これが海からの「塩」

2024年11月21日( カテゴリー: 現場レポート )

 吉田です。久々、海からの塩分微粒子が特によくわかる光景を写真に収めました。私にとっては珍しい風景ではないのですが、ちょうど調査時期で樹高を計測していて、写真にする気になったというか。下の写真の右上は、仙台空港真東の、標高最高6mの自然砂丘上の残存クロマツ林。樹齢は110年~130年、樹高は20m弱。写真右中央の一段低いマツ林の樹高は約5m。

 塩分微粒子はやはり重たく、樹高20mのクロマツを越えて飛ぶわけではないことが写真からもわかります。でも樹高5mでは塩分は木の上も通っていることがわかります。十分な役目を果たすには、まだ高さが足らないですね。

 話題は変わりますが、空路ボランティアに来た方たちなどが、上からの写真をたくさん下さりましたので紹介します。「幅200mのクロマツ林は、海からの塩の90%以上を漉し取る」。海岸林は幅も重要。

11月のいきもの

2024年11月20日( カテゴリー: いきもの )

 吉田です。10月中旬、プロがスズメバチの巣を発見。誘導灯の北、調査地No2の南、作業道から15m。ここは葛がなかったので行きませんでしたが、すこし離れたところで私自身が葛刈りをした場所でした。やはり、プロの力も借り、作業前日までに時間をかけて何度も何度もコツコツと、対象地全体を歩く必要を感じました。女王バチはきっと近くで冬眠しているでしょう。来春は早すぎたとしても(年々暖冬化してるし)、3月中にハチトラップをこれまでより多く設置し、誘引液も交換するなど、万全の対応をしたいと思います。

 今年は毛虫にも悩まされました。3月~5月は、先手必勝で現場をじっくり捜索します。

広葉樹のいま(2024年11月)

2024年11月19日( カテゴリー: 広葉樹 )

 吉田です。何が何本生き残っているか毎木調査まではできませんでしたが、写真だけは取ってきました。数年前までは9月中に調べないと落葉してしまい、生きているか確認するのが難しかったのですが、去年・今年は高温が長く続き、11月中旬でも葉がついていました。すでに草丈を越えているため、ここの2022年以降、下草刈りは行っていません。これまでの経過は、右側のブログカテゴリーの「広葉樹」をご覧ください。

以下は、中央ゲート南側国有林の最内陸部500m(波打ち際から400m)。北から南へ歩いた順で載せました。場所によって生育が非常にまばらということがわかると思います。

 吉田です。来月に本数調整伐を開始する2018年植栽地で、8ヵ所調査プロットを新設しました。プロットは合計41ヵ所。10月27日(日)にオイスカ海外スタッフ研修、11月9日(土)UAゼンセン・ホーチキ㈱、11月11日(月)オイスカ四国支部会長、愛知県支部会長、四国支部と豊田推進協議会の会員、合計73名の皆さんにご協力いただきました。

 回すのが大変でしたけど、地元のみならず大垣や大阪、青森、岩手、千葉などからの助っ人、ボランティアリピーターのおかげで何とか切り抜けました。続きは11月16日(土)公募ボランティアの皆さんに託します。終わる目途も立ちました。

 吉田です。10月18日~29日、ミャンマー・タイ・インドネシア・マレーシアの6名の、愛知・岐阜・宮城・東京の全研修日程をサポートしました。

 オイスカ職員・海外スタッフにとって「子供の森」計画とは、海外の若手・中堅世代を鍛える格好の場と考えています。私自身にとっても、海外の学校での数々の経験の延長線に、海岸林再生プロジェクトがあると思っています。

 振り返れば、私の1994年からの新人時代は、海外出張に行く人や、海外に関わっている人を羨望の目で見る、地方出張もまったくなく、専ら首都圏域の会員担当・資金獲得担当の営業マンでした。ですが、まれにチャンスも転がってきて、一期一会と思いながら学んで、今がある気がします。それから30年近く経ち、定年も視野に入り、強い意欲のある若い世代に機会を提供したいと強く思ってきました。海岸林が始まって以来14年半、現場に多くの職員・関係者を招きました。我々が5年・10年かけて覚えたことを、半分以下の時間で教え、進化を促すのが先輩の役目と考えています。

