チケット残りわずか! 11月20日チャリティーコンサートin仙台
海岸林再生プロジェクトご関係各位
仙台は秋が深まり、寒さも急に増してきました。
東京も木枯らしが吹いた様なので、お体にはくれぐれもお気を付けください。
さて、来たる11月20日(水)のオーストリア政府派遣演奏家の「レジーネ・ハングラ― ソプラノ演奏会」(海岸林再生プロジェクトへのチャリティーコンサート)、チケット販売のご報告ですが、現在の時点で、約300枚販売し、ホールの席数は384席なので、8割弱を埋めることができました。
(会場:仙台市宮城野区文化センター 詳しくは090-2976-1451(実行委員 桶谷)
また、11日に宮城県支部小野事務局長とご一緒して、名取市海岸林再生の会の鈴木英二会長にお会いしました。
津波が来たときの話や、オイスカ様の活動に感銘を受けている事など、いろいろお話を聞かせていただきました。
当日の寄付金の受取りで壇上に上がっていただく事もお願いいたしました。
演奏会まで10日を切っており、良い緊張感を持ちながらチケット販売や準備に取り組んでおります。
今後もご指導とお力添えをいただききますようお願い申し上げます。
日墺文化協会主催のチャリティーコンサート実行委員会 桶谷裕人(オイスカ宮城県支部会員)
当日詳細はコチラ
チケット残りわずか。ぜひお求めください。
前田建設工業の社員さんとの防風ネット増設工事
11月9日(土)前田建設工業(㈱)社員ボランティア21名と、再生の会15名とで、
増設した広葉樹圃場と、事務所周りへの防風ネット作設を行いました。
2011年、経団連自然保護協議会のオイスカミャンマープロジェクト視察などでもご縁があり、
震災後早々にアプローチいただき、2ヵ所の育苗場の資材についてご寄附をいただいてまいりました。
例を上げますと、単管パイプ、接続金具などの防風ネット関連一式、事務所用のスーパーハウスとトイレなど。
相当な額になります。
従業員の皆さまには、昨年3月の防風ネット・事務所設置工事のほか、除草作業などいくつもの作業にも、ボランティアで駆けつけて頂きました。
「心は曲がってても、仕事は真っ直ぐねー」と、地元の掛け声で、タッタとはじまりました。
備品の不足があり、スムーズに運ばない点があり、東京の仕事にかまけて、現場の確認に私も加わればよかったと大きな反省もありましたが、来年に向けてここで課題が明らかになったので、フォローしたいと思います。
社員さんがブログを寄せて下さるかもしれないので、そこそこに致しますが、私たちの立場で嬉しかったことが一点。
作業終了後、記念撮影するときに、今までだと「写真は嫌だ」など冗談でグズグズ言うはずが、
「おい、写真撮影だよー、こっちにこい、仲間なんだから!」とTさん。
自然に出たこの一言。
私にとってこれほど嬉しいことはありません。
ボランティアと地元が少しづつ、自然に一体になることが大事だと思っていたので、
報われる思いでした。6月27日の再生の会総会の際、女性陣からそういう声が出ましたが、
今度は男性陣から。
来年からの大事業。一冬しっかり準備します。腕が鳴ります。
千葉県館山市の平砂浦海岸林
今月15日、船橋市PTA連合会の何百人も集まる大きな研修会で、ご支援に対する報告を行うので、
その準備と自分の勉強のため、千葉県館山市の平砂浦海岸林に行ってきました。
関東大震災など大きな地震の度に隆起して、その飛砂は内陸の田畑をつぶしてきました。その砂を人力で掻き取って小川に流す「砂流し」が戦後まで行われていたと言います。その過程で、のちに村長になった一人の小学生の男の子が、驚くべき勇気と知恵で、躊躇する大人の背中を押した実話もあります。一晩で砂丘が移動した伝承や、「砂山」という地名が今も残ります。
すぐに行こうと思ったのは、ずっと気になっていた場所だったこともあり、航空写真を見たら工事をしていることが分かったため。googleで見ると、海岸に似つかない「格子」をご覧いただけます。
当日は日曜日にも関わらず、職人さんが来ており、秋植えした苗に藁を敷く作業中。現場でしか聞けない貴重な話を、運よく伺うことが出来ました。
主風に対して並行な長辺が8m×短辺4mの、竹製静砂垣群は、見事としか言いようがありません。1区画に32本(10,000本/ha)のうち、マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ(裸苗)16本。それ以外は、沿岸部によく見かける低木のトベラ・マサキと、アキグミを同時混植します。千葉県ではよく見かける方式です。
さらに海に向かって歩くと、人工造成の砂丘。そこも格子状に竹粗朶(そだ)が組まれています。これが平砂浦での堆砂垣。見事に砂を止め堆積し、狙い通りの効果を生んでいます。その向こうには、すぐに海が迫ります。
「平砂浦」の名の通りの砂浜はなく、太田猛彦先生(東京大学名誉教授・オイスカ顧問)が「森林飽和」にも大きくページを割いた海岸浸食そのものです。90度の角度で波に切り取られた個所もありました。
