熱中症に注意! ~明日のボランティア受け入れ~
まだ、記録の整理ができていませんが、
4月~6月でボランティアに来て下さった方は1,000人以上。
毎月、毎日お願いする仕事は異なります。
宮城中央森林組合による植栽現場と名取市海岸林再生の会による育苗現場をフォローし、
「丁寧さを極める」部分にご尽力いただいています。
最近は主に、植栽現場では苗の「根踏み」と「根元へのチップ寄せ」。
育苗場では「除草」です。
今週末は60名が来て下さりますが、その仕事になるでしょう。
75,000本の植栽を終え、植栽現場では宮城中央森林組合による「施肥」が連日続いております。
今月中に終わらせようと必死です。雨の日は肥料を入れるための苗の横の穴掘りだけでも進めています。
プロによる仕事をボランティアが追いかけるイメージです。
根踏みは、風によって苗が振られ根と土に空洞ができて枯れることへの対抗策で、襟裳岬で林野庁や森林組合職員から教わりました。根元へのチップ寄せは、保湿、飛砂からの根元保護、将来の肥料になります。
これからは「熱中症」に注意しなければなりません。
昨日は曇天。特に暑くもありませんでしたが、
寝不足で、飲み物をあまり持たずに現場に出ていたところ、久々危険信号でした。
林業会社に勤めている頃、毎日4リットル(1リットルの保温ボトルで小分けに中身を変えて4本)持って山に上がったことを思い出します。塩キャンディーや梅干しも口にしました。
明日は約50人が来訪予定。
人海戦術で前進させたいです。
体調に気を付けて頑張りましょう。
ANA マイレージキャンペーン
心強い支援者 オイスカ宮城県支部
6月17日、オイスカの会員組織、宮城県支部幹事会と総会が開催されました。
年に2度3度、いつも会員の半数以上が出席いただき、
常々活動報告の時間をいただき、より最新の現場情報と、
自信を持ってお勧めできる現場型講師の講演会を。
思えば震災当日、亀井昭伍会長以下、会員さんたちは
タイ北部へ植林現場視察からの帰路。成田経由で仙台空港に向かう最中。
飛行機は引き返し、陸路丸一日かけて仙台に戻ったと聞いています。
私が初めてこの総会の場に立ったのは、
震災から半年以上過ぎ、仙台中心部は幾分か落ち着きを得た後。
地元の会員から受け入れられなければ、プロジェクトは本物ではなく
まさに必勝を期して臨んだ「プレゼン」でした。
突き刺すような多くの目を前に、マイクなしで、
腹の底からありったけの声で説明したことを覚えています。
企業関係者も多いのですが、まだご自身の会社も再起の途上。
にも関わらず、何とも言えない大きな手ごたえを感じました。
以来3年、この会員というオイスカの基盤を何十年も支えて下さる人がいなければ、
我々に後ろ盾はなく、どれほど心細かった事でしょう。
会員組織の会合に行くと、大学運動部の恩師に言われた言葉を思い出します。
「君たちが努力したからこの場で試合ができると思ったら間違いだ。
弱い時代からの積み重ねがあって、踏み止まり、一歩ずつ上に上がり、
大きな過ちを犯さず、努力し続けた先輩たちがいたから、
君たちはこの部に入部でき、今この場で試合ができるんだ」
支部が設立されて30数年。
ここにいる方たちは10年以上会員の方が半数以上。
養豚の技能実習生を受け入れ続けて下さる農家さんも、仙台トヨペット、トヨタ部品宮城共販の各社さんをはじめ、現場のボランティアだけでなく、写真展での説明役を買って出て下さる企業や個人も。
今日もほっと一息の懇親会。
ですが、席を一つずつ回っていると、食事どころではありません。
先日ある方から、「海岸林の盛土植栽地では水はけが悪く、
その対策に苦労されておられますが、水はけが悪いと根腐れをおこして枯れてしまうのに、
水耕栽培では問題なく生育するのはどうしてでしょうか?」と実に素朴な疑問を投げかけられました。
なぜ根腐れがおこすのかについて少し解説します。
人間も動物も呼吸するために、空気・酸素がなければ生きていけません。
植物は二酸化炭素を吸って酸素を出すのですから、
酸素はいらないのか・・・といいますとそうではありません。
「植物の根」は人間・動物同様に「呼吸」をしているのです。
