名取事務所の菅野です。
作業中、苗畑の西側に白鳥を見つけました。
吉田さんのブログでも紹介されていますが・・・。
(こちら)
ここは、震災後から水が抜けない田んぼなのです。(沼に見えるでしょ)
聞けば昨年帰れずにこの近辺に住みついたみたいで・・・
昨日の雨で水かさが増えたので移動してきたみたいです。近くには、白鷺などもいるのですがやはり白鳥は貫禄がありますね。早く仲間が来ればいいのにね・・・夜はどうしているんだろうかね
大きいですねえ。歩く姿がかわいい!
名前がないので「お-い」と呼んでみたら、近くまで来てくれました。(すごく人慣れしているみたい)
こんな近くまできてくれました。
「名取市海岸林再生の会」の会員さん達と一緒に餌をやろうと近づき、餌を出したとたん……白鳥の唸り声が!!
あまりにびっくりして餌を落とした瞬間でした。
(白鳥、ちゃんと落ちた餌のほうを見ています!)
「餌やるんだがら唸るな」と森さん。
手渡ししているところを撮りたかったのに・・・・・・。
でも白鳥の特権ですよね。近くに白鷺がいるのに白鷺見ても誰も餌をやろうともしないのにね(笑)
菅野レポート その6 工事中
菅野レポート その5 被災地の今 ~お地蔵様が見てるもの~
菅野レポート その4 仙台空港空の日
名取事務所の菅野です
10/13 空港祭(仙台空港空の日)に行ってきました。
いつもお世話になっているANAすかの皆さん本当にごくろうさまでした。
感謝の気持ちでいっぱいになりました。ありがとうございました。
空港祭と同日、仙台ではヨサコイ祭りが行われていました。
祭りでは老いも若きも踊りまくっていて元気をもらってきました。
すずめ踊りもいいけどヨサコイもいいよねぇ。
震災後見に行くのは初めて。やっと心にも余裕が・・・。


名取海岸林植栽基盤の全景です
壮観です。
※ぜひ写真をクリックして大きくして見てください
海岸林復旧に向けて、行政関係者や専門家、測量会社、建設会社、運送会社、
森林組合、林業会社など多くのご尽力で、名取には海岸林植栽基盤のおよそ半分が完成しています。
設計にあたっては、将来の津波に対する多重防御、ガレキ・被災マツの活用、
寒風害、強風への対処、生物多様性への配慮など考えうる最善の努力を垣間見てきました。
今も続く資材の不足と高騰、作業員の不足。
全てが足らない中、ここに至るには想像を超える苦労があったと思います。
防潮堤と並んで、この短い間に、よくぞここまでと思います。
写真を撮りながら、ここで頑張るんだと、つくづく思いました。
この盛土の上で、皆さんと木を育ててゆくのです。
グローバルフェスタに登場!
先日、日比谷公園で開催されたグローバルフェスタに行ってきました。
オイスカが出展しているブースを見に行くのも目的でしたが、
もう一つの目的は、世界中で活躍されている医師・桑山紀彦さんが
歌を織り交ぜながらご自身の活動を通じて見てきた世界の現実をお伝えするステージ。
実は、桑山さんが主宰する「地球のステージ」というNPOは私たちが活動している名取、
しかも育苗場のすぐ近くを拠点に活動をされています。
今回はグローバルフェスタのステージの最後で、被災地が復興に向けて動いている様子を
紹介されたのですが、その一つとして私たちの「海岸林再生プロジェクト」のことを
取り上げてくださったのです。
今月26・27日に名古屋で開催される「ワールド・コラボ・フェスタ2013」でも
桑山さんは同じようにステージをされることになっています。
ぜひお近くの方、足を運んでみてください!
「地球のステージ」
10/26(土) 13:00~14:30
我が町の中田島砂丘と防災林
国際協力ボランティアの木村です。
西日本研修センターでの研修を終え、お休みをいただき帰省しました。
私の出身地、浜松は地震が多く、東日本大震災の時のような津波が来た場合、我が町は大丈夫だろうかと思い、中田島砂丘にある松林を見に行ってきました。
この中田島砂丘は鳥取砂丘(鳥取)、吹上浜(鹿児島)と並ぶ、三大砂丘に数えられるほど、砂と風が生み出す、風紋が美しい場所です。また、アカウミガメが産卵する場所としても有名です。
さて、肝心の松林の方ですが、遠州の空っ風とも言われる、とても強い風の影響でマツの形が傾いていました。そして、風の影響か、茶色になっているところもありました。遠州の風の強さを物語っているように思えました。強い風により砂が飛ばないように「堆砂垣」が至るところにありました。砂が積もり、高くなると堆砂垣も高くして砂丘を高くしています。砂丘が凸凹していてサンドレーシングができそうな感じでした。
地元にしっかり、海岸林があってホッとした反面、それでも津波が来たら、大丈夫かなという不安もあります。
オイスカがプロジェクトを進める名取市を含め、海岸林を失った地域の人は、私が思う以上に不安を抱いたまま、暮らしている現実があるのだと感じました。
名取はまだ浜からの東風。東京と気温は変わりません。
湿度も高く、潮風もあって肌がべとつく感じです。
もうすぐ風向きが蔵王からの西風に変わり、
凍てつく、刺すような寒さの時期を迎えます。
私はおかしいと言われながら、まだ半袖。
