広報室の林です。
報告することがありすぎて、7月のボランティアの報告が後回しになっていました。
すみません・・・・・・。これで最後にします。
(8月のボランティアの日はまだ空きがありますのでぜひご参加ください!!!!!)
この日、埼玉から参加の埼玉トヨペットの皆さんが集合時間前にみんなで
ラジオ体操をしていました。しかも音源アリ!
DSC_3173
全体で準備運動をするとなった時、「音源あります!」とお声がけいただきみんなでラジを体操をしました。全体には音楽が聞こえず、ピタッとそろわないラジを体操になりましたが、新しい感じがしました。
普段は吉田の声掛けで屈伸などの準備体操をしていますが、みんなが知っているラジを体操をしっかりするのもいいなぁと思いました。
終日ハードな作業に取り組んでいただく現場です。普段パソコンに向かったまま一日過ごす方も多い中(はい!私がその一人です!!)、しっかり準備体操をしておくこと、とても大切だと思います。
終日草刈りをした翌日、いつもお世話になっているマッサージに行くと、
いつもより調子がいいんじゃない?? といわれました。草刈りで、普段使わない
筋肉をうまく使えていたのではないかと。私にとって現場ボランティアは日頃の
運動不足を解消する場でもあるのだと実感。
まずは準備運動をしっかり。それからみっちり作業。
それが日ごろの運動不足解消には効果的なようです。
皆さんもぜひ!

8月2日(火)の午前中、仙台市立長町中学校区の小中学生・地域の方々78名がボランティアに来てくれました!
このチームは昨年も来てくれていて、昨年は時間が短くて作業ができなかったということで
今年はちゃんと作業の時間を考えてプログラムを組んでくれました。
まず育苗場で苗を見てもらって…。
「マツの苗見たことある人??」
「……」
予想通り見たことがある人はいませんでした。
1年目の苗を見ているときは「ちっちゃーい」「かわいいー」といった声が聞こえ、
2年目の苗を見ているときは「でかっ!?」「1年でこんなになるの!?」と驚いた声が聞かれました。
しっかり見てもらってから植栽現場へ。
2015年に植えた場所の一部分がつる豆草に侵食されてきたため、マツを救出してもらいました。
最初は「痛い痛い!」といいながら恐る恐るやっていた小中学生でしたが、
慣れてくると「あ、楽しいかも」に変わり、休憩と言っても休まない子も…。
大人の方も「つるってこんなに絡みつくものなんですね。知らなかったです」
「早く取ってあげないとかわいそうですよね」など、
初めての現場にもかかわらずクロマツの気持ちになってくれていました。

大人も子供も関係なく、皆さん一生懸命取り組んでくれました

大人も子供も関係なく、一生懸命取り組んでくれました


クズを退治してくれました

クズを退治してくれました


最後はお決まりの防潮堤…やっぱり子供たちはパワフルです。
ほぼ全員が防潮堤を下り、海までダッシュ!
暑かったので気持ちよかったみたいです。
また来年も来てくださいね。お待ちしております。
暑い中、お疲れさまでした!

暑い中、お疲れさまでした!

大阪マラソンまで、あと3ヵ月を切りました。
練習が足らなくて焦る気持ちは今は消え、開き直ってます。
うちの長男が小学校のころ、朝のテレビの歌か何かで、
「意味のないことに本当の意味があるのだ~」という歌詞がありました。
なぜか、練習のとき思い出す言葉です。
フルマラソンを走るわけに、とくに深い意味はありません。
このプロジェクトを始める時もそうでした。
やると決めたから、やるだけです。
でも、正確に言えば、20年前の新人時代、阪神大震災の時、
「何かやらなきゃならないかな」と思いながらも、結局、親父にド叱られてから、
震災緊急支援を職場に起案したのと似ています。
大阪マラソンチャリティランも、「走らなきゃならないかな~」と思っていました。
去年の10月には走りたくなっていました。ですが、モジモジしました。
決断の決め手は、同期の林久美子さんの
「あんた、責任者でしょ。走りなさいよ」でした(笑)
失われた20年世代?、本質的に成長していない。

