シンクロ

2018年4月24日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。
20日に植栽現場を見せてもらいました。

この日の現場はコチラ。
防潮堤のすぐ下の砂地のところです。

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見事にまっすぐ!
 
 
 
 
 
 
 

この日は15人ぐらいで作業をしていたのですが、
私が気になったのは青いシャツのお兄さんと赤いシャツのお兄さん。

  掘った穴に苗を入れて→  土を穴に埋め戻して→  足で根元を踏み固めて→  苗袋を持って移動
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前と左右を見て場所を決め→ 穴を掘ったら苗を入れ→ 土を穴に埋め戻して→ 足で根元を踏み固めてaka&ao2
 

そして苗袋を持って後ろに移動

9

わかりますか??
青いお兄さんと赤いお兄さんの作業を見ていると
シンクロナイズドスイミングのように動きがぴったり合っている。
ふたりともすごいスピードで、全く無駄のない動き。
だからこそぴったり合うのでしょうね。

「プロってすごいなぁ~」と何度もシャッターを押してしまいました。

広報室の林です。
20~21日にかけて現場に行ってきました。

海岸では森林組合の皆さんが黙々と植栽作業。
砂に鍬を打ち込む音だけが響いています。

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昨年の植栽地では指導員の佐々木勝義さんと吉田が翌日の
ボランティア125名の受け入れについて、また今後の保育管理作業について
お互いの考えを出し合い、話し合いをしていました。

CIMG4684

育苗場では「名取市海岸林再生の会」の皆さんが
苗に水やりをしたり
CIMG4685
翌日の植栽分の出荷作業をしたり。
男性陣はコンテナから抜き取った苗を
10本ごとに束ねていました。
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隣のハウスでは女性たちが箱詰め作業。
CIMG4692
「この後名取北高校に行くから、お手伝いできなくてすみません」
そう伝え、写真だけ撮らせてもらうと
「大丈夫だぁ~。誰も初めからあてにしてねっから」
「そっか~。よかった」
「んだね~。行ってらっしゃい」

久しぶりに会った皆さんといつもの会話。

こちらは海岸と違って、みんなであれこれ声をかけ合い、
協力し合いながらの作業。時には冗談もいいながら。
今年も変わらない風景。

若い力

2018年4月22日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。

4月20日、名取北高校で植樹祭の説明会が開催されました。
吉田と地元ボランティアの大槻さんと3人で説明に伺いました。

この人数!!
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資料準備の関係もあり、事前に参加人数をうかがっていたのですが
学校からは「100名ぐらい。少し多めに110部資料を」といわれていたのに
集まったのはなんと124名!!
会場のイスも足りず、隣の教室から運び込んで座る生徒もいました。

こんなにたくさんの生徒が、植樹祭への参加を希望していることも
嬉しく、また、みんな真剣なまなざしなのも嬉しかった。
みんなまっすぐに吉田の目を見て、話に耳を傾けているのです。

DSCN4857

そして今回よかったのは大槻さんにお話をしていただけたこと。
毎月のボランティアの日だけではなく、平日に団体ごとに受け入れている
ボランティアの対応もお手伝いくださっている大槻さんだからこそ
「植えた後のお世話にも参加してもらいたい」とのメッセージが伝わったと思います。
DSCN4866
私は今回絶対彼らに伝えようと思っていたことが2つありました。
東日本大震災の後、国内だけではなく、海外からも多くの支援をいただいたという事実。
だからこそ、若い人たちが明るく元気に復興に向けた取り組みをしていることを
海外にも発信することが支援のお礼につながるのではないかということ。
そしてもう1つは、うっかり言い忘れてしまったのですが……。
昨年、オイスカの理事長が植樹祭の帰りの電車の中で、ある親子に会ったそうです。
息子さんが高校生だとのことだったので、恐らく名取北高校の生徒だと思います。
思春期で反抗期の息子とは日頃、一緒に活動することもない中、
植樹祭に一緒に参加して写真も撮れたことをお母さんがとても喜んでいたのだそう。
その話を聞いていたので「ご家族と一緒に参加してくださいね」と伝えたかったのです。

今回説明会に参加してくれた全員が来てくれるわけではないかもしれません。
あるいは今回の説明会に参加できなかった生徒さんの中からも参加者が出るかもしれません。
当日は何人が来てくださるのでしょうか。
こんなに大勢の若い力が植樹祭を盛り上げてくれること、今から楽しみです。

今年度最初のボランティアの日

2018年4月21日( カテゴリー: 現場レポート )

