7月13日(土) 労済労連36名 作業レポート
吉田です。朝、まず窓の外を見て確認するのか、風の吹き具合。この日も予報とおり昼前には多少の風は吹いてくれるなと思いました。仙台は30℃と予報が出れば、こちらは2℃ぐらい低いと予想します。いまのところ、困るような暑さの日もなく助かってます。
今日は労済労連、北海道~宮崎県からの36名と、地元リピーター4名。7月6日の公募日76名、8・9日のサミット・東急ストア労組さん23名の続きの「葛の島1ha」へ。その島の海側、南北200m×東西20m(0.4ha・クロマツ1,500本)と面積は少ないけど高密度の葛刈りの現場。バスを降りて1㎞近く歩かねばなりません。朝は合流場所の北釜防災公園でしっかりトイレに寄り、防潮堤でゆっくり風を浴び、作業前にはきっちり水分をとって取り掛かりました。
宮城中央森林組合の皆さんも頑張っています。今日の現場に行く作業道沿いの草刈りをしていたので、運よく皆さんにも働きっぷりを見てもらえました。サミットさんたちが帰った後は雨続きで、刈った葛の葉の色はまだ茶色に変色するには至っていませんでした。
今日もそうでしたが、このプロジェクトを始めてからずっと、、女性陣の働きっぷりには考えさせられるものがあります(オイスカの職員も)。いつも感心します。名取の海岸林の仕事は女性とマッチするようです。初めてうちの現場に来たら、最初はだれでも戸惑うと思います。でも、帰るころには執着心をもって仕事をしている。
名取市海岸林北半分は、1回刈り完了まで、あと少し。お盆前には終えたい。今日も怪我なく、無事に終えることができました。本当にありがとうございました。9月以降、もう一度残党刈りに来ます。
皆さんが帰った後、訳あって現場に戻ったところ、タヌキ2匹と遭遇。ボーっとしていたので子ども(宮城弁で「こっこ」)でしょうね。写真は後日。地元リピーターの三浦さんも、夜の鳥の生態系を確認するため、レコーダーを仕掛けに来てました(笑)留鳥のフクロウ、ヨタカの鳴き声などを期待して。
7月8・9日 サミット・レイバー・ユニオン&東急ストア労組23名 作業レポート
吉田です。震災以降ブログ更新2,783回目。ようやく梅雨らしくなってきた名取。今期ボランティアで初めての雨模様。先週の公募日に続き、「全体約1haの大きな葛の島(間伐後クロマツ本数約3,750本)」に23名が挑みました。
到着寸前まで強い雨。北釜防災公園の見学しながら雨が止むのを待ち、そのあと現場に向かって、バスを降りてから1㎞近く歩く現場です。まずは、「ウオーミングアップ①」。Keepしておいた小面積で葛とはどれか理解してもらう。その次の「ウオーミングアップ②」は先週の公募ボランティア日の葛の残党狩り。あれだけ頑張っても、どうしても残党が残ります。おそらく最低もう一度刈る必要があるかと。初日終わるころには、ほぼ全員しっかりと慣れた状態に。泥だらけの濡れネズミになって。
翌日も梅雨空。残る半日は今年未開の地で「本番」。毛虫もハチもいない模様。昨日作っておいた進入路から葛の密林に突入。林業のプロのように「四つん這い」、「匍匐(ほふく)前進」で、マツとマツの間の根元に躊躇なく突入してくれます。いつも思いますが、普段の仕事とまったく違う環境で、男女を問わず、見事な姿です。先週、オイスカ本部の別の部の部長が手伝いに来てくれて、「これ毎週やってるの?」と驚いてました。地方のオイスカの農業現場、海外の緑化プロジェクト現場、どこも同じだと思います。これがオイスカ。そもそも、森林の現場は多かれ少なかれこういうものです。
先週の79名、この日の23名で、「葛の島1ha」の4分の3が終わりました。残りは、20日の労済労連46名、26・27日のオリエンタルランドグループ・フレンドシップ・ソサイエティー20名でなんとか仕留めたいと思います。
5月末~7月末のボランティア568名が食らいついてくれた名取市海岸林北半分の1回刈りが間もなく終わります。順調です。7月末のマルエツ労組、8月初旬のUAゼンセンのみなさんは、そのすべての残党狩りをお願いするかな?それとも、南半分で働くプロゾーンの助太刀かな?・・・考えておきます。
7月6日(土)公募ボランティア79名 作業レポート
吉田です。青森・岩手・千葉・大阪・奈良、そして宮城の超リピーター、UAゼンセン24名、第一三共20名、仙台トヨペット20名(毎回20才代がメイン)、宮城県庁水産林政部の4名、宮城の高校生2名など合計79名が、昨年葛刈り出来なかった場所に挑みました。バスを降りてから1㎞ぐらい歩くアクセスしにくい現場。今週のサミットレーバーユニオン&東急ストア労組、来週の労済労連、(再来週のオリエンタルランド労連・・・?)ぐらいの手がかかりそうな難所、「全体約1haの大きな葛の島(間伐後クロマツ本数約3,750本)」です。
