「海岸林再生プロジェクト」担当の吉田です。
明日、23日(木)J-WAVE「Heart to Heart」(環境省スポンサー)に電話での生出演をします。
プロジェクトについて話します。時間は、21:35から5分程度です。
皆さん、ぜひ聞いてください。

先日フィリピンの木についてブログで紹介しましたが、今日はもうひとつ。

 潮が引いている時間に海辺を1km以上歩いて、マングローブを見てきました。
 
マングローブはフィリピンの海岸林です!
まだ植えてまもない苗木から大きく育ったものまでさまざまな木があり、
人の入りようがないほど枝と根が張りめぐらせている場所もありました。
 
根がタコ足のように張る変わった木もありました。
この根が海辺の小動物の住家になったりするのでしょう。
 

 

苗の生育順調です!

2012年8月20日( カテゴリー: 現場レポート )

第一育苗場のクロマツたちです。
こんなに大きくなりました。

日本三大松原・気比の松原

2012年8月17日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

京都出張があり、思い切って足を延ばして、
福井県敦賀市「気比の松原」に行きました。
『白砂青松を作った人達』(北斗出版)には、
「日本三大松原の中で最も白砂青松の条件を揃えている」
との記述があります。
この機会をおいて、いつその見事な姿を見れるかわからないと強く思いまして。
海水浴場とマツ林の一体感があると思いました。
近所の人がうらやましい。

ビーチパラソルは不要な感じです。
マツがありますから。
 
しかし無粋だ。
日曜日。世間は海水浴。私はカメラと手帳を片手に松林の視察。
勘違いされて警察に突き出されないようにしなければ。
林床は見事に整備され、アカマツを中心とする一本一本は力強く、
枝も低い位置から充実して生えています。
外洋に面さず敦賀湾の奥に位置し、防潮堤がなく、樹形は直立しているので、
波と風はあまり強くないと想像しました。
黒い砂でなく、まさに白砂。
しかし砂浜の砂の粒が大きく、飛砂の害は少ないと見えます。

案内所のおじさんによると、元々は、山のアカマツの種が川で運ばれ砂州と共に、
自然にできた松原なのだそうです。平安時代には既に記述があるとのことでした。
海岸林はクロマツ人工林が多いので新鮮でした。

見事な姿の他に、ここで一番感じたのは、森の目的です。
人間の生活を自然から守るだけでなく、「特別名勝」(文化庁指定)として、
古くから森を健全かつ美しい状態を受け継いできたのだと思いました。
ここは、潮害防備保安林のほかに風致保安林に指定された国有林です。
日本中に海岸林はありますが、それぞれ存在目的や成り立ちは違うのですね。
何にウエイトを置いて造成や管理方針が決められます。
風の強さや向き、周囲や当地の地形条件、生活との関わりによって
一つ一つが違うのだと改めて思いました。
内陸側の広葉樹との混交林も丁寧に管理されていました。
作業道にもなる散策路は縦横に走り、誰にでも親しみやすい海岸林です。

冠雪害は一つの悩みだと思いますが、
日本海の波と、雪の松原の美しさは壮観なのだそうです。

堆砂垣ってなんだろう??

2012年8月16日( カテゴリー: 本部発 )

皆さん、海岸でこんなものを見たことがありますか?

これは浜松の中田島砂丘にある堆砂垣(たいさがき)です。
設置してある看板にはこう書かれています。
風によって飛ばされた砂が堆砂垣に当たると、風の力が衰え、砂が堆砂垣の下に積ります。
砂が増えると堆砂垣をその上に追加し、砂丘を高くしていきます。
このように堆砂垣は飛砂を抑制し、砂丘がやせることを防ぐ、大切な施設です。

