こんぬずわ!海外事業部の伊藤でございます。
先日の6/10・11に海岸林再生プロジェクトの現場を訪問しました。
今回は大鎌の紹介をしたいと思います。
大鎌を引いた時に雑草がガサリと切り取れると、つい楽しくなり時間が経つのを忘れて作業しそうです!
さて大鎌はまず、草をきれいに刈るために刃の手入れを行います!
刃の鋭さが足りず、草が刈れない場合は草が横に寝てしまい、刈るのが難しくなります。
労力も時間も取られるため、作業前に刃の手入れをすることが大事なのです。
そこで指導員の佐々木勝義さんによるデモンストレーションをしていただきました。
今回、ボランティアに来られた凸版印刷労働組合の皆さんも、
一瞬でも動作を見逃すまいと集中しておられます。
まずは片足で大鎌を踏み、動かないようにしっかりと固定します。
きちんと押さえないと刃が動いて自分を切ってしまいますから注意です。
次に鎌に水をかけて、砥石を使います。
この砥石は灰色と茶色の2面があり使い方が異なります。
セメントとレンガみたいに見えますね。
最初に面の粗い灰色側を使い、円を描くように鎌の表を研ぎます。
鎌の刃に対する砥石の角度は35°が目安です。
今度は裏面に返り(でっぱり)が出るので茶色側でストレートに研ぐことで、この返りを取ります。
これでOK。
試し切りをして、いざ出陣です、勇ましい!
植栽現場にはびこったシロツメクサを刈り取ります。
草に隠れている松を刈り取らないように手早くかつ慎重に進みます。
除草後です。
横の拡大図にあるような松が隠れていたのがわかりますでしょうか?
さながら早朝の満員電車から解放されたかのように松の苗たちがε-(´∀`*)ホッとしているように見えます。
皆様お疲れ様でした!
名取事務所は南東に120m移転作業中
名取事務所は、南東に120mの名取市有地に移転。
5月から引っ越し準備中。育苗場圃場はもちろんそのままです。
測量、地鎮祭、整地や、仮事務所・電気配線・電話・トイレ・水などの工事手配を
佐々木統括の元の職場の先輩である佐藤さんの助太刀をいただきながら進めてきました。
6月21日、私や佐々木統括はそれぞれ用事があり、立ち会いませんでしたが、
雨天の中、仮事務所を設置しました。
来週は事務所の本移転。
前田建設工業㈱に寄贈いただいたスーパーハウス(事務所)は、
雨漏り防止や塗装塗り直しも施してあり、これからも利用させていただきます。
倉庫のビニールハウスは7月に入ってから引っ越し。
その時は本部職員も何名か出動要請がありました。
なお、当面ボランティアの駐車場はそのままの見込み。
様子を見ながら変更したいと思います。
7月の公募ボランティアの際は、新事務所で昼食か?
