おとなしくしてますが・・・
吉田です。7月末以来、宮城入りせず、おとなしくしています。真っ黒になった日焼けも落ち着きました。
実は・・・先週月曜日に歯が痛くなり、次の日の朝イチで歯医者を予約した途端、歯の上が腫れ、40度前まで、悪寒がするほど熱が出ました。火曜日のうちに平熱まで下がり、水曜からは在宅勤務、念のためPCR検査を。翌週月曜日に「陰性」と電話がありました。「これは歯痛からの熱」と思ってましたので、観念することもなく。皆さんと同様、以後も気をつけます。
目下、海岸林チームは通称GSMと呼ばれている新しい部署で「広報・資金獲得」に従事するとともに、10月6日の創立60周年行事の元締めも担当しています。海岸林女子は相変わらず大車輪の活躍です。宮城からは御年80歳の大槻さんが「出席ー!」と一番乗りでFAXいただいております。オイスカ全体の次期10ヵ年計画を発表します。ぜひ、ご聴講ください。詳しくはコチラ
ところで、在宅勤務中、書籍「松がつなぐあした」に関し、嬉しい紹介のページを見つけました。
紹介文の最後には、「・・・・・・海岸林研究を進める活力源に」とありました。若い研究者の間で、この本が長く読み継がれて欲しいと思っていました。「同じ著者の連載記事「よみがえれ! 海岸林」と合わせてぜひ」とも書かれてあり、オイスカ海岸林HPの「よみがえれ!海岸林」へのリンクも。そこまでちゃんとしてくれたのか・・・なんと思いの深い・・・嬉しかったです。北海道に関係が深い人が書いてくださったのかもしれません。
また、林野庁の「森林・林業白書」にも、がっちり紹介いただきました。これも林野庁の若き官僚の皆さんが執筆くださったものです。
明日は、住友化学&労組の皆さんへのオンライン活動報告会。140人が聞いてくださるとのこと。当日使うBefore&Afterの写真を数点。
9月18日(土)14時~「オイスカ関西の集い」で活動報告します
「オイスカ関西の集い2021」にて、プロジェクトの歩みや最新情報をお伝えします。
9月18日(土)於:国民会館武藤記念ホール(大阪市中央区・天満橋駅より徒歩3分)
14:00~14:55 開演・ビデオ放映(ミャンマー・フィリピン・インドネシアのオイスカ現場報告)
15:10~16:40 講演・トークセッション「松がつなぐあした」~震災10年・海岸林再生の記録~
講演:小林省太氏(元日本経済新聞論説委員)
トークセッション聞き手:浅野奈々穂(オイスカ海岸林再生プロジェクト担当)
お申込み・お問い合わせなど、詳しくは下記チラシをご覧ください。
8月一杯のボランティア・視察来訪予定をすべて中止させていただきました。
吉田です。
大変残念ですが、全国的な状況と宮城県内のコロナ感染増加の傾向から、8月末までのボランティア・視察予定・撮影予定など、すべて中止としました。この1年半、こういう中止判断ばかりしてきましたが、予定していた企業団体ご担当の皆様、楽しみにされていた皆様のことを思うとその都度心苦しく、ただただ申し訳なく思っております。この状況はまだまだしばらく続くと思いますが、辛抱強く付き合ってゆくしかないと思います。
来週末からはプロもお盆休みに入り、葛・藤・ツルマメは、伸び伸びの伸び放題の時期が来ます。お盆明け、ボランティアが入れないことにより、去年・今年は事実上プロ頼み。2段構えでの徹底駆除は2年続けて成就できませんでした。この影響で、「つる切り」は計算より長期間続き、コストも嵩むことになるでしょう。葛の葉の大きさ、ツルの太さが印象的な今年前半でしたが、プロと東北在住者ボランティアで全力を尽くしてきましたので、後悔することはありません。あらかじめ、現場をすべて歩いて、特に「刈り取るべき箇所の位置図」をプロに手渡してあります。いまは、彼らに任せるしかありません。
また、出来るときに出来ることを頑張ります。
吉田です。今週末の臨時ボランティア日を前に、今日やらねばならない仕事が終わったら、一人車で出発します。
7月21日、「海岸林再生の碑」除幕式(主催:名取市海岸林再生の会)で配布された冊子「海岸林再生活動10年の軌跡」を下記に掲載しました。冊子の印刷は少数で、皆様に共有するために下記に掲載しました。全カラー・24ページ、石碑表裏全文も掲載されております。ぜひご覧ください。
海岸林で鳥見ing(2021/7/17・18)~ホオアカの巣立ち~
再生の会が建立した石碑 その③
こんにちは 鈴木です。
3連投にお付き合いくださりありがとうございます。
今日のトピックは
「再生の会の石碑の形は上部がなぜ右肩下がりなのだろうか?」
についてです。
「右肩下がり」と聞くと、あまりいいイメージは持ちません。
どうせなら「右肩上がり」のデザインにすればよかったのでは?と思ってましたが、
そんなことは口には出せません(^^;
このデザインにした理由は何だろう?
