我々の現場にまたコブハクチョウが帰ってきました。渡っていたのか、どうなのか。
http://sorairo-net.com/bird/kamo/032.html
~身近な野帳図鑑~
皇居にもいますし、珍しい鳥とは言いませんが、彼?彼女?は野生ですからね。しかもこの殺風景な中で会えるのですから、生き物好きの私には嬉しいのです。今までもブログで何度か紹介しました。
http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=2116
初めて会ったのは2011年11月。
まだ、クロマツはすべて倒れたままの頃です。
春を迎え4月を過ぎるといなくなるような気がします。
2012年9月15 日に88名が参加した海岸林踏破ツアーの朝、
久々に戻ってきて、盛土工事のダンプがバンバン走っても平気な顔をしていました。
そして、先月のこと。
43名が参加した第一育苗場の除草ボランティア作業が終わるころ、なんと育苗場のすぐ後ろ、広葉樹の苗畑横の水溜りに 居ました。
なんとまあ、ニコン㈱のご担当の女性のお尻を噛んだとか。
うちの息子は4歳の時、宇部市の動物園でペリカンに頭をすっぽり咥えられましたけど。
名取も雨続き。相変わらず湿地になったままの場所は多く、人も少なく過ごしやすいでしょうから、一冬いるのでしょうね。
そういえば、3度目の夏を過ぎてもヘビは一匹も見ませんでした。
地元の方たちも口を揃えてそう言います。土の中に居たはずですが、きっと壊滅的被害を受けたのだと思います。
お彼岸バザーで、3回目の海岸林再生プロジェクト宣伝
川崎市早野聖地公園里山ボランティアの井上文雄です。 平成25年9月23日、川崎市早野聖地公園で恒例のお彼岸バザーが開催されました。
参加は近隣の農家2軒と早野聖地公園里山ボランティア。農家は、柿、白菜、たまねぎなどの野菜と手作り漬けものを、里山ボランティアは、クヌギ・コナラの炭、竹炭、木酢液、炭化させたいが栗、竹炭のストラップ、竹とんぼ、実生の苗(ヤブツバキ、山椒、イヌツゲ、カエデ、カシワなど)とサツキ苗(挿し木)を出しました。実生の苗を出したのは、3月20日春のお彼岸バザーで、山桜の実生苗の無償提供でオイスカへの寄付が5000円できたからです。
炭以外は無償で差し上げ、寄付を「絆」と書いた竹筒に入れていただきました。
掲示した海岸林再生プロジェクトの写真パネル2枚は、津波被災から3年の歩みをクロマツ苗の成長を中心に、A4写真16枚にまとめ、新たに作りました。
午前中の2時間で、出品したものがほとんどなくなり、竹筒の「絆」からオイスカに5000円を寄付することができました。手渡しした寄付金付パンフは56部。写真パネルの説明を聞いてくださった方がほとんどで、「協力する」との言葉も聞け、反応はよかったと思いました。
3回目となった今回の宣伝活動は私と一緒に訴える仲間が増えたことが特徴です。パンフを手渡す人、パネルの説明をする人、バザー出品物を手にした人に「海岸林再生にも寄付しますから」と声かけする人。私がお願いした訳ではないのに、ごく自然に一緒にやってくれたことが、ことさらうれしく思っています。
当座の寄付金は少ないですが、動いてくれる人が増え、「海岸林再生の訴えが恒例になってきた」ことは今後につながると思います。
墓参に来て寄付をしてくださった方々に進捗状況を報告することは、
呼びかけた者の責任です。
これからも折々に、自分の現地取材とオイスカからの最新情報で、
鮮度のよい写真パネルをつくり、伝えていきます。
前回と今回のバザーで、私の実生苗は寄付につながることがわかりました。
当初、苗の現物で海岸林再生プロジェクトに協力しようと考えていた私は、
改めて「実生苗を作ればいいんだ。」と思いました。
名取のためでなく墓参の方々のために。
無理なく楽しく10年続けられる「実生苗による募金・宣伝活動」の型ができたように思いました。
来春用の種の採取を始めています。
「森林飽和」著者の太田猛彦東大名誉教授が学長となった「かわさき市民アカデミー」が、
アカデミー設立20周年記念行事・フェスタ(12月14日15日)を開催します。
昨年に引き続き、最新の写真パネルで海岸林再生プロジェクトの支援を訴えます。
その取材も兼ねて、里山ボランティアの仲間4人で11月8日に名取市の育苗場を訪問します。
単発の見学が現場にご迷惑をおかけすることは重々承知していますが、どうかお許しください。
住友化学労働組合 本部執行委員の佐々木誠です。
今回(9月20・21日)は現場説明会と除草ボランティアの2日間にわたり大変お世話になりました。
