大阪マラソン チャリティランナー決定!
今年10月26日(日)に開催される第4回大阪マラソンのチャリティランナーが決定しました!
プロジェクトの趣旨に賛同していただいたランナーは総勢24名。
支援企業・労組、一般から名乗り出てくださいました。
オイスカ職員からも女性2名が走ります!
チャリティランナーは、
Justgiving Japan(世界最大の募金サイトの日本版)のサイト に
自ら登録して、チャレンジ宣言を行います。
9月末までに目標金額達成に向けて、
SNSなどのツールも大いに活用しながら募金活動を行います。
ランナー一覧、ご寄附はこちらから。
ぜひチャレンジの様子をサイトからご覧いただき、
ランナーの方に応援コメント、ご寄附をお願いします。
本番まであと、2ヵ月。
みなさん、応援よろしくお願いします!
山元町、亘理町の海岸林復旧現場
宮城南部、山元町、亘理町の海岸林復旧現場を
久しぶりに見てきました。震災以降、何度来たことか。
「●●会社が●ha取った(落札した)」
こういう話を時々聞いていましたが、名取の現場で精一杯。
とても見に行く余裕はなく.
我々は公共工事と異なる枠組み.
方法論は違いますが、「復旧」「復興」という大目的ではまったく同じ。
天候に恵まれましたが、クロマツのコンテナ苗はどこも好調のようです。
壮大な規模で工事は進んでいます。盛土工事も次々と。
植え付け後の光景は、やはり美しく見えます。そして励みになります。
作業にあたった方は、自分の仕事を振り返って、誇りに思っているのではないでしょうか。
日曜日ですから、職人さんの話を聞くことはできず残念。
どこに行っても排水施設は真っ先に完成しています。
だからこそ、一層、地盤沈下の現実を感じます。
背後の農地、集落を見ると、時が止まったままの場所は多く、
傷跡は生々しい。いまだ道半ば。ですが、来るたびに生活感が増している感じを受けます。
秋には、亘理に日帰り温泉が再開します。
再生の会の事務局のKさんの自宅跡はすぐそば。
海はやっぱり綺麗でした。
次は、太平洋を見ながらゆっくり風呂に入ろう。
外来種の樹木で、全国の海岸林で苦労しているニセアカシアが、
私たちの現場周辺でも、特に空港誘導灯周辺、生物多様性配慮ゾーンや
試験地、私有地などに発生しており、許される場所だけでも、除伐させてほしいと相談しました。
海岸林造成の復旧方針の推奨樹種に、ニセアカシアとは書いてありません。
ニセアカシアは、鉱山跡地などの造林が大変困難な場所や、かつて海岸林の造成において
肥料木として植栽されるなどの経緯もあったと聞きました。
少なくとも、海岸林に関しては、大きなミスチョイスだったのかもしれません。
蜜源植物としてハチなどは大好きです。白い花が咲き、それは綺麗です。
私は少年野球を手伝っていた多摩川のグランドで、
台風や大風の後、樹齢30年程度ながら大きな木が根っこごと、何本もひっくり返り、本当に迷惑したこともありました。自分は倒伏して次世代のニセアカシアに交代しようとするんでしょう。
もっとも、河川敷のグラウンドは、野球やサッカーおじさんたちの草刈りで、次世代は完全に駆逐されてますが。大木なのに、河川敷ですから地下水位も高いせいか、根がとても浅かった。
今、我々の特に来年の現場付近で発生している場所は、盛土のない旧来の地盤ですから、浅い場所では70cm程度で地下水位に到達する場所です。
凄い繁殖力です。
風で種も飛ぶし、根でも広がってゆきます。
根っこの破片だけでも増えるとか。
先週行った秋田の由利本荘でも、海岸林での根絶の方法はないのかと
地元の方や、行政マンがこぼしていました。
同じく秋田の能代では、毎年多くの企業・団体、多くの市民が延々格闘していますし、
シルバー人材の方数十人が、毎週3日8時半から終日、林業用草刈機で除伐しています。
あれは大きなトゲがあり、痛いなんてものではありません。
プロだって嫌がります。
脱線しますが、海外ではかつて「ユーカリ論争」がありました。
オイスカが1980年ごろ植栽した「お坊さんが鳥も来ないような荒野を見て涙を流した」
という名前の東北タイの村で、ユーカリしか植えられない「土漠」のような土壌だから先行して植栽する樹種として植えたのに、
当時、日本の有名評論家に全国放送で名指しで批判されたことがあるそうです。
植栽から20年後、私が調査に行ったとき、多様で、多層の広葉樹林となり、食用可能なキノコが豊富と村の人から聞きました。人が管理し続けたことも聞きました。
その後、2002年にそのスリン県から、愛子さまご生誕と、その現場を皮切りに20年、数十か所で360ha造林を続けたオイスカへの感謝として、
タイから上野動物園に小象2頭が寄贈されました。縁あって前後6年ほどタイを担当し、「象担当」でした。
現場で、地元の人やプロ、行政マンと話しましたが、
「およそ木という木で、全てが害という木はない」という言葉を思い出しました。
ユーカリ同様、ニセアカシアだってそうだと思います。よくよく考えて選択したのでしょう。
佐々木統括も、それに近い意味の話をしていました。
しかし、長くなってしまった話を海岸林に戻すと、
