■大阪/労働組合役員
当労組としては、今回の「海岸林再生PJ」の魅力(意義)は、
①末永く支援ができること
②信頼できるOISCAの事業であること
③ 松林というみんなの共有資産を育て、見守ることができること
。。。かなと考えています。
①に関しては、これまで数多くの震災復興支援に接してきましたが、どれも 単発で、 継続性がないものが多かったと考えます。もちろん震災直後の物的、金銭的支援は何よりも大切かと考えます。しかし、本当の復興を考える と、精神的であったり、心の拠りどころとなるような支援を継続的に行う必要があるのではないかと考えていたときに、OISCAの 「海岸林 再生プロジェクト」に出会いました。また、オイスカ関西支部の黒田事務局長にご紹介いただき、本当に末永い支援ができるのだろうか、途中で頓挫しないだろう か。。。等と要らぬ心配をしておりましたが、初めて電話で話したとき、「間違いない」という思いが強くなり、また、名取で担当者とお会いしたときに確信に変わりました。これからも会社と協働で末永く支援させていただきたいです。
②については、なんといってもこれまでタイ植林ボランティアでお世話に なってきた OISCAのプロジェクトであるということが信頼できる大きなポイントですが、いち早く国や自治体と折衝し、地元の方々を巻き込む形で立ち上げら れたプロジェクト形態が、非常に信頼に足るものでした。
③都市や街、港を復興するという物的な公共事業は国に任せて、地元の方の 生活の場 であり、心の拠りどころであった松林を再生するという事業が意義深いと思います。また、上記①②とも重なりますが、東北の復興支援に関われた証として「松林」があり、それが育っていくというのは、何と言ってもすばらしいことだと思います。
日本人の農耕民族としての特性なのか、競争社会に疲れたからかわかりま せんが、先日の床替作業で、土と苗を相手に、植えていくという作業に心が癒されたように思いま す。また、日本人は、じっくりと 見守って育てることが得意と思うだけに、これからの松の育成を見守るということも大変楽しみです。
新木場での営業:「ご寄附のお願いチラシ」設置してください
国際協力ボランティアの木村です。
東日本大震災から2年以上が経ち、震災の風化ということが言われつつある中、震災のことを忘れないように、そして、多くの方に「海岸林再生プロジェクト」を知ってもらうためにチラシ設置を進めようと首都圏を中心にいろいろな所にお願いに上がりました。
先日、オイスカ首都圏支部の会員さんのご紹介で新木場にある木材業者、組合などにおじゃましました。オイスカの全体的な国内活動では、林野庁などの官庁との連携は強いのですが、木材を卸したり、加工したりする業者や団体とは関係が薄かったことを実感しました。オイスカは1980年代から植林活動を始めています。そのため、同じ木を扱う者同士、協力し合うことができると思い、私自身、今回の営業には力が入りました。
結果、新木場にある木材業者、組合のほとんどにチラシを配布することができました。その数は全部で約1200部。
訪問先では、木の合版の技術、木の市場、木工ショップを見ることができました。オイスカの植林活動では、良い森を作るために間伐を行い、そこに新しい木を植えています。そこで切った木の利用法など、木材加工業者などから技術を学ぶことが大いにあると思いました。私は特に海外の研修生にはそういった技術を学んで欲しいと考えています。
この7月は名取市の現場や本部事務所から離れ、外回りに力を入れたことでオイスカが外部からどう見られているのか少し、勉強できたように思えます。
最後に宣伝になりますが、是非、「海岸林再生プロジェクト」のチラシを手に取って、支援をしていただきますよう、よろしくお願い致します。
まだまだ続きます。
■神奈川/20代男性
私はこれまで会社のサポートによりOISCAさんが主催された海岸林に関連する活動に参加することができました。これまでの活動を通して、OISCAさんが成し遂げた意味・社会的意義は、「心・伝・物」で表現できると考えております。
まず初めに「心」ですが、震災直後からOISCAさんは現地仙台に乗り込み活動されていたと伺っております。その中で、この2年間の活動を通して、現地の人々の心を掴み、また被災地とそれ以外の地域の人々との心の繋がりを築いていただいたと感じております。決して平坦な道のりではないことは重々承知しておりますが、絶対に海岸林を再生させるという熱い想いが、これまでの成果に繋がっているのではないでしょうか。