でも、ここが終わったら、名取市海岸林の北半分は、小さな局地戦を残して1回刈り完了です。お盆明けからは、南半分のプロのゾーンの助太刀と北半分の残党刈りです。
ボランティアの存在、私の原動力です。いつもに増して、そう思った出張でした。皆さんが来てくれなかったら出来ません。しかも今回は、仙台トヨペットの若い衆に加え、角田高、仙台一高からの2人。若い人が来るというだけで心底嬉しい。このプロジェクトの成績表の一つです。
では、いつも撮影を買って出てくれている岩手の佐々木さんの写真で、「葛のジャングル」レポートします。
作業後は、いつもの終礼。今回も感想を何人か話していただきました(各社のアピールも含め)。
今回は県庁から4名、空港東の県造成盛土を指揮した方もお嬢さんと来てくれました。終礼では、来年秋、宮城県での全国育樹祭などを全開でアピール。育樹祭関連行事として、名取で海岸防災林のシンポジウムすることが決まったそうです。
県立名取北高校野球部、初戦突破 ~オタクの休日~
吉田です。日曜日を挟んだ宮城出張。たまの休日と北高野球部の甲子園予選の初戦がジャストミート。相手は仙台二高(強豪)。応援に行くと決め込んでました。今年3月も北高野球部はボランティアに来て、がっつり伐採してくれました。その後、1年生が大勢入り、顧問の榊先生も喜んでいました。
試合会場はちょっと遠い大崎市の鹿島台中央球場。休みだから気分を変えて、石窯パン工房「ばーすでぃ」の焼きたてパンをブランチで、気ままなドライブ。
先制点は北高。残塁の多さとミスの少なさで試合が決まる気配。両校ピッチャーは見事にストライク先行、継投して投げ合い。文字通りの好ゲームが進みました。
野球を見に行くといつも、集中し過ぎて頭が痛くなる・・・暑さ対策で途中2回の休憩があり、ほっと一息。見事なリズムで豪快に太鼓を叩いている選手たちの近くに行きました。私も高校・大学と最上級生になる前まで最後の1席争いが長く、応援団の選手にもシンパシーを感じます。
結果、接戦を北高が制しました。二高の選手を見てしまうと、つられて泣いてしまうので、足早に球場を出ました。私の高校3年の最後の大会(ソフトテニス)をつい思い出しました。酷い暴風が吹き続いて、サーブのトスがままならず、ラリーどころではなく、好きな人の目の前でボロボロな初戦敗退でした。引退後、そのショックが1年ぐらい続き、読書以外まったくする気にならない、引きこもり的暗黒時代になりました。その読書、読書、読書と、家出して働きながらいろいろな人に出会ったことなど…で長いトンネルを抜けました。
7月16日、北高1年生240人に海岸林について講演します。これからの北高の全校生徒さんに知っていただく仕組みが出来ました。若い人たちのために、何か一つでも役に立ちたいと思います。その講演の前の12日(土)、野球部は2回戦。労済労連ボランティア受け入れがあって応援には行けません。15日㈷の3回戦に行けますように!
6月29日 公募ボランティア66名 作業レポート
吉田です。この備忘録代わりのブログも2,780回目です。
雨が少ない6月でしたが、この日も雨の予報がいつの間にか晴天に。第一三共、第一三共東北医薬営業部と労働組合、仙台トヨペット、IBEX Airlines、草加市社会福祉協議会の「チーム草加」など66名が集いました。宮城県在住在勤の方が60%。東北とすると70%。20歳前後の若い世代20%。女性率25%。
まず最初に、0.02haほどの葦刈り。これはウオーミングアップ。66人で実質30分(休憩除き)で完了。四方をサイクリング道に挟まれて雨水の排水口がなく、単なる湿地帯、葦群落となっています。毎年2回刈っています。
終礼では恒例の「感想タイム」。各社の営業トークを楽しみにしてます。
順序でいえば終礼・解散で、順序が違いますが、下の写真は名取海岸林恒例の、作業終了直後「黄昏タイム」。暑さと疲れで、堤防の上で皆さん根っこが生えてました。
吉田です。名取での植栽・溝切で活躍した唐鍬、苗木袋を10セット、3月にフィリピン最北部アブラ州への出張の際、持っていきました。強烈なはげ山100ha造林で使います。「とても使い勝手が良い!もし出来れば、追加10セットを」と現地からメッセンジャーが届きました。唐鍬は植栽だけでなく、山火事に備えて防火帯をつくるときも年2回役に立つはず。
現地の様子は、オイスカ本部ブログに3回連載で書きました。よかったらご覧ください。
吉田です。毛虫騒ぎは終わりました。おかげさまで駆除に成功。今年は少雨気味。毎年出るキノコとは出会えず1か月が過ぎました。ではいつも通り写真報告を。
最初は100mほど離れて撮影。夢中で
食べてるので最後は30mほどに近づけました
大きな獲物なので200mほど先ですぐ着地。
手の甲サイズ
名取川河口でよく釣れる高級魚
地面で動かなくなってるのを見つけました。
マツにぶつかって脳震盪??
