海岸林担当 鈴木です。
タイ旅行記は今回で最終回となります。
クロマツにとって、つる草は成長を阻害する要因であるため、見つけたらすぐに刈ることを徹底してきました。
マングローブにとってもつる草は成長を阻害する要因だそうです。
おっ! マングローブとクロマツの共通点がこんなところにあった!と、発見にうれしくなりました。
おそらく、クロマツのつる草はボランティアさんが丁寧に取り除いてくれるのと同じで、つる草が巻きついている木を見つけると、管理を任されている村人が取り除いてくれるのだろうと思いますが・・・
同行させていただいた福岡の「ラブ・グリーンの会」は、「福岡発」という市民レベルでの海外協力・国際交流事業として、子どもたちを主役にしたアジア諸国での熱帯雨林再生保全植林プロジェクトを実施している団体です。
2003年からタイ・ラノーンでのマングローブ植林活動を始め、ラノーンではこれまでに53.5haの植林を行ってきました。
2003年に植林した木はすでに5mの高さ、幹の周囲10~15cmの太さに成長し、見事な森となっている写真を見せていただきました。
見事なマングローブ林の姿が海岸林のクロマツと重なりました。

10年後、まだ大人の背丈にも満たないクロマツたちも、きっと大きく立派に成長しているのだろうな
まだまだ人のお世話を必要としているクロマツが、今度は人を守ってくれるようになるんだろうな
「あんなに小さかったあの子が・・・こんなに立派に成長して・・・ほんとにねぇ」と成長を喜ぶ親戚のおじさんおばさんのように、10年度、20年後、成長したクロマツを見上げながら喜ぶことができるのかな?
タイ旅行記④ ソフトバンクホークス 松中信彦 元選手
海岸林担当 鈴木です。
もう少し旅行記にお付き合いください。
2016年3月に現役引退したソフトバンクホークスの松中元選手は、2009年7月に地球温暖化防止に貢献すること宣言し、ホームラン1本につき1000本のマングローブ植林をするという「松中信彦マングローブ・チャリティ」の活動を行ってきています。
今回は松中元選手も奥様とともにマングローブ植林に参加されました。
奥様は2014年の植林にも参加されていたため、松中元選手は奥様から植林の手順を教えていただき、誰よりも先に泥の中に入り、先頭に立って張り切って植林をしていました。
現役時代は8月のこの時期に植林のためにタイを訪問し、マングローブ植林地を見ることは叶いませんでした。
この3月に引退され、2009年から継続してきたマングローブチャリティで植林したマングローブ林の軌跡をご自分の目で確かめられ、これまでの実績に感慨深いものがあったことだろうと思います。
松中さんも奥様も気さくに声をかけてくださり、とても素敵なご夫婦でした。
ソフトバンクは強すぎるからあまり好きではないと言っていた野球好きの主人は、すっかりソフトバンクファンになっていました。
ヤクルトファンの野球大好きの息子をとてもかわいがってくださり、
「野球選手になるんだぞ!」と指きりをし、
「ヤクルトファンのままでいい!ヤクルトの選手になれよ!」
と別れ際に話してくれました。
私たち家族の夏休みの良い思い出、いや、一生の思い出になりました。
すてきなご縁をいただき、ラブ・グリーンの会のみなさん、オイスカタイのみなさんに本当に感謝しています。
ありがとうございました。
8月27日(土)のボランティアの日の出来事です。
先日のブログにもあるように午前中は内陸防風林での作業でした。
キリのいいところまで作業が終わり、植栽地へ移動を始めたところ
ボランティアの日参加率ほぼ100%のニコンの三浦さんが立ち止まってなにかを見つめていました。
浅:どうしたんですか?
三:これ、レイシかなぁ??
浅:レイシ???
三:漢方にもなるキノコだよ。多分そうだと思うんだけど。
浅:聞いてみましょう!
ということで、キノコに詳しい佐々木勝義さんに聞いてみると、
佐:あぁ、レイシの仲間だね。
三:漢方にならないですか??
佐:なるよ。煎じて飲めばいいんだ。
浅:おぉ…
佐:ほら、持って帰れ。
浅:いや、煎じて飲まないんでいらないです。
三:じゃあ、持って帰ろ。
すでに自分で1つ持っているのにもう1つ持って帰ろうとする三浦さん。
レイシ…そんなにいい漢方になるのかなぁ?
レイシとそれを飲むつもりの三浦さんにすごく興味がわいた浅野でした。
今度のボランティアの日にどんな味だったか聞いてみます。
最近、少しずつキノコが増えてきました。
来年あたり、キノコなべとかできるようになるかもしれません。楽しみです!
