将来はこんな課題も
2018年2月20日( カテゴリー: Post2020年に向けて~海岸林と地域の将来ビジョン形成調査~, 現場レポート )
先日のブログで、枯損木の林内集積について青森の事例を紹介しました。
その時はあまり書かなかったのですが、宮城の場合は松くい虫被害は相当減少したものの、
まったく予断を許さない状態です。枯れた幹を林内に集積したら、発生源になり得ます。
しかし、現状や、コスト面から考えれば、やむを得ないとも考えられます。
また、さらに大きな課題があります。
マツの初期生長に不可欠な「防風垣」をどう処分するかです。
半割丸太ですから、腐るのも早く、2014・15年植栽地ではすでに腐り始めています。
ですが、腐り始めたとはいえ、当分は形をとどめますから、機能は果たし続けます。
人が登らなければいいだけです。そういう意味では耐久年数は10年というところでしょうか。
防風垣だけでなく、静砂垣もあります。
防風垣はボルトがあります。
撤去するにしても、これは分別することになるでしょう。
一度やってみていますが、素人仕事ではできません。錆びていて案外危ないし。
また、大量の防風垣を片付けるというのは、事実上の列状間伐。
これを一連の密度管理にも念頭に置いた計算をしなければなりません。
早目に撤去してよい場所と、ボロボロでも撤去すべきでない場所もあります。
宮城にもいつかバイオマス施設ができるかもしれませんが、今はまだ見通しがないと聞いています。
林野庁とオイスカだけで悩むことではないし、名取だけではなく、全体で考えるべきこと
ですから、課題は早めに頭出しして、皆で知恵を出せば答えは簡単と思っています。
そうすれば、オイスカで費用を出してほしいと、悪い冗談を言う間もなく解決できるはず。
いくら何でも、そこまで言う人はいないと思いますが。