前回は春先に播種と床替え作業のお手伝いに来たのですが、その時は山から吹き付ける冷たい風が身に堪えました。今回は晴天に恵まれ、お彼岸に入ったものの30℃を超える残暑厳しい2日間でした。
初日の現場説明会では防潮堤と盛り土工事の現場を見学させていただきました。長い海岸線に沿うように延々と続く真新しい防潮堤、その内陸側には茶色の広大な植林予定地。今回ご一緒に見学したある企業の方が「まさに百聞は一見にしかず。来て良かった。」と感想をおっしゃっていましたが、同感です。ブログの写真とはスケール感が全く違いました。
広い、広い、広い・・・
そのあと実際に植林予定地にも足を運びましたが、地面は育苗場のような砂地ではなく、
鍬が入りにくそうで「苗木の植林は床替え作業のようには進まなさそう。
このプロジェクトにはやっぱりマンパワーと時間が必要だな。」と感じました。
クロマツの苗木を順調に作っていくこと、広大な土地へ植える量を確保すること、
更には、苗木に害虫抵抗性が十分あるのか、海岸に植え替えてからもちゃんと育つのか・・・
乗り越えていかなければならない課題がたくさんあることは名取海岸林再生の会の皆さんや
OISCAの皆さん(特に佐々木統括)から伺っていましたが、
でも、あの風景を目の当たりにしても不思議と「先々結構しんどいぞ」よりも
「この景色もみんなの力で少しずつ松葉青々とした昔の姿に戻っていくんだな」と思ったのが率直なところです。
簡単な話ではない、ということは重々承知しているのですが。
OISCAさんと私たち住友化学労働組合とのお付き合いは「子供の森」計画への参加から始まりました。
現在は会社と協働で「子供の森」計画に加えて、
タイ国・ラノーン県で年2回植林活動と地域交流をさせていただいています。
物の豊かさも然ることながら心の豊かさが求められている時代のなかで、
心の拠りどころとなる活動として私たちは取り組んでいます。
マングローブを植える活動は副次的な効果も大きく、参加したメンバーは一回りも二回りも心豊かになって帰国してきています。
私は、この「海岸林再生プロジェクト」もタイでの植林活動と同様に「心に木を植える」活動になると感じています。
私自身、今回で2度目となる訪問でしたが、名取市海岸林再生の会の皆さんやOISCAの皆さん、建設業、機械部品や精密機器の製造業、販売や航空会社等、普段は接しない異業種の方々と談笑させていただき、改めて感じること・考えさせられることがたくさんありました。このような機会をいただき、本当にありがとうございました。
住友化学労働組合は、住友化学㈱と労使協働で「海岸林再生プロジェクト」に引き続き参加していきます。
大きなことはできませんが、私たちができることを末永くお手伝いしていきます。
そして、このプロジェクトへの参加を通じ「海岸林再生、地域復興・生活復興」はもちろんですが、
「一人はみんなのために、みんなは一人のために」思いを寄せられる
心豊かな仲間が必ず増えていくと思っています。
昨日に引き続き秋山キナです。
会ったことがある方はお気づきかもしれませんが!
久しぶりにブログを書きます。
昨年、名取事務所でインターンをしていた大学生の秋山キナです。
先日行われた視察ツアーの機会に、10ヵ月ぶりに名取に行きました。
ほんとうはもっと早く行きたかったのですが、時がたつのは早いもので、気がつけば10ヵ月もたっていました。
10ヵ月もたつと変わるところも多いですね。
田畑の除塩作業が進んでいたり、危険区域に指定された家の移転がよ・う・や・く決まったり。
名取市の災害廃棄物処理場はまもなくその役目を終えると聞きました。
2012年の春に稼働をはじめて以来、休まず動きつづけてきたようです。
この処理場がある閖上は、津波の被害を受け、今は更地になっています。家の灯りも街灯もなくなった夜のまちには、処理場だけが煌々と輝いています。数キロ先からでもわかるその光は印象的でした。
その光が消え、災害廃棄物の処理も終わると、復興も新たなフェーズに移っていくのかな、と感じました。
10ヵ月たっても変わらないところもありました。
マツの苗は変わらずよく成長していました!
再生の会の方々は、変わらずおしゃべりで、元気でした!
(そして僕にも就職が決まるという大変化がありました!!)
名取事務所の菅野です。
昨日の続きです。
地元では今時期になると松林にキノコ採りに行くんです。
地元住民にとっては、松林はキノコの倉庫なのです。
なんのキノコかって・・・
・・・それは、アミタケです!