巡視もトレーニングの一貫です。ポールの対象は樹高195cm

巡視もトレーニングの一貫です。
ポールの対象は樹高195cm


一にもに二も実踏して、現場の状況を把握したいと思っています

一にもに二も実踏して、
現場の状況を把握したいと思っています


いま、心から頑張って走ろうと思っています。後押しされて良かったと。
「なんで、そんなのやるの?」と宮城県でも、近所でも言われます。
「なんで?」と言われても、うまく答えられません。
一見、意味がなさそうなことにも、本人にとっては重要な意味がある時もあります。
プロジェクトを立ち上げた初心は忘れていませんが、
ゼロから挑戦する。やると決めたらやる。責任者として走る。
その直感だけです。
クロマツ100haと同じように、フルマラソンも普通じゃない。頑張ります。
私のチャリティランナーとしてのページです。
変わったことは書いてませんが、よかったらご覧ください。
http://japangiving.jp/c/13686
もし、ご協力いただける方が1人でもいたら、素直にうれしいです。

「大きくなぁ~れ」と誰でも思います。
ついつい、樹高で考えてしまいがちです。樹高も大事ですが。
「元通りになるには何年かかるのですか?」
「何年したら海岸林としての効果を発揮するのですか?」
UAゼンセン30名のうち、4・5人から質問いただきました。
樹高が2mを超えるモノが出てきたことは、何度か報告しました。
1本・2本かと思って、7月30日にしっかり測ったら、何本もあります。
6月・7月は思い切り伸びる時期。5月24日に173cmと測ったものが、いまは210cm。
オタクの休日で凝視して嬉しかったこと。
植栽後はや2年で「鬱閉」した場所が何か所も出てきたことです。
地表スレスレから全方面に向かって豊富に枝を伸ばし、同じ高さでビッシリ。
上から地面が見えない。これこそ「鬱閉」。海岸林の機能発揮に至る兆し。

鬱閉に至った場所は、2014年植栽地16haのなかにたくさんあります。今年もまた伸びました

鬱閉に至った場所は、2014年植栽地16haのなかに
たくさんあります。今年もまた伸びました


今後やるべきことの想像に迫られました。
わずかな隙間にも雑草は出てきます。
よりによって、草丈が1mを超えるモノばかり。
クロマツの力枝への日照確保や、根元の通気性、病虫害防止などのために、
場所にもよるけど、年1回か2回の「全刈」が今後も必要でしょう。
ボランティアのリピーターにだけでも、「大鎌」使用を検討するか?
それともプロにすべて任せるか?併用か?いろいろ考えてみます。
大鎌を使うなら鎌研ぎを含む手工具講習会必要だな。
道具の手入れの時間も増える。昼休みは鎌研ぎかもしれない。
鋸もぶら下げてもらうかな。草ではなく低木になる雑木の見分けも覚えてもらわねば。
リピーターには臨機応変の動きを求めますから、剪定鋏も便利です。
稲刈り鎌はもちろん常時持参の道具が増えるでしょう。
楽しくなりますね。
クモが増えました。
きっとハチも、アブも増えるでしょう。
来年あたり、場所によっては、リピーターに市販の殺虫剤ぐらいは持って、
ハチの巣退治してもらうこともあるでしょう。
その他の病虫害対策として、ボランティアで巡視することも考え中です。これは今年中。
ボランティアリピーターを中心に、一段上へ力量を引き上げる時が、まもなく来るでしょう。
でも、上にばかり背伸びようとせず、ガッチリした体つきで、横にも豊富に枝を伸ばす
鬱閉したうちのマツのように、我々も皆で勉強し、一歩ずつ力をつけて、
マツに負けないように骨太で成長していきたいですね。
地面がまったく見えません

地面がまったく見えません

7月30日、土用の丑の日。
昨日のUAゼンセン傘下組合からの30名との下刈の翌日。
イチローの先発試合に合わせて起床。
梅雨のうっぷん晴らしで、2日連続で布団を干した。
イチローのヒットは出なかったけど、レフトからのレーザービームを見た。
朝昼ごはんでたっぷり腹ごしらえをしてから、午後から現場実踏。
盛土工事の三和建設も、休日午後から出勤。
滞水対策の縦暗渠工事の狙いなど、土曜日らしくじっくり情報交換。
大正記念植林碑は、丹野社長が第一発見者とのこと。
森林組合も出勤してくれていたが、今日だけはご無礼した。
まず広葉樹の生育調査。
2015年植栽の広葉樹が根元の太り、伸びは予想以上。自立したか?
でも、防風垣を越え、まともに風に当たった時、生きてゆけるのか?
2014年植栽は施肥したため生育率は維持したが、
相変わらず地べたを這うような萌芽更新のまま。
土壌の違いの差が明確。
それとともに、病虫害の有無、お盆明け以降のボランティアの仕事や、
プロの動かし方について、内陸防風林含む38haの現状把握を行った。

