大阪マラソン 24名のチャリティランナーと、応援・ご支援いただいたみなさまへ
住友化学労組の募集に応じ、チャリティランナーになっていただいた N・Yさんから報告とご質問がありました。
名取の海岸林でも、タイ南部の巨大マングローブ植林プロジェクトでも 同社・労組には長年ご支援いただいております。
「国内外、計150名もの方からご支援をいただき、寄付金は最終的に総額26万(!)となりました。 ラノーンにマングローブの苗を植えたように、名取の海岸にもクロマツを植えるため、 当日はベストを尽くします!」
Q:寄付金総額が確定したら寄付を下さった皆さんにお礼メールを 出そうと思っているのですが、できればその際に、 この寄付金がどのように使われるのかを書き添えたいと思っています。 例えば20万円だと苗木が何本くらい植えられるか、など。 集まった寄付金は活動全般に使われるでしょうから難しいかもしれませんが、 もし何か書いていいような例がありましたらご教示いただけますと幸いです。 お忙しいところ恐縮ですが、ご返信のほどよろしくお願いいたします。
A:この度は大阪マラソンを通じ海岸林再生プロジェクトにご支援をいただき 心から御礼を申し上げます。ご質問にお答えします。 「2千円でクロマツ1本、播種~植栽~2033年までの保育とそれに伴う一切の経費」が 賄えます。ちなみに1haに5千本育てます。私たちの目標は約100haに50万本。 長期の保育など一切に10億円という計算です。平均3割ぐらいは枯れて植え直しという リスク計算の上です。今年のように98.4%活着という好成績は、当たり前ではなく、 5割枯れるような、海沿いの厳しい現地の気象条件も考えてのことです。 試算は4度行いました。「低コスト林業」への努力で、将来の保育費用を予定以上に 積み立てることができるよう頑張ります。
オイスカは、阪神大震災では3ヵ月・5ヵ所の炊き出しを長田区で実施し、 私はボランティア調整・派遣、物資・資金調達を担当しました。 今回のマラソンに、オイスカからは部長と新人の二人の女性が走ります。 私はチャリで応援に走ろうかと。途中の栄養補給で、たこ焼きとか、 お好み焼きを食べながら、阪神大震災以来の大阪出張を、私なりに頑張ります。
林野庁からご了解いただいた上で、9月25日まで2日間、宮城中央森林組合の手で外来種「ニセアカシア」の駆除を実施しました。
とても生命力が強く、種でも、根でも広がります。
毎年夏が除伐の適期。繰り返しても勢力を弱めるのに数年かかるそうです。
すでに発生源から種が飛び、なぜか植栽盛土の法面から稚苗が目立ちます。
窪地状になっているから、種がとどまりやすいのか?
とくに昭和30年前後は、戦中の海岸林乱伐の影響で、飛砂・飛塩の害が全国的に多発しました。それを防ぐために海に向かって海岸林を拡幅しようと、ここ名取でも震災で倒された海岸最前線に植えたものの5割枯れてしまい、補植を繰り返し立派に育てました。
そういう中、貧栄養土壌を改善しようと、葉や落枝などが肥料になる木として植えたのがニセアカシア。しかし、全国的に急速に増えすぎてしまい、クロマツの
成長を阻害するものとなってしまいました。
目標林はクロマツ主体という仕様書を抜きにして、
もしもクロマツをあきらめて、全部ニセアカシアの林に
してしまったらどうなるか自分なりに考えてみました。
この木は落葉樹。冬は防風機能を果たさないと思います。
また夏の台風などの強風には、細い葉のクロマツと違い、葉が多い茂ることで風の抵抗を多く受けるでしょう。
しかもこの木は折れやすく、根が深くなく倒れやすい。風が強い海沿いでは、幹は折れ、倒れることも多いでしょう。
お互いに支え合える高木(クロマツ)を津波で一切失った宮城沿岸では、低い藪のまま高くなれない。防風林に必要な高さになれない。
除伐した場所で、既に息を吹き返しているものも見つけました。
切り株に薬を塗るという手はまだ取っていません。
冬でも夏でも、大きなトゲがない稚苗を見つけたら、根っこから引き抜くしかないか。
9月中旬にボランティアの手で除草、再生の会の手で追肥・消毒をした育苗場は ひいき目に見ても美しく保たれています。