雨にも負けず、風にも負けず、台風にも負けず…
こんにちは。浅野です。
8月22日(月)、またまた台風がやってきました。
先日のブログで防風垣が飛んだということを書いたためか
台風が東北に初上陸とニュースで流れてから
いろいろな方から現場を心配する声をいただきました。
今回の台風は風の向きが先週とは違ったためか大きな被害はありませんでした!
マルエツ労働組合の皆さん、東京海上日動 仙台自動車営業部の皆さんに
直していただいた防風垣は無事です!
心配してくれていた皆さま、ありがとうございました!
台風の次の日の現場は、雨の影響でいたるところに水たまりができていましたが、
マツは流されることもなく頑張って耐えていました。
この水が早く引いてくれないと困るのですが、
とりあえず、台風の被害がなくてひと安心。水対策はどうにかします!(…なります。)
ということで、9月3日のボランティアの日、台風の後片付けはしなくて済みそうです。
雨が降ってよく晴れると雑草はこれでもかというくらい伸びますので
ボランティアに来てくださるみなさん、よろしくお願いしますね。
28日の活動日のこと。
日頃里山保全活動に汗を流しているIさんが草刈り中にハチに刺されてしまった。
「里山でも刺されたことないのに……」と。
すぐに指導者の佐々木さんがリムーバーで処置をして薬を塗ってくれた。
クロマツに巣を作っていた様子。
ここも佐々木さんがスプレーをかけて素早く処置。
Iさんを攻撃したのはフタモンアシナガバチと思われる。

Iさん、痛い思いをさせてしまいすみませんでした。
でも、ハチがいて危険だから活動しない……というわけにはいかない現場。
ボランティアの皆さん一人ひとりに「ハチがいるかもしれない」と想定しながら
注意を払って活動してもらうことが必要になってくる。
●草が多いエリアでは手や鎌を入れる前に目視で巣がないか確認
●ハチが飛んでいたり巣を見つけたりしたら近寄らない……などなど
どうぞ、皆さんハチにご注意ください。
当然、私たちも対策をとっています。
海岸林担当 鈴木です。
タイ旅行記第3回目です。どうぞお付き合いください。
マングローブ植林の前に行ったオリエンテーションにて、「マングローブ植林活動ハンドブック」というものをいただきました。
これはオイスカタイが制作し、参加グループの過去の活動実績やその後の写真などが掲載されています。
マングローブ植林当日はゆっくり読んでいる時間がなかったため、日本に帰りゆっくりじっくり読みました。
その中で思わず涙したページがありました。
(掲載文そのまま紹介します)
***************************************************
ラノーンへ植林に来てくれた日本の方々を受け入れてきた村人グループがあります。
小さな貧しい村で、日々の仕事は漁や日干し魚作り。
月の半分くらいの植林作業の可能な日は、みんなで朝から夕方まで、大変な作業を続けてくれている人々です。
彼らの収入は月にせいぜい4000~5000バーツ(約12,500円~15,500円)ほど。
それでも心豊かに家族と暮らしています。
日本人が植林に来てくれれば明るい笑顔で迎えてくれ、時には貧しいながらも精一杯のおもてなしでホームステイにも受け入れてくれます。
彼らが2011年1月から、グループで考えて貯金を始めました。
植林グループ貯金です!
