こちらの写真でクズが芽を出しているのがわかりますか。


6月25日のボランティアの日に根元からきれいに刈ってもらったのに、
7月9日に行ったら、もうこんなに芽を出してツルを伸ばしていました。
またすぐにマツに絡まってしまうかもしれません。
やられてもやられてもすぐに芽をだしてくるクズ……厄介な敵です。
でも一方では、こんな姿も。
こちらの枯れたクズは、6月25日に刈り取ったもの。

元がどんなだったか写真がないので比べようがありませんが、
私のイメージではこんな感じ↓(イヤ、だいぶ盛っていますが……)

↑ こんなにたくさんはありませんでしたが、
それなりに山盛りになっていた刈り取ったクズが、
2週間後の7月9日には枯れてぺちゃんこになっていました。
強い生命力があるものの、根さえ地面から離れていれば
こんなふうにすぐに弱るのです。
7月9日に刈った山盛りのクズがどんなにぺちゃんこになるか楽しみです。
本数調整伐のあとに……
植栽地の中を歩いていると、実生(ミショウ/自然に飛んできた
種から生えてきたもの)のクロマツをよく見かけます。
↓これ、見えますか??

2014年の植栽地で、あまり生育の良くないエリアなのですが、
ここでも今年の冬に本数調整伐が行われました。
鎌の右に切り株が見えるでしょうか??
少し拡大してみました。
鎌の上の方にたくさんクロマツが
顔を出してきているのが分かると思います。


ついつい「かわいいなぁ~」と思って見てしまいます。
本数調整伐をして、地面に太陽の光が当たるようになって
彼らが元気に成長するのに好条件になったのかもしれません。
こんな子も顔を出していました。
人間でも植物でも赤ちゃんはかわいいですね~。

本部・啓発普及部の林です。
7月8日、翌日のボランティアの受け入れを前に、お昼過ぎに仙台入りしました。
仙台市内で業務を終えた吉田と仙台駅で合流し、現場では松島森林総合の佐々木さんと合流。
プロとボランティアとがどのように分担しながら作業を進めていくかを打ち合わせるためです。
スーパーボランティアの大槻さんも同行してくださいました。

視察中も、大槻さんはクズやフジのツルがあると気になってすぐに作業を始めます。
そのうちに吉田も佐々木さんに「その辺、テキトーに見といてください」と声をかけ、
大槻さんとフジヅルを刈り取る作業に没頭し始めてしまいました。


3人は、図面を見ながらクズが繁茂しているエリアを中心に見て回ります。

ここはニセアカシアが大量に出てきているエリア。
ボランティアの作業ではなく、プロにお任せする場所です。

プロジェクトの現場では、たくさんのボランティアの皆さんが活躍していますが、
目立たないところで、ニセアカシアの処理のほか、
作業道の管理や薬剤を使ったクズの処理などはプロが担っています。
ボランティアチームとプロチームが常に情報を共有しながら、
効率よく作業が進めていくのが目指す形です。
この夏も暑くなりそうですが、ボランティア、プロ共に、
ケガや事故なく100haの海岸林の保育管理作業を終えられますように。
本部・啓発普及部の林です。
先日のボランティアの日の休憩時間のこと。
リピーターの皆さんが集まって何やら話しています。

皆さんが見ていたのは、グズの刈り取りをしたすぐそばに落ちていたもの。
「いつからあった??」「津波で流されてきたわけじゃないよねぇ」
「船についてるものかなぁ?」「ああ、この辺、巻取りができるようになってる感じ?」

私には「巨大かき氷機」にしか見えず……。
家にあったかき氷機と形が似てるので。
もちろん本当にそんなものがあるとは思っていませんが、
みんなで「え~ここから氷入れるの?」「だとしたらここは何?」と
パーツをじっくり見て、あれこれ意見を言い合います。

結局正解は分からないままですが、消えかけた表示のところにあった
かすかな文字情報から、食品の製造に関係するものであるということだけは判明。
本当にどこからやってきたのかもわからない、これ。
どこで何の仕事をしていたのか気になります。
7月9日(土)ボランティアの日 活動レポート
今月のボランティアの日は9日と30日の2回。
今回は久しぶりに第一三共さんが来てくださいました!
地元のボランティアさん、リピーターの皆さんとで35名。

