今年度の「戦力募集」(ボランティア募集)を開始しました。
「ニコングループ」の社員さんの動きが際立ちます。
全国各地から一人また一人と、申し込みがコンスタントに続いています。
「自分で海岸林のホームページに目を通し、自主的に申し込む」ことが徹底されています。
企業団体全体に、ボランティア受け入れ原則として要望したことを、真正面から実行してくださっています。
そういうこともあってか、リピート率が極めて高い。50%以上でしょう。仕事の出来もイイ。
だから現場で我々から見ても「目立つ」。
この春も動員もかけず、現場来訪者の頭数が伸びています。
初夏には、新たな企画として、水戸工場の新人研修も予定。
企業側にとって、社内制度の点からも、なかなかできるものではありませんし、
戦力として足る人数が必要な私たちにとって、人数の票読みが出来る企業も重要です。
なんでも「社風」で片づける気はありませんが、
多くの企業、複数の従業員と時間をかけて接すると炙り出されてきます。
また、特にニコン社会貢献室の「気風」は大きな影響があると感じます。
一言で例えれば「真心」。

着任早々の畠山さん。中隊長への第一歩目。先輩小松さんから受講中。

着任早々の畠山さん。中隊長への第一歩目。先輩小松さんから受講中。


異動があっても、誰もが当初の趣旨を自分事として受け止めている。
誰が主担当になっても影響がない社会貢献室のチーム力。担当個人を放置しない。
現場に足を運ぶのはもちろん、各種会合への複数での出席率が高いので、極めて理解度が高く、写真展(パネル作成も全面協力)を仙台駅で開催した時も、私と共に立ってくださった社員さんが3名。どんな質問をされても動じず、我々に振らず、逃げずに自分で答える。
社内での「活動報告会」の場を2年に一度提供くださり、2月6日は、仙台ニコン(名取市)、宮城ニコンプレシジョンで開催し、今回もトップ自ら聞いてくださいました。
従業員の1割近くが、自分の意志で出席。
本社ご担当に不意に聞いてみました。
「他社よりも優れていることは何ですか?」
「・・・・」(謙遜)
上げ膳据え膳ではなく、自主性にこだわってコツコツ進める担当部署の姿勢は、ニコンの社風にも合い、多くの社員の本音の賛同を得ていることは、外部の私がよーく知っています。
ニコン以外の全体において、「一個人。初めてです」という方の申し込みも、明らかに続伸中。
1,500人×8時間、リピート率4割、女子率4割、宮城県民率3割が昨年の実績です。
昨年のように、全体として事故なく、ケガなく、イイ仕事を続けてゆくのに不可欠な、有力中隊長と思っています。これからもよろしくお願いします。

積雪の名取

2015年2月10日( カテゴリー: 現場レポート )

1月31日、南岸低気圧の影響で、湿った雪が降ったそうです。
仙山線は雪崩が起きて、車23台が立ち往生したり。
農業被害は聞こえてきませんでした。

植樹祭開催地。これから打たれる杭が用意されています

植樹祭開催地。これから打たれる杭が用意されています


2月5日、業務調整に来たニコンさんと、肥料寄贈の搬入打ち合わせに新潟県長岡市から来た緑水工業さんとともに現場に行きました。
育苗場のクロマツは、再生の会の手で雪かきをして下さいましたが、植栽現場は、比較的暖かい日が続いたので、雪が解けてクロマツが顔を出し、見る分には遠くまで見やすい。
仙台湾沿岸部は雪の少ない場所です。
冬は生長は止まっていても、死んでいるわけではないので、やっぱり適度な湿気が欲しい。
乾燥注意報が続いていましたし。
完成後こうなります

完成後こうなります


現場では、国有林部分の「防風柵」(静砂垣)の8,000本の杭打ちの天に届くような音が響きます。
国発注の公共工事です。建設会社さんが従事しています。人力です。おそるべし。
盛土は引き締まる(高い固相率)性質の土ですから、私の見る限り、海岸林工事の中で、最も過酷な仕事。今日は挨拶せず、心の中で頭を下げました。
私なんかじゃ、半日持たない。
この防風柵がクロマツを守ってくれます。
次の出張の時は、頼んで少しやらせてもらおう。
録画もさせてもらおう。こういう仕事が本当の縁の下の力持ち。
一日何本打っているのか聞いてみよう。

広葉樹その後

2015年2月9日( カテゴリー: 広葉樹, 現場レポート )

