山形県庁新規採用職員研修
4月16日、「山形県庁新規採用職員研修」復興支援活動として事務局含め45名をお受けしました。全体で数班、各地に分かれたようです。
午前中は市役所会議室で、名取市役所農林水産課と、再生の会、オイスカで講義を分担。
午後は、現場に出ました。
半数は、宮城中央森林組合の指導で、週末の広葉樹植栽の準備として、植栽木1本あたり5リットルの「培養土と肥料の袋詰め」×350袋。
新潟中越地震で被害を受け、「支援の御礼に」と緑水工業㈱から寄贈された汚泥肥料です。
もう半数は、H26年度植栽地の過湿状態への対応として「溝切り」。
袋詰め班も、夕刻に21日から開始するH27年度植栽地の溝切りに着手。
去年、ざっと手を下した効果を実感しました。
「水は低いところに流れる」
人の手で溝切りして、水路のきっかけを作ってあげると、あとは大雨が降った時に、水が自分で解決してくれる。
1・2度しっかりやった場所は、3度目はやらなくていい。
溝切り班20名は実働3時間弱で13ha。(一人1時間で0.2ha)去年やった場所なので、進みは早かった。
説明も一生懸命したつもりですが、みんなはどう思ったかなあ~
名取の現場は「過湿」状態
NHKの天気予報で「大気の状態が不安定」と報じ、日本を取り囲む気流の流れを伝えていました。
東アジア全体で例年と違う気流の流れが生じているためだそうです。
「春雷」(虫出しの雷)という言葉も紹介されました。
今日(15日)は雷も多少ありました。
気象庁 仙台管区気象台 仙台空港測候所の、過去と最新のデータを佐々木統括と睨みました。
名取 2015年4月の日毎のデータ
名取では、4月に入り、15日のうち9日も雨。
過去のデータと比較しても、いつもは乾燥・西風のはずが、まるで逆。
4月の平均気温は過去4年で最も低いとわかった。やっとタンポポが咲き始めた。
予報では、少なくとも来週まで雨続き。
蔵王おろしが吹けばそれはそれで不安だし、長雨が降れば降ったでまた不安。
名取の現場は水捌けが悪い土。
目下、完全に過湿状態が続いています。
したがって、雨続き=根腐れの心配。
ただ、3ヵ月予報では、「数日の周期で変わる」という記載が。
佐々木統括は「イイな」と。
明日は、山形県庁の新人研修46人を終日お受けします。受ける側も最強メンバー。
最優先の仕事が終わったら、植栽現場の「溝切り」(排水)を。
まさか4月からやると思わなかったけど。去年は8月からでした。
cf.今日の反省
種や肥料の計量に使うハカリを、落として破壊しまった…
「名取に来なくていい。お前、北方4島に島流し」と統括。
ギャラリーがたくさんいて腹抱えて笑われた…
明日もがんばっぺ。
北海道のオイスカ会員と、JR連合幹部に現場説明をするとき、
防潮堤の裏の道を、ちょっと飛ばし過ぎました。
そこここをご案内し、防潮堤の上にも行って、皆で車に戻ったら、
●ミスその1
24時間テレビ寄贈の軽自動車の左後輪が、あっという間にパンクしていました……
みなさん申し訳ありませんでした。
北海道の方たちを早目に育苗場視察経由で、空港駅方面にご案内しなければ
ならないので、忙しい佐々木統括に電話して、
「すみません。とりあえず車1台出していただけませんか?」呼び出してしまった。
育苗場を出て空港に行こうとすると、統括から電話。
●ミスその2
「おーい、カギ。置いて行けよー」スミマセン……
もう直したのか。スペアタイヤの交換覚えたかった……
佐々木さんは説明書も読まず15分ぐらいで。
何でもすぐできるって凄いなあ~
空港駅方面に送るべく、現場のゲートに着くと
●ミスその3
ゲートのカギ番号を書いた控えを置いてきた……
また統括に電話。バカだなあ~
送迎を終えて事務所に戻って開口一番、謝りました。
「先生ー、疫病神つれてくるなよ。でなきゃ方角が悪いんじゃないの?」
「もう行き場ありません。背中に鳥の糞(ウン)付いてませんか?」
JR連合の上村さんには、再生の会と一緒に根の剪定をしていただき、
私は自動車整備工場に行きました。
大きな鋭い石で、タイヤの横を切ったかと思いましたが、
小指の爪ぐらいの小さな矢じりのような石の先端が、タイヤの溝に刺さっていました。
タイヤ購入でなくてよかった…
【反省】砂利道はゆっくり運転すること。
去年今頃の私の悩みは「3歩歩くと忘れる」
今年は「疫病神」にならぬよう……
今日4月14日の名取事務所では、
「今年は雨が多い。今までこんなことない。植栽現場も根腐れ寸前。
風も西からの蔵王おろしの寒風・乾風でなく、東風が多い」という話が朝から何度か。
今晩からまた雨の予報。
育苗場における植栽前の苗木の出荷準備は、先手必勝で、順調かつ万全。
再生の会は3人以外、今日はお休みと思っていたら…
昼前、宅急便でもなく、郵便でもない、見慣れぬ4tトラックが。
ん?なんか頼んだっけ?