女王バチが巣をつくらないよう罠を仕掛けています
これは打つ手がありません
ずいぶん見ましたが追いつかない
こうなる前に駆除できました
ドクウツギ
吉田です。「まさか、マツクイムシ防除の前にラジコンヘリ出動になるとは思わなかった・・・」とつぶやいたとき、お世話になった地元農業法人の社長さんや元請の部長さんも頷いていました。
6月上旬以来、マツだけ食べるマツカレハ毛虫(マツケムシ)の局地的異常発生(ドクウツギなどのマツ以外の草木に付く別の毛虫、例えばドクガ類も名取で局地発生)については、縷々書いてきました。これも昨年の猛暑の影響か・・・
6月13日ー15日、最大被害箇所(クロマツ1本に5匹以上)の約半分の1.75ha(クロマツ5,775本相当)を、ボランティア182人でアースジェット86本を使い切って駆除(クロマツ5,775本の約30,000匹相当を駆除したと推定)。翌週は、再生の会で動噴を使ってサイクリング道沿いを地上散布(風が弱すぎて広範囲に届かなかった)。それでも間に合わず、さらにその後の踏査で、数は少ないながらも名取市海岸林の北側約23haに広がっていることが分かりました。去年は内陸防風林の一部で1本あたり30匹いるハイレベルでしたが、適度な風が吹いて、地上散布でうまく間に合いました。
佐々木統括は今回の事態を「緊急事態」と考えて対処すると決めました。蛹になったら最後。事は急を要す。面積を絞りすぎて中途半端となり禍根を残さぬよう徹底的にと。それでも、来年は海岸林南部も散布する必要があるかもしれませんが。業者と1週間で一気に調整し、6月26日に実施。
実施概要は、6月26日(水)集合4:00ー撤収8:00。実施体制はヘリ2機・高所作業車2台(ヘリのオペレーターが乗る)・ヘリ・薬剤など搭載トラック2台、9人工。散布面積23haを実質3時間で完了。松の害虫駆除の定番「スミパイン」(住友化学製)を5倍釈(マツクイムシではないのでかなり薄めた)、30ℓ/ha使用。無人ヘリによる薬剤散布の長所は、「幼齢」クロマツの樹高の上を這うように飛ばし、大きなプロペラでパワフルかつ高速の回転を利用して、狙った場所にピンポイントで散布できること。ドローンよりも薬剤搭載量も多く、オペレーションも手早くできる(平坦地なら100ha/日)とのこと。朝4時に散布を開始。早朝の理由は、①オペレーターが乗る高所作業車を、名取市サイクルスポーツセンターの開園前の自転車道に入れたい、②風の弱い朝であれば、林外に無用に撒き散らさないからです。
海岸林の最も山側に、3度の補植を経て苦労して植えた「広葉樹」700本も、別の毛虫に何度もやられています。現在半数しか生育していません。広葉樹の幼木は、ごく限られた葉の量ですから、すぐ食べ終わります。毎年夏の定例行事として一人で毛虫を殺しに行ってましたが、枯死の一因は虫害でもあると思います。今年も細くて小さくて黒い虫とドクガの毛虫(毒毛針が風で飛ぶ。私、今年5月末にやられました。激しく痒い。1か月経っても完治してません)がたくさんいます。クロマツ・広葉樹の混植をとの主張もかつてよく聞きました。実践した場所がすぐ近くにあるので定点観測していますが、いまは風通しの良い防風林です。
とにかく、なに~毛虫なんぞと、事態を軽く見てはいけない。大きな打撃を受けると、葉が激減する。光合成量が落ち、樹高は伸びず、生きた枝葉が少なくなり、幹は太らず、根の成長も落ちる。強靭な海岸林の逆を行く、貧弱林になるということ。とにかく、寄付金を主たる収入としているがゆえに、おかげさまで、緊急時に即決、迅速に対応できました。
ご寄付をいただいてきた皆様方にも、あらためて感謝申し上げます。
薬剤散布3時間後、効果を確認に行くと、生きてる強者もいましたが・・・
でも弾力性があってなかなか潰れない
鳥もたくさん鳴いていました(一安心)
乞うご期待! ~近日公開「ドローン空撮動画」~
吉田です。業者さんにお願いして、全長5㎞の全体をドローン動画撮影しました。2020年以来です。6月26日早朝5時すぎ撮影開始。日の出から仙台空港の離発着が始まる7時半まで、航空法の高さ制限を守りながら。近日中に、説明テロップを入れて公開します。
公開予定の動画と比べてかなり暗いのですが・・・・・今回撮った写真を3枚紹介します。
2020年撮影の動画はコチラ https://oisca.org/kaiganrin/report/#movie