第1・第2育苗場ともに、今年は本腰入れて引っこ抜くようなことは一度もなく、 小さな雑草を常に先手先手で。ボランティアが繰り返し来てくださるおかげで 再生の会でないとできない育苗各工程に専念できました。 東北などから各県庁や種苗組合の視察研修、9月上旬には我々が所属する 宮城県種苗組合の研修会場でも使っていただきました。
佐々木統括や農家の皆さんは、追肥後の秋伸びの推移を日々観察。 去年と違う新葉の伸び方に、 「おーい。清藤先生になんでこうなるのか聞いてくれよ~」。 新葉の一本一本の長さが長すぎるという訳です。 私は「先週よりまた伸びたな~」と思っただけでした。。。 もうそろそろ、苗は冬ごもりの準備を自分で始めます。 育苗場の草取りもボチボチおしまい。 我々も苗も、来年春を視野に入れた業務を開始する時期です。
9月26日、広葉樹の補植300本を3時間5人で実施しました。
本当は29日か30日と考えていましたが時期を逃したくないので前倒し。
クロマツ超繁忙期と違うので、落ち着いて、淡々と。
去る5月17日にボランティアの手でヤマザクラ・クリ・コナラを432本植栽。
苗木としてはまずまずだったクリ・コナラは、活着が悪く、
ヤマザクラは枯れたように見えても芽をたくさん出しました。
枯損の最大の原因は、クロマツ最繁忙期前に真っ先に植えなかったこと。
新葉が出てしまってから植えた我々の人為ミスです。
植栽後の施肥も6月に行っているので土壌は改善されていますので、
思った以上にリカバリー、萌芽しました。
作業班は、新婚ホヤホヤ、独身、独身、独身、45のオヤジの5名。
うち4人は当プロジェクト現場滞在時間の長さトップ5の面々。
佐々木統括の指示のあと、スパッとギアが入ります。
この素早さがプロと素人との違い。
休憩もろくに取らず、あっという間に進んでゆきます。
私は枯損判断しながら、先行穴掘り隊。
後ろから植栽隊が腐葉土持参で続きます。
広葉樹は1本に4リットル腐葉土を投入しますが、補植ですから若干追加する程度です。
そして最後に、根元の踏み固めを確認しながら、苗木に葉がたくさんついているので、
剪定鋏で葉を落とします。
時間内に終わるよう、かなり必死でした(笑)
私たちは、広葉樹よりクロマツの植栽を期待されている場所を、
所有者である国・県・市から託されて協定を結んだと判断していますが、
広葉樹が「嫌い」なスタッフはいません。
試してみようという気持ちもあるし、一部限られた場所では広葉樹を考えていますし、
内陸の市街地や公園などで、将来どんなニーズがあるかわかりません。
余裕さえあれば、細々とでも花木にも挑戦したい気持ちもあります。
あまり大きなことは言えませんが。
今年の春、林野庁を経て、皇居より広葉樹種子の海岸林での植栽活用の
お申し出があり、ごくわずかですが第一育苗場に播種していました。
アカガシ 100粒 → 発芽17本
エノキ 100粒 → 発芽48本
スダジイ 100粒 → 発芽62本
タブノキ 100粒 → 発芽 4本
樹種はこの4種のみで、発芽率は悪いだろうと林野庁の方から言われていましたので、
1団体1種あたり最大100粒という上限を申請しました。
生育調査は林野庁にも報告しています。
広葉樹の圃場も、再生の会やボランティアの皆さんに
随分お世話していただきましたが、いろいろ反省点があります。
「(クロマツと同じように)厳しく育てすぎ?」
育苗場は、最低限の土壌改良はしましたが、海岸盛土とほぼ同じ環境。
海岸の現場で他団体が植栽したのと同様、伸びが少なく、太りもなく、
春に苗畑で掘り起こし、床替えしたところ、根の張りが良くありませんでした。
基本的な部分から、反省を生かした対処に入ろうと思って準備しています。
この他、ケヤキの種を宮城県種苗組合経由で購入し、播種しています。
伸長が足らず「留年」となったヤマザクラ、クリ、コナラも育てています。
この秋から、母樹林からヤマハンノキや、ヤブツバキも少量確保して、育苗します。
ヤマハンノキの実は、かわいくて、林業会社にいたときに社長の娘さんが
作るリースの飾りにするために、頼まれてよく拾って帰りました。
佐々木統括とは、ハンノキやツバキは育苗ではなく、種のばら蒔きについても
話し合いました。先の話ですが。でも来春に試してみようと思っています。
パンフレットを置いてください!