ちなみに、新事務所の住所は番地だけ変わります。
名取市下増田字北原東「478」
郵便番号、電話・FAX番号は変わりません。
しっかり公表すると、突然の視察が増え過ぎて、業務の妨げになるため
必要最低限の公表にとどめるよう再生の会から頼まれています。
植樹祭2.02haのツルマメ抜き取り完了 by348人
6月7日~17日、ツルマメ集中繁茂区域の最右翼2.02ha+αの抜き取り完了。
2017年5月20日植樹祭の会場です。いまは当日とは雲泥の差。
ツルマメの海のような場所もあります。
担ってくださったのは、オイスカタイ総局役員10人、当プロジェクト支援企業の
化学総連&全積水化学労組100人、京セラ労組17人、凸版印刷労組青年部52人、
UAゼンセン39人、ボランティアの日参加者130人(ニコン、仙台トヨペット、
IBEX、三菱UFJニコスとMUFG、ANA、電通共済、ネクスタ、オイスカ北海道支部と一般参加者)
合計348人(指導者除く)8時間換算になおすと255人。
+αの完了面積は0.36ha。したがって、2.38ha、12,138本のお世話。
半日の方を考え、8時間換算で、一人当たり一日約93㎡、約48本。
説明、移動、休憩を除いた実質作業時間を5時間と考えると一人一時間約19㎡、9.4本。
このツルマメの場合、いつもの「つぼ刈り」(マツの周りだけ)ではなく、
ターゲットの敷地を「完璧を目指して」抜き取ります。
だから、このような少ない面積になります。体力的には楽ですが。
難しい場所から手を入れています。
ここは2度、3度抜き取らねばならないでしょう。
他にも同様の場所はあります。今はまだマシでも後になれば、また増える。
タイから、日本全国からお越しの348人のみなさま、
本当に大事な仕事をありがとうございました。
無事先手を打つことができました。
今年植えた70,000本、13.66ha。
場所によって、土壌・諸条件によって手入れの仕方は多種多様。
しっかり頑張ります。今期の闘い、乞うご期待。
現場から事務所に戻って、一人で一息ついていたら、
いつもと違う場所からスズメの「こっこ」(宮城弁でヒヨコ)の鳴き声が。
2階から下を見ると、2羽落ちて、そろって「固まって」いた。
防風ネットの上には、すでにカラスが待ち構えている。
急いで下に降りて1羽は確保。
もう一羽は事務所の下にもぐってしまった・・・
仕方なく、その1羽も事務所の下に。
それにしてもかわいかった。
今日は楽してタクシーを呼んでしまった。
車に乗り込んで走り出すと、植栽現場で時々見る、
灰色で太ったネコが、
隣の会社の細いフェンスの上に。
彼女は防風垣の上にいることもある。
トビと同じように上からヒメネズミを狙ってるんだろう。
貞山運河に橋が架かったから、運河を超えて半径1㎞以上が行動範囲か。
おそらく、私と同じように地ベタからひなの鳴き声がするのを聞いて
気付いたのだろう。
あのこっこ、ダメかもな・・・もう少しで飛べるようになって巣立ちなのに。
たとえ1羽でも、梯子持ってきて、1階と2階の隙間にある巣に返せば良かった・・・
だいぶ後悔しながら帰京する、オタクの休日。
piece of NATORI
こんにちは、浅野です。
6月4日の鈴木のブログでも紹介したとおり6月の「piece of NATORI」は<名取市民の森>特集でした!
ボランティア参加者や私たちスタッフも投稿させていただいています。
6月10日に放送された「piece of NATORI」では、いつもボランティアに来てくださっている大槻さんをはじめとする
ボランティアの皆さん、そしてまさかの私の投稿が紹介されました。
投稿が紹介された方にはico.さんの書き下ろしイラストがプレゼントされるということで…
はい!お送りいただきました。
とっても素敵なイラストです。左下には「名取市民の森」、左上には私の名前が。
この木製の白フレームが何とも言えない!と鈴木と2人で大はしゃぎでした。
今回の放送をお聞き逃しの方は再放送をお聞きください。
再放送は6月24日(土) 17:30〜18:00です!
「FM名取が入らない!」という地域の方もListen Radioで聞くことができます!
このListen Radioはスマホのアプリにもあるので、全国どこでも「なとらじ」を聞くことができます!
ちなみに来月は<名取市民の森>特集 後半ということで、
7月8日と22日の17:30〜18:00には、また別の方の投稿が紹介されます。
ぜひ、皆さんお聞きください!!
こんにちは、浅野です。
6月9日~11日、たくさんのボランティアの方が来てくれました。
それについては別のブログで…。
いつも草が茂っているところには「タマゴがあるかもしれないので気を付けてくださいねー」と
アナウンスをするのですが、今回はなんと!
タマゴだけでなく、孵ったばかりのヒナが!!
初めて見た方も多かったようで、「おぉ~」と静かに歓声が上がりました。
かわるがわる見に行っていると上空から親鳥らしきヒバリの声が。
このままだと親鳥がエサをあげられない…ということで、別の場所で作業することに。
次の日(10日)、作業をしていると「昨日のヒナいなくなってましたよ!タマゴは全部ありましたけど」という報告が!