4月21日(土)、今年度最初のボランティアの日を行いました!
4月とは思えない気温のなか、125名の参加者のもと無事終了しました!
4月のボランティアといえば、植樹祭準備!割りばし刺し!!
だったのですが、今年はちょっと違う模様…。
リピーターさんからは「割りばしやらなくて大丈夫なの??」と心配する声も…。
大丈夫です!今年の割りばしは森林組合の方々がやってくれます!!
さて、今回ボランティアの方にやってもらった作業は…
これとこれ。
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左は溝切り。右は根踏み。
午前は125人全員がそれぞれの個所で溝切りをし、
午後は溝切り2チームと根踏み1チームに分かれての作業でした。
写真でもわかるように深さ30㎝、幅20~30㎝の溝を作るのは一苦労。
鍬を初めて使う方も多く、ひーひー言いながらの作業となりました。
おかげさまで立派な溝ができ、これでマツも元気になってくれることと思います!
溝切りが午前午後合わせて1.5ha、根踏みが2.0ha、合計3.5haのお世話を皆さんにしていただきました。
17,500本のクロマツのお世話、お疲れさまでした!
これに懲りず、次回からもよろしくお願いします!!
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4月21日ボランティアの日 予告

2018年4月20日( カテゴリー: 現場レポート )

4月21日ボランティアの日。最高気温は24度と予報。
3週間まともな雨は降っていないので足元は良い。
全国から120名以上の申込。リピート率・女性率は4割。
UAゼンセン、三菱UFJニコス、東京海上仙台支店、労済労連、フィリップモリスジャパン。
宮城シェアは2割強。矢崎エナジーシステム、仙台トヨペット
名取北高校、ニコン、IBEXエアラインズ。
大阪シェアは2割。年何度か来てくださるUSJ労組17名とUAゼンセンの一部。
仕事は、根踏みと溝切がメイン。要はメンテナンス。滞水対策。
3月の住友化学労組と、ボランティアの日の続きです。
その時のブログを参考にしてください。唐鍬を握り続ける一日です。
本体チームと別働隊チーム(車懸の陣的に精鋭を投入)別々の場所で作業。

住友化学労組の根踏み・溝切セット1か月後。ばっちり!

住友化学労組の根踏み・溝切セット1か月後。ばっちり!


当日は、植付の宮城中央森林組合チーム、苗木を現場に出す名取市海岸林チーム、
内陸防風林のメンテナンスをする松島森林総合チームと合わせると160人態勢。
別々の場所で、それぞれ粛々と作業します。
日頃と違うカラダのパーツを使います。
現場に着いたら体操をしっかりして、落ち着いて仕事に入るつもりです。
見知らぬ人同士でも、抜群のチームになれるといいですね。
頑張りましょう!
*今日は、明日の段取り、植樹祭の準備、名取北高校での説明会。
 歴代林野庁長官を含む、日本森林林業振興会50名の視察対応が加わります。
 昨日までの植栽に専念する静かな一日は終わり。
飛行機で来る人は、海側から着陸だとイイですね。真下を見てください。 これはIBEXエアラインズの機体

飛行機で来る人は、海側から着陸だとイイですね。真下を見てください。
これはIBEXエアラインズの機体

植栽3日目 静かな一日

2018年4月19日( カテゴリー: 現場レポート )

4月18日、植栽3日目。曇天。降水1mm。肌寒かった。
今日は、再生の会10人、宮城中央森林組合13人、松島森林総合2人、
オイスカ2人、27人態勢。
海沿いはオイスカ海岸林チームしかいない。
時折ドーンという波が割れる音と、ヒバリなどの小鳥の声しか聞こえない。
阿吽の呼吸で、防潮堤沿い3.5kmの植栽はガンガン進む。
私は一人で現場別働隊。21日のボランティアの日と、植樹祭の段取りなど。
週末はボランティア120人が加わるので、予定では総勢160人態勢。
電話は多い日だったけど、細かい箇所の溝切で汗をたくさん掻きました。
設計だけするつもりが、ほとんど一日、鍬を持っていたような。
ツルマメはまだ出ていませんが、クローバーの出足は毎年早い。
アカツメグサならすぐにでも刈ること考えますが、まだシロツメグサばかり。
草刈りを先手で進めるアイデアもあったけど、まだ早いと決めました。
タンポポとツクシは、いま真っ盛り。マツの頂芽は少しづつ伸び始めている。
葉の色も良くなってきた。樹液はとうに動いていることがわかる。
明日も明後日も仕事満載。
もう寝て、明日は森林組合を現場で待とう。

