「昨年はまぐれ」と絶対に言われたくない。

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今年の発芽後の苗


約93,000粒の播種、約50,000本の植栽、被災地住民500人が参加した植樹祭。
彼岸明けからの2か月は勝負所。2年目のジンクスと戦う日々でした。
「昨年の経験が油断とならぬように」というのも、再生の会・森林組合・オイスカの暗黙の合い言葉だったと思います。
植栽は、植えてから2週間ほどすると結果が見えてきます。
今のところ、一目で枯れたものを探すのは難しい。播種も今年は2週間で発芽しました。6月2日の県による発芽調査でも、「抜群の得苗率。質が非常に良い」とのコメントをいただきました。
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今年の植栽始めの記念撮影


多くの皆さまのご支援のおかげで、今年もよい結果が出ると思います。心から御礼を申し上げます。
4月中旬以降、植栽が始まった途端、乾燥に悩まされました。
23日連続降雨なし、14日間連続降雨なしという状況。降っても降水時間が短く、土の下のほうまで浸透せず。
またNHKの天気予報で「4・5月は東アジア全域で気流の流れが例年と違う」と報じていましたが、「蔵王おろし」の西風ではなく、今春は南東風が特徴。しかし、昨日は西からの暴風。
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植栽地 26ha 全景


私は6月上旬は東京本部在勤。毎日気象庁の気象データを見ています。
心配になって、「施肥」に従事する宮城中央森林組合の現場代理人佐々木君に電話で聞いたところ、「マツのチップ、防風垣、防風柵の効果で、クロマツは無事。土を掘ってみると、まだ辛うじて湿っている」とのことでした。
この週末は2日間休みます。
中3娘の運動会がありますが、抜け殻のように、ゴロゴロするのが楽しみです。

内陸防風林

2015年6月4日( カテゴリー: 現場レポート )

今年から新たにスタートした内陸防風林の再生。
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風の強いこの地域には、海岸以外にも防風林が存在しています。
海岸に比べ水はけがよすぎるこの場所、降雨が少ないため
生育が思わしくないようです。
この小さな苗木が将来、向こうに見えるマツのように大きくなって、地域に住む人たちの畑や家屋を強風から守る存在になるのにはどれほどの年月がかかるのでしょうか。
何十年と続いていく活動ですが、海岸にも内陸にも立派な防風林が育つよう頑張ります!

クロマツとアカマツ

2015年6月3日( カテゴリー: 現場レポート )

育苗場にクロマツとアカマツが並んでいます。
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どうですか?ちょっと違う姿に見えませんか??
上から見ると……

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伸びてきている穂がクロマツはまだ固く閉じていて白く見えますが、アカマツは開いてきているようで一本一本、葉を広げているように見えます。
 
 
 
 
 
 

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近くで見るとこんな感じ。

育苗場にお越しの際は、
クロマツとアカマツの違いも
ちょっと見てみてくださいね。
違いはあっても
どちらもかわいいですよ。
下から上に向かって
そっとなでてみてください。
上から触るとこんな小さくても
葉が尖っていて
チクリと手に刺さりますから。

植栽現場、葛やいろいろな草がだいぶ元気になってきています。

クローバーに埋もれている苗も見られます。
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6月のボランティアの日までまだ時間があります。
もっと茂ってしまうんだろうなぁ……。
皆さん、草との格闘、よろしくお願いします。

私の植樹祭

2015年6月1日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。
23日、植樹祭では1万本の苗木が用意されました。
参加者の皆さんには、“記念植樹”ではなく、“植栽作業”に参加するという感覚で
作業に臨んでいただこうと、事前に植え方マニュアルを郵送したり、プロだって
植栽前には講習会で勉強しているんだということを知っていただいたりしてきました。
皆さん本当にしっかりと作業に取り組んでいただきましたが、
その間、私は本部待機。救護班にもなっていたためその場を離れることはできず、
今年も一本も植えることなく植樹祭が終わりました。
しかし、少しだけ残っていた苗木を、午後皆さんが帰られた後に植えさせてもらえることに。
プロジェクト担当の吉田、柿沼部長、プロジェクト立ち上げの際には学生インターンとして
大活躍してくれていた秋山キナ君と4人で防風柵の外に植えてきました。
これまで“枯らしたらどうしよう”と不安で植えることができませんでしたが、
植え方マニュアルに従って、丁寧に愛情をかけて植えさせてもらいました。
hashirumaeこれが植えたところの写真。
防風柵の外、海側に植えてあります。
植えた苗木も見ていただきたいのですが、
防風柵にへばりついている人が分かりますか??
これは、作業を終えた4人で記念写真を撮ろうと
吉田がタイマーを設定しているところです。
どうしても防風柵が入ってしまうと、何度もやり直し。
そして撮影したのがこちら↓
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←この写真撮影までの吉田の苦労はコチラ↓
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無事撮影できました。
無事植樹祭も終了しました。
おつかれさまでした!