こんにちは
海岸林担当 パートの鈴木です。
今年の5月にパンフレットを新しく制作しました。
より多くのみなさんにこのプロジェクトのことを知っていただきたいとの思いから、思い切って10万枚印刷しました。
現在、パンフレットを置いていただいたり、配っていただける方を大募集しています。
これまでご連絡いただいた方の中には、
’友人、知人、親戚に配ります’
’郵便局に置きます’
’薬局に置きます’
’学校の文化祭で配布します
’会報発送時に同封します’
などなど、ご自分の周りの方へプロジェクトを広めてくださっているようです。
本当にありがたいことです。
こうしたみなさんの1枚1枚の積み重ねが10万枚という目標につながるのですね。
ご協力いただける方は、コチラ の用紙に必要事項をご記入いただきFAXを送ってくださるか、または以下の項目をメールに記入していただき、kaiganrin@oisca.org まで送信してください。
○お名前(企業名・ご担当者)
○希望部数
○ご住所
○e-mailアドレス
○電話番号
○FAX番号
○設置/配布場所
10万枚の在庫が春にはなくなっているといいなぁ…
吉田です。
ホームページが故障し、しばらく更新できませんでしたので、
久々のブログですが、元気に頑張っておりました。
8月末から3週間、宮城出張せず、静岡県支部での活動報告会以外は東京の本部事務所で
事務作業に追われていました。9月第3週から再び往復が始まっています。
今年の東北の気候は、クロマツにとっても野菜にとっても良かったようです。
9月26日の再生の会の全体研修に集った農家の皆さんから聞きました。
野菜が忙しくて、曜日関係なく働いているようです。
新居に入った方からは「被災していない人と同様の税金がかかるから大変なんだ」と。
名取市震災復興計画によると
市内の復旧対象農地面積は660ha。
徐々に大区画の農地に整備されてゆくことでしょう。
第一育苗場から徒歩10分、「美田園」駅の北側の水田は黄金色です。
駅の名前の通りです。
稲の出来は例年より半月早いと聞いていました。
県内の39%で刈り取り終了という報道もありました。
しかし宮城から福島を越え、宇都宮ぐらいにならないと稲刈りの姿はまだまだ。
「早く刈り取りを終えるよう促すため」の記事だったのでしょう。
長期予報によると、10月11月は寒くなるそうです。
栗駒山は紅葉シーズンに入りました。栗原市の人から電話もあり、寒さが早く来ていると。
すでに名取事務所でも暖房なしには寝られません。
9月20日のボランティアの日は、70名を超える参加者の皆さんに汗を流していただきました。
この日印象に残ったのは、高校1年生のお姉さんと小学5年生の弟君。
千葉から2人で新幹線に乗ってやってきてくれました。
彼らのお父さんは、震災の年から単身で仙台に赴任中ということで、今回はそのお父さんが2人を誘ってくれての参加となりました。
大人と一緒に朝から夕方まで草取りなどの作業を続けるのは小学生の弟君にとってはとても大変なことだったと思います。それでも丁寧に丁寧にクロマツの周りの草を刈り、大きな草にはお姉さんと一緒に挑み、最後までやり遂げてくれました。
「本当に大変だった。でも、少しだけど自分が復興の力になれたならうれしい」と語ってくれました。
子どもたちに現場を体験させたいというお父さんの気持ち、そして、そのお父さんの誘いに応じて宮城まで来てくれた2人の姿に拍手!