もちろん試験地、生態系配慮ゾーンでは許可なしに除伐できません。諸事情があることは百も承知しておりますが、葛とニセアカシアだけは、あとで戦う人の身になってほしい~
海岸林再生に関する、林野庁の現場の司令塔である東北森林管理局(秋田市)訪問の後、
ちょっと大回りして三陸の様子を見に行きました。
本当は宮古市辺りから南下したかったのですが、秋田出発が1時を回り、奇跡の一本松を見たくてと
いうわけではなかったのですが、結果的に陸前高田市に出てきました。
宮城県外沿岸部は行く機会もなく、やはり百聞は一見にしかず。渋滞がひどく、トイレ休憩程度しか止まりませんでしたが、復興工事の進捗状況を目で見ることができました。
圧巻。
付近の山を削って、ベルトコンベアーで24時間地盤沈下した沿岸部へのかさ上げ用の土砂を供給しています。同じ光景は東松島市の野蒜でも見ました。
驚異的な地盤沈下の光景でした。
奇跡の一本松はその中の真っ只中にありました。
一本松のすぐ横の海抜ゼロメートル以下に沈み、震災後そのままで傾いている幾つかの公共施設。桁外れな規模のかさ上げ工事。土砂がどれだけ必要になるか。
先日は宮城南部や福島北部沿岸を見て、今回は岩手最南部と宮城北部を見て
防潮堤や海岸林に関しては、いかに仙台南部が先行しているか、よくわかりました。
海岸林では、これで10回目ぐらいの訪問でしょうか。
学校の森・子どもサミットの前身行事を、東北森林管理局の皆さんと実施した
2010年を含めれば、10回をゆうに超えると思います。
今回も佐々木統括と車で二人旅。
今年度分植栽完了の報告と御礼でした。大事な仕事ですから緊張します。
つい先日新しく着任された東北森林管理局長をはじめ幹部職員の多くの方に、
現場の様子をつぶさに報告しました。
当初は「オイスカって何スカ??」と林野庁や宮城県庁、名取市役所…。
全ての方がそう思ったと思います。逆の立場に私がなれば、やはり不安だったと思います。
今回の面会での「ホッとした」というある方の一言で、私もホッとしました。
総合窓口としてお世話になっている方は、本格的に真っ黒に日焼け。
前日も仙台の酷暑の海岸林現場で、毎月コンテナ苗を植栽し経過を見る実験をしていたそうです。
同じ時間、私たちはニセアカシアの状況確認を当局の方と視察していましたが、
逃げる場所がない現場で大雨に降られましたね。お互いちょっと離れた場所で。
また、2010年にサミットをご一緒し、2011年3月に海岸林に関するファーストコンタクトしたSさんが
本局に戻ったと聞いていたので、数年ぶりにご挨拶できました。
昼休みになってしまったのですが、顔を見るや、ドでかい声で
「オー!」
当時、課長のTさんは霞が関の廊下でもよく会えますが、
先週の出張では、まさに震災直後、3月13日に携帯に電話したIさんにも秋田署で会えましたし、
めったに会えないお二人と再会して報告できたのが、何より嬉しかったです。
この人間関係がなかったら、最初の電話はかけることはできなかった。
前回は青森事務所も訪ね、帰路、八甲田山を通り、
死の行軍について統括から詳しく教えてもらい、帰京してからその映画を見て復習。
「リーダーが間違えたら、下手すると皆を死なせてしまう」。
今回は少々無理して、岩手の復興状況を一目見ようと陸前高田を経由。
東松島同様、地盤沈下からの復旧工事現場でした。
とても海岸林どころではない。
「ボランティア活動をしている第一育苗場の苗木の成績が良いとお聞きしたが、コンテナ苗はどうなんでしょうか?」と聞かれたことがあります。
植栽地全体をランダム調査し、枯死は1.6%と良好な成績であったことはすでに報告しました。オイスカでは単に植えるだけでなくその後の活着生育状況も把握するように努めています。
そのため植えた苗木のモニタリングを実施しています。今年の植栽地15ha内に、苗木の違い、場所の違いを考慮して11か所のサンプル調査プロットを設けています。すでにブログで紹介したように7月18日と19日にボランティアさん3人組で3グループに分かれて11か所を調査しました。
今回は植えた苗木によって枯損はどう違うかを見てみましょう。完全に枯れている個体だけでなく、新しく伸びた梢の枯損苗(先枯れ)も厳しく枯れにカウントしてみました(実際はその苗が必ず枯れるとは限りませんが)。
結果はグラフのとおりです。
モニタリングは50本を詳しく調査していますが1本枯れると2%になります。2%程度なら問題ありません。今回の調査から全体平均は2.8%になりました。その原因は苗木の出どころにありました。第二育苗場産の露地普通苗の枯損が平均11%と高いことが明らかになりました。第一育苗場産は露地普通苗で1%、抵抗性苗は0%と好成績です。抵抗性コンテナ苗は1.5%でした。
なぜ第二育苗の苗に枯れが多かったのでしょう。
何本か枯れた苗を引き抜いてみると根が短い。
10cm-15cmと第一育苗場より短く切断されていることがわかりました。
しかも苗自体伸ばし過ぎの感があり、地上部の蒸散を支えるだけの水分供給は
地下部の根でまかない切れなかったことが大きいと考えられました。
ではボランティアさんに質問された露地苗とコンテナ苗の比較はどうでしょうか?