植林と植林地の管理作業はこの当時、一日でおよそ200バーツほどの稼ぎです。
30度以上の気温、時にはスコール、蚊などの虫、刃物を使った危険な作業、全て手作業の体力勝負。
200バーツも、簡単に稼げるものではありません。
そのうちの10バーツを毎日コツコツとためていきます。
そして地震が起こった日までに、一人ひとりにおよそ400バーツもの貯金がたまりました。
彼らにとっては大きな金額です。
「貯金を全部、日本のみんなへあげてください」
村人グループの全員が、貯金を残らず寄付してくれました。
それまで貯めてきたお金は、すっかりなくなってしまいました。それどころか・・・
「あんなわずかな金額では、日本のみんなに恥ずかしい。でも私たちにはこれしかない。」
彼らは恥ずかしげにそう言ったそうです。
せっかくの貯金が全てなくなってしまうことも
「またゼロからスタートすればいい。大丈夫」と。
*******************************************************************************
植林グループのメンバーの顔が浮かんできます。
その場で直接お礼が伝えられなかったことを後悔しています。
17年にわたり、ラノーンで単なる森の再生ではなく、コミュニティフォレストを再生するために活動を続け、住民との心の交流が生まれていたからこそ、大事な大事な貯金を義援金として寄附することにつながったのだと思います。
直接お礼が言えなかったことのお詫びとお礼を手紙に託し、一緒に撮った写真とともに送ろうと思います。
海岸林担当の鈴木です。
タイ旅行記にお付き合いくださりありがとうございます。
今回、2日間で7,700本のマングローブ植林をしました。
植林をしたといっても、マングローブ植林のワーカーとして働いてくれている村人が、何日も何日もかけて事前準備をしてくれた後の最終ステップを楽しくやらせていただいた感じです。
植林に至るまでには
・種の採取、ポットへの土詰め、種を植える
・半年間の育苗
・植林地の整地
・植林場所へ目印の竹の棒を刺す
・苗床から舟でや車で苗木を運ぶ
・植えるための穴を太い棒を使ってあける
・開けた穴にポットに入れたままの苗木を入れる
そして、ここでやっと植林ができるわけです。
さらに植林後は、年2回ほど下草刈りや補植を行います。
作業はすべて泥の中、潮の満ち引きの関係で作業時間は限られ、作業が終わらなければ深くまで泥につかって作業しなければならない時もあります。
このような大変な作業をしてくださっている村人たち。
1日の賃金をたずねると、ラノーン県の最低賃金レベルとのこと。1000円にも満たないくらいなのだそうです。
労働内容に対して、この賃金では割に合わないのではないかなぁとスタッフが言っていました。
それでも、私には村人が誇りをもって仕事をしているように感じました。
みなさん、いいお顔をされていました。
植林を通して友達になったローさんは、誇らしげに息子さんの写真を見せてくれ、上の息子さんには1ヵ月の赤ちゃんがいるから、私はおばあちゃんなのよ。子ども2人が男の子、孫も男の子なの。女の子がほしいなぁと楽しそうに話してくれました。
私たちのように遠く日本から足を運び、村人と交流しながら植林をすることを通じて、自分の仕事に誇りを持ってくれるようになったのかな?
オイスカタイは、単なる森の再生ではなく、地域住民を巻き込み、持続的に地域で継続して管理できる森づくり(コミュニティフォレスト)を進めてきました。
言葉で説明すると堅苦しい感じですが、今回、村人と交流することで、言葉が実感としてすっと心に落ちた感じです。
海岸林再生プロジェクトでも、「名取市海岸林再生の会」のみなさんが仕事に誇りと愛着を持ち、クロマツの苗作りに励み、森林組合のみなさんが大事に植栽をし、管理してくださっています。
「名取市民の森」が本当の意味で市民の森になるまで、もう少し時間がかかるのかな・・・でも、継続は力なりです。
2016年植栽地の滞水対策
立て続けに3つの台風。今日は3つ目が宮城を通過した。
クロマツは乾燥には強くても、多湿に強いとは言えない。
8月中旬まで1か月の、雨らしい雨なしの状態から一転。
17日以降、全国の例にもれず名取は雨続き。
台風11、9、10号の影響を受けている。
2016年植栽地に限って、一部の場所では、クロマツの根元まで水が溜まり、
浸透のレベルを越えた排水路には、オタマジャクシとヤゴが住み着いてしまい、
カモがクロマツの間を泳ぐ場所すらある状態。
排水路に常時水が溜まる状態が良いわけはないと私は思うが、
まだ私は経験が足らず、意見の裏付けがない。
「排水路に水が溜まり続けても、根元が大丈夫なら…」という話も聞いたことはある。
今後の知見のために、枯れていく松のことも調べ、記録している。
今年度全体からすれば、枯損は大した数ではなく、補植を要する本数でもないが、
8月27日、2016年植栽地、枯損集中個所の、枯れマツ抜き取りを、
ボランティアの手で行った。
裸苗が集中的に枯れた個所0.48ha、2,448本のうち、全枯れが120本(枯損率4.9%)。
内訳として、植栽直後の6月以降の多湿で枯れ、「あっさり抜ける」モノが94本
根が張ったものの、ごく最近枯れたと思われ「力を入れないと抜けない」モノが26本。
枯れた理由は複合要因だが、第一の理由は根腐れと考えている。
一方、2017年以降の植栽地に関し、当局の「滞水」対策が本格化している。
20ha以上において、30m間隔で「縦暗渠(たてあんきょ)」を重機で掘り進めている。
横3m×縦6m×深3mぐらいの竪穴を掘り、透水性の悪い土壌を貫通させ、
海砂を入れ直して埋め、雨水の浸透・排水を行うものである。
また、2017年以降の植栽地の公共工事による排水対策の重機がいるうちに、
2016年の排水も追加していただくよう、私なりの意見をまとめ、提案したい。
抜本的改善にはならないかもしれないが、避難措置としての材料をまとめた1週間だった。
非常に簡単な改善策ではあるが。
当然、誰よりも現場を歩いているのだから、役に立たねばならない。
9月3日のボランティアの日、110人の申し込みがある。
彼らにも「土方」をお願いすることも考えている。
今までの溝切りとはレベルが違う。
草刈りもしますけど。
8月28日(日) 半日ボランティアの日活動レポート
28日、今年初の試みとなるボランティア活動を実施しました。
普段の“ボランティアの日”は朝9時から夕方5時までの活動となりますが、
今回は午前中半日のみの活動時間で、しかも対象は宮城県民のみ。
なぜこのような企画をしたのか?