 私にとっての森林保全・再生との大きな出会いは、海外のスリランカ・フィリピン・タイが国内の森よりわずかに先でした。「子供の森」計画の実施校を数十校訪ねる機会があり、この職場で仕事を続ける強い感動、そして意欲が生まれました。実際に自分で直接責任を持つ点では、東京・神奈川3校の学校林保全活動などが大きな転機でした。いずれも数haの小さな森の整備でしたが、知識・技術もさることながら、社会の仕組みや制度、児童・教員・保護者・地域住民・行政・専門家・現場従事者との関わり方、それぞれの現場に合わせたチーム(学校林保全活用委員会)の構築など、海外の「子供の森」計画を参考に応用しました。そもそも、何のための学校林整備なのか、関係する方々と、何年も繰り返し話し合いました。そういう私自身の背景からも、「子供の森」計画の小さな森の再生・保全を数多く実践することで、森林再生・地域開発現場の「基本」が身に着くと考えています。

 今回の研修では3つの目標をもってサポートに臨みました。

① なぜ、何のために、その森に何を期待して木を植えるのか。そのためにどう植えるのか?森林が成立するまで、何をどうすべきか?まず第一に、目的や将来デザインを、そして、計画を考え抜くことが一番重要ということを伝えたかった。(あえて言えば、報告責任の徹底遂行や広報啓発、資金獲得などの講義は、今回はできなかった)
② コロナ禍で薄れた各国同士、現場最前線の若い世代同士の絆を、復活させたかった。各国同士が関係と関心を持ち、お互いを励みにする起爆剤にしたかった。
③ 最前線のコーディネーターから直接、現場の実情や、関わる人たちのムード・意欲など生の情報を得たかった。

 結果、昨年5月のタイ南部のマングローブ再生プロジェクト漁村住民研修と並ぶ会心の出来。十分な手応えがありました。とくに最もうれしかったことは、戦乱下のミャンマースタッフの代表1人が8年ぶりの訪日を果たせたこと。また、2003年に私も間接的に関わって整備した、オイスカ中部日本研修センター近くの豊田市立上鷹見小学校の学校林(ビオトープと隣接)が、20年以上授業で使われ続け、貴重な草花の保護地になっていたことを知りました。まさか、自分たちの研修先になるとは・・・

 後日、研修概要報告はHPに掲載されると思います。

 愛知県支部、岐阜県支部、宮城県支部の会員・ボランティア、そして多くの協力者のおかげで、無事研修を終えました。あらためて御礼申し上げます。自分の故郷で「子供の森」計画に関わりたいと言ってくれるオイスカの研修生・技能実習生が増えるよう、微力ながら頑張りたいです。

【研修先一覧】
愛知:オイスカ中部日本研修センター(エコプリント製作、農作業、竹炭・落ち葉堆肥圃場視察、間伐作業・森の健康診断体験・タイ北部森林再生プロジェクトオンライン報告会視聴、会員等との交流会)、愛知万博会場跡森の学び舎、トヨタの森、上高湿地(ラムサール条約保護地)、上鷹見小学校学校林・ビオトープ、中金小学校・五ヶ丘東小学校ビオトープ、明治用水頭首工(日本土木遺産)、鳥居種苗店、スーパーやまのぶ、JA松平直売所(以上豊田市)、萩御殿治山工事跡(後世に伝えるべき治山60選・瀬戸市)

岐阜:岐阜県森林アカデミー内学習センター(美濃市)、木遊館(今年、天皇皇后両陛下視察)、鵜飼ミュージアム(日本農業遺産)、岐阜城風致保安林・長良川霞堤群(以上岐阜市)、岐阜県支部小川会長と意見交換、活動報告会(岐阜県支部主催・大垣市)

宮城:旧中浜小学校(震災遺構)、海岸浸食対策養浜工事「ヘッドランド」(以上山元町)、公共工事海岸防災林(岩沼市)、オイスカ海岸防災林(現場踏査・生長モニタリング調査・サイクリング・ボランティアとの交流)、海岸林後背地サツマイモ畑、国重要文化財洞口家住宅の「居久根」(屋敷防風林)、仙台空港北側内陸防風林、樹齢350年以上のあんどん松、スーパー食彩館リサイクルステーション、名取市震災伝承館、震災慰霊碑、ゆりあげ朝市(以上名取市)仙台市内街路樹、宮城県支部亀井会長表敬(仙台市)