この下は過去の撮影です。これがどうなっているか・・・
2019年撮影 トヨタ自動車提供
上・下:2023年撮影
8月2日(金) オイスカ全体の活動報告会in仙台
吉田です。オイスカは「公益財団法人」という冠から、「財がある」「多額の基本財産で運営」という印象を持たれますが、いまから約50年前、いまでいう国際協力NGOとしての草分けとして応援しようという運動を国会議員、財界人、有識者の方々がしてくださり、(今もわずかな財しかないのに)会員制度がある財団法人として極めて特別な認可を受けた経緯があります。
全国に13の支部がありますが、いまから約40年前、東京の財界人の働きかけに応じてくださった亀井文蔵様(第3代カメイ㈱代表取締役社長)が、東北電力や七十七銀行などに声掛けし、オイスカ宮城県支部を発会しました。以来、約100名の会員の手により、フィリピンのパラワン島などの農業支援や、台湾農村青年との交流を重ね、年2回の活動報告会が続けられてきました。
2011年3月11日のその時は、オイスカ宮城県支部の亀井昭伍支部会長(第4代カメイ㈱代表取締役社長)を団長とする北部タイ・チェンライ県の植林ツアーの帰路、バンコクの空港で迎え、極めて困難な状況の中、それぞれがご自宅に帰ったと聞いています。
私にとっての宮城県支部デビューは、その年の6月。今回のような活動報告会で約1時間、お時間をいただきました。オイスカ本部からは私一人。約100人の会員を前に、このプロジェクトを立ち上げたことを報告させていただきました。私の記憶では途中からはマイクなしで、近い将来の募金開始の際はぜひとも協力をと、本気の地声で呼びかけました。話が終わったあと、ものすごく励まされたことを覚えています。この時から宮城はアウエーではなくなりました。この会員さんたちのおかげで、私は後ろ盾を得たと今も思っています。
2016年に現在の亀井文行支部会長(第5代カメイ㈱代表取締役社長)が就任。会員数は倍増し、会員からの会費から、オイスカタイに加えてミャンマーの運営費支援を開始し、加えて、岩手・宮城のロータリークラブ2,000人に、ミャンマー「子供の森」計画への支援を呼びかけ、緑化のみならず、校舎・井戸・トイレなどの新築・改築を推し進めてくださりました。工事は計画通り進み、完成したところでコロナ禍、そして内戦を迎えました。村の中心はお寺と学校です。教育・衛生面の受益者は子どもたちのみではなく、住民全体数千人です。寄付者の皆様の現地視察は当面叶いそうもありませんが、絶妙なタイミングのご支援でした。先日私から亀井会長にご相談し、今年度に限り、フィリピン北部のオイスカアブラ研修センターのご支援も加えていただきました。
報告会当日は、ご厚意でカメイ㈱本社9階会議室をお借りします。海岸林のみならず、このタイ、ミャンマー、フィリピンを含むオイスカ全体の活動報告をと考えております。宮城県支部は法人会員も多く、今回は平日開催(今回だけは懇親会なし)とさせていただきますが、どなたでもご参加いただけます。私が授業をしている名取北高校などの高校生や、大学生にも来てもらえたら嬉しいです。
目下、私の東京本部部署では、「夏募金」(~8月22日)を実施しております。私の仲間たち、私たちの各国各地の現場に力を貸していただきたい。その前にまず状況を知ってほしい。オイスカは海岸林だけではないんです。そういう気持ちで報告会を開催します。作業着ではない私の、海外現場の発表も聞いていただけたら嬉しいです。司会は浅野さん!です。
■日 時:8月2日(金) 14:30~16:00 *オンラインなし
■場 所:カメイ本社9階 大会議室(宮城県仙台市青葉区国分町3丁目1-18)
■内 容:●オイスカ10ヵ年計画など全体報告(専務理事 永石安明)
●宮城県支部支援先 タイ・ミャンマー・フィリピン報告 (専務理事 永石安明・啓発普及部 吉田)
●海岸林再生プロジェクトのいま(名取事務所統括 佐々木廣一・啓発普及部 吉田)
■お申込み:7月19日(金)までに専用フォームもしくはFAX( 03-3324-7111 )、e-mail( kaiganrin@oisca.org )からお申込みください。申込フォームなど詳しくは下記より。
手に持つ鍬と苗木袋は、名取海岸林から提供した 2024年6月