まだ巣立つような大きさじゃないし、この辺りには天敵が…と思いながらも、
親鳥が移動させたということにしておこう。と目を背けてみました。
また次の日(11日)、まだ残っていたタマゴのことがどうしても気になり、
見に行ってみると…
確実に食べられたであろうタマゴの残骸が。
私たちが草取りをして見えるようにしてしまったからなのか、
そうでなくてもそういう運命だったのかは分かりませんが、
タマゴやヒナを見つけたらすぐに手をとめて
その場から離れようと誓った1日でした。
自然界は厳しいので、巣立つまで無事に過ごせるかは
運次第なのかもしれませんが、
これから参加される皆さんも気を付けましょうね
6月17日(土) ボランティア報告
快晴のもと、130名の皆さんと活動をしました!
まずはいつものように事務所で参加者の紹介やプロジェクトの説明など。
終わってからはリピーターの皆さんにはすぐ現場に移動していただき、
残りの皆さんは吉田が育苗場を案内。
リピーターチームは佐々木勝義さん率いる大鎌部隊。
研ぐところからはじめ、草に覆われた植栽地の草刈りを終日頑張っていただきました。
ほかの皆さんも合流して草取り開始。
ひたすらツルマメ草を抜いていただきました。
午後からはさらに30人ほどが加わり、またツルマメ草との闘い。
昨年参加してくれた小学1年生の少年もご両親と共に今年も来てくれました!
近くにいたお兄さんに抜くべき草を教えてもらい、
すぐに一人で作業ができるようになりました!
(彼にはほかの人にはできない重要なミッションを
遂行してもらったのですが、 それについてはこちらをご覧ください)
この日参加していた東北学院大学の菊池先生に
海岸林の歴史など、プチ講座もしていただきました。
そして最後は防潮堤へ。
今回は海まで走って行く人たちの姿も。
今回は変則で、現場で終わりの会をしました。
トヨペットの新入社員君。
「社員研修の一環としての参加なので、ボランティアというよりは
研修という気持ちだったが、いろいろな企業の方と一緒に作業ができて
とてもよかった。また参加したい」と感想を話してくれました。
丁寧にツルマメ草を抜き取ってくださった皆さん、ありがとうございました。
今回の現場は今年植えたばかりの小さな苗が並んでいるところでしたが、
きっと皆さんが手をかけてくださったところは3年後にはこんなふうになっているはず。
これからもクロマツの成長を見守ってください!
過去最高の成績か ~活着率99.9%以上確実~
おかげさまで、今期の成績は過去最高の模様。
育苗場:播種50,000粒の発芽率96%
植栽地:植栽70,000本の活着率99.9・・・%
*吉田一人の調査ですが、枯れた苗が見当たりません。
植栽は4月20日~5月8日までで60,000本。
5月20日の植樹祭で市民の手で植えたものが10,000本。
普通、植栽後2週間で結果が出ますが、1ヵ月経ってこの状況。
植樹祭箇所で、説明・指導より「3・4cmも深過え」し、
力枝まで土に埋めた人が、今年は相当多かったのが心配でした。
監督が足らない指導側の責任ですが・・・
根腐れの問題もあります。これからの本格的な多雨が心配です。
越冬後の二つの寒風・乾風、それと交互の多雨も心配です。
ぬか喜びせず、やるべきことをやるべき順に頑張ります。
私にとって「良かったね」と本当に思うのは来年の今頃なので。
179人のボランティアと
「種から育てるゼロ歳児からのクロマツ保育園を卒業したら、海岸最前列の過酷な環境の実社会」
6月7~11日、オイスカタイ10名、化学総連・全積水化学労組100名、
京セラ労組17名、凸版印刷労組52名、リピーター多数。合計179名の皆さんが来てくれました。
まず育苗場で「苗半作」とあわせてこのように説明します。