呼吸ですから酸素を含む空気が必要なのです。
根腐れは、根の周りの空気・酸素が不足し(嫌気性・けんきせい)、
根が呼吸できずに窒息するのです。その後、嫌気性菌が根を分解し、
根が腐った状態に至り、根腐れということになります。
雨が降り土壌中に水溜まりが出来て何日も抜けないということは、窒息で枯れ根腐れに至るということになります。沢筋で水につかっている樹木が枯れないのは、流れる水には酸素が溶け込んでいる(エアレーション)ためです。ですから流水だという条件が大事です。
樹木で水耕栽培しても基本的にはエアレーションしないといずれ水の酸素不足で窒息死となります。
草花が水耕栽培で生きられる例が多いのは、茎の中の空洞を通し地上から地中の根に酸素を供給しているためです。また根の一部が空中に出ていて気根となって空気を取り込んでいるからです。
心強い支援者 豊田推協 光岡会長
先日ブログで紹介した豊田推進協議会の光岡保之会長より
レポートが届きましたのでご紹介します。(原文はPDFより)
光岡会長は1984年からオイスカの会員で
2000年からは豊田支局(現・豊田推進協議会)の会長を務めています。
2006年12月にはご自身でNPO法人を立ち上げ、
内モンゴルのオイスカ阿垃善を支援し続けています。
海岸林再生プロジェクトに参加して
今、海岸林にクロマツの植林が…
東日本大震災では多くの尊い命と共にふるさとの原風景であり、
生活のインフラである海岸林が大きな被害を受けました。
今、宮城県名取市を中心に、海岸林にクロマツを植林していく活動が
オイスカと 地元の人達で進められています。
2020年までに100ha、50万本の植林が目標ですが、今年はすでに15ha、
75000本が植えられました。私達も20名で参加してきました。
その参加の中で多くの学びときずきをいただきましたし、
とても楽しい活動でした。
復興には程遠い現実も
しかし現地では、まだ震災の爪痕が生々しく残っていました。
特に新聞やテレビでもよく紹介された閖上地区は居住禁止区域に
なっていて、だれも住めず壊れた家や学校が、
そのまま残っていました。地域のコミュニティーは崩壊したままで、
まだ復興にはほど遠い現実を目の当たりにしました。
震災から3年余、社会全体では目まぐるしい動きに翻弄されて、
徐々に震災の痛みが風化されがちですが、
現地では時間がたてば解決することではありません。
そっと寄りそっていくこと
3年前、私の主宰するNPO法人グリーングラスロッツで陸前高田市へ
ガレキ拾いに行った時のことです被災地の人たちが
「ボランティアがしてほしいのではないが、何回も来てほしい」
「私達を忘れないでほしい」と言われました。
帰りのバスの前に1人の老人が近寄ってきて深々とバスに向かって
一礼されたこと、私達は忘れません。
海岸林の再生も緒についたばかりです。
来年も又、被災地へ来ることを約束して帰途につきました。
これからも被災地にそっと寄りそっていきましょう。
皆さんに紹介したい人
アルバイトの浅野です。
今日は、紹介させていただきたい方がいます。
その方は、先日ブログでご紹介した
オイスカ豊田推進協議会のメンバーでもある
伊藤 安信さん。
伊藤さんは愛知県みよし市で50年間、楽器晴海堂を営んでいて、
オイスカ会員歴は30年以上!!
平成元年より、支援コンサートを開き始め、 (今まで行ったコンサートはこちら)
フィリピン西ネグロス島へマングローブ植樹支援と小学校へ学用品を贈っています。
ご自分でもマングローブ植樹のために何度もフィリピンに行かれています。
そんな伊藤さん、震災後の2011年8月に“被災地のためになにか手伝いをしたい”と
「白砂青松」支援コンサートを開いてくれました!
それも一度きりではなく同年12月、2013年7月、そして今年6月1日にもコンサートが開かれました!
これらのコンサートの収益金を海岸林再生のために寄附してくださっています。
先日、現場にみえた時も真剣に作業に取り組んでいただき「現場に来られてよかった」と言ってくださいました。
こんな素敵な方に支えられているこのプロジェクト。
私も身を引き締めてお手伝いしていきたいと思います!
