おかげさまで、今期の成績は過去最高の模様。
育苗場:播種50,000粒の発芽率96%
植栽地:植栽70,000本の活着率99.9・・・%
*吉田一人の調査ですが、枯れた苗が見当たりません。
植栽は4月20日~5月8日までで60,000本。
5月20日の植樹祭で市民の手で植えたものが10,000本。
普通、植栽後2週間で結果が出ますが、1ヵ月経ってこの状況。

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ちょっと見にくいのですが、枯れているものは見当たりません


植樹祭箇所で、説明・指導より「3・4cmも深過え」し、
力枝まで土に埋めた人が、今年は相当多かったのが心配でした。
監督が足らない指導側の責任ですが・・・
根腐れの問題もあります。これからの本格的な多雨が心配です。
越冬後の二つの寒風・乾風、それと交互の多雨も心配です。
ぬか喜びせず、やるべきことをやるべき順に頑張ります。
私にとって「良かったね」と本当に思うのは来年の今頃なので。
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乾風、寒風、多雨に耐え、1年後、すべてのクロマツが元気に育っていて欲しい

179人のボランティアと

2017年6月18日( カテゴリー: 現場レポート )

「種から育てるゼロ歳児からのクロマツ保育園を卒業したら、海岸最前列の過酷な環境の実社会」
6月7~11日、オイスカタイ10名、化学総連・全積水化学労組100名、
京セラ労組17名、凸版印刷労組52名、リピーター多数。合計179名の皆さんが来てくれました。
まず育苗場で「苗半作」とあわせてこのように説明します。
また、種からクロマツを育てている育苗場を見ることは、余程のことがない限りないでしょう。
ここで苗を育てている人たちの話をします。
そして海岸林造林の現場へ。
皆さん慣れない現場だと思います。
お互いに有意義に一日を過ごすには、目標を持っていただくことが大事です。
滞在時間や現場の都合にもよりますが、植栽後2年目~4年目の様子を見ていただきます。
「ここはこれからお願いする場所と同じぐらい雑草の駆除に苦労したんです。
ちゃんとやればこうなるんです」と説明します。
2014年植栽地は、大きなものでは2.5m近くなっています。
ツルマメグサ、葛・・・みんなで苦労した場所です。
ただ与えられた目の前の雑草を機械的にむしり取るのではなく、
苗の気持ちになって、自分が苗になったつもりで、また、苗を育てている人と同じ気持ちで
草刈りをするというのが、ここでの一番のコツだと思います。
そして、本番の2017年植栽地へ。
最初はまず判別できるように、探してとるような場所から
慣れてきたら、海のようなツルマメの場所へ。見て呆然・・・
 

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ここはツルマメ草抜き入門講座の場所


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海のようなツルマメ草繁茂地・・・きれいな緑のじゅうたんではありますが、この中にクロマツが埋もれています


179人で2017年植樹祭開催地2.02haのうち、1.2ha完了。
私なりの計算、あの現場では、一人当たり6時間換算で82㎡、42本のお世話。
今週末の155人で、植樹祭開催地、ツルマメ集中繁茂第1区は終わるでしょう。
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クロマツを傷つけないように丁寧にツルマメ草を取り除く。これだけの人の愛情を受け続けている現場は他にはないでしょう


「一期一会」
ボランティアの皆さんを受け入れる直前、必ず自然に思い浮かびます。
4年前、河北新報の記者さんからお願いされました。
「オイスカさんの現場にはこれから多くのボランティアが来てくれる気がします。
その時、ぜひこういう気持ちで」と。
いい言葉を教えていただきました。
多くの愛情で立派な海岸林を育てます