それでも、日本の道百選のフラワーロードには一部砂が押し寄せる場所もあり、「飛砂注意」(スリップ注意喚起)の看板も。
帰路は洲崎灯台へ。たもとの「森田屋商店」はオススメ。お店のおばあちゃん手製のこんにゃく。トッピングはサザエ、ウニ。1本150円。なんと美味しかった事か。ノンアルコールビールを2本も飲んでしまいました。
なとり市議会だより
9月10日の名取市議会一般質問の議事要約版が、名取市民に配布されました。
PDFはコチラ→→131101なとり市議会だより
質問に立った小野泰弘市議会議員と初めてお目にかかったのは、2011年5月24日午後。北釜地区などの避難所となった名取市立第2中学校の体育館。発言記録用のカメラが3台回されている中、地元住民約20名と、オイスカ関係者7名(本部2名、宮城県支部1名、オイスカアドバイザー1名、森林組合1名、プロカメラマン1名名取市出身者1名)とが2時間以上にわたり協議した場に、小野市議も地元側として加わっていました(写真右)。
激しいやり取りをしたことは幾度もありました。オイスカ本部に地元住民30名以上が宿泊した夜、飲み明かしたこともありました。杉ケ袋南北地区・北釜地区と「とんちゃん」BBQもやりました。
海岸林HPのTOP「インフォメーション」には一般質問の録画版(名取市議会HP・60分)も紹介しております。
コチラからご覧ください。
名取市海岸林再生の会「亘里町・南相馬市での育苗研修」
10月30日、名取市海岸林再生の会のほぼ全員が参加して、日帰りで亘里町・南相馬市での「育苗」研修を行いました。
日頃よりご指導・連携して下さっている宮城県種苗組合の農家と、他県の先進事例を学びました。
昨年は、1泊2日で秋田県能代市の風の松原、由利本荘市の海岸林を米代西部森林管理署にご案内いただき、目標となる海岸林の姿、そこに至るまでの市民参加による育林手法、樹種選定などについて学びました。
焦点は、「コンテナ」を使ったクロマツ育苗。技術発展途上で、震災の前から全国の生産農家も、種苗組合も、行政も試行錯誤を続けている最中。
苗づくりの「基本」は基本として存在するのですが、今日の2ヵ所の事例では、肝となる部分に相当の工夫があり、目からうろこの事ばかり。私にとっては「恐れ入りました!」という一日でした。再生の会にとっては、引き出しが増えたことで、きっと活発な議論となることもあるでしょう。
引き出し全ての中から、その時その時、その場その場、去年と今年は違う中、
飛び降りる覚悟で一つに決めなければならないのは悩ましいことです。
何事にも「さじ加減」が肝要です。その年その時の微妙な天候の違いへの対応。
同じ仙台平野でも立地条件、土壌、気候の違いは知れば知るほど大きい。
他の先進事例と全く同じことをやっても、必ずしも正解を得られる訳でもありません。
海岸林の再生には、色々な意見があります。
教科書引用型、画一的な意見も、しばしば拝見しますが、現場を知ってご意見しているかどうかはすぐにわかります。
震災から2年半。コスト無視型、趣味の世界、試験的規模と、事業規模で行う現場との乖離を未だに感じます。
「良かれと思ってやっている」という御旗が相変わらずまかり通り。本当のプロは呆れて発言しない。
我々は実践で勝負します。悩むことも多いですが、常に研鑽を重ね、自分を信じて決断するしかないのですね。
大学の運動部のコーチ時代にオーダー編成のコツとして、
「迷ったら、最初に感じた直感に立ち返ると良い」と恩師から教わったことがあります。
努力を重ね、考えに考え抜いた上で、最後は直感を信じることで、幾度も切り抜けてまいりました。
直感に従うと後悔も少ないですからね。
海岸林オタクの休日 3
これがプロジェクト担当者のオタクぶり紹介の最終回。
静岡県中部の海岸林を視察中、避難タワーを発見。
震災後、各地にこのようなタワーが建設されているようです。
ここでは望遠鏡が設置されていました。
強力なお助け隊員であるニコンさんの名前を見てテンションが上がり、望遠鏡をのぞいてさらにテンション上昇。
ずっとずっと向こうの海岸林までよく見える様子。
撮影するとこんな感じ↓

プロジェクトスタート後、海岸林を視察したのは北海道、秋田、山形、宮城、福島、新潟、富山、千葉、神奈川、静岡、京都、福井、香川の13道府県。
各地を見て歩き、植栽や育林といった直接海岸林の再生にかかわる部分だけではなく、地域の人々の暮らしや防災対策などを学び、プロジェクトに活かしていくことでしょう。
今後も吉田のオタクぶりを時々ご紹介したいと思いますが、
休日シリーズはとりあえず今日で終了です。
お付き合いいただきありがとうございました。
海岸林オタクの休日 2
海岸林オタクの休日 1
広報室の林です。
日ごろプロジェクト担当の吉田が活動の様子など報告していますが、
今日はちょっと視点を変え、吉田がどれほどプロジェクトの成功のため
日々研鑽を積んでいるかということをちょっぴりお伝えしたいと思います。
ある休日のこと。
千葉の海岸林の視察に出かけるというので同行させてもらいました。