昨年度実績で年間を通して1700名を超える方たちにボランティアにお越しいただきましたが
実は地元からの参加は少ないのが現状。将来にわたり海岸林に守られ、また海岸林を守っていく
関係にあるのは、地元の人たち。もっと多くの方に現場に来て汗を流してもらい、
クロマツたちに愛着を持ってもらえたら・・・・・・と思っていたのです。
地元の方々に聞くと、植樹祭ぐらいのボリュームの作業なら参加できるけど、1日作業するのは
体力的にきつい・・・といった声が聞かれ、それならと半日の活動時間を設定したのです。
「名取市海岸林再生の会」会長鈴木英二氏宅跡地に8:30集合という予定だったのですが
私たちが8時過ぎに行くともう数台の車がとまっていました。皆さん気合十分。
スタッフを入れて25名とこじんまりしたグループとなりましたが、その分作業前に自己紹介をしてお互いを知り合ったりと、よい雰囲気で活動が始められました。
オイスカ会員さんもいれば、掲示板のポスターを見たと初ボランティアに緊張しながら来てくれた学生さんもいたり、また市議会議員の方もインターンの学生を連れて飛び入り参加してくださったりとメンバーは多様。小学4年生のS君が最年少。最高齢は80歳超えのオイスカ宮城県支部のO事務局長でしょうか。
作業はツルマメ草の抜き取り。ツルの状態になる前の芽が出たての小さなものも徹底的に抜いてもらいました。
中にはこんなところも。わかりますか??
左はツルマメ草に覆われて姿が全く見えなくなってしまったクロマツ。
右はツルマメ草をはがしとった後。クロマツ、無事でした~!!
ここで目を輝かせて「これ、やりがいありますね~」とクロマツの救出に当たってくれたのはこの盛土を造成するための山砂を運ぶダンプを運転していたSさん。
昨年8月にボランティアに参加してくれてから、しばらく姿を見なかったのですが、それもそのばず。今年の1月から7月までは南三陸の現場に行っていたのだそう。
「普段のボランティアの日にも参加したいのだけれど、土曜日はお休みじゃないから……。日曜日にもやってもらえると参加できるんですけどね~」と。
また名取に戻ってきたので、時間があえばボランティアに参加したいと話していました。働き者のSさん。本当に感心します。
最年少のS君もツルが巻き付いたクロマツを助けようと、マツにチクチク刺され「痛い、イタッ」っといいながら、頑張ってくれました。お父さんが買ってくれたという青い長靴と麦わら帽子が何ともかわいい!!
「マツに攻撃されてばっかりなんだけど、僕この作業向いてないのかなぁ」と弱気になると、近くにいたおじさんが「好かれてるからマツが寄ってくるんだよ。大丈夫、大丈夫」と励ましてくれ、なんともほのぼのした気持ちになりました。
草が生い茂る場所では「荒地みたいになっちゃってるね」と心の底からクロマツを心配してくれていました。彼を連れてきたお父さんは、「自分が死んでからもこいつがこの海岸林のことを守っていってほしいなぁ」と。
大人の人たちの多くは「閖上のサイクルスポーツセンターに来たことがある」「若い頃ここの海岸に来たことがある」と多少は震災前の海岸林の様子を覚えていますが、ここで遊んだ記憶がない年代の子どもたちにももっともっと新しい海岸林に関心を持ってもらえるように取り組んでいかなければと思います。
今回は、休憩時間も楽しいものでした。持ってきた飴を交換している姿が見られたり、中にはリュックからマグカップを出し、瓶からインスタントコーヒーを入れ、ポットの暖かいお湯を注いで優雅な休憩タイムを過ごしている方も! 素敵!!