その工区では生育が極端に遅れるクロマツもある。溝切りを去年頑張ったので、枯損せず一応生きているのだが。写真中央のような「湿地性植物」がクロマツの間に出てくる

その工区では生育が極端に遅れるクロマツもある。
溝切りを去年頑張ったので、枯損せず一応生きているのだが…
写真中央のような「湿地性植物」がクロマツの間に出てくる


消去法で考えてみた。
やらなくていい場所はどこか。
最優先でやるべき場所は分かっているので。
2014年植栽の最北西部分約2haだけは、プロとボランティアの分業の2度目の下刈を要する。
6月住友化学と同労組などに完璧に仕上げていただいていたが、やはり手強い。
下半期の最重点区域に格上げ。
2014年植栽地(国有林)平均サイズ70cm。紅白は各20cmです

2014年植栽地(国有林)平均サイズ70cm。紅白は各20cm


2014年植栽地(市有林)平均よりやや劣る場所60cm

2014年植栽地(市有林)平均よりやや劣る場所60cm


2015年植栽地と比べ、植栽2年経った16haは病虫害らしきものはほぼ皆無。
巡視して凝視するたびにぐんぐん伸びているような気がする。秋伸びもするだろう。
「ここのこれだけは駆除する」というターゲットをすごく絞ることができた。
2015年植栽地の一番土壌が悪い工区でも全体的に樹勢を増した

2015年植栽地の一番土壌が悪い工区でも全体的に樹勢を増した


清々しました。事務所を出るとき星がきれいだった。
川ではウナギ狙いの夜釣りの竿が30本あまり。
もうすぐハゼ釣りの季節。
20,000歩以上歩いた。
東京に着いたら、マツのマの字も忘れて、ホントの休日にしよう。
夜になると湿地に近い内陸側林内にはカニが出てきます

夜になると湿地に近い内陸側林内にはカニが出てきます

7月28日、「大正記念植林碑」とうとう発見しました。
盛土工事の三和建設の現場監督の方に石碑がなくなったと伝えていたので、
探してくださっていて教えてくれました。
北釜の方たちや、市役所にも報告します。
やはり100mほど、広浦の水辺にまで流されていました。
あんなに大きくて重たい石碑が。

広浦の南東のほとり、この茂みの中にありました

広浦の南東のほとり、この茂みの中にありました


名取沿岸には、このプロジェクトにも大きく関連する4つの石碑があります。
・海嘯碑(明治三陸大津波の被害記録など。津波で閖上日和山の上から転落)
・大正記念植林碑(津波で流された後、所在不明だった)
・国土緑化碑(昭和28年下増田小学校の全国学校緑化コンクール第1位記念。
津波で100m流され倒伏していたのを確認したが、いまは所在不明)
…ブログ「全国学校緑化コンクール特選(全国第1位)」http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=13410
・愛林碑(昭和32年まで10年間の植林記念碑)
…ブログ「愛林碑とは」http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=2135
…ブログ「愛林碑が見つかった時」http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=2132