ゆでると赤くなり、大根おろしで食べるのです。
塩漬けにしておいて食べたい時に水に戻して食べたりもします。懐かしい!


そのほかにもキンタケ、ハツタケ。
キンタケはご飯に、ハツタケは汁物に。海岸で採れるキノコは砂や虫が付いているので、水に唐辛子を入れ一晩つけてから調理します。
海岸の松林は、私たちにとっては防風・防砂林であり、さらには、食の宝庫でもあったのです。
無くなって初めてわかると言いますが、早く元に戻ってほしいと願うばかりです。
地元の私たちには当たり前なのですが、浜でキノコが採れることはあまり知られてなかったのですね。
私も採りものが好きでよく行ったものです。松の葉に隠れているキノコを見つけるのが面白いのです。
山とは違って、迷うこともなし!
新聞記者さんの質問で、楽しかった日を思い出しました。
菅野レポート その2 新聞社の取材を受ける編
名取事務所の菅野です。
9月4日、朝日新聞の方が取材のため、育苗場に来られました。
大友英雄さん、大友祐一郎さんが対応。昨年の4月から今に至るまで、そして、今後の活動・夢などを聞いて行かれました。
(9月6日の宮城版に「海岸林復活へ伸びろクロマツ」と記事が掲載されました。そこには地元の野菜農家らがこの地で野菜づくりを続けるためになれない「林業」に取り組んでいるといった視点で活動が紹介されていました。小見出しには「名取の農家、手探り『林業』」とありました)
もちろん、インタビューだけではありません。苗も見ていただきました。

苗畑では、初めて見る松の苗に「かわいい!」
余談になりますが、ここである食べ物の話になりまして・・・・・・。
かつて松林があったころの話を地元の人に聞くと必ず飛び出す話題なのですが。
記者の方
「え? キノコが採れたんですか?」
英雄さん
「しゃあねがったのすか。地元の人は雨上がりの朝はやぐに行って取ってくんのしゃ」
(知らなかったんですか。地元の人は雨上がりの朝早くに行って取ってくるんだよ)
さぁ、ここから始まるいつまでたっても終わらないキノコのお話はまた明日。
名取ではモザイクの森は作らない!
本部・広報室の林です。
先週、現場視察ツアーで見てきた中で感じたことをご報告します。
昨年秋以降、仙台市荒浜地区を繰り返し訪問し、
公共工事の植栽箇所や14の民間団体による植栽箇所も勉強させていただきました。
その植栽手法は実にさまざま。写真1は、紙のボックスに入れた苗3本を一緒に植えていました。北海道でも使われている技術だそうです。
写真2では根元にチップを敷いていました。夏に海に行くと砂浜は裸足では歩けないほど高温になっていますよね。そんな高温から苗を守る働きのほか、乾燥や飛砂を防ぐ役割も担っています。
写真3では、簡易的なものではありますが、防風・防砂のための小さな柵が立っていました。
このようにそれぞれ団体ごとに工夫して植栽、管理がなされていました。
そしてそこには「●●の森」というようにその団体の名前がついた看板が掲げられていました。
ここで感じたのは、担当者の吉田がいつも口にしている
「海岸林ではモザイクの森を作りたくない」
「“オイスカの森”ではなくて“名取市民の森”をつくるんだ」
ということの妥当性。
ほんの2haにも満たない土地に14もの団体が(しかもそのうちの1団体は植栽を終えていませんでした)
それぞれのやり方で森を作ったらモザイクのようになってしまいます。
憩いの場となる内陸の市民公園での記念植樹規模であるならそれでいいでしょう。
しかし、人々の生活を潮風や飛砂から守るための「インフラ」である海岸林がそれでいいのかと疑問を持ちました。
ここは海岸から600m以上離れた場所。
最前線ではないのだから、許容範囲なのかもしれないし、さまざまな事情があったのかもしれません。
ただ、もっと気になるのは、他の地域から来た人たちが“自分たちの思い”でそれぞれに作った森を
地域の人たちが愛着を持って長く見守ってくれるのかということ。
オイスカでは、たくさんの企業や団体の皆さんにご協力いただいて
海岸林の再生活動を進めていますが、皆さんには企業名を冠した森にはならないということ、
そこは「名取市民の森」となることをご理解いただいています。
地域の人たちが植え、育んでいく森でなければ
何百年という年月、そこに存在しないのではないかと思うのです。
オイスカが名取市の海岸全体に相当する100haの再生を
「名取市海岸林再生の会」とともに担いたいと考えるのには
