総会の後、懇親会が行われました。
いつも自宅で育てた野菜で漬物を作って持ってきてくれるYさん。
今回もキュウリを漬けて持ってきてくれたのですが、
見てください、このキュウリ、星形なのです!! ハート型もあります。
CIMG8078CIMG8079
 
 
 
 
 
 
 
こうするとお孫さんが喜んで食べるのだそう。
いや~私たちおばさんも「あ~星だ!!」「ハートもある~♪」と
喜んでいただきましたよ。
再生の会の皆さんのほとんどは農家ですからお互いキュウリなんて
「投げる(捨てる)ほどある」のだそうですが、こんなふうに工夫して
星形やハート形にしてあるとついつい手が出てしまうようでした。
Yさん、ごちそうさまでした。

CIMG8072

事業報告を行う佐々木事務局長


総会には仙台森林管理署の小澤署長、宮城県農林水産部森林整備課の髙橋課長と技師の志野さん、名取市生活経済部の熊谷部長、宮城県農林種苗農業協同組合の小山専務理事、宮城中央森林組合の佐々木さんが来賓として出席くださいました。
来賓の方からのご挨拶で印象的だったのは、宮城中央森林組合の佐々木さんのお話でした。
「現場で植栽を担当させてもらいましたが、「名取市海岸林再生の会」の皆さんが作られた苗木は根切りがしてあって、伸び過ぎなどのサイズの問題もありませんでした。根切りなど手もかかると思いますが、それをやってもらってるからこそ植える者からしたら作業はしやすいし、活着率を高めることにつながっているのだと思います。
他の業者から購入した苗を使うこともありましたが、植える際に不安を感じました。
“この苗はちゃんと根付き、育ってくれるのだろうか”と。
再生の会の皆さんの苗木は本当に丁寧に手をかけて育ててある、
いい苗木だと、その時に実感しました」
nae
配布資料にはカラーコピーされた育苗場の写真が添付されていました。
一面に青々と育っているクロマツの苗があまりにも見事で再生の会のKさんに「すごいですね~」と声をかけると「これさ、青々と見えるように緑のスプレーかけたのさ」と、いつものようにふざけていました。
せっかく植え手である佐々木さんがあんなふうに苗木をほめてくれたのに・・・・・・。
でも、心の底から嬉しかったはず。私もとても嬉しかったです。
再生の会の皆さんが育てているのは
コミュニティを再生させようという思いのこもった特別な苗なのだと思います。
いい加減な商売としてやっているのではなく、
心の底からいいものを作ろうとして2年間手をかけてきた特別な苗なのです。

広報室の林です。
今日は名取市内で「名取市海岸林再生の会」の総会が行われました。
印象的だったことをいくつかご報告します。
CIMG8062この日配られたものはこの資料とバッジ。
県の方が提供してくださったこのバッジに描かれているのは仙台・宮城観光PRキャラクターのむすび丸。海岸でマツを植えています。
CIMG8063
 
 
 
 
 
 
 
みんなで「来年の植樹祭にはむすび丸に来てもらおう」と盛り上がっていました。
ゆるキャラが流行っている昨今、こういったキャラクターの力を借りて
海岸林再生の重要性を子どもたちや若い世代に訴えていくのも大事なのかもしれません。
 

名取市の海岸林のすぐ背後、震災前1,000棟あったビニールハウス団地で、
震災後初の野菜収穫がありました。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201507/20150702_15014.html(7月2日河北新報)

DSC_0024

海岸林植栽地から見たビニールハウス群


農地復旧工事は震災後、数キロ先の津波到達地点から始まり、おおむね内陸側から沿岸部に向かって進んできました。昨年12月、海岸林背後の約100haで晴れて地権者に土地引き渡しがされるとともに、農業生産法人「名取北釜ファーム」が起業され、まずは100数棟のビニールハウス建設、露地栽培も始まり、ここに至りました。
同社の設立には、名取市海岸林再生の会の鈴木英二会長が関わっています。「若い人に働きたいと言われる会社にしたい」といつも言っています。
7月2日私が東北電力労組のKさんと現場実踏のためハウス横を通ると、
収穫間際のチンゲン菜が育っていました。
DSC_0073

