫探しとゴミ拾い。まったくいないのを再確認したので葛刈りを。ゴミはここだけで可燃ごみ19袋分を回収。冬の間に広浦から風で飛んできたものなどが多かったです。

 午後は、今年のボランティアの主戦場、海岸林北半分の広浦沿いへ。まずは、今後のご皆さんのために、500m×40mを横一列になって歩きながら毛虫探しを。結果、ここにはほぼいないことが分かったので、葛刈り開始。200m×幅40m(0.8ha)を終わらせました。続きは明日の100人が。

 夕方は、空港真東でゴミ拾い。先週と合わせると可燃ごみだけで40袋分を回収できました。

 吉田です。出典は森林文化協会HPの「森林環境2016」。森林総研の中村克典様が書かれたものですが、見逃していました。中村様は「マツ材線虫病」研究の第一人者として森林の世界では非常に有名な方で、私にとってもなんとなく、なぜか節目節目でお目にかかるチャンスがあり、いつも記憶に残るアドバイスやコメントをいただいています。

 お人柄そのまま、広く市民に語り掛けている文章と感じました。読んでから、現場に来てくれる人が多いことを願っています。

 https://www.shinrinbunka.com/wp-content/uploads/2016/07/e34accd12f2ee06a4badd3190dd76f1e.pdf

 吉田です。ボランティアの開幕戦でした。ボランティア受け入れも3ヵ月ぶりなので、私もドキドキしてました。コロナ禍を経て仙台トヨペット若手社員ボランティアが復活。同社からは毎月ご寄付も続けていただいています。今年はこの数年参加できなかった方たちがまとめて参加。毎回15人来てくれますので、我々の課題の地元・20歳前後の参加数が増えることになるでしょう。開幕戦ですから佐藤社長も参加。IBEXエアラインズさんも、新しい仙台事業所長の櫻庭常務以下8名。参加者50名の内訳は、若い人が多く、地元が多い。宮城県内在住在勤43名(他は東北2名・南関東3名・大阪1名)。男性41名・女性9名。若い世代(22歳以下ぐらい)16名。

 まずは、昨日お伝えした毛虫がいなかった海岸林最北端の閖上3.4haへ。ゴミ拾い含めて一気にやっつけようと。午前中では終わりませんでしたし、やり残しが目立ったため、午後はリピーターズが引き続き。昨年11月以来のゴミは、可燃12袋・不燃1袋+炊飯器・持ち運び用ペットケース。漁港駐車場から冬の蔵王おろしに飛ばされたものが、クロマツ林内に散乱していました。

 午後は、初参加者中心に2014年以来葛の繁茂が収まらない海岸林中央部の西側国有林へ。前日の国有林の北半分は毛虫が局所的に大量発生。数は少ないと考えた南方面から攻めました。やはり、手本となるリピーターと別れて仕事になってしまったので、指導が行き届かず、やっぱり必要ない草を刈っている人も・・・15時ごろから合流できてホッとしました。ここは去年まで、プロが担当するゾーンでした。彼らが見落とすほど、マツと見間違えるほどの太さの葛もIBEXの栗原さんが発見。

 ですが、ここにも毛虫がチョコチョコいたようで、昨日のブログのとおり、ひどい目にあいました・・・(ぜひご一読を)海岸林西側は、波打ち際から遠く、塩分微粒子が少なくなっているので、いい意味でも悪い意味でも、生物多様性です。夏になる前に早く一撃を与えたい場所だったのですが。誤算でした。前日踏査で、いない場所で仕事をすることが何より重要と反省しています。

 今朝、岩手在住の佐々木さんからメールをいただきました。ウエットティッシュ、とても良いと思います。「毛虫の被害状況は、切り傷や擦傷に近いように感じました。切り傷用の消毒液やウェットティッシュ、水を入れる容器を用意し、次回持っていこうと思っています。また、私の被害箇所(原因は不明)は、二の腕・首筋・脹脛・脛でしたので、いつもの作業着に、もう一枚(サポーター等)追加しようかと思っています」

 毛虫のせいで、とんだ開幕戦になってしまいましたが、今期も頑張ります。皆さんありがとうございました。

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