雨の予報でしたが、またしても強烈な晴れ男Tさんのパワーで
なんとかほとんど降られることなく(お昼休みと作業終了後に降りました)
作業を進めることができました。Tさんに感謝!!!
この日は大型バスが現場に入ったため、道路から入れる場所で作業。
まずは、「練習」と称し、道路と植栽地の間に広がる緩衝地にはびこるクズと格闘。

クズを見たことがない人もいれば、鎌を使うのが初めてだという人もいて、
確かに練習は必要ですが、結構ハードな作業に「これが練習!?」との声も。


しかし、午後になり「本番」の現場に入ると、皆さん「練習」に納得。
マツに絡まったクズを刈り取ったり、マツの根もとに頭を突っ込んで
クズの根っこが生えているところを探したり……開けた平坦な場所での
作業とは違う難しさを実感されたようでした。

皆さん、たくさん作業していただき、ありがとうございました。
しかし、まだまだクズの繁茂地帯はあちこちにあります。
今後の活動もクズの刈り取り作業が続きます。ボランティアにご参加の際は、
マツの葉にチクチク攻撃されますので、長袖でお越しください!

3年ぶりの豊田推進協議会!
こんにちは、浅野です。
7月3日~5日まで名取に出張してきました。
今回の目的はオイスカ豊田推進協議会19名のボランティア受入れ(7月4日、5日)
毎年ボランティア作業に来てくれていましたが、コロナ禍の影響で3年ぶりの来訪となりました。
空港に着いてから、海岸に行く前に名取市北釜地区震災メモリアルゾーンを見学、名取市海岸林再生の会の鈴木英二会長からこの場所を作ることにした理由、その想いなどをお話しいただきました。

作業は2日間ともクズの駆除。プロが入る前の応急処置として、ボランティアの皆さんにマツ林に入ってしまいそうなクズや、すでにマツ林に入り込んで巻き付いてしまっているクズをできる限り根元から刈り取ってもらいました。
台風の影響で天候が心配されましたが、2日間とも晴れ。作業中に少し雨が降った時間もありましたが、作業には支障のない程度でした。気温は29℃、参加された皆さんは口をそろえて涼しいね~と仰っていました。(豊田は6月末に39℃、場所によっては40℃を超えていたようです…)

2日間の作業の後はサイクルスポーツセンターで温泉に入り、昼食。屋上から見える海岸林の広さに皆さん驚いていました。その後、山元町にある震災遺構「中浜小学校」へ。震災当時、町内の中学校に勤めていたというガイドの方に説明をしていただき、隅々までゆっくりと見学させてもらいました。

3年ぶりの豊田推協の来訪、来られなかった間に鈴木会長の旧宅はなくなり、ストロベリーアイス幸子は豊田市の光岡会長宅へ。サイクリングロードも開通し、立派なサイクルスポーツセンターが完成するなど変わったことも多くありました。そんな中でも変わらず豊田の皆さんが海岸林を気にかけてくれて、一生懸命作業に取り組んでくださってうれしい限りです!
また来年も皆さんと元気な姿でお会いできるのを楽しみにしております。2日間ありがとうございました。
外国人が現場に来るのは久しぶり ~Fiji~
とは言っても、外国人訪問団ではなく、3ヵ月前に入国したフィジー人のオイスカ男性職員(中部日本研修センター農業研修指導員)のロンさんです。7月4・5日オイスカ愛知県支部豊田推進協議会ボランティア18名に加わって、職員研修として名取に来てくれました。
ロンさんは39歳。2008年西日本研修センターで農業研修生として初来日。1年の研修を経て帰国し、オイスカフィジー研修センターに従事。2017年中部日本研修センターで2年間で従事。そしてこの春、3回目の来日。一行の対応で、彼とじっくり話す間がなかったので、電話でいろいろ聞きながら、フォローしました。名取の経験を、海外に伝える仕事は私たちの務めと思っています。多い順から海外メディア、オイスカ職員・関係者、海外政府・国際機関職員で、63ヵ国、270名の方が来てくれています。(ボランティア参加者は把握しきれないので除いています)
Q:この2日間で質問し切れなかったことは?
A:①浜辺で火事はないのか?、火事があったらどうするのか?、②死んだ鳥(カラス)が本当に数多くマツの間に落ちていたが、誰の仕業?、③なぜマツだけ植える?、④ボランティアは毎日来るのか?、年間何人来るのか?、外国人は来るか?、⑤間伐はするのか?、⑥マツの病害は?、⑦マツが大きくなって飛行機の運航に支障ないか?
Q:どんなことを感じたか?
A:①チームワーク、ミーティングで目標を共有することが大切。(と中部TCで言われている)②こういう仕事を日本でオイスカがやっているとは知らなかった。びっくりした。③津波から10年、人々はどういうモチベーションで生きてきたのかと思った。④日本では森のことも勉強しなければ。
Q:あなたにとって、日本でチャレンジしたいことは?
A:まだ3ヵ月しかたっていないので、まだ目標ははっきりしていない。まずは、日本語をもっと勉強したい。各地のオイスカの現場、ボランティア活動に参加したい。天候の違いを感じる。体を慣らして病気しないようにすることも大切。
Q:日本ではどんな指導員になりたいか?
A:私自身がオイスカスピリットをもっと学びたい。日本の文化も。そして、若い研修生に教えたい。怒って指導するような指導員にはなりたくない。






