大事な仕事

2015年10月16日( カテゴリー: 現場レポート )

広報室の林です。
明日のボランティア受け入れに向けた準備のため
いつもより一日早く名取入りし、朝から吉田と現場を回りました。
DSC_0273先月のボランティアの日に風邪をこじらせ、シルバーウィークを寝て過ごしたのですが、その風邪にいつまでもしつこくつきまとわれ、体は重だるく咳も出ます。不安なまま現場入りしました(めずらしく前日のビールをガマンしたほど)。
マスクをしてちょっとだるい体でなんとか動いていましたが、吉田はそんなことお構いなし。「気のせい、気のせい」と階段の修繕に向かいます。雨の水と一緒に流れてきた砂が階段下に堆積してしまうので、この砂で土のうを作り、砂の流れを止めるのです。
ゼイゼイ、ハァハァいいながら土のうを作り、上に担ぎ上げていきます。ほんの数袋の作業でしたが疲労困憊。明日のボランティアの受け入れ、大丈夫だろうかと不安が募ります。
そして車で移動。
植栽地の盛土の工事をしている現場のおじさんたちが休憩しているのを見て、吉田は「ちょっと適当にしてて」と私に告げ、車を降りてあいさつに向かいました。
DSC_0153
 
 
 
いわれた通り、周辺のマツの生育状況などを見ながら、適当にしていたのですが、“ちょっと”では戻ってきそうにありません。私もおじさんたちにあいさつをして会話が聞こえる程度の距離から撮影をさせてもらいました。
 
会話を聞いていると、おじさんたちは工事をしながら、なぜ植栽地に溝を掘るのか、
何のためにこのようなもの(今座っているもの)を置くのかよく理解していなかったようで
自分たちのやっていることは無駄なのではないかと思うこともあったのだそう。
排水のために溝が必要なこと、座っているものは防風柵で、
適度に風を通すことで防風効果を高めていることなどを説明すると
「なんでも一つひとつ意味があるんだな」と納得し、
次から次へと疑問に思っていたことを質問し始めたのです。
DSC_0158「(盛土の表面に敷いてある)この木のクズなんかもきっと意味があるんだね」「なんで海岸端のマツは大きくならないの?」等々。
吉田がじっくり質問に答えていくと「次から魂入れて作業すっから」と。
無駄かも知れないと思いながら作業をするのではなく、すべてクロマツがよく育つように考えられたその意味を理解して、魂を入れてくれるとおっしゃってくださったのが本当に嬉しかった。
おじさんたちはクロマツにとても愛着を感じてくださっていることも分かりました。
枯れている苗を見ると「まだ生きてるかな、また青々とした芽を伸ばすかな」と
そっと見守ってくださっているのだそうです。
以前吉田が盛土工事を担当する責任者の方が植樹祭に参加してくださったことを
ブログで紹介していました。こちら→http://www.oisca.org/kaiganrin/blog/?p=10695
工事に関わる方、苗を育てる「名取市海岸林再生の会」、その苗を植える森林組合、
その苗のお世話をしてくださるボランティアの皆さん。みんながクロマツのためを思って
お互いの仕事を尊重し合い、ベストを尽くしていくことがプロジェクトの成功につながるのだと
この日改めて感じました。そのためにはいろいろな方としっかりコミュニケーションをとること。
おじさんたちからは「ホント、勉強になったわ、ありがとう」とおっしゃっていただきました。
この日一番の大仕事、無事終了!

2015年10月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  
月別アーカイブ

ページトップへ