震災前、名取のチンゲン菜は仙台市場のシェア8割でした


中心になって働いている人の中には、2011年5月の初名取以来お世話になってきた再生の会のTさんも。仕事上がりの時間。笑顔で談笑中。私の車に気づいて、いつものアイコンタクト。順調そうでよかった。
私たちの事務所と空港の間の100ha以上の大農地では、今もまさに毎日、復旧工事中。朝7時には、重機が土をふるいにかける作業の音が大々的に始まります。幸い、農地復旧に先駆けて、その前面の海岸林はすでに植栽済み。これからは温暖化などの影響で、「高潮」の脅威が現実化すると考えています。波しぶきが粒となって、防潮堤はおろか内陸まで風に乗って侵入することもあるかもしれません。
名取の海岸林の存在は、重要になってくると思っています。

広報室の林です。

昨日に続き大阪マラソンの話題です。
今年の冬出場を誓ったフィリピン・バゴ研修センターの渡辺重美所長が
チャリティランナー登録をしてくださいました!!!
(こちらにその時のことは→「千代の松とネグロスの繭」 吉田は
ランナー募集100名と大きなことを言っています・・・・・・実際は30名です)

東京農大在学中にオイスカの創立者から直接話を聞く機会を得て、
以来オイスカ一筋。お父さんの背中を見て育ってきた息子さんも今、
現場で一緒に活躍中です。

そんな渡辺所長がフィリピンから「海岸林再生プロジェクト」の応援のため
フルマラソンに挑戦してくださるというのです。私たちにとっての大大大先輩が!!

どうぞ皆さん、今年の11月で65歳になる渡辺所長のガンバリを応援してください。
よろしくお願いします。
→→→寄附ページはこコチラ

完走します!!応援よろしくお願いします

完走します!!
応援よろしくお願いします

はじめまして。
オイスカ中部センター、国際協力ボランティアの増留です。

ただいま中部センターにて、1年間の研修をさせて頂いております。
日々学ぶことが多く、新鮮な毎日を研修生達と送っています!

さて、以前にも募集のお知らせがありましたが、
今年10月25日(日)に第5回大阪マラソンが開催されます!

オイスカ中部センターの職員の村松、そしてわたくし増留も
「チャリティランナーとして出場したい!」と、只今猛特訓(!?)と
目標金額達成に向けて活動を行っています。

先日は、海岸林再生のボランティアツアーに参加させて頂きました。
すくすくと育っているクロマツの成長の様子に感動し、
またそれが、地元の方々がこの5年間根気強くクロマツをお世話にしてくださっている
からだというのが、現地に行くことであらためて分かりました。

ボランティアとしての参加だけではなく、
今回はプロジェクトを少しでも多くの方に知っていただけるよう
この大阪マラソンのチャリティーランナーという立場で広めていきます!

海岸林再生プロジェクトに、そしてそれを広めていく私達に、
是非みなさんのご協力をお願い致します!

akane

クリックすると支援ページにジャンプします!

地元農家、森林のプロ、ボランティアの完全分業が、オイスカ流の持ち味です。
「それぞれにしかできないことを」という流れが完全に軌道に乗りました。
平成26年度は、地元の雇用1,400人、ボランティア1,500人
平成27年度は、地元の雇用1,000人以上、ボランティア2,000人の見込み。
かつて被災地農家と交流したいという声をフィードバックし、何度か話し合いましたが、
「我々への期待の第一義は、交流ではない。このプロジェクトの事業は例を見ない規模。
事業としてモノを考え、それぞれの持ち場に徹し、徹底して分業しよう。」

DSC_0094

再生の会


名取市海岸林再生の会は、原則月曜~木曜日で業務に当たります。
週末は体を休めるなり、自分の家や畑のことに集中する体制です。
ちなみに、視察対応、報告会参加、交流などには、その分の日当が発生します。
DSC_0004