次に「伝」ですが、その昔海岸林を作成した際は、「愛林碑」という形で、後世の人々に海岸林の存在を伝えてくれたと思いました。そして現代になった今、新たな海岸林の再構築に向けて、OISCAさんは我々各企業に対して海岸林の大切さや仙台の今を伝えていただいていると感じております。
最後に「物」ですが、OISCAさんのこれまでの活動を通して、海岸林のメインである松だけではなく、現地の人々への仕事の提供や、我々のような人々へのボランティアに参加する機会の提供など、直接海岸林に関係しない部分においても貢献されていると感じております。
長くなりましたが、私はこれからも自分たちのためではなく、仙台で暮らすこれからの人々のために非力ながら海岸林再生プロジェクトに参加していきたいと考えております。
先週の続きです。 ■宮城/航空関連会社社長
1、子供のころから当り前に存在し馴染んでいたあの松林が、人の手によって植えられ、 その後ずーっと人の手が加えられて継承されていたことを、初めて知りました。
2、併せて、日本の森、里山について本を読み話を聞き、初めて認識を深めました。
3、そして、この初めて知ったことを、周囲の人に得意がって話しました。
こんな、私のような人が、この2年間に全国に何人か生まれた、ということは、 大変大きな出来事で、意義深いことだと思います。たぶん、この機会がなければ、 何も知らずに私はそのまま死んでいたでしょう。もっとも感じるのはそのことです。
それと、鈴木会長とオイスカさんの出会いがあり、被害があった140kmの中で、 仙台空港を含むこの5kmにオイスカと縁ができたことは大きな意味があります。 間違いなく仙台空港は、空港民営化でこの何年か、全国的に注目を浴びます。 宮城県も、空港活性化を、震災復興の目玉と位置付け、最大の動きをとっています。 また、今年仙台空港は、大増便で過去最高の定期便が就航します。 国際線も増えます。人がたくさん来ます、注目されます。
そんな時に、モデル的に空港前の海岸林が再生されていくのは、 「やるのはこの場所しかなかった」いう、なんか運命的なものすら感じます。 ・・・・ということで、私としては、大変良い出会いをさせて頂いたと、感謝しております。 まあ海岸林の周りに人がいないこともあり、むしろ地元の盛り上がりに欠けていると思いますが、 自治体、学校等、これから海岸林の意義を含めて授業にでも組み入れてもらえば、 その家族ともども、大きな盛り上がりになると思います。 子供たち同士でも電車で空港までくれば、バスや自転車で移動できる仕組みでも作れば、 仙台空港とセットで、飛行機見ながら喜んで参加する人増えるんじゃないでしょうか。
書いているうち、出なきゃいけない時間になりましたのでこれで失礼します。 私は「目立たず騒がず人知れず、あなた百までわたしゃ99まで」を基本で、 取り組みたいと思ってますので、よろしくお願いします。
おかげさまで、苗は順調に育っています。
宮城は連日雨続き。
佐々木統括曰く、「春の少雨の分が、まとめて降っている感じ」。
我々は、乾燥続きの頃をいつも思い出すのです。
今月初旬にニコン本社を訪問した際だったか、雑草も「おがってる」(良く育っている)などと雑談したところ、その場で「除草ボランティア」を緊急募集を決めて下さり、7月26日にニコングループとして、宮城と首都圏を中心に23名が除草ボランティアをしてくださいました。やはり、地元の雇用が主体。仕事を奪い過ぎてもいけないのでボランティア実施の加減は常に「いずい!」(悩ましい)のです。でも、正直言って助かりました。地元の人と一緒にできればいいのですが、今回はお休みの日とぶつかってしまい。
朝からどしゃ降り。
ですが、草は抜けやすく、涼しくて、作業は予定以上を消化。
指示をきわめてよく聞いてくださったのが印象的。
出来栄え抜群!全員ずぶ濡れ。でも楽しかったですね。
社員さんとの対話の時間も多くて、また強力な味方が増えた気がします。除草のレポート、個人個人の思いは、社員さんが自主的にブログ原稿を寄せて下さることになっています。
東京からの女性参加者の声で「家庭があるので日帰り参加できるのがよかった」という素朴な声も、その方の表情を見ながら聞けて、心から同感することもありました。今後のボランティア導入に向けて、我々も数多の場数を踏むことも大事なのです。
梅雨明け以降は、草も本格化。
(夏には海岸の砂浜の地表温度は70℃にもなる季節です)
9月21日(土)終日、除草ボランティア公募します!!
詳しくは、近日HPにて公開!