名取市海岸林再生の会の鈴木英二会長が公民館長の時に編纂した。
「ふるさと下増田物語」に下記のように記述されています。
大禮記念植樹
(即位の儀式を記念し植樹したことを記す)
大正四年乙卵十一月
現在の天皇が行幸し、即位の儀式を京都、大空のもとにおいて行われ
この祝いを真心から讃え歓ばない者はなく宮城懸名取郡下増田村長阿刀田義潮君と有志が
相謀って言うには、私たちの村は早くから自治模範の村とほめ讃えられ今がある。
まさにこの盛典を前にしてこれに答えるよい企画、永遠への事業がない。
天皇の恩恵をもし我々の子孫が知らないとしたら知らせるべきだ。
有志一同、謹んで話の内容を理解したいと言った。
そこで村議会を招集し、満場一致で協賛、すなわち、土地を選び定めることになり、
同村下増田字須賀に松の樹、三十万株を植えることになった。
即位記念儀式祝いに面積凡そ三十六町八反歩(36ha)、経費約千六百余円、
その植樹には老若男女相競い仕事に就いた。大正五年三月十一日に始まり、
其の十五日に終わり、その間、僅か五日間村民同心を一つにしての思いがこもっていた。
天皇の恩恵をすぐにこのようにかなえたのであろうか。
親しき友阿刀田君に請われ、私が其のことつまり松の樹がすべて翠となり、
盛んに茂る春夏秋冬変わらずその幹抜きんでて高くそびえるさま百尺に及び、
むなぎ(棟木)とはり(梁)の材としてその、固くて変わらないことに配慮すべき。
天皇恩恵に対してその祝いに今ここに君が松の樹を選んだことはそもそも有意義というべきである。
大正五年四月 仙台 民間人 今泉彪謹 撰書丹
高さ3mほどの大きさです

高さ3mほどの大きさです

7月29日、ほぼ平年並みのタイミングで梅雨明けが発表されました。
ここ10日まったく雨が降っていません。
本当に気をもんだ2016年植栽地の滞水はクリアし、安堵しました。
早起きしたら、網戸にカブトムシ。
すでに重たく感じる暑さ。
参加者の健康管理が第一と、いつものように思いました。
今日は、UAゼンセンから傘下組合への、年6回の公募に応じた30名。
14回目の現場参加で、愛知県にお住いのカルビー労組のSさん、
3年連続大阪マラソンチャリティーランナーでニトリ労組の藤澤さん、
「初めての方が半分以上」とUAゼンセン担当者の西さんは言いますが、
ご本人も6回目。リピーターの方が何人もいました。
今日の私のミッションは、
・2016年植栽地のオヒシバ・メヒシバからクロマツを「救出」することに専念する。
・2016年5月、2015年5月の播種の苗、2016年・2015年・2014年植栽地を見てもらう。
・できるだけ多くの人と話をする。
朝9時、仕事開始の時点で風がありました。
よかった。今日は風が吹く。仕事しやすいだろう。
体操して、まず暑さに体を慣らすために育苗場の除草を30分。
10時、2015年植栽地を見学。
10時半、7月16日のボランティアの日の70名と、7月22日の積水化学労組42名の見事な仕事の跡を
説明してから、下草刈り開始。
13時、事務所を出発。
「2年頑張るとこうなる」と2014年の植栽地を説明したあと、実質2時間強の下草刈り。
鎌づかいの音が、明らかに良くなった。音にリズムが。
リピーターの方が無意識でリードしているのは明らか。
体が現場に馴染み、鎌の使い方に、思い切りの良さが出てきた証拠。
林業会社時代、チェーンソーの音だけで上手い人と下手な人が分かることを知りました。
みなさんが格闘する息づかいを聞くと、ありがたくて、涙がにじむことはしばしば。
責任者として、どうしたら、この息づかいや鎌の音を地元に伝えられるのだろうかとも思います。
今日も、大阪、三重、岐阜、福岡など遠くから来てくれました。

1日で、写真奥の草がなくなる所まで、あと数十mにまで迫った。

1日で、写真奥の草がなくなる所まで、あと数十mにまで迫った


最後、名取市海岸林再生の会会長の旧宅に立ち寄ったので、反省会の時間が
短くなってしまいましたが、3年連続大阪マラソンチャリティランナーの藤澤さんへの
募金を呼びかけ、19,327円を寄せていただきました。
藤澤さんのページはコチラ
http://japangiving.jp/c/13751

藤澤さんが別れ際に、「9月第3週にまた来たい」と。
私も大阪マラソン走ります。「トレーニング本気で頑張ります」と答えました。
今日も病人・怪我人がなく無事終わり、銭湯で眠りこけそうになりました。
森づくりは人づくり。地平線まで這うような仕事ですが、今日も楽しかった。
明日は洗濯もしなきゃ、布団もまた干そう。
2年バトンリレーを頑張れば、こうなります。2mのポールを持つのが藤澤さん。

2年バトンリレーを頑張れば、こうなります。
2mのポールを持つのが藤澤さん

7月22日、全積水化学労働組合連合会42名と行動を共にしながら思いました。
2016年草との闘い前半戦、例年同様、数多の企業や労組、個人参加のボランティアの
皆さんが、同じ目標の同志として、リレーのように幾重にも連なり、
結果として、驚異的な仕事量を見事にこなすことができました。