再生の会は淡々と植付用苗木のバトンを渡してゆきます

再生の会は淡々と植付用苗木のバトンを渡してゆきます


足の踏み場もないほどのツクシ

足の踏み場もないほどのツクシ

人づくり

2018年4月18日( カテゴリー: 現場レポート )

85,000本。
今年植える大雑把な計画本数です。
人生で、1つの現場で毎年こんなに計画できることは2度とないと思います。
私を含めて、初日は38人がこの現場に集まりました。
居るはずなのに居ない職人には、電話して近況を教え合ったり。
1年ぶりに話すとお互いいろいろ生々しいけど。
「2014年に植えたのは樹高3.3m。去年1.3m伸びたのもあるんですよ」
林業労働者の多くは、自分が関わった現場のその後を、必ず気にしています。
数多の現場を手掛けても、この手の話に反応するのはプロだと思います。
自分より若いオイスカ職員でフィリピン人のグラゼンさんが来ました。
外資系企業ボーイング本社への8年目の申請書の最終的な詰めをするために。
彼女をはじめとする東京本部の協力があって、また、ボーイング・ジャパンの
後押しがあって7年、大きな支援が続きました。
彼女は、名取の海岸林再生に最初から関与している清藤城宏参事らとともに
サイクロン「ハイエン」からの復旧事業として、レイテ島など520haの植栽現場も担当し、
極めて順調な成果も出しています。オイスカフィリピン会長も2度も作業。
ボーイング社は、このくだり、国際連携を評価してくれています。
(これができなきゃ国際NGOじゃないですね)
今日のこの場、来てくれていたことは、ちょっとだけ感慨深いものがあります。
随分厳しいことも言ってきました。何度も泣かせたなぁ・・・・・・
それでも7年、少なくとも30回以上、40回・・?宮城を往復。
往復するのは名取だけではなく世界も。
彼女は講習会の後、午後1時間佐々木統括に1時間ヒアリングし、その後は再生の会と苗木の梱包。
きっと、仕事しながら肌身でヒアリングとしたのでしょう。帰った後、再生の会の人たちから
私がお礼を言われました。ああしろ、こうしろなど海岸林チームに言う必要何もなし。
こういう時こそ、強引にでも同僚を連れてくればよかった・・・
森林組合は若手にガンガン、ガシガシ指導していました。
でも、自分より若い人に限った話ではない。
年齢問わず、関わる人たちすべてを視野に、今年もやっていこう。
うちの統括が目上の人にも毎年の造林講習会をやっている趣旨、全体を見据える真意に見習おう。
私も今日働きに来てくれた人、これから来る人とできるだけ話してみよう。
名取でも、森づくりは人づくり、人づくりのオイスカと言われるように。
私は「人づくり」という言葉が、オイスカを働く場所に選んだ決め手でしたから。

新人さんガンバレー

新人さんガンバレー


ベテランに囲まれるこの雰囲気も逆にイイかも

ベテランに囲まれるこの雰囲気も逆にイイかも

造林講習会

2018年4月17日( カテゴリー: 現場レポート )

天気予報で最高気温15度と聞くと1枚多く着ます。
4月16日植栽初日は、冬を思い出すような朝の寒さでした。
週末は暑くなるようですが。
森林組合のDさんは7時に事務所に一番乗り。会うのは1年ぶり。
「この時期(年度初め)は仕事が薄いんです~」 わかる・・・この業界。
5月一杯までは途切れやすい。今年は新顔が3分の1。
薄い~と言いつつ、「今日はこのまま焼肉やろうよ!」と。さすが山師。
同じ森林組合でも、普段は別々の班で、なかなか会えない仲間が大勢集まるから、
そんな話が出るのかな。今年は松島森林総合からも3人。
オイスカからは、小林省太さんとフィリピン人職員のグラゼンさんが、
それぞれ目的をもって同席した。

