広報室の林です。
最近、吉田のブログでECO-DRRなる言葉が飛び出しました。
頻発する自然災害のリスクを少しでも減らすため、
人工構造物ではなく、森林など自然や生態系の力を借りようという考え方です。
オイスカでは、1980年代からアジア太平洋地域で
持続可能な農業・漁業を実現するための環境づくりといった
視点で各地で緑化を進めてきました。
そうしてできた森が自然災害から村々を守ったという事例が報告されるようになり、
オイスカの緑化活動には、「災害に強い地域をつくる」といった視点も加わりました。
今回、首相官邸国際広報室が手掛けている日本のCM
(CNN等を通じて、日本の国際協力の取り組みについてアピール)
にて、オイスカのフィジーの現場の取り組みをご紹介いただきました。
クリックすると動画が流れます(2分間)
日本と同じ、小さな島国のフィジーは、海岸を守ることがとても大切。
動画にあるように、メインで取り組んでいるのは、
海岸でも海水のあるところに植えるマングローブの植林です。
今、オイスカではこの「海の森」(=マングローブ)に加え、
その内側にある海水が来ない砂地の海岸への植栽による「海岸の森」を
つくることによる二重の防御で自然災害に強いコミュニティづくりを目指し、
フィジーやフィリピンをはじめとする各国で、海岸の森づくりにも力を注いでいます。
「海岸林再生プロジェクト」が進む宮城県の海岸では、
マングローブ植林はできません。
「海の森」による防御がない分、頑丈な「海岸の森」が必要です。
そのノウハウが、すでに「海の森」がある各国で進む、
さらに強い防御のための「海岸の森」づくりに役立てられるなら
名取の海岸林は、名取市民だけではなく、
遠く、海を隔てたところに住む人たちの生活をも守ることになるかもしれません。
*****
今年も、海でつながる各国でプロジェクトに携わるオイスカスタッフや
メンバーたちを名取の現場に招き、研修を行う予定です。