今年度50,000本植栽のうち、将来の松くい虫の被害の確率が高い内陸防風林用に、
意図的に「購入」した、岩手県産(二戸市にて育苗)マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツが
なぜか一日早く納品。(この程度は序の口ですが)
4,200本が段ボールに入ってくるので、即開封。熱や蒸れから苗を開放します。
急遽、お休みだった再生の会メンバーに連絡し、8人が午後から参集。根の剪定と仮植。
8人は暇じゃないんです。自分の野菜もやってます。
ここでモタモタしていたら、苗は使い物にならなくなります。
だから「半日だけ~」とお願いし、即刻来てくれました。ありがたいことです。
お昼には宮城県農林種苗農業協同組合(全国の会長でもある)の太田清蔵組合長が来訪。
組合員指導のため、朝暗いうちにご自宅を出て、県内幾つもの種苗農家を
ものすごいスピードで巡回指導します。年に県内を何周もまわります。
研修も会議も毎月1回以上あります。
この育苗場を2011年11月26日に決めた時も、2回も立ち会って下さいました。
おもむろに土を口に含んで「大丈夫だ~」と言われました。
80歳を超えるご高齢ですが、青年のように元気です。夜は18時にお休みになります。
昼過ぎから北海道のオイスカ会員と、オイスカの法人会員でもあり、
当プロジェクトにも大きな支援をいただいている労働組合「JR連合」幹部の視察対応。
だから時間がなく、組合長とはあまりお話しできませんでしたが、一つだけ質問しました。
吉田:
「宮城県石巻市の網地島の種を採った経緯を教えていただけますか」
組合長:
「数十年前、松くい虫で、この島の松がものすごく被害を受けた。
宮城県は、先行して開発されていた九州産のマツノザイセンチュウ抵抗性クロマツを
1haあたり10,000本×20ha植えたんだ。12月に運んできて、
3月まで宮城の寒さ に畑で慣らせてから植えたんだ。植えて15年たってるからね。
種が採れるんだ。すごく強いんだよ。これにマツノザイセンチュウを接種しても75%生き残るんだ」
佐々木統括:
「林業種苗法の観点から、県の母樹林からの採種ではないので、「抵抗性」とは呼べないんだけど」
今年は、宮城県、岡山県、香川県産抵抗性クロマツ、宮城県網地島産クロマツ、宮城県産精鋭樹クロマツと、たくさんの種類を4月27日から「播種」します。
遅れていた網地島産も揃い、冷蔵庫での保管から一度出して、20gで何粒あるか数えます。
事務員の菅野さんが数えました。みんな大きさが違うんです。網地島はあきらかに小さい。ちなみに今年は播種しないアカマツは、もっと小さい。育てるのも3年かかります。
そして参考まで、2年後に植えた後のモニタリング調査も、種類ごとに調査地を決めます。
午後は、アクシデントがありました。
北海道の皆さん、JR連合の上村さん、佐々木統括にご迷惑をおかけしました。
若生技研の皆さん、ありがとうございました。僕は疫病神だな。申し訳ない…
アクシデントにも関わらず、アカマツの緊急処置は、
再生の会の8人とJR連合の上村さんのおかげで、半日で無事完了。
明日につづく・・・・・・
「三菱UFJニコスpresents 松任谷正隆 DEAR PARTNER」出演のご報告
週末は東京に帰りました。
息子は「明日の10:30、東京に地震が来るって噂が流れてる」と。
朝シャンして、多めの食料や飴玉、ティッシュを真顔で持って、部活に行きました。