昨日の続きです。
■神奈川/男性
1.このプロジェクトは「海岸林は社会インフラ」との 認識を広げていると思います。
さらに、海岸林を失った農業関係の被害とともに、住宅が増え人口が 増えている名取市のサラリーマン世帯の飛砂被害や塩害も取材して、ビジュアルで訴えれば、もっとインフラの認識が広まると思います。
2.現地住民が当事者の主体性をもって活動し、周囲は応援するという一 般的スタイルに加えて、当事者の収入になる方式を導入したことは、日本の被災地支援・復興支援のあり方に新機軸を実践的に提起した意義があると思います。私がボランティアで活動している場所でプロジェクトのパネル展示をしましたが、「当事者の収入になる方式」を話すと、ほ とんどの人が「それはいい」と反応しました。私もそう思う一人です。長期間の活動ですから。
3.こうしたプロジェクトには、国・県・市・当事者・周囲の民間協力者 を結ぶコーディネーターの存在が必要であること、各方面にネットワークと経験を持つ非行政組織がそのコーディネーターにふさわしいこと、「当事者の収入になる方式」で海外の緑化を推進してきたオイスカが、まさにうってつけの組織であることを内外に示しています。
4.このプロジェクトはオイスカの存在を広く日本国内に知らしめたと思 います。この私もこのプロジェクトの応援を機にオイスカを初めて知りました。私のボランティア仲間もオイスカを知っ ていた人は稀でした。
5.クロマツ育苗の宮城県内の生産能力では必要本数に100万本ほど不 足と言われている中で、名取市100ヘクタール分50万本を生産することは、なんといっても物理的・実務的に大きな貢献です。県も市も喜 び、たよりにしているのではないでしょうか。
6.海岸林再生に関して、オイスカはそのすばやさと発想力・ネットワー ク力が社会的に大きなインパクトを与えました。復興に直接携わる機関・人々を大いに激励していると思います。
7.また、復興支援の気持ちのある一般の人々、被災現場の復旧・復興に 直接関われなくて「何かすまないなという気分」になっている人々や、協力した義捐金がどう被災者に渡ったのか疑問をもってしまい、その後 の協力に二の足をふんでいる人々に、「これなら協力できる。」という機会提供のひとつになっていると思います。私もその一人です。
8.来年から植栽が始まれば、その後の草取りや補植など「保育」が加 わって膨大な作業が継続して発生します。その作業を担う組織・人材(リーダー)・人手(ボランティア)が必要であり、この点もオイスカの ネットワーク力が期待され、且つ実現可能と思わせる実績を残していると思います。
昨日の続きです。
■宮城県/匿名
木を植えたいだけ(シンボリックな活動を行いたい)の団体が多い中、OISCA は海岸林再生を長いスパンで捉え、
継続的に携わっていこうとしている姿勢に共感を覚えます。
また、技術面においても、仙台湾の土壌や気候的条件を踏まえ、奇をてらうのではなく、これまで培ってきたことを基本に進めようとしていることに安心感があります。
さらに、ソフト面において、被災された地域の人たちの就労の場を提供するなど、地域みんなで海岸林を再生させていこうとする意識を醸成し、地域に根付いた活動 となっていることは素晴らしい。 これは、特に難しいと思う。
県外からやってきて、地元との関わりもなく自己満足で何やらやっていると見られ、地元から浮き上がってしまう団体が多い中、OISCAさんはこれまでの海外でのノウハウなどからかと思いますが、地域とつながっていること良いと思います。
以上から、私たちはOISCAさんの活動を応援してゆきます。
先日、2年間レポートをまとめるに当たり、海岸林再生プロジェクト立 ち上げから2年の成果などを、100人に聞きました。数回にわたり、何人かの方のご意見を紹介します。
■オイスカ個人会員男性より(某鉄鋼メーカー副部長)
(1)本事業は先ず官 (省、県、市)、学(大学/教 授)、産(各企業)、民(NGO+地元市民)の共同で協力しながら行う事業であると言う事。この意義は私の知っている限りでは内容にしても、規模にしても最大のもので、誰のためと言う問題ではなく、 日本国民のため、日本という国のための位置づけと考えています。大いに声を上げて言えるポイントであると思います。
(2) 特に戦後発展を続けた日本の各組織は肥大化し硬直化して大戦艦大和の様に小回りが利かなくなったばかりか、進む方 向性さえ見失いかけている のが現状ですよね。この硬直した日本の組織をぺネトレイト(*)させる意義があると思います。
(3) 近年日本企業は社会貢献を意識し、企業経営の中に企業が社会の一員であり、社会に尽くすと言う、また環境意識を持ち 配慮すると言うコンセプトを取り入れつつありますが、この事業がまさに企業及び社員全体にこのコンセプトを浸透させるに十分 な事業だと思いま す。