 吉田です。10月16日午後、今年から始まった県立名取北高校の総合学習「地域探究講座」、1年生を対象としたフィールドワークがありました。保育、自然科学、家政学、インクルーシブ教育、障害者福祉、国際理解、震災伝承、地域史など、地元関連10分野の講義を4月に聞き、その上で海岸林再生プロジェクトのフィールドワークを選択した19人をバスで案内しました。

 1学年240人が8分野から選択したうちの19人。シェアは8%。「海岸防災林に関心を持つのは、若者の13人に1人」という数字があぶり出されました。今年の夏、名取の海に来た生徒さんは3分の1以下。余談ですが、今年のボランティア941人のうち、Uー22の若者のシェアも8%でした。(去年より2%増)

 むかし、オイスカに入った駆け出しのころ、京浜急行電鉄の会長のお計らいで、横浜駅の大魔神神社があった一等地で「タイ植林20周年写真展」をしたことがあります。ですが、あまりに見てくれる人がなく、カウンターで数値を取りました。一つだけ覚えている結果は、1・2枚でも止まって写真を見てくれた人は平均200人に1人だったこと。しっかり見てくれる人はほとんどいませんでした。

 今日、再生の会が建てた石碑の近くに、新しい缶コーヒーが一つ捨てられていました。高校生の彼らに「これは我々に真心が足らないから、この松たちの持つ数多の意味が知られていないから捨てられる。捨てる気にならないような海岸林にしたい。だから一人でも多くの若い人に現場を見てほしい。そのために東京から来る価値があると思って今日は来ました」と話しました。

 オイスカは、世の中から関心を得にくい分野で生きているという宿命は感じます。ですが、二宮金次郎さんなら「お前の努力が足らないからだ」と言うだろうと思っています。

 かなりキャッチボール的コミュニケーションをしたつもりです。全員が何回も言葉を発する状況を作りました。クイズも逆質問もしました。すごく真剣に聞いてくれ、歯ごたえのある質問が飛んできました。この21人の中から1人でも、11月16日の公募ボランティアに来てくれたら素直にうれしいです。3年間の付き合いが生まれるといいなと思います。

 今日は、フィールドワークに参加しない2・3年生、野球部や海岸林リーダーの生徒たちが挨拶に来てくれたり、若い先生とずっと一緒だったり。楽しかったですよ。野球部の3年生のマネージャーさんには、「大学に行ったらオイスカでインターンしない?」って名刺渡したり・・・

【3時間バスコース】
北高→サイクルC屋上→北釜防潮堤&波打ち際→葛繁茂地帯→骸骨コレクション&石碑→2014年植栽地林内&計測体験→北高

本部・海外事業部の林です。
先日久しぶりに現場ボランティアの対応をした際にとっても印象的だった参加者をご紹介します。

一人は吉田が最強の助っ人チームメンバーとして紹介していた高校生の譜久原君。
2022年に海岸林リーダーに選ばれて以来、ボランティアとして関わってくれている、まさに若手のリーダー。出会った頃はまだ線の細い少年だったのですが、高校3年生になった彼は大人っぽさも感じられる成長を続けていました! 進路も決まったと、将来の夢なども話してくれて、とっても嬉しく思いました。進学先が地元ということもあり、ますます忙しくなるだろうけど、引き続きボランティアに来てくれたらいいなぁと期待が膨らみました。

そしてもう一人は、今回の東京海上日動さんの植林ボランティアに、埼玉から参加してくださっていた方の甥っ子君。譜久原君と同じ、スラッとしたメガネ男子の中学生。

左が中学生、右が高校生。兄弟みたいでした!

中学生のA君は斜面いっぱいに広がったクズを、ガシガシと引っ張りながらまとめつつ、根っこを探し当てたら汚れることをいとわず、地面にはいつくばって太い根と格闘。その身のこなしは、皆さんご存知の大槻さんのそれに近いものがあり、感心しました(中学生の動きと比べられる80代大槻さんもスゴイんですが……)。