4月12日(日)インフォメーション・ブログで紹介してきた
FM東京、愛知、大阪、福岡で放送の「三菱UFJニコスpresents 松任谷正隆 DEAR PARTNER」は、
家族に話せば「自慢?」と言われるに決まってるし、自宅駐車場の車の中で、
オヤジの悲哀を漂わせて聴きました。
終了後、「聴いたよ。びっくりしたよー」と速攻で電話がかかってきました。
息子の少年野球同級生親父軍団に、仕事の話は全くしないけど、1,000人に褒められるのと
同じぐらい嬉しかったです。少し前も、リュック背負って家に帰るとき、コンビニで別の親父と
バッタリ会ったら、レジに連れていかれ、「ちょっと待ってろ」と。
アサヒビール(長年のオイスカ会員・海岸林も支援)のスーパードライ4本持ってきて、
「俺は何にも出来ないんだ。俺の気持ちだから~」と。彼は払ってくれて、そのまま病院の夜勤に。
東京の地元にそう想ってくれる仲間がいるのは素直に嬉しいです。
番組のホームページにも紹介が出ていました。
http://www.tfm.co.jp/partner/
松任谷正隆さんと中井美穂さんは、1時間の最後までコメントしてくださりました。
たまたま自分の名前が前面に出ましたが、多くの皆さんの後押しや、オイスカという職場が
思う存分やらせてくれていることや、非常に大きなチャンスを下さった三菱UFJニコスの皆様に
あらためていろんな人のこと考えながら、暗闇の中、名取に戻ってきました。
事務所のプレハブの隙間には、スズメが何匹も寝ています。
階段を上がってくると、腰抜かして狼狽えて逃げ回ります。
寝ぼけているから、階段の屋根や窓ガラスにぶつかります。
去年の春は、小雀が落ちてきました。
いつもゴメンね。
テレビをつけると蔵王山に噴火の可能性があるそうです。
高校生の「LINE」の噂とは違い、こちらはニュースになってました。
11日、ANAすかメンバーの結婚式にご招待いただきました。
(ANAすか隊についてはコチラ→→ソトコト 隊員ブログ)
同じ全日空グループに勤務してはいるものの、違う会社に所属する二人が
知り合ったのは、グループで支援している「海岸林再生プロジェクト」の
ボランティア活動への参加がきっかけだったそう。
一緒に活動する仲間たちがつくったお祝いビデオには、
プロジェクトを支援するためにANAすか隊で企画した各種イベントの
準備から当日に至るまでの二人の姿が映し出されていました。
活動を通じてこんな素敵なカップルが誕生したことがとてもうれしかった!!

2人はなぜか毎年年末のオイスカ本事務所の大掃除のお手伝いに来てくれます。昨年は大掃除後の忘年会にも参加。あるスタッフの誕生日祝い用に準備されたケーキが登場するも、本人は風邪で早退していたため、「新婚カップルだから」とケーキ入刀をさせられていました。
オイスカで準備した二人へのお祝いは、こちら↓

閖上出身のイラストレーターico.さんが描いてくださった今年の植樹祭の案内チラシ用イラスト。
(※植樹祭は宮城県民、名取市民向けの行事ですので、全国での募集は行っていません)
プロジェクトにかかわる方たちをたくさん描いてくれたのですが、その中にふたりを描きこんで
もらいました。ケーキを切っているこの写真を参考に描いてもらいました。
どこにいるか分かりますか??
お仲間の皆さんからは「似てる~~~!」と好評でした。
H君、Tさん、おめでとうございます。
また現場にも来てくださいね~~~!!