第一育苗場の大友班長のお宅に行く途中、
収穫を終えたミニトマトのハウスの耕起をしているOさんを見かけて、ちょっと立ち話。
「ブロッコリー、カリフラワーの収穫も始まったよ。今は風が弱いからいいけど、
春の収穫の前には蔵王おろしでは砂が舞うから中に入っちゃうと品物にならないんだよ。
中に入った砂は取れないでしょ。小松菜は何だか徒長気味なんだ。何でかなあ」
班長宅に着くと、奥さんと、14時までにJA集積所へ出荷する作業の終わりどき。
「小松菜は天候が良すぎて大きくなりすぎ、一つ10円安。自分で食べてみて旨いのは10円安のSサイズ。好まれるのはMサイズと。収穫の手が回らなくて大きなLサイズになってしまう。(Lサイズ、スーパーの袋一杯にお土産で頂く)青梗菜に戻る人も出てきたよ。仙台の市場は好みがうるさくって厳しいんだよ」
「自分の田んぼはもう人に貸すことにしたけど来年から田んぼ(ひとめぼれ)が始まる。国の方針で大規模化が進んでいる。0.1ha単位でなく、1ha単位だよ。
できる人は限られるね。うちの部落からは田んぼやる人は一人だね。
8月上旬に穂はついたとき、潮風の影響がどう出るかだねー。
穂がこすれるとダメなんだよねー」
班長は自治会長。
「名取は他地区から人が入ってきて、うちの自治会も3倍の人口だよ。でも自治会に入ってくれないんだ。自治会って何するんですかって。説明するのが面倒だから、『いざという時しか何もしません!』って言ってるよ。津波が来て隣近所のこと何も知らなかったら助けられないでしょ。そういうの分かってくれないんだ。別のところに引っ越したうちの自治会員はこっちの自治会に入りたいって言う。そんなことしてたら隣近所と全然交流できないじゃない。新しいところで、そこの自治会に入りなさいって言ってるんだ」
「忙しいね。いまだに日曜日はガレキ拾いなんかに駆り出されるんだ。休みないね。これからもう一回、小松菜出荷するよ。今は23日で収穫できるけど、次の収穫は寒くなってるから露地では30日かかるね。冬のハウスでは2か月かかるよ」
「どうもね!」(班長の口癖)
「今度温泉行こうね!」(奥さん)・・・・・・企画立てなさい!の意味か?
第2育苗場は3ヵ所の農場に分散しています。
この写真は2012年3月30日播種の普通クロマツ。1.5歳ということです。第一育苗場と比べ針葉が長いです。同じ品種ですが。ここは南側に森林があり、水遣りにも苦労があります。土壌は申し分ありません。
ここはTさん自宅前。2013年5月13日播種のマツノザイセンチュウ抵抗性クロマツのコンテナ苗。震災後5月末に海岸林再生に向けて意気投合した一人ですから、自宅庭を育苗場にして、コンテナ苗への潅水など、日々の世話を細かく行いやすい環境をつくりました。水管理インフラが整っているので、来年以降、ここはクロマツだらけになると思います。奥さんともゆっくり話ができました。女性と話をすると、貴重な情報を得ることができます。
そして最後に、第二育苗場を担う「北釜耕人会」の男性陣と。女性陣は写真を撮る気配を感じると、すぐさま消えてしまいます。ここは2013年4月25日播種の普通クロマツです。
第2育苗場は生活の場、日々の農産物生産の場でもあり、皆さんをご案内することはほとんどありませんが、第一育苗場と同じ看板もあり、全く同様にすすめています。
生の松原と虹の松原 ~西日本研修センターより~
国際協力ボランティアの木村です。
久しぶりの投稿です。
私は8月から2ヵ月間、福岡にあるオイスカ西日本研修センターにて研修を受けておりました。
研修中は西日本支部の啓発普及事業に携わる期間もあり、その期間を利用し、上司の方に頼み込み、福岡西区にある、生の松原と佐賀県唐津市にある、虹の松原を見に行ってきました。
まず、生の松原のほうですが、鎌倉時代にモンゴルの元寇を防ぐための元寇防塁としても有名な場所で元寇防塁史蹟、玄海国定公園、防風保安林に指定されている海岸林です。石垣と松林と海が絶妙に重なり合った、美しい場所です。
次に虹の松原ですが、ここは三保の松原(静岡)、気比の松原(敦賀)と並ぶ、日本三大松原の一つです。車道の両脇に松林が広がり、車で走っていると、まるで松のアーチを潜っている感覚になります。車から降りると、松の香りが鼻腔をくすぐりました。ここも名取市同じように後背地にある作物を守るべく、防風、防潮、防砂のためにマツが植えられたのが始まりだと言われています。実際に田んぼがありました。さらに線路があり、電車も走っていました。
どちらの松原も海岸沿いにきれいなマツのラインを描いています。今まではプロジェクトの現場で目にするのは、小さな苗ばかりだったり、治山工事をしている現場だったりしたわけですが、今回の2つの大きな松林を見ることによって、海岸林再生プロジェクトの完成形をイメージすることができました。と同時に不安も覚えました。あの数十センチの苗がどっしりとしたマツになるのか…正直、不安です…。しかし、途方もない年月をかけてでも再生する!という強い気持ちがあってこその、海岸林再生プロジェクトです。不安との戦いもまた、覚悟の上!ゴールはあるから大丈夫さ!という気持ちですよね。