結構な角度の斜面だと分かるように撮影したつもりですが、分かりますでしょうか??
A君は髪の毛から汗を滴らせながらも止まることなく動き続け、彼が作業しやすいようにクズを引っ張ってあげたりしている譜久原君のお兄さんな感じも素晴らしく、頑張る男子たちの様子をしばらくじっと眺めてしまいました……。引率してきたA君のおばさんも汗びっしょりで顔も真っ赤にさせてる様子を見て、「お風呂上りみたいになってるよ~」と。なんでそんなに頑張れるのか、どうして今回参加したのかが気になり、聞きたいなぁと思っていたのですが、A君の方から話してくれました。

「僕、震災の年の10月に生まれたんです……」と。
お父さんは福島の復興のお仕事にも関わっていたことがあり、おばさんがボランティアに行くというのを聞いて、一緒に行ってきていいと言ってくれたのだそう。震災を知らない中学生が、震災の年に生まれたというつながりから、何か自分にできることがないかを考えて行動してくれたことが、とても尊いことのように感じられました。
あの地震を体験してなければ、あの時に報道されていたことを見ていたわけでもない年代の若い人たちが、成長していく過程であの日起きたことを知り、深く知りたい、そこに関わってみたいと思えるように、私たちはちゃんと伝え続けないといけないんだと、中学生に教えられました。
中学生、高校生たちからたくさんの刺激をもらったボランティアでした。

久しぶりの現場は……

2024年10月10日( カテゴリー: 現場レポート )

海外事業部の林です。
昨年度までは月に一度ペースで現場に足を運んでいましたが、今年度異動してからの出張先は、フィジーやインドネシアなど、宮城よりもさらに遠いところになっております。
今回、9月28日のボランティア活動に久しぶりに行ってきました!

この日の活動に参加してくださったのは、東京海上日動火災保険株式会社の皆さん。
吉田のブログでも紹介しています
同社は私が今年から担当しているインドネシアのマングローブ植林プロジェクトを25年以上ご支援くださっていて、「海岸林再生プロジェクト」がスタートするずっと前からオイスカと長いお付き合いを続けてくださっています。ありがとうございます!!

この日の活動は、サイクルスポーツセンターの屋上からスタート!
「昨年来てくださった方にはそのあたりのクズを刈ってもらいました~~」などと吉田から説明を受ける皆さん。昨年の参加者の方は「あの」暑さを思い出したようでした(あまりに暑くて昨年は屋上からの帰りみんなでアイスクリームを食べていました……)。

上から海岸林を見ていただき、全長5㎞、幅200mの規模を感じてもらえたのではないかと思います。


ここからバス2台に分かれて事務所へ。ここでも説明パネルを使い、プロジェクトの目的やなぜクロマツなのかといった基本をしっかり説明。
皆さん写真を撮ったり、メモをとったり、熱心に聞いてくださっていました。
午前中は説明と視察メイン。
午後からも育苗場の説明(リピーターの皆さんご存知の菌根菌の話や出荷サイズの話などなど)をしっかり聞いて……もう皆さん説明にあきあきしたタイミング??で現場に移動しました!

もちろんこの日も作業内容はクズ刈りです。
吉田のメモで内容がわかりますでしょうか???
間伐してあるスペースに3人ずつ入ってクズを刈ってくださいという
ことがかかれています。私も絵心がゼロですが、これもなかなかのモノです。

久しぶりの現場での作業に夢中になってしまったのと、初めて現場にこられてクズの刈り方がよくわからない方々の指導をしたりで写真を撮るのをうっかりしてしまい、クロマツに囲まれて作業をしている方々の写真がありません……すみません。
こちらの写真は終盤に差し掛かったころに斜面で一所懸命に作業をしてくれていた中学生、高校生コンビです(次回は彼らメインで報告します!)。

久しぶりの現場で自分の体力がもつのだろうかと心配していましたが、作業時間が比較的短かったのと、暑さが厳しくなかったのに助けられて最後まで元気に活動できました。
ただ、あまりにも巨大化したクズとの戦いで、最後は握力が限界に。右の写真、クズの根の切り口です。定規などを置いていないのでサイズが分からないかもしれませんが、切り口に張り付いた松の葉の長さと比べてみてください。松の葉は手の指の長さぐらいでしょうか……これはまだ序の口。このサイズの根がそこかしこにあり、鎌でこれを切るのに苦労しました(除草剤をかけた後少し紫っぽく変色しました!)。

そして参加者の皆さんにさらなる苦労を強いたのは、この季節の厄介者……そうバカです!
私はバカ(正しくはアレチヌスビトハギといいます)が少ないエリアで作業をしたのでよかったのですが、バカの繁茂エリアを担当した皆さんはバカまみれに。事務所に戻ってからビブスについたバカをひたすらとるみなさんの姿がそこかしこで見られました。

平らなところでビブスをひろげて、ICカードなどで
こするようにしてバカをとる参加者の皆さん

ご参加の役員さんからは「震災を忘れないという方針で活動をしている。今日の作業は大変だったけど減災・防災を考えるきっかけになったと思う。個々人の小さな変化の集積が大きな力になると信じている。次世代につなげる活動にしていきたい」とのお言葉をいただきました!