統計的な有意差はありませんが第一育苗場の露地苗がコンテナ苗より若干枯死が少ない結果でした。
理論的にコンテナ苗は、根の切断時のダメッジは軽減され空中切断されるため、根が過度に伸長せず必要な分根・白根も確保されているので活着は良いはずですが、地上部との関係もあります。
次回生長との関係ではどうなのかを報告します。
心強い支援者 東北電力労働組合
先日、ボランティアに来てくださった東北電力労働組合の吉家(きっか)さんより
レポートが届きましたのでご紹介します。
皆さんこんにちは。私は東北電力労働組合の吉家です。
当労組では,結成60周年を記念して
「海岸林再生プロジェクト」に組合員からボランティアを10年間派遣し
被災地域の復興支援に協力していくこととしています。
今回は記念すべき第1回目の派遣で
新潟を含む東北7県から集まった組合員と専従役員を合わせて31名の参加となりました。
午前中は「名取市海岸林再生の会」の依頼により第2育苗場で除草やクロマツの苗の移動を手伝いました。
午後は海岸へ移動し、オイスカから鍬や鎌を借り、植栽されているクロマツ苗木へのチップ寄せや、苗木周辺に繁茂している大型の雑草除去を行いました。
夏の日差しを浴びて成長する雑草は手ごわく、体重を掛けながら根を引き抜いたり、慣れない鍬で雑草の根を切り取るなど炎天下滝のように流れる汗を拭いながら雑草との格闘になりました。
厳しい暑さの中、長時間にわたる重労働でしたが、作業終了後は汗をかいた分だけ達成感を味わうことができました。
また、第2育苗場で作業した際「再生の会」の方から、感謝の言葉をいただいたときは、大変嬉しく胸が熱くなるとともに、これからも会の皆さんためにお役に立ちたいと意欲がわく瞬間でもありました。
今後も被災地域の労働組合として一刻も早い地域の復興を願うとともに、
組合員の皆さんと一緒に支援することで、社会的役割を果たして参りたいと思います。
ボランティアのボランティア
毎月現場では第3土曜日にボランティアの受け入れをしています。
それ以外にも企業や団体ごとに活動日を決めて作業を行うことも。
20~40人のグループが多いのですが、先日は100名を超す参加者が!
そんな時は道具の管理も大変。
100本以上のスコップや鍬を洗うのだって一苦労。
先日は全日空・ボーイングのボランティアさんの中に、ANAすか隊(全日空の有志社員によりつくられた「海岸林再生プロジェクト」を応援するチーム 参考→ソトコト)メンバーが参加して裏方の作業を頑張ってくれました。彼らは何度も現場やオイスカ事務所に来てくれている顔なじみ。
「●●君、倉庫から一輪車持ってきて!」
「●●君、悪いけど、これ運んでくれる?」
事務局の強力なサポートメンバーです。この日も作業を終えるとボランティアの皆さんから道具を受け取り、黙々と洗ってくれていました(二人はボランティアさん到着前に現場入りし、準備もお手伝いしてくれました!)。
ボランティアさんをお世話するボランティアさん、
あるいはボランティアリーダーがいてくれるのは事務局にとってたいへん心強いこと。
そんな方々に支えられて現場でのボランティア活動が進められています。
次回のボランティアの日は8月30日(土)。
どんなボランティアさんが来てくれるか……楽しみです!