カメラはもちろん、メジャーも持参。マツの生育状況や海岸の厳しい環境からどう苗を守るのかなどいろいろなところをチェック。
しかし、吉田が見るのはそれだけではありません。
どちらかといえば、海岸林の存在意義をどう人々に伝え、後世に残していくかという、その事例について熱心に写真を撮っています。
あっちの資料を読み、こっちのセミナーに行き、プロジェクトに役立てようと奔走中。
明日は浜松で発揮された吉田のオタクぶりをご紹介します。
視察の前には必ず一度現場を流し運転。
工事の様子、水溜りの有無、いつもと何か違うことを確認。
先日、長年の法人会員であり、海外の「子供の森」計画にも、海岸林にも継続寄附を続けてくださっている
四国電力労組の11名が、高松-仙台直行便がないのに遠路はるばる。高松ー伊丹ー仙台。
被災地は初めてという人が多いと聞き、2時間半を海岸林現場理解に重点を置き、
少しだけ除草作業に充てていただきました。
もうこの時期になると雑草は大きなものはありません。
9月下旬で除草はほぼ終わりですね。南三陸の次のボランティア活動地までは相当時間もかかる。
この2年半、何千人もの視察対応をしてきましたが、
うちの現場に来て下さる人は、概して質問が多く、笑うところ笑って下さり、
現場丸出しのガサツさも受け止め、不思議なくらいしっかり聞いてくださり、いつも本当に感謝しております。
今月はチャリティーウオーク、社員旅行も含め10件、500人が視察しますが、
今月のその大半は、その組織の窓口の方が私たちに代わって説明してくださいます。
繰り返し来て自身も勉強しているから、それができるのだと思います。正直な所、本当に助かります。
今回の来訪者から言われたわけではないのですが、農家の話を聞きたいという気持ちは分かるのです。
ですが、本人たちは「年間6回出荷」の勢いで、現実に日曜日もなく、
本業の農業をまず第一に頑張っていて、不得意な説明をするためにその都度、
その手を止めてクロマツの畑まで来るのは正直ハードルが高いのです。
工場のラインの人に、ラインを全て止めて、支店事務所まで出てきてプレゼンしてくださいというようなものです。
ご支援はありがたいという気持ちはあるので、「ここぞ報告会」という時は本当に心して来てくださいます。
組織的支援の場合、ご担当者への啓発、情報提供が大事だと思っていましたが、
本業に加えて本当にしっかり学んでいただいていて、それぞれのキーマンのおかげで、
レベルの高い支援の輪になってきたと日を重ねるごとに感じています。
先日ある長年のオイスカ法人会員のトップが80人を率いてお見えになりました。
別れ際に、ボランティアで汗をかきたいという組織のニーズを半ば押し殺し、
現場一同への思いやりに満ちた一言をいただきました。
来年からは、第3土曜日は「海岸林ボランティアの日」として受け入れ態勢を整え、
それ以外の時もやるべきことがあれば、都度募集する原則で進めようと思います。
来訪者が支援者になり、リピーターになってくださるよう頑張らねば。
地元新聞社記者の方からのアドバイスのとおり、「一期一会」の気持ちで、
これからも関係者一同、一生懸命説明しようと思います。
一行とお別れしたのは夕方。私はその後、名取市役所経由で帰京。
新幹線はさすがに混んでいて、座席には座れませんでした。

育苗場近くに来春まで定住か?
いつも雑草や藻を食べています
かがわ国際フェスタにて
四国支部事務局の池田です。
10月6日は国際協力の日でしたが、この日をはじめとして、
今月は日本各地で国際協力について考えるイベントが実施されており、
ここ香川県でも、10月20日、かがわ国際フェスタ2013が開催されました。
オイスカからは、海外研修生が日頃の研修の成果を披露して手づくりお菓子の販売ブースと活動パネルの展示ブースふたつを設置して私は展示ブースを担当させていただき、「海岸林再生プロジェクト」への海外からの協力や関心等について来場者に説明しました。残念ながらあいにくの雨で、期待したほどの来場者数ではありませんでしたが、会場入り口正面にブースを設置していただいたお陰もあり、注目を集めていたようでした。
今年は、台風や土砂崩れ、竜巻などの大きな自然災害が頻発しており、四国地方では、東日本大震災が話題に上ることが大変少なくなっているのですが、千年に一度と言われる未曾有の津波被害からの復興に向けた取り組みを、引き続き発信し続けるつもりです。
また、来月は四国研修センターで学ぶ海外研修生が、名取市海岸林再生の会の
農家の皆さまの「本業」を手伝いながら滞在し、プロジェクト視察を行う予定なので、
再生の会の皆様に大変お世話になりますが、よろしくお願いいたします。
記憶をつなぐ、生命をつなぐ、海岸林再生の復興支援活動を四国の地より応援しています。
■プロジェクト担当者より
「池田さんとは、この春までオイスカ本部事務所でともに仕事をしてきました。
こうやってみんなに支えていただいております。こういう一報はやっぱり嬉しいですよ」