ハウスの中にあるもの 続編

2015年5月31日( カテゴリー: 現場レポート )

先日ハウスの中で発見したイスをご紹介しましたが、
今回作業風景をのぞいてみたら、使っていました!
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もっと大きい方が座り心地もいいだろうに・・・・・・。
でも作業中用の腰掛けですからどっかりと座れる快適なイスではまずいですよね。

手前に見えるのは出荷準備を終えた1万本のクロマツの苗木

手前に見えるのは出荷準備を終えた1万本のクロマツの苗木


                                        
休憩中はこれに座ってみんなでアイスを食べながら雑談していました。
話題は地域の会合の日程や息子の話などさまざま。
育苗場で働いている方の多くは60歳以上。身体に負担のかからないよう、無理をしないよう長く働きに来てもらいたいなぁと思います。

ブーケのプレゼント

2015年5月30日( カテゴリー: 現場レポート )

植樹祭用に出荷準備を終えたコンテナ苗に
小さな花がついていました。

ちょうど10本に束ねた一番上についていて
なんだかブーケのようでした。

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10本はこんな風に束ねられています。
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↑この角度からの写真を撮っていると、
「名取市海岸林再生の会」のおじさんたちに言われました。
「裸苗と違ってスカート履いてるからって
そんな下から撮ったら恥ずかしいっちゃ」と。

ズボンじゃなくて、スカートなんだ(笑)
苗のこと女の子のように思ってかわいがってくれていたんだ・・・・・・

先日清藤参事が花芽についてブログで説明しています。
「花芽はストレスがかかると早熟な雌はよく付きますが、
雄は憶手で、だいぶ遅れることが多いのです」

出荷前のまだ子どもの苗に花がついているなんて、
よほど大きなストレスがあったのかなぁと、ちょっと心配になってみたり。
雨が降らなくて乾燥しすぎたこともあるかもしれません。

でも、もしかしたら、これまで2年間水をくれて、草を抜いて、
いつも愛情たっぷりに育ててくれたおじさんたちに
「今までかわいがってくれてありがとう」と
お礼に花を咲かせたのかも・・・・・・と思うことにしました。

ずっと育苗場で成長を見守ってくれていたおじさんたちに
クロマツから贈られたブーケのプレゼントです。
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植樹祭当日、高所作業車から活動の様子を
撮影しているのはプロカメラマン、塚本さん。

広い現場は鳥の目で見なければその規模が分かりません。

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空港が近く、飛行機が着陸態勢に入る真下に広がっている現場です。
今話題のドローンなど飛ばせるわけもなく、高所作業車での撮影となりました。
(もちろん高所作業車も国土交通省の使用許可を得なければなりませんが)

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やはり高いところだと遠くまで見渡せます


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新聞記者さんも「私も上から撮りたかった」
吉田も「俺も乗りたかった」と。
もちろん私も上から撮影してみたかった~~!!
今回塚本さんは動画を中心に撮影してくださいましたので、また編集が終わったら動画をアップしますのでお楽しみに!

植樹祭終了後、トイレの前にこんな列が。
CIMG7790当日スタッフは100人ほど。
100人いればこんな風に並びますよね・・・・・・と思いましたが、実はトイレ待ちの列ではありません。
トイレの向こうにある水道で苗木袋を洗っています。
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洗われた苗木袋はリレーで運ばれ、防風ネットに干されました。
その数150!!

今年度の春の植栽はこれで終了。
秋に補植がなければ来年まで出番はありません。
月曜日までしっかり干されて、「名取市海岸林再生の会」の皆さんの手で
きれいに畳まれ、倉庫にしまわれました。
苗木の乾燥を防ぐために欠かせない大事な道具の一つなのです。

参加者の皆さんが植樹をしている間の苗木補給基地の様子です。
「名取市海岸林再生の会」の皆さんと森林アドバイザー会の皆さんが
頑張ってくださいました
CIMG7769 CIMG776110本ずつの束になった苗木を吸水ポリマーを混ぜた水にしっかりと浸します。
ここのところなかなか雨が降らない上に、この先もしばらく降る気配がない中、少しでも乾燥に耐えてもらわなければなりせん。

その後苗木は30本ずつ苗木袋に入れられ、植栽が進む現場に運ばれます。
水を含んで重くなった苗木袋、結構ずっしりきます・・・・・・。

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空になった苗木袋を基地に戻す人、ポリマーに浸ける人、運ぶ人。
みんなで協力してはいても、参加者の皆さんの植栽のスピードも
なかなかのもので「苗木が追い付かない!」と言いながら基地は大忙し。
・・・・・・1万本もあるのですから。

それでも仕事に区切りがついた皆さんにも植栽を体験してもらうことができました。
苗木の準備に奔走した森幸一さんは新聞の取材を受け、
植栽している写真を掲載していただきました。

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