150124-25 (271) 広葉樹についても、1月24・25日に観察してきました。
他のどの現場も、生長量が乏しいことは否めません。
これからの時期、気になった気持ちで、現場で10分だけでも、木の高さになって座わってみれば色々なことが体でわかります。
海岸林の目的、機能、クロマツの特徴と機能から考えてみて、荒野に変貌した、しかも海沿いに、先行して植栽されるべき木はクロマツであることは自明。
また、間伐し適正本数管理すれば、25年後ぐらいから自然に広葉樹が侵入します。海岸林の広葉樹は、それを待つのが最も低コストです。
とにかく、考え方は多々あっても、既に植えたからには責任をもって育て、
数は育たなかったとしても、母樹のような働きをしてほしいと思って、
我々も78,000本中432本だけ、塩のストレスの少ない最も内陸側に植えました。150124-25 (269)
森づくりの計画には、最重要目的は何かを理解していることが肝要。
海岸林再生の目的は、内陸を守る、農地を守るインフラの早期復旧だと我々は考えます。
以下は、他団体の現場も含めた現在の状況です。
・仙台市内2013年春植栽 約0.1ha 企業A
クリ?数本の根元直径5cm、高さ2m。ただし他はほぼ枯損。未補植。
・仙台市内2013年春植栽 約0.1ha 団体B
土を50cmほど?入れた場所は生長乏しくも生育。
土の少ない場所は、ほぼ植えた時のまま。
風による林床の敷き藁の痛みが著しい。
・名取市内2014年春植栽 4種432本 オイスカ
春植栽3分の2枯損。秋補植後は生育。
ヤマザクラが最も良好。他はケヤキ、コナラ、クリ
・名取市内2014年春植栽 1ha 企業C
常緑広葉樹・クロマツ混植。枯損少。伸長なし。黄葉化著しい。
・岩沼市内2013年春植栽 約0.2ha 試験地
防潮堤内陸側法面上。マサキ(低木)は生長あり。土30cm厚。
・岩沼市内2013年春植栽 不明   団体D
海岸から400m以上内陸。設計上風当たり強く、土壌に礫多い。
枯損は少なくも、枯損→萌芽更新の繰り返しも散見。

先月、環境省の“グッドライフアワード2015”なるものに申請しました。
残念ながら環境大臣賞を受賞しても、賞金はもらえません。
ただ、より多くの人にプロジェクトを知っていただける機会にしたいと思っていました。
・・・・・・すると、130以上の取り組みの中から受賞候補10団体のひとつに選ばれることに!!!
国民投票の結果も審査の対象になるのだそう。
ぜひ皆さん、「海岸林再生プロジェクト」に一票をお願いします。(25日までです)
グッドライフアワード2015 国民投票
 

皆さま こんにちは。 啓発普及部の中西です。
昨年の10月にブログでもご紹介させていただいた第4回大阪マラソンの「海岸林再生プロジェクト」への寄附金額が先日発表されました。
 
その金額はなんと、、、、、、、8,750,597円 (大阪マラソン事務局からの寄附金の総収入額)
さかのぼること、昨年の4月3日にチャリティランナーの募集を開始してから、マラソン終了後の11月末まで、名取の現場や各地のオイスカ、インターネットによる寄附や募金など、
様々な方々の善意でコツコツ集まった金額がこの大きな数字につながりました。
ご協力いただいた全ての皆さまへ、篤く御礼申し上げます。
 
お陰様で、本年も「寄付先団体」として、第5回大阪マラソンへの出場がすでに内定しております。
第5回大阪マラソンでも、「海岸林再生プロジェクト」を一人でも多くの方にご理解いただき、
寄附や現場でのボランティアに結びつくように、スタッフ一同がんばっていきます。
皆さま、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

アジアの文字!?

2015年2月6日( カテゴリー: 現場レポート )

現場でみつけた不思議な文字。
??????????
CIMG7032
ひらがなの「の」や「る」にも見えますが、バングラデシュやミャンマーのくるくるっ、まるまるっとした文字にも見えます。
 
 
 
 
 
 
これが縦になったら読めますか??
CIMG7032
 
 
 
 
 
 
 
 
そう。「6区No6」と書いてあるのです。
DSC_0200
植栽現場では、工区ごとに番号がついていて、それを記した柱が立ててあるのです。日頃この柱は見慣れているし、場所を確認するのにも必ずチェックしているのですが、この日、「6区No6」は、なぜか倒れていて、しかも横向きで視界に入ってきたため一瞬?????となってしまったのです。
現場にお越しの際は、ぜひチェックしてみてください!
 
 
 
 