せっかく素敵な親子だなぁ~と感動していたのに、お父さんに「もう4年目になりますから、そろそろ千葉に帰りたいのでは?」と聞くと「いや~そんなことないですよ。一人でいたらそれはそれで楽しいことがありますから」と・・・・・・。も~お父さん!!子どもたちがいるのに。
町内秋祭りでパンフレットと「へべす」を配布
こんにちは
海岸林担当 パートの鈴木です。
お彼岸を過ぎ、いよいよ本格的な秋ですね。
お彼岸を過ぎた翌日の朝、息子から
「昨日、おはぎ作るって言ってたのに作らなかったじゃん!!」と怒り気味に言われたので、
一日遅れて24日におはぎを23個作りました。
あんこ大好きな2人の子どもは、なんと2人で9個もペロッと食べてしまいました。
子どもにも食欲の秋が到来しているようです。
前置きが長くなりましたが、先日、福岡県のお住まいの黒木一徳さまよりとてもありがたいメール
をいただきましたので紹介させていただきます。
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9月13日素晴らしい天候の下、平成26年度町内秋祭りを無事執り行うことができました。
お陰様で例年通り町内戸数分の450人を超える人出で賑 いました。
パンフレットは添付の写真の通り果実ネットに同封しました。
果実は日向 の実家から今は亡き父が植え育てていた
「へべす」(平兵衛酢:木酢)が未だに 無農薬無肥料無手入れの状態で沢山実を付けていましたので
摘みに行き農産物配 布の一環で出させていただきました。
出すだけでは心もとないと思い、 「オイスカ活動の東北大震災海岸林再生プロジェクトの周知」と
「宮崎日向特産へべすの広報」をさせていただきました。
また、自然の恵みと父の遺産を地域貢献に役に立たせていただいたことにも感謝しております。
成果は未知数ですが本プロジェクトの周知拡大に協力できたことを嬉しく思います。
「へべす」を80ネット作りましたので「パンフレット」を50部増刷(白黒裏表コピー)し
80セット(へべす40キロ)配布させていただきました。
有難うございました。
今後ともよろしくお願い致します。
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こうして身近な方に「海岸林再生プロジェクト」をアナウンスしてくださることはとてもありがたく感謝しています。
改めて、全国の多くの方々に支えられているプロジェクトなのだなぁと感じます。
まだ口にしたことのない「へべす」。
どんなお味がするのでしょう? カボス?ライム?と想像はふくらみます。
マルエツ労働組合 初めてのクロマツ隊
始めまして、マルエツ労働組合と申します。
2014年8月27日~28日の二日間、首都圏の食品スーパーマーケットチェーン “マルエツ”の
従業員が加入するマルエツ労働組合の仲間71名がボランティア活動に参加させて頂きました。
以前より、組合員の方から
「労組として東日本大震災の復興支援として何か出来ないのか?」
とのご意見を頂いていました。
労組の専従役員は、震災直後より被災地に入りボランティア活動を行ってきましたが、
店舗で勤務する組合員の方を長期間被災地に派遣する事は難しく月日が過ぎてしまいました。
昨年の秋に、上部団体のUAゼンセンを通じて以前より活動を支援してきたオイスカにお願いし、
今回の活動が実現しました。
参加者を募集したところ、社員組合員55名パート組合員16名の方が集まりました。
年齢が24才から64才、男性53名女性18名と様々な方が参加する為、
体力的な問題などを心配しましたが、怪我や体調を崩す方もなく元気に活動を終える事が出来ました。
活動終了後に、感想についてアンケートを行いましたので、この場で一部紹介させて頂きます。
★ 風化させない事。海岸林の必要性、大切さを始めて知りました。自然の力、生きるすばらしさをも感じました。(50代女性)
★「早く復興が進むように」と願うだけでなく、微力ながらも手を貸すことができてよかった。一人でも多くの人に参加してもらいたい。何かを考えるきっかけにしてもらいたい。(20代男性)
★ 一人一人小さな事でも、人数が集まれば一つの形になり役に立つ喜びを味わえました。(50代女性)
★ テレビで見ているのと違い現場に入った事で、復興に少しでも力になりたいと言う自分の思いが確かな物になりました。(50代女性)
★ とてもかわいらしいクロマツを見て、10年後20年後30年後一生海岸林を見届けてあげたいと思いました。(40代女性)
★ 震災から三年経っても未だ続く復興活動、風化してはいけないと改めて感じました。大きな目に見える活動ばかり目立ちますが、このような小さな目に見えずらい活動の大切さを肌で感じました。(30代男性)
最後になりますが、事前の準備から当日二日間大変お世話になりました、
名取市海岸林再生の会の皆様、オイスカの皆様に心から感謝申し上げます。
そして、今後も全力でこの活動に取り組む事をお誓いしマルエツ労働組合の報告とさせて頂きます。