5月中旬、植樹祭の前は、ヒバリ、コチドリ、キジ、カルカモなどが、
海岸林植栽現場で産卵活動を数多くしていました。
ヒバリは上空でさかんに鳴き、頻繁に巣から少し離れた地上に戻ります。
夫婦のコチドリは、砂利道で車がギリギリまで迫っても逃げようとしません。
車と一緒に動くような動きすらする。好奇心か?敵への監視か?
コチドリは気が強いのでしょう。光り輝くように見えるほど羽を複雑に動かしながら、
トビをあらゆる角度から夫婦で攻撃し、10分でも20分でも追いかける姿も見ました。
地上には飛べないこっこがいますから。
私も一回だけ捕まえてみました。攻撃してくるかどうか試そうと。ごめんなさいね。
スズメの家族も去年より増えました。いまはまだ、安全な防風垣の中と近所をチョロチョロ。
海岸林残存クロマツの上のトビの巣には、夫婦以外にもう一匹、でっかいのが。
巣の下や、近くの防風垣にはいつも何か食べかすがあります。巣立ちの季節でもあります。
それにしても、産卵はあの頃がピークだったのだろうか・・・??
6月に入ったら、その動きをしている数、卵を見る回数が少ないような。
いつもなら、6月中旬のボランティアの日あたりに巣と卵をよく発見する気がする。
「経年変化も、年々の違いもおもしろい」とリピーターの方たちは口々に言います。

170602 チドリのひよこ DSC_0079 (4)

コチドリのこっこ


化学総連・全積水化学労組の100名は、運よくヒバリの「こっこ」を見られました。
宮城ではヒヨコのことを「こっこ」と言います。巣の中のこっこは私も初めて。
卵でも、こっこでも見つけた人はアッパレです。
我々にとって、現場の楽しみの一つはやっぱり自然。
6月12日、夕暮れ時一人で進捗確認をしているとキツネと出くわしました。
おなじく、6年来初めて、すごく大きなスズメバチも見ました。この時期見るのは女王バチ。
よし、今度の土曜日、ボランティアの日、「蜂誘引捕殺器」をつくって設置しよう。
2リットルのペットボトル、日本酒(料理酒も可)、酢、砂糖を用意しよう。
夏に作って兵隊バチを落としても意味がない。巣が現場付近につくられないようにするなら、
いま、この時期!!
現場百遍。歩けば歩くほど気付きがあります

年に2回の大切な日

2017年6月16日( カテゴリー: 本部発 )

6月14日、会員がじわじわ増えている宮城県支部の、
年に2回の幹事会・活動報告会で新役員が承認されました。
新支部会長 亀井文行氏(カメイ㈱代表取締役社長)
新副会長  鈴木英二氏(名取市海岸林再生の会会長)
 同    矢萩保雄氏(ユアテック㈱代表取締役会長)
新顧問   亀井昭伍氏(カメイ㈱相談役)
会員一人一人が、一人ずつコツコツ会員を募集し、現状145件の会員を
200件にするという目標を再確認しました。
宮城県支部の会合は出席率が高い。ありがたいことです。
震災直後に始めた海岸林再生プロジェクト、私は当時、宮城という土地に決して
明るいわけではありませんでしたが、安心して堂々と着手し、継続できるのは、
やはり、「オイスカってなんスカ?」を説明してくれる、世界各国での活動
そのものを応援する会員がいたから。
頼れる人のいない場所ではこうはいきません。
オイスカ宮城からは、海岸林以外にも様々なサポートをしていただいています。
代表的なものが、年間30万円の北部タイプロジェクト運営費支援。
震災前から続いており、2011.3.11は会長以下現地視察団の帰国日。
参加者は宮城に戻れないという緊急事態になりました。
各種報告とともに、毎回30分の講演があります。
今回はオイスカアドバイザーの小林省太さん(元日本経済新聞社論説委員
兼編集委員)。小林さんには今年からは、週1本部、月1名取ペースに加え、
全国各地での講演もお願いしています。すでに今年、香川、徳島、富山、
岐阜、宮城で「元新聞記者が見た海岸林再生」と題して多くの方に話して
いただいています。
そして毎回、会費5,000円で懇親会。
現場を背負っていると支援者周りの時間確保が難しい。
ですが宮城は出席率の高い会合。確実に年2回顔を合わせることが出来ます。
我々にとって現場が第一。ですか、支援者コミュニケーションは極めて大事。