子どもの頃に見た中田島砂丘にはこんなものはありませんでした。
景観が変わってしまったことは少し残念でしたが、
止めることができない海からの強風による飛砂をこんな工夫で防いでいるんだなぁと感心しました。
風力発電の施設もたくさんできていました。
風から負の影響を受けるだけではなく、しっかりと発電をして恩恵も受けています。
人間の知恵ってすばらしい!!
「海岸林再生プロジェクト」も知恵をしぼっていいものにしていきたいと思いました。

視察で考えたこと

2012年8月15日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

先日帰省の折、地元の海岸林を視察してきました。
学生時代、毎年足を運んだ海岸や大人になってからも行ったことがある
観光地近くなどを中心に見てきましたが、今まで松林があることを
意識したこともじっくり観察したこともなかったことを反省しました。
ここは新たに植えられた木のほとんどが枯れていました。
目の前には波の荒い海が広がっています。
立派な防風垣があってもなお海からの潮風からのストレスは相当なものなのでしょう。
また、松は育っているものの間伐や下草刈りなどの管理作業が間に合っていないところも多くありました。
 
 津波で被災した海岸林を再生しようという私たちの活動に多くの
方が賛同し、協力を申し出てくださっていますが、実は被災地に限らず、
全国の海岸で人の手を必要としていることを感じます。
まったく海岸林がなくなってしまった被災地での海岸林再生は
緊急性の高いものですからまず取り組まなければいけないものですが、
このプロジェクトを通じて海岸林のことを知り、他の地域の海岸林が直面している
問題解決に向けてより多くの人たちが関心を持ち、協力したいと
感じてもらえるようになったらいいなぁと思いました。

資料・論文データ集

2012年8月14日( カテゴリー: 本部発 )

皆さんに海岸林のことをもっと知っていただこうと
参考資料のリンクをアップしました。
ぜひご活用ください。
資料・論文データ集

イラスト

2012年8月13日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

ある海岸林を視察した折、「飛砂防備保安林」と書かれた看板にこんなイラストがありました。

なんと分かりやすいのだろう!と感心しました。
海からの風や高波、塩分などを枝葉を広げて松が防いでくれているイラストです。松の役割が一目瞭然です。
まさにイラストにあるように松が最前線でがんばり、時に犠牲になり、内陸での人々の生活を守っているのです。
最前線の松が赤く枯れたようになっているのを見て「あ~がんばってくれているんだなぁ」と感謝の気持ちがわいてきました。

2010年11月に初めて抵抗性クロマツ種子1kg(苗木2万本分)が採取された


2011年5月26日。
チーム海岸林一行は宮城県林業技術総合センター(大衡町)のマツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ母樹園を視察した。
すでに、我々の関心は育苗にあった。
しかも、宮城県産のマツノザイセンチュウ抵抗性種苗の供給力がどのぐらいあるのか。
我々を非常に好意的に迎えていただいている感触を感じた。
 

県により毎年秋に採種され乾燥の後、種子を採種。そして春に種苗組合に払い下げられる


量は少ないものの、幸いな事に宮城県産抵抗性の開発は成功したばかり。
しかし、やはり種子、技術を持った担い手ともに不足 は明らかであった。
抵抗性クロマツ母樹園を見るのは初めて。
オイスカの清藤参事が球果(松ぼっくり)を指して
『来春、この中の種を我々が蒔く』と言ったのを聞き、実感が湧い た。
以降、ここには皆で代わる代わる足を運ぶことになる。
 

2010年11月に採種された種子で育てた苗を我々の畑にも1,000本だけ払い下げていただいた

フィリピン・ネグロス島で1ヵ月間勉強してきました秋山です。
今回はフィリピンの木についてのブログを書いてみました。
ネグロス島にはカンラオンと呼ばれる大きな火山があります。
その山の中腹にとても大きな木がありました。

日本ではまず見られない?ような幹の太さで
「樹齢1000年くらいかな?」と思っていましたが、
現地の人は「300年くらいだよ」とおっしゃっていました!
1年を通して暖かいフィリピンでは木の成長もだいぶ早いのでしょうか?
日本の樹齢300年の木と比較したりして調べてみようと思います。

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