クロマツの根元周りはプロの刈払機を使うことは出来ません。どうしても手仕事に。栄養を取られるからではなく、被圧されるから除草が必要です。

クロマツの根元周りはプロの刈払機を使うことは出来ません。
どうしても手仕事に。栄養を取られるからではなく、
被圧されるから除草が必要です


今日は、我々が目指す「海岸林ビックチーム」について。
委員長、副委員長、中央執行委員は、それぞれリピーター。
まず、待ち合わせの空港で会ったとき、すでに余裕がある。
リーダーの、こういう落ち着きが大事なんですよね。
まず、事前に事務局の誰かが先発隊となり、ボランティアの日などへの実戦参加の機会を設けている。
その経験を組織内にシェアする。それでもわからないことがあればドンドン聞く。
必要があれば、オイスカ本部に行く、オイスカを呼んで仲間たちにシェアする。
現場に来て下さる企業には、そういうことを求め、みな意を汲んで下さいました。
他の海岸林支援企業にもドンドン聞く。
我々も支援者同士が横のつながりを持てるような組織のイメージを
明確にもって、何年も前から準備しました。
個人であっても法人であっても、支援者全体が連合体となるよう。
私にとって林業は、隣同士が助け合うイメージです。現場でもよく言います。
一人で頑張ろうとしないで、大変だったら周りの人に声をかけるようにと。
ボランティア全体を考えて助け合う意味で、大型バスを出してくださるのは、
毎月来てくださる三菱UFJニコスと、UAゼンセンさん。
「みんな自分で手を上げて来た人ですから」
積水チーム執行部は、口をそろえて話してくれました。
自主性を促すべく、手順を踏んで組織決定し、内部広報を周到に進めてきたのでしょう。
とくに委員長は、参加最初からその点を目標にしてきたようにも見えました。
これまでの4,000人を超えるボランティア対応で、とくに困ったことはありません。
なぜなら、呼びかける人、組織がしっかりしているから。
自分の言葉で、なぜ海岸林に取り組むのか語れる人がたくさんいるから。
どの企業も、最初からうまくはいきません。
参加者が集まらないのは、企業の社会貢献活動の大きな悩み。
それを乗り越えるのは、ビジョン。
何のための活動か、なぜそれに取り組むのか、リーダーたちの考え方次第。
積水チームのボランティア開始前、大熊委員長が私たちの活動に「共感した」と
話してくださいましたが、それは私も同じこと。
2年前、何度も委員長と意見を交わし「共感」しました。
委員長として全積水労組をどう率いたいか、なぜ海岸林に取り組むのか。
数多ある課題あるなかで、私たちの活動への参画を新たに加え、新たに支援することは、
彼らの組織のビジョンの一貫と感じ、本当に光栄に思いました。
海岸林再生という目標はただ一つですが、お互いに意義がある歩み方をしたいです。
そして、加わる一人一人が、我がこととして感じられるように。
3年に1回、5年に1回、10年に1回しか来れなくても、この海岸林の再生に、
確かに自分も加わったと思ってくださる人を増やしたい。
あらためて、各支援組織の多くの元担当、現担当者の方々にご尽力いただいていることに、心から御礼を申し上げます。
手前味噌かもしれませんが、本当にすごいビックチームができたと思います。
背景部分が全積水労組42名の成果です。続きは29日UAゼンセン30名が引き継いていただきます。

背景部分が全積水労組42名の成果です。
続きは29日UAゼンセン30名が引き継いていただきます

「これは闘いだと思え」(ニセアカシアや葛のこと)とは、佐々木統括の口癖のひとつ。
元の地盤を残した個所から、ニセアカシアや葛が、種と根で伸びてきて、
盛土の上まで進出してきているのは2年前から報告してきました。
前田建設東北支店のベテラン社員さんが、根っこごと引き抜いたら、
10m近い根が採れたこともありました。あの場所にも、僅かに残った根が生き続けて、
一層激しく反抗してきました。とくにニセアカシアは侵略的外来種ワースト100。
養蜂には役に立ちますが。自分と違う生き物を駆逐するという性質があり、
海岸林ではまったく不要な樹木です。
我々一同、ボランティアリピーターの方も、心を一つに、素手で闘ってきましたが、
それももう限界と判断しました。
今年6月から、闘いの経験がきわめて豊富な松島森林総合と組み、
盛土法面、法面と作業道の際など今回1度だけは、潔癖なまでの全面刈りをして
(ハギなど残したいモノは伐らずに)、日光を十分に受ける状態を作り、
悪質な対象の繁茂を意図的に促進し、準備を進めてきました。

