海岸林に展望台は「付き物」
2018年2月9日( カテゴリー: Post2020年に向けて~海岸林と地域の将来ビジョン形成調査~, 海岸林あれこれ )
まとまった記述は読んだことがありませんが、
実は100ha規模の広大な海岸林には展望台がつきものです。
私が覚えているだけでも、
●北海道 襟裳岬
(国有林内、高さ20m以上、冬季以外常時開放)
●青森県 三沢市五川目
(防潮堤沿い市立公園内、高さ20m以上、常時開放、無着陸太平洋横断の出発地記念公園。サーフィン客多い)
●青森県 屏風山海岸林
(国有林内小園地に2カ所。高台に高さ10m程度、常時開放。遭難ロシア船救助の記念碑あり)
●秋田県 能代市 風の松原
(能代港敷地内、高さ20m以上、日中開放、港湾関係者の避難用)
●千葉県 山武市 九十九里浜(保安林隣接の市立公園内、高さ20m以上、日中開放、
周囲に他に避難先ナシ)
●千葉県 富津市 富津岬(県立富津公園内に2カ所、高さ20m以上、日中開放、太平洋戦争時の遺構アリ。
明治天皇即位100周年記念事業で民間助成も得て建設)
●静岡県 磐田市 遠州灘海岸林(保安林内小園地、高台に高さ10m程度、常時開放)
●静岡県 静岡市 遠州灘海岸林(防潮堤沿い小園地、高さ10m程度、常時開放、震災後設置)
●静岡県 湖西市 遠州灘海岸林(保安林内小園地、高さ10m程度、常時開放、太平洋戦争時の機関銃砲台跡地)
●徳島県 海陽町 大浜海岸(防潮堤沿い小園地、高さ10m程度、常時開放)
●佐賀県 唐津市 虹ノ松原(背後の標高283mの鏡山公園に佐賀県が展望台を設置。常時開放)
●タイ南部 ラノーン県4,000haマングローブ林
(国のマングローブリサーチセンター内、環境学習・視察用に林内に木道なども設置)
時間問わず常時開放が多いのも特徴です。事実上の避難タワーを兼ねて。
宝くじ協会など民間助成も得ながら、公園として、駐車場、時計、水道、トイレ、ベンチ等とセット。
南海トラフの危険がある地域では、東日本大震災後に「津波避難タワー」として、
鉄筋性のものが続々設置されていることでしょう。
「アタマから枯れ始める松くい被害を、上から見抜きやすい」
(東北森林管理署金木支所)と実用的ですが、
いずれも建設後10年20年を遥かに超えるものばかりで、
松くい以外にも意図があった気がします。
遠足で来れるような環境が整えられています。
「将来の世代に感じてもらう場を」と思ったのではないでしょうか。