吉田です。6月26日、現場の去り際、ちょっと「黄昏れタイム」してから帰ろうかと、車を降りて、石碑の向かいに行って見ると・・・

ん?
なんだ?あれ。石碑の上。なにか乗ってる。

石碑は2m以上。下からではわからないので、携帯で写真を撮ってみた。

よく分からなかったので、背伸びしてなんとか手が届いたので、落としてみた。
ワタリガニです。


これは、おそらく猛禽類の「ミサゴ」(絶滅危惧種)が、海で獲ってきたワタリガニ。石碑を食卓に。斬新。堤防の上を使っているのは知ってましたが。



いつものことですが、徹底実踏の日は、最後の最後まで「Something New」を追求するから、帰るのが遅くなります。なん十年か先、この森が営巣地になるといいなあ。なるだろうな。
惚れ惚れするような~
吉田です。葛について連日書き続けたので、「現場の大半が葛なし」ということはわかる写真を。
ですが、写真ではわからないのですが、こういう中にも点々と、斑状に葛があります。出来る限りボランティアも突入します。もちろんプロも。写真を撮った6月26日は葛を探し回ったので、毎度のことですが、「美的」な写真を撮るのを忘れていました。






葛との戦いを前に、徹底的に現場を歩きました
今年は葛の出足が早いと感じています。もう、4、5mに育った松のてっぺんまで登り切っている個所もあります。プロの下刈も始まりました。私自身も現場全体を把握しなければならず、やっと時間がとれた6月24日の午後と、26日に朝から晩までかけて、葛などの繁茂状況を「図面」に落とし、プロとシェアしました。私にとってこの実踏は、2014年から毎年続く、戦闘モードに入るための儀式。ただ、ドローンと同じ精度で把握したわけではないので、ざっくりした規模感と位置の確認ではありますが。以下、毎年感じることをいくつか、掻い摘んで。
①「全体のほとんどは、繁茂を食い止められている」
あの繁茂を見ると毎年うんざりを越えて、笑うしかなくなります。一人で本当に笑ってしまいます。ですが、繁茂してしまった場所をたくさん見る一方、葛など皆無で、芸術作品のように惚れ惚れするほど綺麗な場所が大半です。現場全体を納得いくまで歩いて、不完全ながらも図面化、頭を整理すると「的は絞れた」と毎年感じます。でも、その一つ一つの的を潰すのが大変なのですが。
②「今年も変わらず、タフな戦いを覚悟」
葛、藤、ニセアカシアは、本当にタフです。感心します。マツのように「人もかくあれ」とは、誰からも言ってもらえないと思いますが。
③「ン! 去年は生えてきた場所なのに、なくなった!」
そういう場所もあります。プロの手ではなく、ボランティアだけで手を下した場所でも。去年宮城県民10人だけで頑張った場所がありますが、駆逐出来ていました(いまのところ)。ですが、大半は、今年も生えてきます。ちなみに、私自身が一人で薬剤枯殺作業をして試した場所でも、たっぷり出てきました。ただ、葛の葉が大きく開かず、縮んでいて、開葉当初からダメージがありました。
④「頑張っているのはボランティアだけではない」
ここでは宮城中央森林組合、松島森林総合の2社が、6月中旬~9月末日まで、毎日毎日頑張ってくれています。プロに発注できるのは、これまでのご寄付、支援者のおかげ。プロとよく連携し、プロの動きを見ながら、抜かりなく、無駄のないように。そして病人・怪我人を出さぬようボランティアを投入せねば。しっかりしなければと思います。