1年前の総会のこの日、

1年前の総会のこの日、会員を増やすという目標を立て、その成果が現れた。今年は200件までオイスカ会員の輪を広げたい


支部とは、会員とは、運命共同体的な存在です。
「会員になりたい」と自分から言っていただけるようなあり方を目指します。

プロジェクト開始当初から6年にわたり継続してご支援くださっている川崎市の井上文雄さんから「花木苗バザー」の報告が届きましたのでご紹介します。
井上さんは、プロジェクトへの支援のための苗木づくり、バザーの開催、広報のためのパネル制作、地域の活動などでのプロジェクトの紹介等々、プロジェクト支援のために多くの時間を費やしてくださっています。
井上さんからのメールが深夜2時ということも1度や2度ではありません。
井上さんの熱意にこちらも元気をもらっています
*********************************************
植栽地になかなか行けない私の海岸林再生プロジェクト応援は、
①自作の写真パネル展による進捗報告 ②花木苗バザーの売上金の寄付、③寄付金パンフの手渡しです。
写真パネル展は、2011年に里山ボランティアの皆に寄付を訴え、2012年にクロマツの播種の写真で進捗報告をしたことが始まりでした。
そのうち、写真パネルはプロジェクトを初めて知る機会となるので、宣伝に役立つと気付き、私の知りあいが集まるところには積極的に持ち込みを始めました。
寄付を訴えるとヒンシュクを買うと言われる同窓会にも、津波からの復興支援なのだと平気の平左でした。
応援7年目の今年、写真展を数えてみたら5/11~自宅前バザーが49回目、5/21職場同窓会が50回目でした。
職場同窓会での写真のお二人は、「年1回でごめんね。」と15,000円を用意して待ってくれていました。
寄付金パンフ配布は5回目、初回と違い受付で総会資料と一緒に配布してくれ、継続してよかったと思いました。
それもこれも、名取の現場でグランプリに輝く苗をつくり、活着率99%という見事な植栽をし、植栽本数・面積を着々と前進させているから、鮮度よい写真報告ができるし、報告が待たれているのです。
 「花木苗のバザー」の苗は、名取のクロマツの苗作りにちなんで、私自信が種を発芽させ2年育てた実生苗です。
2年目から挿し木も始め、3年目からは近所に協力者が現れて、花や挿し木苗そのものが寄付されるようになりました。
今回で6回目の自宅前バザーには、8人以上の方々から苗が届きました。
列記すると、ジャーマンカモミール・マロー・ブラックベリー・苺苗・ミント・紫蘭・ビオラ・クロタネソウ・タツミソウ・山椒・シュンラン・ホタルブクロ・盆栽4点・ペチュニア・ナデシコ・柏葉アジサイ・山アジサイ・キュウリ苗・青ジソ・ミニトマト苗・セロリ苗・ミヤコワスレ・鈴蘭・クリスマスローズ・キンセンカ等々・・・書ききれません。
写真パネルの下に全て陳列したら、私の作った挿し木苗はスペースがなく後回しになりました。
自宅バザー①
自宅バザー②
自宅バザー③
自宅前バザー④
自宅前バザー⑤
バザーの基本は無人販売・置きパンフですが、在宅できる日は寄付金パンフの手渡しをします。トロ箱で育った苗を小さなポット(これも全部寄付)に移植する作業をしながら、ばら苑鑑賞の方々が通るのを待ち、「バザーをご覧下さい。この目的でやっています。」と写真パネルを指差ししながら寄付金パンフを手渡します。
反応のあったキーワードは、
「7年前の巨大津波」
「26万本50ヘクタール、半分まで来た。」
「寄付実績5億2千万円」
「苗は宮城県でグランプリ」
「第1回インフラメンテナンス大賞農林水産大臣賞受賞」などです。 
「すごいなあ」と言葉が返ります。
 「私が種や挿し木で育てたので原価はゼロ、代金の10円や20円がすべて寄付になります。」この声かけには「ヘーっ」「安すぎない?」と笑顔が返ります。
興味を示された方には写真パネルの内容を説明します。
仙台に住んでいた人や、閖上で友人を亡くしたという方もいらっしゃって、逆にお礼を言われました。
また2人で4万円郵便払込してくださった方が通信欄にこのバザーと私の説明のことを書いてくださったとオイスカから教えていただきました。
私からもらったパンフを職場に提起して10万円を寄付をしてくださった会社が昨年あったと聞きました。うれしく、やりがいを感じます。
今回の手渡し部数は1,200部。18日間毎日バザーに立ち会うことができれば、もっと渡せたと思うけれど、これが精一杯。売れたのは約350ポット、オイスカ送金は36,670円 金額は決して多くないですが、名取のことを思う協力者はじんわり多くなっています。
「どこでやっているんですか?」この質問はまだまだあります。
ということは、まだまだお知らせが足りないということ。私の写真パネル展と花木苗バザーは続きます。