また、種からクロマツを育てている育苗場を見ることは、余程のことがない限りないでしょう。
ここで苗を育てている人たちの話をします。
そして海岸林造林の現場へ。
皆さん慣れない現場だと思います。
お互いに有意義に一日を過ごすには、目標を持っていただくことが大事です。
滞在時間や現場の都合にもよりますが、植栽後2年目~4年目の様子を見ていただきます。
「ここはこれからお願いする場所と同じぐらい雑草の駆除に苦労したんです。
ちゃんとやればこうなるんです」と説明します。
2014年植栽地は、大きなものでは2.5m近くなっています。
ツルマメグサ、葛・・・みんなで苦労した場所です。
ただ与えられた目の前の雑草を機械的にむしり取るのではなく、
苗の気持ちになって、自分が苗になったつもりで、また、苗を育てている人と同じ気持ちで
草刈りをするというのが、ここでの一番のコツだと思います。
そして、本番の2017年植栽地へ。
最初はまず判別できるように、探してとるような場所から
慣れてきたら、海のようなツルマメの場所へ。見て呆然・・・
179人で2017年植樹祭開催地2.02haのうち、1.2ha完了。
私なりの計算、あの現場では、一人当たり6時間換算で82㎡、42本のお世話。
今週末の155人で、植樹祭開催地、ツルマメ集中繁茂第1区は終わるでしょう。
「一期一会」
ボランティアの皆さんを受け入れる直前、必ず自然に思い浮かびます。
4年前、河北新報の記者さんからお願いされました。
「オイスカさんの現場にはこれから多くのボランティアが来てくれる気がします。
その時、ぜひこういう気持ちで」と。
いい言葉を教えていただきました。
多くの愛情で立派な海岸林を育てます
5月中旬、植樹祭の前は、ヒバリ、コチドリ、キジ、カルカモなどが、
海岸林植栽現場で産卵活動を数多くしていました。
ヒバリは上空でさかんに鳴き、頻繁に巣から少し離れた地上に戻ります。
夫婦のコチドリは、砂利道で車がギリギリまで迫っても逃げようとしません。
車と一緒に動くような動きすらする。好奇心か?敵への監視か?
コチドリは気が強いのでしょう。光り輝くように見えるほど羽を複雑に動かしながら、
トビをあらゆる角度から夫婦で攻撃し、10分でも20分でも追いかける姿も見ました。
地上には飛べないこっこがいますから。
私も一回だけ捕まえてみました。攻撃してくるかどうか試そうと。ごめんなさいね。
スズメの家族も去年より増えました。いまはまだ、安全な防風垣の中と近所をチョロチョロ。
海岸林残存クロマツの上のトビの巣には、夫婦以外にもう一匹、でっかいのが。
巣の下や、近くの防風垣にはいつも何か食べかすがあります。巣立ちの季節でもあります。
それにしても、産卵はあの頃がピークだったのだろうか・・・??
6月に入ったら、その動きをしている数、卵を見る回数が少ないような。
いつもなら、6月中旬のボランティアの日あたりに巣と卵をよく発見する気がする。
「経年変化も、年々の違いもおもしろい」とリピーターの方たちは口々に言います。
化学総連・全積水化学労組の100名は、運よくヒバリの「こっこ」を見られました。
宮城ではヒヨコのことを「こっこ」と言います。巣の中のこっこは私も初めて。
卵でも、こっこでも見つけた人はアッパレです。
我々にとって、現場の楽しみの一つはやっぱり自然。
6月12日、夕暮れ時一人で進捗確認をしているとキツネと出くわしました。
おなじく、6年来初めて、すごく大きなスズメバチも見ました。この時期見るのは女王バチ。
よし、今度の土曜日、ボランティアの日、「蜂誘引捕殺器」をつくって設置しよう。
2リットルのペットボトル、日本酒(料理酒も可)、酢、砂糖を用意しよう。
夏に作って兵隊バチを落としても意味がない。巣が現場付近につくられないようにするなら、
いま、この時期!!
現場百遍。歩けば歩くほど気付きがあります