植林絶対主義根絶キャンペーン
本部・広報室の林です。
海岸林チームがみんな名取や愛知に出張している留守番中、
久しぶりに次のような電話のお問い合わせを受けました。
「海外林(「海岸林ですけど…」と訂正したいのは我慢)再生プロジェクトの
ボランティア募集のサイトを見ていますが、作業に根踏みとか除草とかしか
書いてないんですが、植林作業はないんですか?」
「はい。ボランティアの皆さんに植栽はお手伝いいただいていないんです」
「え?しょくさ……何ですか?」
「しょくさい、植栽です。木を植える作業はプロにお任せしていて、
ボランティアの皆さんにはその後必要な保育管理をお願いしています」
「え?草取りってことですか?」
「草取り以外にも、苗木が育つために必要な作業全般です」
「ああそうですかぁ~分かりました」……ガチャン!!
オイスカは長く国内外で森づくりに取り組み、ボランティアの受け入れの経験も35年以上。
植える体験をしたい人が多いのは知っているし、その気持ちも分からなくはありません。
実際、プロジェクトの現場にボランティアに来てくださる方の中にも「植えたいなぁ~」と
思いながらツルマメと格闘したり、溝切り(排水路づくり)をしたりしている方もいることでしょう。
それでも多くの方が、クロマツのお世話を通して「愛着を感じる」「がんばって成長して
もらいたいと心から思った」と、感想を話してくださるのを聞きました。
植えて満足するだけの人を増やすような体験機会の提供は真の森づくりには
つながらないと、常々考えています。本当に必要なのは、長く続いていく保育作業だから。
久しぶりの「植えたいだけ」さんとの電話のやり取りで、「保育管理大事!」の発信が
まだまだ足りないのかなぁと、ちょっとがっかりした次第です。
植林絶対主義根絶キャンペーン第一弾。
(なんだか字面が怖い……もうちょっと楽しそうなネーミングにしないと。
「クロマツのお世話も楽しいよキャンペーン」とか?……発想が貧相だなぁ)
世の中の「植えたいだけ」さんたちに声を大にしていいたい!
こうやってツルマメを抜き取ってくれるボランティアさんが
いるからクロマツが立派に育っているのですよ!!!