これまでもたびたび触れてきましたが、時折、「ボランティアは個人でするものであり、会社が旗を振って行うものではない」といった声を耳にします。ただ、参加された方からは、「ボランティア初心者にとっては、自分でボランティア先を探して一人で参加するのはとてもハードルが高く、会社が企画してくれたことで一歩目を踏み出せた」との感想を聞くことがあり、個人のボランティア意識、社会貢献に対するモチベーションを向上させるためにも、支援企業の皆さんがこうしたボランティアを組織して派遣してくださるのはとても意義の大きいことだと感じています。
そして、あわよくば、一歩目を踏み出せた皆さんが、今度は個人で活動に継続参加してくれることを願っています! 皆さん、また来年もいらしてください。

 吉田です。今回は2,800回目のブログ更新!

 実は今年、ボランティア受け入れ現場は変化への対応を迫られた年でした。林久美子さんが海外事業部の部長として異動したことに加え、私も浅野さんも、国内支部全体を預る立場が加わりました。これまで職員が私一人だけの時も、地元の超リピーターの大槻さん(84歳)が、2012年以来、ほぼすべてのボランティア受け入れをサポートしてくれていました。その大槻さんも今年は、手伝っている「さつまいも・にんにく」畑に大きな買い手がついてさらに忙しくなりました。そのなかで今年のボランティア数は完全にコロナ禍前に戻り(上半期で葛刈り941人)、私の宮城出張日数は過去最少ペース、年100日をしっかり下回れそうです。なんとかうまく切り抜けました。

 変化の今年、なんと言っても一番良かったのは、無事故も更新できたこと。そして、新顔含めた「大槻さん」的存在が増えたことです。超リピーターの誰かがボランティア受入日だけでなく、前日準備にも来てくれました。職員以外にも複数の目があり、高いコミュニケーション力を発揮してくれる。そのことが無事故にもつながっていると振り返っています。そして、各社・各団体の引率者の意識の高さも大きく影響しています。これら皆さんたちの存在は、名取海岸林ならではの財産だと考えています。

 今期はまだ半ばではありますが、心から御礼申し上げます。

 当然、全員は紹介できませんが・・・たとえば地元の鈴木さん、石見さん、角田さん・・・ピンポイントで映ってる今年の写真がなかったです。

 吉田です。10月5日、とうとう葛刈り最終日を迎えました。これだけやればと、心底清々します。正直なところ毎年そう思いますし、それでも嫌気がささないのは何故だろう?と、今年も何度も思いました。5月下旬からこの日まで、ボランティアだけで941名が怪我なく従事いただきました。今年は過去14年で最も多くの地元からの助太刀(超リピーターの指導役)にも恵まれました。無事故更新は、緊張感を持ってきてくれる皆さん、そして各社・各団体の引率者のおかげ、地元指導役のおかげです。みなさんの無言の励ましのおかげで我々も頑張れるんだと思います。名取のクロマツは、これまでプロ・ボランティア27,000人に育てていただきました。幸せなマツだといつも思います。最強の海岸防災林への道を歩んでいると思います。

 今日は、8月上旬~9月末までのボランティアの作業で見逃した葛刈り、いわゆる「残党刈り」です。残党というほど相手は少数ではないですが、今日も朝から、意気軒高なムードがありました。

 大物葛は、刈ってから1週間たってもまだ葉が青いままということもありました。呆れるほどのタフさ。それでも林内には、8月以降の皆さんの苦闘の跡がはっきり。葛の落葉がすごい。

 これから11月中旬までは、生長モニタリング調査です。昨年の調査記録はコチラ。https://oisca.org/kaiganrin/2024/04/25/monitoring_report/

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