2015年植栽地、一部枯損の可能性をどう考えるか
2018年3月8日( カテゴリー: 現場レポート )
2月25日「枯損の可能性」がある箇所等を実踏。
26日、佐々木統括と対応を話し合い、翌日、松島森林総合と実踏。
襟裳岬で勉強したことが役に立つ。ひだか南森林組合の木村参事にも相談した。
大騒ぎすることではないのですが、私にとっては大変考えさせられる出来事。
今後の参考として状況を記録したい。
【現状】
・航空機誘導灯南の2015年植栽地、海側最前列幅60m×全長500m(3ha)に「集中」。
・高さ7.2mの防潮堤からの距離70m~130m。
・植栽から3年半。平均樹高75㎝。裸苗。
・その箇所以外の同年植栽地には、裸苗・コンテナ苗があるものの、傾斜には至っていない。、
しかし、裸苗・コンテナ苗ともに相当「回された」形跡がある。
・白味がかった薄緑色に変色。一見してわかる。まだ枯死には至っていない。
・倒伏に至らず傾斜した状態。方向はまちまち。南東・北西から倒されたものが多い。
・10月末に爆弾低気圧あり。11月の実踏では、傾斜の様子なし。1月末実踏で発見。
・本数的には1%を下回る。手で抜けそうなのはごく少数。
・この場所は、2015年秋の竜巻が通過し、防風垣が飛ばされた場所のやや南。
・植えてから4・5年、樹高が1m~1.2m程度になるまでは、風で回されやすい。
(ひだか南森林組合 木村参事)
【吉田の考察】
・赤く変色していない。乾風・寒風害とは違うのでは?
・裸苗とコンテナ苗の違いで被害を受けるということではないのでは?
・地上部の生長に比べて、根の生長は滞水・多湿による側根発達不良。
すなわち、地上部と地下部がアンバランス。
それに爆弾低気圧による強風が重なって断根したか?
・防潮堤の高さ7m。×10倍~15倍の距離を超えると、防潮堤による「防風効果」は
なくなり、かえって強風域になり、縦に渦を巻くような状態になるのでは?
・初植栽後これまでは、秋以降の爆弾低気圧が軽度で、天候にたまたま恵まれていただけ。
【対応】
・もともと5,100本/ha植えてある。「100本枯れても大丈夫」とあらためて考える。
早目に本数調整したと思えばよい。(本数管理的には250本枯れても大丈夫)
・ただ、複数一体的に枯損する可能性がある場所は、どれか必ず残るよう「養生」する。
・ミニユンボなど小型重機を入れて排水溝を養生するのは我々の協定を逸脱するので、
あくまでも人力で「排水溝掘り返し」「溝切り」「根踏み」を、
3月9日の住友化学労組、17日のボランティアの日に行う。
3月1日、低気圧が通過。最大瞬間風速30.3m/s、西南西、最大風速20.2、
最多風向東南東、降水量26.5㎜。5日も雨。合わせて45㎜。
6日、私より先に名取入りし、わずかな時間を縫って歩いてくれた
浅野さんの速報では「目立った被害はなさそう」とのこと。
3月上旬の雨は私たちにとって好都合。養生しやすい。
9日の住友化学労組、17日のボランティアの日(だいぶ人が足らない)、
こういう時はボランティアの機動力。前に竜巻被害の時もマルエツ労組さんが
全部片づけてくれたなあ。