森林組合


宮城中央森林組合は、安全管理などからも、オイスカが「現場監督」として指定した
佐々木統括か私がいる時しか業務に当たることが出来ません。
一方ボランティア来訪は、意図して金・土に集中させています。
その指揮・指導は、オイスカ東京本部が執ります。
業務の自然な流れから、ボランティアと農家、森林組合が接するときもあります。
あくまでも自然であるよう心掛けています。出来ないときは出来ないというだけです。
6月から7月初旬、森林組合は海岸林・内陸防風林の「施肥」、内陸防風林の「下刈」。
7月に入りましたので、待ちに待った海岸林のニセアカシア「除伐」の季節を迎えました。
林業の世界は、春から初夏にかけて仕事が薄く、むかし私も苦労しました。
平年の安定雇用に、少しは貢献できていると思います。
再生の会は、育苗場の散水、除草、消毒などに連日誰かが出勤し続けています。
宮城県の苗木生産調査、宮城県農林種苗農業協同組合の研修、静岡県・岩手県庁などの視察対応、事務的には役員会、会計監査、総会資料作りなどが続いています。
ボランティアは4月以降すでに1,100人。
昨年を大きく上回るペースで、意図して受け入れています。リピート率は4割と申し分ありません。
団体参加は、組織的に継続的に支援いただき、担当者に理解と統率力があり、戦力足り得る団体のみ。
私たちは体験活動受け入れを一義としているのでなく、ミッションと期待されていることは、
現場で結果を出すことです。
地元農家、森林のプロ、ボランティアの完全分業を極め、事業を必ず成功させ
復興の一端を担いたいと思います。

東北は6月26日に、ようやく梅雨入り宣言しました。
平年より14日、昨年より21日遅い。
6月を振り返ると、どう考えても日照が少ない。曇天と濃霧の日々。
しかも4月中旬から続く乾燥。降水量は少なく、降水時間も短く、降っても地表から数cmしか浸透しない。
6月26・27日、オイスカ豊田推進協議会24名、東京海上2名、積水化学労組30名が来訪。
そして、私や林が「レジェンド」と呼ぶ指導者、名取のスーパーボランティア大槻壽夫さん。
【26日】
①小さなつる草の抜き取り
②葛の刈り取り
【27日】
③ニセアカシアの「芽かき」
④根腐れ防止の「溝切り」(水路づくり)に
取り組んでくださいました。

64f115ae8d87a618e91417f5aded4afac26eeb28big

雨天の中、雨合羽を着ての作業


27日は公言通り、雨天決行。
前夜から本格的に降り続いている。
乾燥の心配は終わり、これからは根腐れと病気の心配だ。
朝、みなさんが到着して「覚悟はできてますか!」と号令をかけると、「ハーイ!」という威勢のよい反応はあるはずもなく、観念し、腹をくくった感じ。本当は私自身も同じです。
6657ffea553222ddf8ba8925bc01238e392e68b4big

「溝切り」作業


雨天決行するのは、
水たまりができているから、「溝切り」が初めての人でも正確にできるし、自分で成果が分かる。
雨で地面が柔らかいから、ニセアカシアも、延々横に張る根っこをズルズル引き抜ける。
雨が降ると草取りもしやすい。根から抜きたい、葛やつる草類には最適です。
2年前の夏、ニコンの社員さんも土砂降りの中、育苗場の除草をし、昨年8月は、名取市長も参加したボランティアの日に土砂降りの直後、溝切りしました。
なにも意地を張って雨天決行する訳ではありません。
24a8e8082e07167d611812da06c1d7c2bef662fdbig

見事な仕上がり


①は先週の220人の続きを完結
②は先週のごく僅か、やり残したものを完結
③は集中地域の半分を完了。ヤブになっている箇所と、太く硬くなったものはプロに任せる。
トゲが危ないので、伸びたてで柔らかいのものだけ刈ってもらっている
④は来週の60人に続きは任せる。まだ100人工/日必要
昨年森林組合の佐々木君と試し、初めて根腐れ防止に抜群効果があったのがこの「溝切り」。
 
見事に仕上げていただきました。
全国から来ていただいた57名の皆さん、雨の中、難渋したと思いますが本当にありがとうございました。
この夏も①②③④の各作業、徹底して継続します。
7月前半戦は、逢見会長を筆頭にするUAゼンセン、
JR連合、ダイエーユニオンの皆さんよろしくお願いします。