広報室の林です。
7日から9日までオイスカ・タイランドの一行10名が
プロジェクトを訪問しました。草取りなどのボランティアも体験。
現場での様子を中心にご報告します。

バンコクから夜行便で成田に到着後、すぐに国内線に乗り換えて
仙台に向かった一行を空港で待っていると懐かしい顔・顔・顔。

再会を喜び合い、すぐに向かったのは
「名取市海岸林再生の会」の鈴木英二会長の自宅。
……といっても今お住まいになっている自宅ではなく、震災前に住んでいた自宅です。
会長自ら写真などを使い、津波の状況など話してくださいました。

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いつもは冗談ばかり言っているオイスカ・タイランドのアリ会長(左)も
真剣な表情で鈴木会長の話に耳を傾けていました。

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昼食を済ませ、日和山などで震災の状況など説明を受けたのち、育苗場へ。着替えもせず草取り作業をお手伝いいただくことに。
今回はコンテナ苗を置いた列と列の間の草取りです。こまめに除草をしないと虫が発生したりして苗に悪影響を与えるのだとか。
早速作業に取り掛かりますが、御年83歳のチャチャワンさん(上の写真の右の男性。オイスカは1980年からタイの東北部スリン県で植林活動に取り組んでいますが、この方は同県の元営林署長さん。長くオイスカとお付き合いいただいています)、膝を悪くしているというアリ会長にとってしゃがんでの草取りは体勢的に厳しいということで、日頃「名取市海岸林再生の会」の皆さんが育苗作業に使っている特製のイスをお借りすることに。

吉田が嬉しそうにビニールハウスからイスを運んできました。
どれも座りながら移動ができるタイヤ付き!

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チャチャワンさんもアリ会長も喜んでいました。

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皆さん「まだやるの~?」などと口では言いながら、せっせと手を動かしてくださり、
アリ会長も自分が取った草をこんなに積み上げて達成感を味わっている様子。

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おかげでこんなにきれいになりました!
(ビフォーアフター写真になっていませんが、左上の写真で
まだ草取りをしていないところが一面緑なのが分かるといいのですが)

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育苗場から海岸に移動し、植栽地を視察しました。

現場に到着すると、海からの風が冷たく、プロジェクト用の薄手のウインドブレーカーをみんなが一斉に着たので、もう誰が誰だか分からない状態になってしまいました。しかもフードまでしっかりかぶってしまうとますます分からず、なんだかその様子がとてもおかしくて、現場の説明をしている途中でも、笑いをこらえることができませんでした。
名付けて“チームグリーン”。タイで植林に取り組んでいる経験から、木の成長だけではなく、いろいろな視点で質問が飛び交います。

チャチャワンさんがとっても嬉しそう!