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秋植えコンテナ苗の今


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秋植えコンテナ苗 順調に生育中


「試験的ではない量のコンテナ苗の秋植えは、東北はもちろん全国的にもまだ事例が多くない」と宮城県幹部の方から聞きましたが、当プロジェクトでは約0.7haの新植を、県職員30数名の研修を兼ねて、昨年10月22日に挑戦しました。1,500本の補植は翌日に森林組合の手で。
コンテナ苗に期待されることとして、「出荷時期と植栽時期が、春に限定されない」という当局や種苗組合の狙いがあります。
狙い通りに行けば、双方に計画設計のゆとりが生まれ、精度・具現化が高まり、復旧のスピードを早めるといえます。
先日わが現場の状況を確認しましたが、今のところ秋植えコンテナ苗で枯れたのは1本。
県庁の皆さんの顔が浮かびました。特に、祈るように植えていた課長さんの顔が。
仙台や岩沼の公共工事の、秋の補植も順調に見えました。
問題はこれからです。今年の春はどんな天候になるか。
冬の間は樹液が止まり、言ってみれば冬眠のような状態ですから、
この報告はあまり重要な意味は持たないのですが、
小まめに定点観測報告を記録すれば、後々の参考にはなるはず。
コンテナ苗は培養土が付いていますが、何といっても細身のカラダ。
突風で倒れたり、ナナメに傾いたり、折れたりするかもしれません。
内部充実度を示す青紫がかった葉の色も、春の乾風、寒風で、真っ赤に染まり、
さらにそれを耐え抜いても、半年後には窒素不足になり、黄緑色やほぼ黄色になるかもしれません。
強く太く生きてほしいと願います。

周辺の海岸林復旧工事の実踏

2015年2月4日( カテゴリー: 現場レポート )

1月24・25日、実踏範囲を広げて気が済むまで観察してきました。
こういう時、佐々木統括だとカウンターを手にしているはず。
私は忘れた。これは小さな差ではない。。。

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現場で生育中のクロマツ


しかし、24日だけは相棒の広報室長が同行してくれたので、独特の視点、豊かな感性で、「ブログ1ヵ月分ネタができた」と。
すごい。たった1日で。見る人が見ればいろいろ感じるのですね。
私は原始的にカウントしながら調査。
仙台市若林区荒浜の、
①2013年春植栽(公共工事、5ha前後か)、
②NPOや企業等14団体の2013年春植栽(約2ha)、
名取市の
③オイスカ植栽地(約16ha・2014年春秋)
④NPOや企業等11団体の2014年春植栽(約6ha)、
岩沼市の
⑤2014春植栽(公共工事)ほか
●出来が良いのは我々だけではない。やはり天候に恵まれた
生育率は細かく見ると大きな差があるが。我々は誇ってよい数字
●全体的に共通して言えるのは、「黄葉化」(窒素不足)
枯れずとも、初期成長が遅くなるのかもしれない
●秋植えコンテナ苗は、目下のところ枯損が見られない
●枯損個所は、概して水捌けが悪い
●草の出方は工区によって実にさまざま
●葛・つる、ニセアカシアはもちろん、笹・竹の増殖がとくに目につく
●熱意は現場に現れる。メンテの有無の差が著しい
オイスカの植栽現場風景

オイスカの植栽現場風景


森林総研や、県の技術センターなど外部の研究者や、国や県の技術者が
どう考えているのか、質問の素材を山ほど集めました。専門家から意見を聞くのが楽しみです。

全日空商事株式会社が運営するECサイト「ANAショッピングA-style」では、
2011年より毎年5~6月に、さくらんぼの販売を通じて東北の復興を応援する活動を行っており、
その活動の一つとして、さくらんぼの売上金の一部を利用して、
「海岸林再生プロジェクト」に協力させていただいています。DSC_0130DSC_0132
ANAショッピング A-styleでは、10年程前から山形県産のさくらんぼを販売していました。 震災発生当時、何か私たちにできる応援活動がないかと考えたとき、同じ東北(山形県)の産品販売を通して、東北(宮城県)の被災された方々を応援しようという思いに至り、 この取り組みを始めました。
この度、ANAグループ内でこの活動が評価され、ANAグループ各社60案件の中から 選ばれて、表彰をいただきました。 微力ながら活動を続けてこられたのも、お客様やさくらんぼの生産者の方をはじめ、 たくさんの方々の応援があったからだと思います。心から感謝しております。
これからも、「続けること」と、できるだけ「直接現地を訪れること」を大切にして取り組んでいきたと思っています。 いつか、このような応援が無くても、被災地の方々が元気に、平穏に暮らせる日がくることを祈りつつ、また今年もさくらんぼの季節が来るのを楽しみにしています。

全日空商事株式会社 リテールカンパニー
WEBセールス事業部マーケティングチーム 吉井 敦司

ガンバレ波平さん!!

2015年2月2日( カテゴリー: 現場レポート )

現場踏査の途中、こんなマツを見かけました。
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150124-25 (189)幹の部分にこんな風についていたはずの葉が、上の写真のマツは完全に葉がなくなってしまっています・・・・・・と思ったのですがよく見ると1本(対)の葉が残っていました!
   ↓思わず波平さんを思い浮かべました。
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波平さんは、サザエやカツオ、ワカメ(周りの枝たち)が風で揺れる度に毛(じゃないのですが、もう毛にしか見えなくなってしまった・・・・・・)を振り落されてしまったのです。
子どもたちに頭を悩ますお父さんの図。
ちょっぴり同情してしまいました。
最後の1本、抜けずに残っていてもらいたいものです。
ガンバレ! 波平マツ!!

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