作業現場は2015年の植栽地でしたが、皆さんには2014年の植栽地を見てもらい、今日のような丁寧な作業をボランティアの皆さんで繰り返し行っていくことで、こんなにも大きく立派に成長するのだということを見ていただきました。
作業終了後に感想を聞くと「植えたら自然に育っていくものと思ってしまっていたけど、こんなにも人の手による管理が必要なのだということを知ることができた」といった声が聞かれ、やってよかったなと感じました。
中には「半日で充分疲れました」という声も・・・・・・。本当におつかれさまでした。
最後にもうおひとり参加者をご紹介します。
5月の植樹祭のチラシやパンフレットのイラストを手掛けてくださっているイラストレーターのico.さんがお母様と一緒に作業をしてくださいました。
震災後、拠点を東京に移して活動されてきたico.さんですが、つい先日名取に戻られたのだそう。
「いつも植樹祭にきて植える体験だけさせてもらっていて、草刈りなどの管理はしたことがなかったのですが、これからは現場に来る回数も増えると思います」とお話されていました。たくさん来てください!!ico.さんならではの視点で、プロジェクトのことをより多くの人に伝えていく絵をまた描いてくださいね!!
この日ももちろん最後に募金。
小学4年生のS君が天使のような笑顔で「募金に協力してください」と声をかけたらみんなお財布を手に募金箱に吸い寄せられてきてしまうのです。
S君、ありがとう。作業に募金に大活躍でしたね。大人になったらお父さんと一緒にこの海岸林を歩いてもらいたいものです。
最後まで車一台一台に手を振って参加者の皆さんを見送っていた姿もとてもかわいかった! また来てね。
皆さん本当にどうもありがとうございました。
参加者の方が、早速10月、11月の通常のボランティアの日の活動にお申し込みくださいました。うれしいです!
少しずつですが輪の広がりを感じています。
これからも皆さん、応援よろしくお願いします。
タイ旅行記① 住民意識の変化
久しぶりのブログ寄稿の海岸林担当の鈴木です。
去年、一昨年と夏休みの家族旅行中に名取市の現場ボランティアに参加していました。
今年は、名取の現場にも行きたいのは山々なのですが、子ども達に異文化を体験させたいと思い、17日~23日までタイのラノーン県でのマングローブ植林に行ってきました。
オイスカタイのみなさんが快く受け入れてくださり、またちょうど夏休みのこの時期に福岡のラブ・グリーンの会の「ラブ・グリーンの翼 マングローブ植林ツアー」があるとの事で同行させていただくことになりました。
私たち家族のツアーへの同行を快諾してくださったラブ・グリーンの会のみなさんにはとても感謝しています。
寄稿したいことはたくさんあるのですが、特に心に残った事のみを数回にわたり掲載しますので、しばらくお付き合いください。
マングローブ植林を始める前のオリエンテーションで、ラノーン県の副知事が公務多忙の中でご臨席くださり、ご挨拶をいただきました。
その中で印象に残っているのは、
「遠い日本からみなさんが来て植林してくださることは、単に植林ではなく、地域住民に対して森を守ることを意識させることができ、住民の意識の向上へつながっている。みなさんが私たちに気づかせてくれたことがたくさんある」
という言葉。
繰り返しおっしゃっていました。
天然資源環境省の職員であり、タイ総局の役員でもあるカヤイさんは、
「お互いの笑顔のためにできることから始めること、そして続けること。
これが私たちのささやかな願いです。
みんな協力し合って森を作ること。
地域、国、地球のため。
仏教の教えに、『森をつくることは命をつくること、幸せをつくること』というものがあります。これはすなわち徳を積むということです」
とお話してくださいました。
タイに行くための10万円超を植林費用として寄附した方が、植林面積が増え、森が豊かになるのでは?とも考えがちですが、そうではないのです。
やはり、現地に行き、小学校で子ども達と交流し、村人とともに植林し、時間を共有するということが大事なのです。
ラノーン県でマングローブ植林活動を始めて17年、地域住民の意識が変化するまでにはかなりの年月を要しただろうと思います。
海岸林再生プロジェクトのボランティアには名取市民、宮城県民の参加者が増えてきたとはいえ、まだまだ少ないのが現状です。
あせらず、ゆっくり、人の意識はそう簡単には変わらない。
でも継続していくことが大事なのだと、タイでの活動を通じて思いました。