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翌日も草取り。ここでもご機嫌のチャチャワンさん。
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駐在員の春日とは23年のお付き合いになります。
ヤットさんとは2005年の愛知万博で、一緒に暑い夏を乗り切りました。
大事な大事な仲間たちが海を渡って名取に来てくれたこと、
一緒に活動できたこと、とってもとっても嬉しかったです!
皆さん、おつかれさまでした。
そして、ありがとうございました!!
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「あの人が頑張っているから自分も頑張ろう」
そういうことって大人、子どもに関わらずありますよね。
私にとってずっと昔から今も、タイの仲間たちはそういう存在です。
多くのことを教わってきた場所です。そこから大事な人たちが来てくれる・・・
小学校の遠足の前日のように、なかなか寝れませんでした。
眠れないなんてことは、あんまりないんですが。
2002年、マングローブ4,000ha再生の現場で、オイスカ静岡県支部の
会員さんたちを受け入れる準備に加わった時のことは、かなり印象的です。
準備とは何か、ホスピタリティーとは何かも教わったのだと思います。
村の人たちと接する姿、村ごとにあるマングローブの育苗場、
見渡す限りの壮大なスケール、目標と計画と技術力を学びました。
もし、オイスカの職員になっていなければ、タイと関わっていなければ、
今のこの名取の仕事を、あの日あの時、直感でひらめくことはなかったでしょう。
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6月7日~9日、オイスカタイ10名受け入れ、あっと言う間の3日間でした。
6月8日、名取駅でのトークセッションは、タイ政府のカヤイさんはじめ、
みんなと会うたびに話してくれることを聞いてもらいたいと初企画しました。
録画するつもりでしたが、ビデオ忘れてしまった・・・三脚は持ったのに。
来日して、可能な限り多くの日本人と接し、覚えていただけるよう準備しました。
日本側の人も多くのことを感じ取ってくださったようで、手ごたえがありました。
2020年の「第1次10ヵ年計画」節目の年、このプロジェクトに関わる
日本の人を、桁違いのスケールの現場にご案内したい・・・
夢のひとつですね。
いま育てているクロマツを、いつかこの手で本数調整するのも夢です。
日タイの仲間と。
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6月3日、宮城中央森林組合は「施肥」。
植栽後のクロマツにとっては一生に一度。
ぬかるみで残した場所を、「あと3日ぐらいで終えたい」と、追込みをかけていた。
今年は、山砂で柔らかいため、柄の長い鍬で、立って作業できるから、「体はだいぶ楽だ」と。
今まではしゃがんで立ってで、スクワット1日600回のようなものだったから。

マツ1本に50g施肥×70,000本分

マツ1本に50g施肥×70,000本分


釣りの撒き餌のスプーンで。楽そうに見えますが、これでも・・・

釣りの撒き餌のスプーンで。楽そうに見えますが、これでも・・・


私はその現場監督と並行して、ボランティア受け入れ前に植栽地51ha全域を、一日かけてじっくり巡視。(大阪マラソンのトレーニングのつもりで)
来週はオイスカタイ会長一行10名が、わざわざ名取にボランティアに来てくださる。
そして化学総連&積水化学労組100名、京セラ労組20名、凸版印刷労組50名。
彼らは土曜日なので半日でアガリ。
ちょうどいい機会。事務所に戻って、5月24日の宮城テレビ「Oh! バンデス」の上映会。
一瞬の「爆笑必至」の場面があるので、彼らと一緒に見たかった。
今回は裏方特集的。再生の会、森林組合ともに、らしさが際立つ。
期待通りの爆笑。携帯に録画してくれたので、今日は来てない当人以外にも見せるはず。
「わざとじゃあんなに面白いことはできないよな」。一生懸命やってたからだろう。
上映会① 爆笑場面の前

上映会① 爆笑場面の前


上映会② 爆笑場面の瞬間

上映会② 爆笑場面の瞬間


過去の映像もあった。
「懐かしい~」「あの頃はホントに右も左もわからなかった」
「いま、ホントに大きく育ってますよね」
植樹祭当日の場面。
「植えるのが上手かったよな」「説明よく聞いてくれた」「何も問題なかった」
「俺達も楽しかったよな」「いい人が多かった」
「北高の校長先生の挨拶、カッコよかった」
こうやって映像を見ながらだと、正面から聞かなくても自然に話してくれる。
で、もう一度浅野さん登場。
「しゃべり、いいっすね」
「なんであんなに目がきれいなんすか?」
「どんだけ純粋なんすか?」
「前に、思い切り目が合って、マジ、恥ずかしかったっす」
「俺たちのアイドルっす」(社長)
全員結婚してんじゃない?
現場は、大体こういう感じ。自分含め。
でも、裏方もみんなで楽しんで植樹祭ができたことが、あらためてわかりました。