うちの会議室に花が飾られたのは初めて

うちの会議室に花が飾られたのは初めて


おもむろに造林講習会が始まった。びっしり2時間。
毎年感心するのは、じつに真剣に聞いてくれること。メモは誰も取らない。
ベテランになればなるほど、仕事ができる人ほど完全に聞き入っている。
佐々木統括の話は、基礎の基礎でも、例えも含めて実に具体的かつ現実的。
マツの植え方と杉の植え方を比較したり、道具の扱い方・点検、法令、安全対策・・・
植付だけでなく、施肥、下刈、ハチの駆除まで多岐も多岐。
林業マンは正直です。ためにならないと思ったら堂々と寝るものだ。
部屋は暖房でガンガンに暖かくても、今年も寝る雰囲気はなかった。
「カツカツしてやることないからな!」これも毎年必ず言うセリフ。
お昼まで残り1時間半は道具の分配・点検など段取り。植付は午後から。
初日に相応しい落ち着いたスタートと思うや、植付班以外の誰かから声がかかる。
「(植付班は)20人だから4,000はやるよな!」
「4,500でもいいぞ!」
3時間・20人・4,000本。
つまり約1分で1本。
まずこれを全長3.5㎞

まずこれを全長3.5㎞

手元

2018年4月16日( カテゴリー: 現場レポート )

週末は犬小屋の掃除したり、プロ野球を一生懸命見てから、夕方東京の自宅を出発。
各駅停車、ガラガラの新幹線自由席で、のんびり宮城に向かいました。
今年はどんな展開になるか・・・想像を巡らせながら。
明日4月16日の植栽開始前は、安全衛生講義も含む、恒例の「造林講習会」。
宮城中央森林組合の職人さんは、8時半開始と言っても7時過ぎには集まり始めます。
職人にとって新しい現場初日は、情報も欲しがるし、気分良く落ち着いて入りたいはず。
久々に会う人ばかり。楽しみだ。初日ぐらい、コーヒー入れなきゃなぁ。インスタントだけど。
今回出張の私自身の心掛けは「手元」になること。
建設、建築の半人前の職人がベテランを補助する時の業界用語が浮かびました。
私が林業会社時代、よく親方と組ませていただきましたが、高所作業の時は下に陣取り、
重機の時はアームの先や、運転席の横に位置して補助するのですが、これが難しい。
親方がやろうとすることを「読む」のが、ちゃんとした手元。
あの会社の2年は、毎日が初めてのことばかりで、とてもとても・・・
現場監督の佐々木統括を筆頭に、植付の森林組合現場代理人や職人、苗出荷の再生の会が
一体となりますが、統括の手元、全体の手元となることだけを考えて
明日のスタートを切ろうと思いました。

4月16日朝6時過ぎはオイスカの車だけ

4月16日朝6時過ぎはオイスカの車だけ


8時には30台。造林講習会が始まりました

8時には30台。造林講習会が始まりました

栗駒山にて

2018年4月10日( カテゴリー: 海岸林あれこれ )

2008年、岩手宮城内陸地震が日本百名山「栗駒山」周辺であり、
想像を絶する無数の山崩れが起きて、人命を含む大きな被害が発生しました。
当時、私は神奈川の林業会社にいました。もし自分が山で働いていたら、
まず助からないと思ったことを鮮明に覚えています。

震源地からすぐの場所。広範囲に崩落の傷跡があります

震源地からすぐの場所。広範囲に崩落の傷跡があります


「復旧には10年かかる」と言われたそうです。
それに対し、宮城南部の海岸林再生と同様、国有林以外もすべて国が引き受ける
「民有地直轄治山事業」が行われ、前倒しで復旧を完了しました。
国が本気で乗り出すということは、そういう怒涛のペースで進むのだと、
心の持ち様においてまで、大いに参考になりました。
2013年に初めて現場を見た印象は、労働者目線でただ恐怖感。
壮絶な仕事であることは容易に想像がつきました。
今回、震災直後、いの一番に連絡を取り、最初から行動をともにした
松島森林総合の佐々木勝義さんと、残雪の中を再訪しました。
この復旧に当たった人たちは、どういう気持ちで臨んだのか、あらためて考えるために。
そして、私たちはこれから海岸林を訪れる人たちにどう伝えるのか考えるために。
今回は2回目の訪問。前とルートを変えましたが、その結果、片方の県は充実した説明表示。
しかしもう片方は・・・あまりにも何も書いてないので、肝心な場所をスルーしてしまいました。
広報啓発、報告義務、説明責任の追求ということに、二人で意を新たにした視察になりました。
この場所について、まったく記載のない「観光」地図がたくさんあることもわかりました。

この場所について、まったく記載のない「観光」地図がたくさんあることもわかりました。


真っ二つに折れた橋、波打った国道、山崩れなどの遺構や、
各機関の技術者魂が伝わる重厚な説明表示板などが集約された場所があります。
栗駒山に来る多くの観光客が足を止めるわけではないでしょう。
ですが、各地で色々な見聞を重ねてきましたが、
私にとっては、震災後一番伝わってくるものがある場所の一つです。

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