昨年度実績(4年累計)の要旨
クロマツ掘り取り、根の剪定、仮植
今日4月9日は12人出勤。
「お給料を持って帰ったら奥さんが喜んだ」と話しながらコーヒーを飲む。
9時15分、苗の出荷責任者、森幸一さんの掛け声。
「よし、稼ぐぞ(宮城弁:働くぞ)」
震災前と比べた収入は50%減という実情だし、時給もイイし、
働くモチベーションは収入面から見ても高いと言っています。
仕事は露地蒔きのクロマツ苗の掘り取り、剪定、仮植。
根切りは3月31日に済ませていました。
第2育苗場の分の掘り取りはすべて終了し、第1育苗場で仮植済み。
去年に比べて「菌根菌」の付着が少ないけど、
みなさんはあまり気にしていないよう。
太さ抜群のイイ苗が出来ました。
明日は金曜日なので休み。
したがって、予想通り「今晩、花見やろう」と。
20人来るって。
花見って、タンポポが一つ咲いているだけですね~
市内や仙台と比べ、現場はほんとに寒いのです。
岩手県から寄附者の方が急きょ来訪し、
現場を案内して帰ってきたら、早速「花見」は始まっていた。
掘り取り・根の剪定・仮植はすべて終わらせてしまった!!
今年はあきらかに、去年以上に先手先手で進んでいる。
終わらせたから花見。やることがカッコいい。
私はまたもやご無礼して、松島で広葉樹植栽について打ち合わせ。
宿はいつもの霊泉亭(一泊朝食付きで4,500円)。
内陸防風林の毎木調査
今日も冷たい東風。今年の春は西風の蔵王おろしより、東風のヤマセが多い。
秋に植栽したクロマツは、寒さに耐えかね、東側の葉が赤くなっています。
佐々木統括と私は、内陸防風林の毎木調査。(つまり一本一本全部)
名取の沿岸にある内陸防風林(樹齢65年)は、被害程度8割ぐらいでしょうか。
したがって、少しは残った木があります。
もちろんそれは温存した上で、何本植える必要があるのか、「根拠」を求めるのが目的です。
森林簿(森のデータ台帳)から、一筆(森林の住所番地)ごとの面積を把握。
項目は、樹種、径級(胸高直径)、樹高、上層(高層)を占める木すなわちクロマツ・アカマツの本数、品質(木の状態など)を野帳に書き込み、そして立木全数を把握します。
私は胸高直径を測って読み上げ、佐々木統括は樹高・品質を見定めながら野帳記入。
上層木の平均樹高と樹齢と、密度管理表(樹種・樹齢に応じ、haあたり何本立木があるのが適正かを把握するグラフ)から、残った木が占める面積をもとめ、植えなければいけない面積を割り出し、植栽本数を決めます。
「だいたい何本」とテキトーじゃありません。
内陸防風林は海岸林ではないですが、防風が目的です。
防風保安林にも指定されています。共有林です。
海岸林と同様に、普通の1.6倍の本数が必要と考えています。
植栽樹種は、クロマツよりも松くい虫に強い、マツノザイセンチュウ抵抗性アカマツ
(岩手県産)。また、地元からの要望で、林縁にツバキ(1.3m間隔)を育てます。
将来は、上層にクロマツ、低層にツバキで一層の防風効果を持たせます。
内陸防風林用に5,000本程度育てる「気仙沼産のツバキ」の種の第一陣も到着。
大阪マラソンチャリティランナー募集開始!!
昨日から始まった大阪マラソンのランナー登録。
早速オイスカの会員さんが名乗りを上げてくださいました!
http://japangiving.jp/c/11849
チャリティランナーは、ジャパンギビングのサイトで寄附を呼びかけて7万円を
集めなければなりません。もちろんこのお金は「海岸林再生プロジェクト」への
寄附となるものです。ぜひ、ランナーのチャレンジに対する応援という形で
プロジェクトへのご支援をいただければと思います。
もちろんランナーとしての参加をしたい!という方も大歓迎。
今年は30名を募集する予定です。
チャリティランナーもランナーを応援する人も大募集中です!