ちょこちょこっとした調査ではありません。この二人は専属になります。「たまたま今日いる人」扱いではない同志です。

ちょこちょこっとした調査ではありません。この二人は専属になります。「たまたま今日いる人」扱いではない同志です


効果はテキメン。
「ありがとうございます」と言わんばかりに、狙っている獲物がすぐ出てきました。
1年で樹高5~6mとなり、我々の車両にも傷をつけるニセアカシア並木となる2015年植栽地や、
葛・笹・竹の多発地帯にプロット(試験地)を設定し、ターゲットの根元一つ一つに
番号をつけ、薬剤の種類や、塗布方法などすべて写真管理・記録します。
たとえ心無いイタズラで番号を引き抜かれたとしても、写真管理もします。
記録は書類の束になるでしょう。
我々の調査が他でも役に立つよう、結果は公開、アウトプットします。

我々の調査が他でも役に立つよう、
結果は公開、アウトプットします


適当にまくなどはしません。
ターゲットを定め、その根元を狙うのです。生物多様性配慮ゾーンであってもなくても、
除草剤のようにむやみに雑草すべてを枯殺するのではありません。
これはボランティアの世界じゃありません。薬剤なので。
相手を知り尽くした熟練のプロをもっても手に余る世界に突入したということです。
手遅れになってからでは遅い。普通の下刈りと同様、初期対処こそが肝心です。
ここは最もひどい場所の一つ。すぐニセアカシア並木になります。

ここは最もひどい場所の一つ。すぐニセアカシア並木になります

8月28日(日)8:30~12:00 地元向けに半日ボランティアを追加します。

28

詳細はこちら

 

名取市広報掲示板が150ヵ所ほどあるそうなので、チラシだけではなく
自転車部隊も編成し、ポスターも掲示して、どぶ板作戦で告知します。
すべてに掲示できないかもしれませんが。

私たちのプロジェクトでは、壮大な面積に対抗してゆくため、
ボランティアを「戦力」と考えています。第3土曜日のボランティアの日等では
基本的に9時開始~17時終了の8時間体制を基本にしています。
「ちょいボラ」的要素は排除しています。
ですが、1年に1回だけ、地元市民向けに「半日」という日を設けようと。
親子連れでも体験できるように。もちろん、植える仕事はありません。
おそらく、つぼ刈り、つる草抜き取りとなるでしょう。
昨年半ばから、大学生や大学院生で、当プロジェクトを研究対象にする人や
高校生・大学生の自主的ボランティア参加、中学生の職場体験、
小中学生の見学など、若い人たちの変化の兆しを感じました。
区長会連合会や農業従事者などからの「個人」の寄附も続伸しています。
植樹祭も3回実施し、今年も最終的に定員以上集まりました。
地元の人にもっと現場で汗をかいてほしい。
だけど、相当頑張らないと中途半端な仕事になってしまう。
ですが、小さな変化の兆しに反応したい。
高校生との接点が少し増えたこと、名取北高校など。
考える力が身につき始めるこの世代、放っておけない。
そんなこんなで、色々な意見を聞き、話し合って、
1年に1回だけ、ハードルを下げて、1日は無理だけど、少しなら…と言う人に
間口を広げる日があっても良いかと。
植樹祭以外に1回だけ。
【番外編】~今日夕方のある会話~
Aさん 金もらえないのに草刈りには行かないよな~
Bさん 朝7時半から、1時間が限度だわ
Cさん もうみんな遠くに、バラバラに住んでいて、誰も行こうなんて思わない
全員60歳以上の男性。農業従事者。これが普通の反応だと思います。
普段から農業で人に使われているのだから、休みたい気持ちもわかる。
目の前で言ってもらえるだけ感謝しています。まったく腹は立ちませんでした。
みんなが楽しみに来れる「お祭り」をやるつもりはないのですから。

2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  
月別アーカイブ

ページトップへ