たまたま、ミヤテレの取材に付き合い、行った先にその答えがありました。
村人総出で荒廃した海岸林をよみがえらせようとクロマツを植えたことを記念して昭和34年に建立された「愛林碑」
そう、再生の会が建立した石碑と同じ形をしています。
なるほど、謎が解けました。
先人への敬意と
「愛林碑」が津波に耐えたように、再生の会の石碑も数百年に一度といわれる津波にも耐え、後世に遺るものであってほしい
と願ってのことなのだろうと推察しました。
数年で周囲の松の方が高くなり、クロマツに守られて、何十年も何百年も静かにたたずんでいくことになるのだろうと思います。
<おまけ>
「愛林碑」の前でミヤテレの取材を受けている間(これがかなりの長時間だったので(^^;)、気になったのはこちらです。
暗渠と思われるものがつくられており、ささっと動く小さな生き物を発見!
カニだとわかったものの、石の中に隠れてしまって一向に顔を出してくれません。
しばらく時間をおいて、そーーっと近づき、3メートルほど手前からズームで撮影しました。
体長5センチほどで、とても愛らしい目をしてました。
再生の会が建立した石碑 その②
こんにちは 鈴木です。
再生の会の石碑の除幕式についてのつづきブログです。
この日、印象に残ったのがもうひとつ
石碑を作った丹野石材さんのご挨拶
私は普段は墓石をつくることがほとんどです。
今回、このような石碑建立に石屋として携わらせていただいたことに本当に感謝しています。
石碑の向きひとつとっても、津波が来た時に波を受け流すことができる向きであること、勉強になりました。
実は私の実家は宮城県の野蒜(のびる)というところ。ご存じのように津波被害の大きかったところです。私の実家は跡形もなく流されてしまいました。
昭和53年の宮城県沖地震が発生した2か月後に生まれた私は、母から「地震・津波」と言われ続けて育ちました。
この石碑の文字がとても多いのですが、とても大切なことが書いてあり、とても省くことはできず、削ってくださいとはとても言うことができませんでした。
と、石屋として、この仕事に携わることができた喜びをストレートに表現されていて、いつまでも心に残るご挨拶でした。
その後、少しお話する機会があり、こんなこともおっしゃってました。
「復興」という言葉がよくつかわれます。
被災前よりさらに良くするという意味で「復旧」ではなく「復興」なのですが、
私はこの言葉に非常に違和感を感じています。
この海岸林の現場では、「復興」ではなく「再生」という言葉を使っており、
とても通じるものを感じました。
聞くと、除幕式につかった白い布、リボンなどは丹野さんのお母さまがご用意くださったそうです。
本当にいい方々に恵まれていると、ありがたく思います。
再生の会が建立した石碑 その①
こんにちは 鈴木です。
夏到来!! 暑いですね
なんとなんと、21日に1年4か月ぶりに名取に行ってきました。
ボランティアのみなさんの方がよっぽど現場のことを知っているよな・・・といつも申し訳ない気持ちです。
今回、名取に行ったのは大事なセレモニーのため
名取市海岸林再生の会が「海岸林の再生」を後世に伝えるために、植栽地内の南北のほぼ真ん中に建立した石碑の除幕式に参加させていただくためです。
事前に石碑の設計図を見せていただき、碑文も読ませていただいていました。
高さ約2.4メートル
これは、日本サッカー協会で定められたサッカーゴールの高さをほぼ同じ
見上げるほどだろうか?? こりゃぁちょっと高すぎないか??
石碑の上の部分が右下がりのデザインになっていて、なんで右肩下がり??
碑文が1400文字
原稿用紙3枚以上・・・小学校の時、原稿用紙3枚をうめるのは大変だったよなぁ
こんなにたくさん文字を入れたら、石碑はヌリカベのようだろうか・・・?