(4)同様に行政 も過去の利権に縛られて、行政の改革をなすどころか、大変革の時代に対応できる組織に到っていない。まだまだ偏った サービスの横行が見受けられる。この事業は利権がらみの事業ではないですよね。真に国民の為の事業と位置づけられ るられるのではないでしようか。行政も上から目線だけではなく、共同で行う意識が大きく前進するのではないでしょうか。
(5)民(NGO+地元市民)も産官学を超えた土俵で男女、 年 齢、職種、肩書きを越えた人たちが、与えられた組織の枠組み等の制限無く、自分の価値観に合った活動に自らの意思で参加するもので意義は大きいと思 います。
(6)今だに十分な市民権を得ていないNGOですが、本事業にお けるオイスカのNGO活動は縦割りの日本社会をぺネトレイトする起爆剤であると 同時に個人に、また 社会に活力をもたらす源泉であると考えられます。オイスカもこの事業を通じて市民権を得られる様に思 えます。
*ペネトレイト:バスケットボールの攻撃手段の一つ。ゴールに向かってドリブルで切りこんでゆくこと。巧みなドリブルと、相手を振り切るスピードが必要とされるため高い技術が要求される。そういう選手をペネトレイターと呼ぶ。
空を見上げよう ~中野良子会長の思い~
7月12日、中野良子会長、新たにオイスカの顧問にご就任いただいた太田猛彦先生(東京大学名誉教授)に現地視察していただきました。
そのなかで、佐々木一十郎名取市長にも面会の機会をいただきました。中野良子会長の発言を抜粋してお伝えします。
オイスカは、主に南の国々で、「土から離れない」という理念をもとに、農業指導、植林、ふるさとづくり、人づくりという仕事をさせていただいてまいりました。
東日本大震災を受けて、我々の50年の経験を活かし、何か役に立てないかと考えました。
オイスカの生き方は、援助ではなく、「自助」に協力しようというものです。
「自助」の表れとして、名取市海岸林再生の会が立ち上がり、
それをオイスカが後押しし、プロジェクト全体をコーディネート
してゆこうと考えています。主役は地元と考えています。
世界には政治、宗教など様々な問題、大きな壁がが今もあります。
これまでオイスカも数々の壁に直面しました。
そんな時には、空を見上げよう、世界は一つ、感謝の気持ちを持って、
報恩の気持ちを持ってと、国際協力に取り組んできました。
この国で起きたことは、ナショナルの問題ではないとおもいます。
復興、立ち上がる姿を世界が注目しています。
先日、国連の経済社会理事会NGO課長が、市長を表敬し、育苗場で地元の方と
作業をしてくださったのはその一つの表れです。
東北に関わるNGOの一員として、我々独自のチャンネルで、発信し続けます。
担当者から復興の厳しさ、自然の厳しさ、海岸林再生の難しさを聞いております。
ですが、オイスカの経験はきっと役に立つと思っております。
我々の真心を東北にお返しするつもりで、地元と一緒になって、黒子になって、
決して後戻りしないつもりでお手伝いしたいと思います。
富山県・入善町海岸防災林造成事業見て歩き
緑化技術参事の清藤です。
7月9日にオイスカ富山県支部の報告会(総会)があり、「海岸林再生への挑戦」と題して講演を行ってきました。
「是非入善町の海岸林造成地を見てきてください」との吉田さんのアドバイスで、
翌日10日は、支部事務局の北森さんと、富山市から北東へ1時間の入善町に行きました。
前回吉田さんが報告していますので、重複を避けて感想を書きます。
http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=2505
現地では富山県整備課治山班長のご案内で回りました。
昭和60年から潮風害防備林として造成している場所で、計画では総延長7km、現在5kmが完成しておりました。写真でお分かりいただけるように、コンクリート壁を作り、そこに1mの盛土をし、県産杉材の防風壁を築いてその中に植栽しております。海岸に面した壁は現在東日本大震災の盛土に設置しているよりも1.5倍高く、また植栽内部にも北西の季節風にあわせてか、防風柵が置かれておりました。また防風柵の目は現在の東北の造成地と比べて随分密になっており、この防風柵の高さ、中敷設置・工法は学ぶべき点であと思いました。
植栽後3年目の生育状況を写真に示しました。植栽樹種は、ここではクロマツとタブノキで、苗木の生産は県では行わず新潟県から調達しているとのこと。5000本/haで、列状混植しておりました。肥料木としてアキグミを植えたということで点在しており、樹勢は旺盛で、年数の経った植栽地ではこのアキグミに覆われた植栽地もありました。クロマツは恐らく8割以上は活着生育しており、今年の伸びも40cmと順調でした。一方タブノキは1割には満たない生存率で、生育も不良でした。苗木には下刈時の誤伐を防ぐため支柱が立てられておりました。タブノキについてはどこの場所でも生存が低く生育不良ですので、最前線で初期導入は無理であることが分かりました。やはりクロマツに勝るものはないと確信しました。アキグミは点在混植させるより、最前面に植えその後ろにクロマツを植えていく方法も良いと感じました。やはり広葉樹はきびしい環境では困難であることを実感しました。