宮城県復興応援ブログ「ココロプレス」
こんにちは、浅野です。
今日は、ちょったおしたお知らせを…
宮城県震災復興情報発信事務局が発信している
宮城県復興応援ブログ「ココロプレス」に前編・後編の2本立てで
海岸林再生プロジェクトの記事が掲載されました!!
「ココロプレス」というのは、
全国からの支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、
宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しているサイトです。
掲載されたブログは…
2014年6月5日 木曜日
100年後の豊かな大地のために(名取市、東京都)
→ 前編
2014年6月12日 木曜日
100年後の豊かな大地のために(名取市、東京都)
→ 後編
この取材をしてくださったエムさんは…
1度しかお会いしてないはずなのに、再生の会に関わる方々の出会いは
とても心に残る素晴らしい体験でした。
おかげさまで良い記事になりました。
いろいろと、ありがとうございました!
マツの成長がとても気になりますので、
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
というコメントを残してくれました。
エムさん、これからもよろしくお願いします!
オイスカ緑化技術参事の清藤城宏です。
「今植えたクロマツは将来どのくらいの高さの林になるのでしょうか?」
と、ボランティアの方によく聞かれる質問です。
一体海岸林の機能を発揮するのは、いつになるのでしょうか、ということでしょう。
海岸林は、防潮堤、ハードルフェンス、林帯幅、立地条件、樹齢、立木密度により
植栽木の生育も影響され、海岸林の機能の発揮も違ってきます。
しかしここでは、単純に植えた木は何年でどの位になるかに絞って述べてみます。
山林における植栽木の生長・収穫は、林分収穫表によって予測し計画実行していきます。
林分収穫表というのは、同じ樹種で異なる林令の若齢から老齢にかけての生長観測データを
多く集め、それらのデータから適切な生長のモデル式を算出し、
林木の本数,大きさの変化を,土地の良否(地位)別に5年刻みに示した表を言い、
基本的には胸高直径,樹高,本数,材積(幹の体積)を掲げているものです。
予測のやり方は、千葉県の海岸林の樹高データと
千葉県の林分収穫表から得られたデータを比較しました。
この結果、林分収穫表で示してある樹高数値の70%が海岸林の数値になることが予測できましたので、
福島県、岩手県そして宮城県の林分収穫表(アカマツ)の樹高データの70%を海岸林の樹高生長と仮定し、
あてはめて計算してみました。図示すると以下のとおりです。
また予測値をまとめると表1のとおりとなります。
あくまでも予測は予測。
予想を上回って生長してくれることを期待したいものです。
cf.「先生は俺より低く予想したなあ~」(佐々木統括)
「(私はさらに低く)2020年に1.5mの防風垣に届くかどうかと思ってました」(吉田)
施肥 ~住友化学㈱・同社労組から肥料を寄附いただきました~
5月30日、住友化学㈱、住友化学労働組合より労使協働で、有機化成肥料「スミカユーキ777」20kg×150袋の物品寄附をいただきました。
住友化学労組は、震災の年からのプロジェクトの経緯、現場の状況を、最もご存知の組織の一つです。
加えて、我々への支援を会社にも呼びかけ、会社もそれに応じ、労使協働で取り組んでいただいている稀有な例。
植栽終了後、タイミングよく届けていただくご配慮も含めて、御礼を申し上げます。
この肥料は、植栽後の苗木75,000本に対する「施肥」にすぐさま使用し、6月下旬には全て使い切って終了いたします。
宮城中央森林組合作業班の若手中心に当たっていますが、見た目と違い、相当ハードな業務です。
山の斜面と違い、平らな現場で、一人一日600本、「しゃがんで立って」の繰り返し。
6月2日から1か月、毎日施肥を続けます。さすがプロ。根性が違います。
ですが、全身バネのような彼らでさえ、「かなり腰に来ます~」と。
(私に初めて口を開いた藤原竜也似の無口な若手)
昨日は、UAゼンセンのボランティアの皆さん30名に、一部体験していただきました。
6月21日(土)のボランティアの日は、定員を増やしました。あと10人ぐらいです。
「育苗場の除草」「チップの根元寄せ」を中心に、「魚の骨型の水みちづくり」を行うか検討中です。
また、都合がついたら一部だけ、施肥作業班に加勢してもらうことも選択肢の一つです。
選抜して「先行穴掘り隊」をやってもらうとか。
ぜひご参加ください。