と、妄想壁が顔を出す(^^ゞ
林野庁や宮城県からも来賓としておよびしたかったところ、コロナ禍で規模を縮小せざるを得なかったようで、再生の会のみなさん、名取市、森林組合、松島森林総合、オイスカでこじんまりと開催しました。
除幕式はあくまで再生の会の主催のため、オイスカはお客さま扱い・・・といっても裏方をしてましたが;
それでも、ミヤテレ、東北放送、河北新報の取材クルーを含めると約50人が集まっていました。
この日、印象に残ったことを少し
佐々木統括の挨拶の中で、
再生の会が発足した当初から石碑を建立することを一つの目標にしてきた。
昭和34年に建立され、津波にも耐え、今は葦が覆う湿地にひっそりとたたずんでいる「愛林碑」に再生の会のメンバーのお父さんお母さんの名前が載っていて、松林を守ってきたご先祖に感謝の気持ちを持つように、何代か先のお孫さんひ孫さんが、この石碑の裏の再生の会のメンバーの名前を見て、畏敬の念を持ち、松林を大事にしてくれれば嬉しい
と話していました。
1400文字の中で大事なのは最後の文章なのだと、
「この未曾有の大震災とその再生復興を後世に伝えるため、ここに『海岸林再生の碑』を建立する」
と結んでいます。
ご支援くださる方の中には、石碑の建立はしなくていいのでは?というご意見もありました。
確かに、デジタルの世の中ですので、海岸林再生の記録は色々な形で残せるとは思います。でも、除幕式を終えた石碑を見ると、再生の会のみなさんの震災後10年の心の区切りのようにも思いますし、先の見えない世の中にあって、石碑という形あるもので後世に残していくのも大切なことだと感じます。
長くなってしまったので、次のブログに続く(^^)/
【臨時募集】7月31日(土)東北在住の方を対象に、ボランティアを臨時募集します。
7月31日(土)ツルマメ・葛・藤の除去のため、東北在住の方を対象にボランティアを臨時募集することになりました。
名取事務所出発9:00~解散16:00
お申し込み・お問い合わせは、kaiganrin@oisca.orgもしくは、吉田携帯070-5550-7394まで
熱中症対策を万全に、飲料水は2~4ℓぐらい多めにご持参ください。
「クロマツの生育不良を引き起こす原因の解明」に取り組みます② ~都立大学大学院の梶原君が研究開始~
こんにちは!東京都立大学の梶原です。早速ですが、今回は今私がやっていることについて少し具体的にお話したいと思います。
さて、前回のブログで申し上げた通り、私の最終目標は「クロマツの生育不良の原因を明らかにすること」です。しかし、研究を行うにあたり、いきなり原因の解明をすることは出来ません。まずはどこのクロマツの生育がどのくらい良いのか、どのくらい悪いのか…。全てのクロマツを見たうえで、それをはっきりと明らかにしなければなりません。ひとまずは、それが私の今年度の課題になるかと思います。
しかし何と言ったって37万本。名取市の海岸林は流石の規模です。1本1本自力で計測していると、それだけで大学生活が終わってしまいます。何か良い方法は無いものか…。
そこで、役に立ちそうな機器を見つけました。その名を「OWL」といいます(先日のブログでも紹介されてましたね)。最近の技術というのは凄いもので、このOWL、沢山の赤外線を放射して、それらが反射して戻ってきたものから樹木の高さや胸高直径、材積量などを計算してくれます。しかも、それらを立体的な地図にしてくれるので、パソコンの中で名取の海岸林が再現できてしまいます。先日ブログでとりあげていただいた際は、このOWLを使用してクロマツのデータを集めているところでした。
【説明:OWLの解析画面。クロマツだけでなく、防風柵の形までくっきりと再現出来ていることがわかります。】
ちなみに、これを使うと大体1時間くらいで500本以上のクロマツのデータを得ることができます。便利ですね。しかし、これを使っても全てのクロマツを把握するには単純計算で740時間かかります。大分作業時間が短縮されたとはいえ、どうやら1日8時間作業しても、92日かかるようです。研究期間が2年間かつ東京在住の学生にはなかなか厳しい作業量。はてさて、どうしようか…。
ここで実はもう1つ、お試しで取得しているデータがあります。簡単に説明してしまえば、OWLを用いて横からクロマツのデータを取得したように、似たようなデータを上からも取得してみよう、と試みています。もしこの試みがうまく行けば、このもう1つのデータとOWLを組み合わせることによって、37万本全てのクロマツを把握する武器になり得るかもしれません。
結果が待ち遠しい限りですが、こちらに関してはまだ解析が終わっていないため、またの機会にお話しできればと思います!