「おい吉田。すごいコスト削減にもなるぞ。ざっと考えただけでも数千万円」
と佐々木統括。人づくりの効果まで考えるとプライスレス。

DSC_0011

この人数でしばし格闘した成果の葛の山。
繰り返し伸びる葛に繰り返しダメージを与え続ける


ボランティアの手による、下草刈りなどの保育作業は、名取市海岸林再生の会メンバーや、行政当局の皆さんからの驚き、尊敬、感謝の声を聞いています。
「ブログを読みながら、ボランティアの皆さんから元気をもらう」という声もしばしば。
盛土が完成してまだ2年。草の繁茂はたいしたことありませんが、それでも先手必勝で、雑草や6種類以上のつる草にダメージを与え続けることは、下草刈りのみならず、長い目で見れば2033年まで続くつる切り、除伐に至るまで、仕事量的、資金的に相当の軽減、コスト削減効果があると考えています。
DSC_0616

背丈もあり葉も大きいクローバー、小さなつる草が
クロマツへの日照を阻害する


去年と今年では出てくる雑草の種類も、量も違うと思っていましたが、昨年、メヒシバなど強烈な雑草を、文字通り「根絶」させた場所では、今年はその勢いは完全に止まりました。
葛も同じです。冬を越してまた芽を出しても、葉は小さく、変形し、勢いが止まった場所も。
その場所のクロマツは、根元の太さ、豊かな枝ぶり、伸長など抜群の生育。
惚れ惚れするような立派なクロマツです。
年間1,500人ものボランティアの手で可愛がられているクロマツは幸せだなといつも感じます。
一方、昨年は16ha、今年は8ha(内陸防風林2ha除く)と、植栽面積、
つまり管理面積は毎年拡大します。
来年はさらに約10ha植栽され、草の繁茂は過酷になるかもしれません。
ですが、オイスカ流儀で、丁寧さと低コストを極めることで、
ポスト2020、さらに2050年ごろに至るまで、僕らの夢が広がるのです。

震災直後の2011年4月第1週、皇居の勤労奉仕の引率を命じられ、“嫌々”行きました。
もう海岸林のプロジェクトを起案し、資料や論文読破に昼夜明け暮れていました。
「なんで俺が。。。」不承不承で、仕方なく。
4日間、4団体120人以上のご高齢の方が任に着きました。
寒くて堪えました。
宮内庁職員はプロの造園技術者が大勢いて、勤労奉仕団も指導します。
そこでの印象に残る一言。
「いくらプロでも人海戦術には勝てない」
プロにはプロにしかできない仕事があります。
しかし皇居5haは、そういう仕事だけではありません。
右も左もわからない人でも、指導者がいれば出来るボリュ-ムの仕事があります。
私が日系ブラジル3・4世の方たちと仕事したのは、
・天皇皇后両陛下の執務室前の芝生の除草
・両陛下がお田植えする水田横の、つつじの中に生えるつる草の除草 など
執務室前では、半日、芝以外の小さなクローバーなどの雑草を「抜き取り」
しかも、とても小さな雑草なのでピンセットで。
水田横ではつつじの茂みの中に、腹這いになって頭を突っ込み、つる草を「抜き取り」
「刈るのでなく、根から抜き取って」と言われました。
宮内庁職員の若い男性は、我々に一生懸命語り掛け、冗談を飛ばし、楽しませ、
「職員になってから4回木から落ちて骨折した」
「皆さんが帰ったあと数時間は、プロの仕事」などと説明。

DSC_2675

見事なつぼ刈り


この経験から学ばせてもらいました。
「プロにはプロにしか頼めないことを。
地元農家には地元農家ならではのことを。
ボランティアにはボランティアだからこそ出来ることを」
いつもこう思っています。
DSC_0226

どれがクロマツかわからない。根元から引き抜きます


DSC_0520

一気に全部終わりました。
次のグループが、より丁寧に雑草にダメージを与え続けます


 
6月18日~20日、のべ220人の方に現場でご尽力いただきました。
なんと、昨年と今年の海岸林植栽地約24haの「つぼ刈り」「葛刈り」をすべて終えてしまいました。
 
一番驚いたのは私です。
いつも多少煽りますが、それにしても凄いスピード。
まさか、全部終わるとは思わなかった(笑)
部分的ですが、去年は少なかった小さなつる草が大発生。
放置すれば、クロマツを締めつけ、完全に覆い、まったく光が当たらなくなります。
人海戦術で抜きにかかりました。プロも唸るボランティアの本領を発揮。
丁寧さを極めるのが、オイスカの海岸林。
 
今後もボランティアの仕事ぶりを解説し、記録として残してゆきたいと思います。

2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
月別アーカイブ

ページトップへ