「モザイク」ではない「名取市民の森」を作りたいと考えているからなのだということが
とてもよく分かる現場視察でした。
最後にもう一つ印象的だったこと。
「1haでできることと、100haでやらなければならないことは同じではない」
という林野庁の方の言葉。
今回視察した植栽地で各団体が取り組んでいる手法の中には、
クロマツの生育にとって望ましい環境を作り出しているものもありましたが、
それを100haの植栽で同じようにできるかといったらコストなどの面で現実的ではないものも多々あるのです。
人や資金、資機材、あるいは期限など限られた条件の中で最高のクロマツの森ができるよう
今後も国や県、市、そして市民との対話を重ねながら前に進んでいきたいと強く思いました。
菅野レポート その1 育苗農家視察編
名取事務所の菅野です。
9月に入り厳しい暑さもなくなり、過ごしやすいこのごろです。
8月末、育苗の勉強のため、近くの種苗組合員2名の方の圃場を
海岸林再生の会のメンバー4人で見学にいきました。
場所は蔵王町(ここから30分くらい)山の上です。
伸びの良いにびっくり(下写真左)。肥料のやり方、水のやり方などを聞き指導してもらいました。
また、コンテナの下にビニールを敷いているため(下写真右)根が土に通らないようになっていました。
うちの育苗場では、土の上にそのままコンテナを置いているため、下の穴から伸びた根が、
土の中にまで伸びてしまっていますが、この方法により断根されるのだそうです。
こちらの育苗場では、活着率はあまり良くなかったそうですが、伸び方が順調とのことでした。
まだまだ手探り状態での育苗です。
これからもいろいろと勉強しながらいい苗を育てていきたいと思っています。
今日は視察ツアーが開催されました!
本部・広報室の林です。
日頃ご支援いただいている企業の担当者の皆さんと共に視察ツアーに参加しました!
オイスカ会員やスタッフを含む36名と共に仙台駅からバスに乗り込み出発。
車内でも現場でも林野庁・東北森林管理局の方が、宮城の海岸林の歴史や
その復興、そしてそれにまつわるお話を聞かせてくださり、とても勉強になりました。
始めに視察をしたのは仙台市若葉区の荒浜地区の植栽地。
ここは、14の民間団体が仙台森林管理署との協約を結び、植栽しているところです。
ここで見て、感じたことに関してはまた後日ご紹介しますが、伺ったお話で印象に残ったことをひとつ。
この植栽地は荒浜小学校のすぐそばで、校舎がよく見えるところにあります。震災当日、小学生約100名が校舎の上階に逃げ、助かったそうですが、町が津波に飲みこまれていくのを目にした子どもたちの心には大きな傷跡が残ったようです。
海岸林の再生に向けた第一歩となる植栽の日、地域の人が参加する中、子どもたちの姿はほとんど見られなかったそうです。彼らにとっては、戻りたくない場所になってしまっているということが心に刺さりました。
また、林野庁が植栽をしているサイトでは、ちょうど補植作業が行われていました。女性たちが中心。聞いてみると宮城県の森林インストラクターの方々なのだとか。やはり知識や技術のある方がやらなければいけないのですね。
スコップで少し掘ると水がじわ~っとしみてくるところもあるそうで、日頃聞いている「地下水位の高い所だ」という話が実感できました。
ここで植えられていたのは「コンテナ苗」でした。
来年以降始まるであろう植栽作業がイメージできました。
オイスカと名取市海岸林再生の会の育苗場に行く前には防潮堤と海岸林造成する前の盛り土工事の現場も視察。
名取市の海岸線は約5㎞。そのすべてではありませんが、海岸線に沿って続く防潮堤と盛り土の間を車で走り、「あ~ここにクロマツを植えるんだ」と気の遠くなる思いがしました。
育苗場に到着した途端、長靴に履きかえる人、軍手をはめる人、作業着に着替える人がいてびっくり。草取り作業をしようというやる気に満ちたその姿に感動したのもつかの間、あまりに集中して作業が進むので、翌日の「草取りボランティア」用の草がなくなってしまうのではないかと心配になる・・・というほど皆さん熱心に作業をしてくださいました。
本当に皆さん、ありがとうございました!
夜の懇親会でも、各企業さんが取り組んでいらっしゃる復興支援活動などのお話や会社としての社会貢献に対する思いを伺い、とてもいい時間を過ごすことができました。
素敵な方たちと一緒にこの海岸林の再生に取り組めることを本当にうれしく、ありがたく感じた視察ツアーでした。

