毎年6月初旬は、一斉に発芽したばかりで、2年後に植える苗を、
時間を忘れて見惚れてしまう。誰もいないので腹這いで時間を忘れて。これは私の役得。

播種4月27日、発芽5月16日

播種4月27日、発芽5月16日


撮影6月3日

撮影6月3日


一番お世話するのは再生の会。
しかし、私自身も節目節目でいつも「苗半作」という言葉を肝に銘じる。
「良い苗ができれば、半分成功したようなもの。それほど苗は大事という意味。
稲作農家のみならず、農家の誰もが思っているはずだ。
これから海岸林再生は本格化。
宮城は年100ha植付。福島もそういう単位のはず。
大半は抵抗性クロマツの「コンテナ苗」。培養土付きだから活着はいい。
秋でも植えられるので、「復興進捗」という点には大きく貢献している。
これまで7年、クロマツ苗というものを、皆で凝視してきた。
森林組合は、「悪い苗なら突き返してもいい」と心の中では思っている。
再生の会は、種苗組合の年数回の研修で、他と比べる目も養い、
オイスカ東京本部海岸林女子はそもそもの素質を伸ばしている。
私自身、昨年11月は相馬以北、土曜日は山元町以北の、幾つもの現場を見た。
植えたての苗で、「この苗はイイ苗だ」と思うことはもちろんあった。
しかし、中には「植えたのが遅かったな」「出荷自体が遅かったな」
「妙に根元が細いな」「細くて背だけ高く、稲穂のようだ」と思うこともあった。
あと4年で750haを宮城で植え終わらねばならない、理屈抜きの事情がある。
怒涛のように海岸林再生を進めねばならない。私たちもその一端。
「何本植えました」という記事はこの時期本当に多い。今は国民運動的に植えねばならない。
でも、こうやっていくつもの現場に行ってみると、苗だけ見ても実にいろいろ。
また、苗を植えた後の保育の程度もわかる。
苗を育てる人、植える人、さらに育てる人。
再生の会、森林組合、オイスカという私たちは別組織だけど、分業する「一貫施業」チーム。
種から育て、植えて、育ててゆける一体化したコアチーム。この幸せは私たちだけのもの。
この無二の機会をいただいたありがたさを忘れずに、また粛々と頑張ろうと今日も思った。

植樹祭の感想が届きました!⑥

2017年6月11日( カテゴリー: 本部発 )

皆さんこんにちは。東京本部で研修しているモンゴルのトゥメンです。
5月19日から20日
「海岸林再生プロジェクト」植樹祭に参加しに名取に行きました。参加者約530人で10000本苗木を植えました。
すごい大きなイベントでした。非常に植林をするまでの準備、植林のとき、その後のことがよく計画されていました。
地域の人たち、あとボランティアたちと一緒に活動するのは私の勉強になりました。
国へ帰ったら植林や他の仕事をする時に日本で学んだ事を使いながら仕事をしたいと思います。
これからも皆様いろいろアドバイスをお願いします。本当にありがとうございました。

高所作業車に乗った時に撮った現場の写真。もう一回乗りたかった

高所作業車に乗った時に撮った現場の写真もう一回乗りたかった


トゥメン (2)トゥメン (2)トゥメン (3)
トゥメン (4)トゥメン (5)トゥメン (6)
植樹祭の様子
5月21日
「海岸林再生プロジェクト」植樹祭に参加した次の日に浅野さんは諸江さんと私を連れて2011年3月11日に
宮城県の津波があったところに見学をしました。私は初めて日本に2011年3月21日に来ました。
その時はモンゴルは海がないので、津波は全然わからないし、日本語もわからないから
日本の北の方に地震がありまして、それで海の近くに住んだ人たちの家が壊れました、と思っていました。
今回本当の現場に来て見たら6年前の津波の事、自然災害の強さをわかりました。
トゥメン (7)トゥメン (3)トゥメン (8)
石巻市、日和山公園
トゥメン (9)トゥメン (10)
新しい野蒜駅
もうひとつ感動したところは荒浜小学校です。荒浜小学校にきたら4月30日から一般公開されていました。
その2011年3月11日にこの学校の真実の物語についての映画を見ました。素晴らしい校長先生のおかげで、
すべての学生と学校職員が救われました。皆さんもぜひ見学に行ってください。
http://www2.sendai-c.ed.jp/~arahama/

トゥメン (11)トゥメン (1)
荒浜小学校
I am amazed with what swiftness, the Japanese restore again everything.
私はとても速いスピードで復興が進んでいるのを見て、とても驚きました

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